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『マイ・ブラザー』-メロドラマちっくに演出し過ぎ
Brothers

サム・カーヒル(トビー・マグワイア)は、妻のグレース(ナタリー・ポートマン)と二人の娘とアメリカの平凡な郊外に暮らしている。父親はヴェトナム・ベテランで、自らも軍人になったサムは、アフガニスタンに遠征する。映画は、強盗で入獄されてい弟のトミー(ジェイク・ジレンホール)をサムが迎えに行き、遠征前に家族全員で食事をするところから幕を開けます。

brothers
Produced: 2009
Director: Jim Sheridan
Writing Credits: David Benioff, Susanne Bier
Cast:
Sam Cahill: Tobey Maguire
Grace Cahill: Natalie Portman
Tommy Cahill: Jake Gyllenhaal
Hank Cahill: Sam Shepard
Elsie Cahill: Mare Winningham
Isabelle Cahill: Bailee Madison
Maggie Cahill: Cassie Willis
Joe Willis: Patrick Flueger
Cassie Willis: Carey Mulligan
サムが遠征してまもなく、グレースのところにサムの死亡通知が届く。トミーは、いままで家族の汚点だったけれども、サムの変わりになれるようにがんばろうと、善意で残されたグレースと二人の娘を面倒見る。高校時代から不良だったトミーを嫌っていたグレースだったが、娘たちにも優しいトミーに次第に心を許していく。

そのころサムは、アフガニスタンで事故にあったヘリコプターからなんとか脱出したのだが、幼馴染みで一緒に助かったジョーと共に、テロリストの捕虜にされる。拷問され、心に大きな傷を負ったサムは、のちにアメリカ軍に救出され、家族の下に帰って来るのだが・・・・。

一緒に観てた友達が「『ハート・ロッカー』よりは楽しめた」と言うのを聞いて、なるほどと思いました。アタシはこの映画と『ハート・ロッカー』と比較する気なんか全然なかったんだけど、町山さんと宇多丸さんがラジオで『ハート・ロッカー』対決」したときに、町山さんが、「『ハート・ロッカー』の主人公がまた戦場に戻るのは、、国に帰ってきても居場所がないとか、刺激がないとか、そういう理由でじゃない」って言ってたんだけど、『マイ・ブラザー』の主人公・サムは、まさに居場所がなくて戦場に戻りたがる。

サムは拷問されている時に一つの選択を迫られる。それは人間として究極の選択なのだけど、サムは、家族に会いたい、愛する人のために、と思って決断をし、そして生きて帰ってくるのだが、家族の方は、トミーを信頼していて、自分の居場所が感じられない。しかも、アフガニスタンで受けたトラウマのせいで自分が以前の自分とは違うし、家族もそれを察知して少し退いている。

大人はともかく、子供はアレだな~と思いました。サムが、自分の女房が弟と寝たんじゃないかとパラノイドになって夜中に家を飛び出したりなどの奇行をし始めると、10歳くらいの長女は心配し始める。で、庭で遊んでいるときに父親が帰ってくると、硬直してしまって上手く話せない。

「小さい時、こういう思いした事ある?」って一緒に観てた友達に訊いたら?「どういう思い?」って訊き返されて、「ああ、この人わかんないんだ」って思ったよ~。アタシはこのシーン、身に詰まされた。うちの親父がアル中っぽかったんで、飲み始めると人が変わってしまい、怖いんだよね。私に暴力を働いたりするわけじゃなく、向こうは少し酔っ払ってリラックスしてコミュニケーションしようとしてくるんだけど、こっちは怖いの。で、子供の自分としては、父親が仲良くしようとしているのに自分はイヤって思ってることとか、怖いって思っていることとか、自分の父親なのに好きになれないこととか、罪の意識を感じるというか、すごい複雑な心境になって、泣きたくなる。でも泣くと父親に自分のネガティヴな気持ちを悟られ、がっかりされたり、苦しめたり、怒られたりするんじゃないかと、必死にガマンする。

まあサムの場合、戦争に行ったせいでこうなってしまったのはかなり気の毒ではある。サムは、ヘリコプターに乗り込む前にグレースに手紙を書いていて、「君がこれを読んでいるってことは、I didn't make it」って書いてるんだけど、これは「生きて帰ってない」って意味でのI didn't make it だったけれども、実際は生きて帰ってきたけど「I didn't make it」、「結局ダメだった」ってことになっちゃったのだなあと、戦争に行って負うトラウマの重さをひしひしと感じました。

このようにテーマとしてはすごく興味深いのですが、演出の仕方がこのテーマを上手く表現しているとは思えませんでした。特に音楽!!なんか『ブロークバック・マウンテン』を思わせるギターのメロドラマちっくな音楽が、「可哀想でしょ?辛いでしょ?」って感じで、いやにカンに触るし、子供たちとトミーが心を触れ合わせるスケートのシーンに使われる軽快な音楽はすごいセンスないし。

それと、子供たちがすごい名演技なんだけど、使い過ぎじゃないかと思った。私的には、子供って無力で、両親とか大人のトラブルに振り回されてるのに何もできないという「静」な部分でジーンと来るのだけど、この映画では子供が主張するっていうか、大人みたいなこと言ったりしたりし過ぎるので、なんか「演出し過ぎ」感がある。

あと、ジェイク・ジレンホールが、ダメ人間なんだけど面白いヤツ、みたいな、ちょっとユーモアのあるところを見せようとしてるんだけど、全部コケていると思う。特に台所のペンキを塗っているシーンとか。ジェイクだけじゃなく、ナタポもトビー・マグアイアもジェイクも、役になりきってる感じしなくて、そこら辺も違和感ありました。特にナタポは、どうがんばってもひなびた郊外に住む高卒の二児の母に見えない。こういうの上手いのはジェニファー・アニストンだよな!とか思いながら観てました。

しかしイラク戦争関係の映画ってたくさん出てきましたね。『ハート・ロッカー』も、『Men Who Stare at Goats』もそうだもんね。しかもみんな切り口が違うし。これだけ戦争のトラウマとか空虚が表現されていて、今更戦争に行こうなんて気にはとてもなれないと思うのだけど、それでも行かなくちゃならないアメリカの職業軍人の人たちは本当に気の毒。

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Key Word
ジム・シェリダン トビー・マグワイア サム・シェパード ベイリー・マディソン テイラー・ギア キャリー・マリガン
映画紹介 | コメント(1) | 【2010/04/06 00:13】
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コメント
観ました。
元の『ある愛の風景』がどうだったのか、分からないんですけど、時系列通りに話を進めていくんじゃなくて、例えばナタポの視点に立って何が夫をこんな風にしてしまったのか、最後に知るっていう脚本だったら、また違う感じだったかな…と思いました。

何かちょっとお涙ちょうだいな感じが鼻について、泣かなかったなぁ……
【2010/06/10 17:24】 URL | まーちゃん #.17RNwB.[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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