Scott Pilgrim vs. the Worldこれ実は何ヶ月も前に観てたんだけど、そん時書くの面倒くさくて放置してましたが、すっげえ面白いです。『キックアス』は寝ちゃったのに、こっちはもう、ワクワクドキドキで観ちゃいました。
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Produced: 2010 Director: Edgar Wright Writing Credits: Michael Bacall, Edgar Wright, Bryan Lee O'Malley Cast: Scott Pilgrim: Michael Cera Kim Pine: Alison Pill Knives Chau: Ellen Wong Stacy Pilgrim: Anna Kendrick |
何がいいって、超死ぬほど馬鹿馬鹿しいプロットなのに、リアルだし泣かせるし、キャラは立ってるし、成長もあるという、良い映画のゴールデン・ルールが満たされている。主人公のスコット・ピルグリム(マイケル・セラの超ハマり役)は、別にイケメンでもないんだけど、結構いつも彼女がいて、しかもいや~な感じに振ったりするのよね。普通、「普通の男の子」キャラって言うと、女の子に翻弄されて、「可哀想に」ってタイプが多いけど、現実ではこの手の男の子でも、テキトーに女の子と付き合って、本気でなければポイと捨てたりするじゃん。
このトゥエンティ・サムシングに惚れてしまうのが、アジア系のフツーの高校生ナイヴス・チャウ(エレン・ウォング)。この、アジア系の女の子が自然に彼女候補に上がってくるのが、結構最近のアメリカっていうか、この話はカナダが舞台なんだけど、「北米」では、アジア系の女の子が白人の男の子と付き合っているのって結構普通になってきたなあ、っていうのが体現されていて興味深い。
そんだけ普通のことであるにも関わらず、スコットのバンドのメンバーが「ナイヴス・チャウ?どんな名前だよ」って言うのが、リアルで可笑しい。で、スコットのバンドのドラマーが女の子で、アリソン・ピルが演じているんだけど、これがまたその辺にごろごろいそうな感じでいいんだよな~。しかもスコットと昔付き合っていたという。女の子が当然のようにバンドをやるようになってからは、恋愛が終わったからってバンドを解散するってわけにもいかず、こういう関係って増えてきているからそれも面白い。
これは原作が漫画らしく、映画でも擬態語がテロップでマンガちっくに流れてきたりするのだけど、普通だと私はこういうの馬鹿っぽくて嫌いなのだけど、この映画は結構ハマってて面白いの。
で、スコットがナイヴスちゃんとと付き合っているにも関わらず、パーティで見かけた女の子に本気で惚れてしまう。で、その娘のことばかり考えてて、ナイヴスちゃんに「アイ・ラブ・ユー」って言われてぞわ~っときたり、なんかこの頃の恋愛ってこういうの良くあって、切ないなあって思わされる。なんかさ、こういう忘れていた感情をストレートに思い出させてくれる映画ってのは、やっぱりキャラ描写とかが上手いんだと思うのよ。それにその描き方がまたマンガちっくで笑えるんだけど、同時にきちんとその切なさも表現しているという、なんともきちんと作られている映画だなあって感じがするの。
きちんとしていると言えば、スコットは、本気で惚れた娘の「邪悪な元カレ」たちを倒さないと彼女と一緒になれない、っていう設定で、元カレたちとの戦いのシーンがすっごい多いんだけど、これがいいんだよ!こんなアホみたいな設定なのに、アクション・シーン、めちゃくちゃ真面目にやってんの。マーシャルアーツもきちんとやってるし、もの壊したりとかいうダイナミックさとか。特にマイケル・セラって、この子すごい運動神経いいんじゃないかと思った。
でも、勝ち方が超マンガで、パンチして月まで飛んで行っちゃったりとか、馬鹿馬鹿しいことこの上ないのがまた爽やかでいいんだな。
それと、最近の映画の特徴で、ヴィーガン・レフェレンスとかも出てくる。
で、彼氏を取られたくないナイヴスちゃんは、すっごいマーシャルアーツ上手いんだけど悪役になってしまい、「あーやっぱり白人じゃないと悪役にされるのか」と思ったら、最後、成長して終わるってのが泣かせる。あとバンドも、有名になるってどういうことか、とかそういうのが描かれていて、なんだか考えさせられたり。
超おススメです!