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『ザ・コーヴ』-まるで『スパイ大作戦』のよう
The Cove

野生のイルカを捕獲・調教し、人気番組『フリッパー』を生み出したイルカ調教師、リック・オバリーさんは、自分のせいでイルカが捕獲され、売られ、見世物になって行くのが耐えられず、イルカを救う動物愛護活動家になった。ナショナルジオグラフィック誌のカメラマンと出逢い、野生のイルカを大量捕獲し、全世界のイルカ・ショーに出荷している和歌山の太地町に取材に訪れるのだが、公式な取材を申し込んでも応じてもらえなかったため、強行手段に出ることにする・・・。

cove
Produced: 2009
Director: Louie Psihoyos
Writing Credits: Mark Monroe
Cast:
Joe Chisholm (Himself)
Mandy-Rae Cruickshank (Herself)
Charles Hambleton (Himself)
Simon Hutchins (Himself)
Kirk Krack (Himself)
Isabel Lucas (Herself)
Ric O'Barry (Himself)
Hayden Panettiere (Herself)
Roger Payne (Himself)
John Potter (Himself)
Louie Psihoyos (Himself)
Dave Rastovich (Himself)
Paul Watson (Himself)
これ面白いよ!本当にドキュメンタリーなの?モキュメンタリーみたいだよ~。カメラ・ワークが普通の映画みたいだし、隠し撮りしているところとかも、機材がむちゃくちゃいいのか音も映像も良くて、普通の映画のように先々の展開が気になったりします。

特に見所なのが、隠しカメラを仕掛けに夜出て行くところ。リックとルーイーは、太地町に公式に取材を申し込むのだが、立ち入り禁止区域とか、こういう取材はダメとか、細々と規制をされて実質取材できないようにされてしまう。で、これは違法にやるしかないと決心、「立ち入り禁止のところに入りたくないから、確認できるように地図をくれ」って頼んで、地図をもらってくる。

これってバカっじゃねーかと思った。でっかく赤ペンでバツしてあるところ、行くに決まってんじゃん!やるなよ、地図!わざとファジーにして置いて、入ったら逮捕しちゃえばいいのに。バカ正直だなあ。入ってくださいって言ってるようなもんじゃん。

で、この立ち入り禁止区域ですげーことしているに違いないからってことで、隠しカメラを仕掛けに行くんですけど、なんかリックさんの知り合い?かなんかの映画のセットとかやってるらしき人に頼んで、高性能カメラに石の被せ物した隠しカメラを作ってもらうんだよね。で、それを夜中にこそこそと立ち入り禁止になってる入り江に仕掛けに行くのだが、これが面白い。

仕掛け人は4、5人いるんだけど、「酸素ボンベなしで長時間潜れちゃうダイバー」とか、「世界中の危ないこと(例えば高層ビルに素手で登っちゃうとか)しまくってるチャレンジャーの男」とかをスカウトしてきて、まるで『スパイ大作戦』のよう。

で、太地町の漁師や、はたまた警察まで、コイツラが町の望まない取材をしないようにしょっちゅう見張ってるんだけど、囮の車を使って見張りをまいたりする!!

で、実際その入り江に着いて、カメラを仕掛けるところも、赤外線カメラよりもっと性能のいい、温度を感知して撮るカメラ?かなんかそういうので、暗闇の中で撮影してるんだけど、ホント、普通のスパイ映画みたいって言うか、『M: I: III』なんかよりずっとすげえぞ!って書いてた映画評論家がいたくらい、すっげえワクワクするんだよね。身を乗り出して観てしまいました。

あと、この映画が印象深いのは、この元イルカ調教師のリック・オバリーさんの気持ちが痛いくらいに伝わってくるところなんだよね。だってさー、そもそもこの人が調教師になったんだって、イルカが好きだったからに違いないし、そうでなくても毎日イルカと過ごしてきたんだもん、ペットみたいに愛情が移って当然だよね。

それが、イルカの方は実はプールに囲われているのは幸せではなく、自らの生命を絶ったとなると、ちょっとショックが計り知れない。それって、自分はラブラブだと思ってた彼女が、実は自分との生活に耐え切れず自殺したってのと同じよね。

そして、自分が「フリッパー」を生み出したせいで、捕獲され、親や兄弟と引き離され、サーカスに売られていくイルカたち。太地町の漁師さんたちは、「なんだよ、イルカ、イルカって」って思うかもしれないけど、アタシはわかるなあ。私がテツの話をしていると「いいなあ、私も犬飼いたいなあ」って言う人いるんだけど、そうするとちょっと不安になるもん。自分が癒されるために犬飼って置いて、充分に世話してあげない人っているし、それにたくさんのコーギーがサーカスで芸をしていたら、辛くて観ていられない。

実際、うちの犬は本当に幸せなのかと疑問を持ったよ。私は可愛がってるけど、リックさんだってイルカを可愛がってたはず。でも動物にしてみれば、親兄弟と引き離されて、自立もできない、遊びにも行けない、食べるのもうんこもおしっこも、人間がいなければ出来ないような環境にいる・・・。どんなに愛してあげても、これって不幸なんじゃないかと思って、むちゃくちゃ落ち込んでしまいました・・・。

この他は、この手の動物保護系ドキュメンタリーお決まりの、動物が人間が思っているより遥かに頭がいいこと、痛みや感情を感じるんだよ、ってことを強調し、さらに動物の肉は実は汚染されているから、食べるのも良くない、ということを見せる。

あ、あと面白かったのは、日本人の性質みたいなものが垣間見えたな~ってところがあった。字幕つけないで観たから、詳細が間違ってたら申し訳ないんだけど、確かこんな話だったと思う。太地町の漁師さんたちに、イルカの売買で稼げるだけの金をやるから、捕獲を止めてくれって言ったら、「金じゃないんだ、これはペスト・コントロールなんだ」って言われたって言うのね。それは、イルカが他の魚を食べちゃうんで、海の中の力バランスが崩れる、みたいな。で、なんだかんだ言うんだけど、リックさんたちの印象は、

「日本人は、白人に『あれ食うな、これやめろ』って言われて、自分の文化や生活を変えるのはイヤなんだと思う」

って。

これはその通りだなあと思った。前に、クジラも色々言われたじゃん。あん時の私の反応がまさにソレだったもんね。「なんで獲っちゃいけないの?」っていうより先に、

なんだよ、白人

みたいな(笑)。

まあさ、日本人云々じゃなくて、どこの人でも外部の人に色々言われたくねーって思うのは一緒だと思うんだけど、日本人は特に「内・外」の区別がはっきりしているので、余計そうなのかなと。なんだか、映画を観ながら自分のルーツみたいなものを「ああ~そうか」って確認できたのが面白いなと思った。

ドキュメンタリー映画って、テーマが面白くても退屈で観ていられないっていうものも多いというのに、ドキュメンタリーでここまでストーリー性と言うか、「見せる」映像を撮ったところがすごいなあと思った。こういう緊張感って、ドキュメンタリー映画ではなかなか味わえないもん。マジ、オスカー獲るんじゃないか。
第82回アカデミー賞 | コメント(12) | 【2010/02/17 08:42】
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コメント
何かね。
観てない状態で書くのもアレなんですけど。
作った側も『映画として面白く出来た』ということが、賞を獲った要因だって分かっていると思うのですが、こういう大きな賞を獲ったことで『主張が認められた』からだという、すり替えが起こってしまう可能性があると思うんですよ。
それが、心配ですね。何か。

昔CMで流れてたんだと思うんだけど、『食は文化です』って、本当だと思うもん。
【2010/03/11 17:13】 URL | まーちゃん #.17RNwB.[ 編集] | page top↑
まーちゃん、

その「すり替え」は、この映画に反発している和歌山の、舞台になった町の方ですよ。この映画を日本公開することや、オスカー受賞に対して「憤慨してる」って意見を発表しているけど、別にオスカー獲ったり劇場公開されたからって日本のイルカ漁が「悪いことだ」って言われてるわけじゃないじゃん。

そういう反応になるってことは、「見られたら悪いことって思われる」って自分達でわかってるという風に受け取られますよね。

まあ、動物を殺している図は美しくないからね~。それで収入源がなくなっちゃうかもしれないという焦りはわかるので心苦しいけど。
【2010/03/11 23:01】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
よく書くことだけど、ドキュメンタリーも制作する側がこういうことを伝えたい、から撮るのであって、俳優やセットを使わないだけで、頭の中に脚本みたいなのはあると思うんですね。
結論はこうしたい、っていう。
映画評論家も言ってたように「映画としてよく出来ているということと、単純に可哀想ということで」票が集まったと思うんです。
この映画のいいたいことは「イルカ獲るのを止めろ」ってことでしょ。
太子町の人達の中には実際とは違う趣旨を説明されてインタビューに答えたというおじさんもいたし、それは、やっぱりフェアじゃないでしょ。
それに、チュチュさんもスパイ大作戦みたいと書いておられるように、見る人間をいったんそっち側に引っ張り込むことに成功してるということは、作りが上手いって話になるんだけど、コレは映画だからって、分けられない人もいるし、分けてるつもりでもそういう感覚って付きまとうと思うのです。
スパイ大作戦とかで、知らないのに敵国(例えばソ連とか)を悪者だという感覚を持ってしまったように。

「見られたら悪いことって思われる」って、散々それは悪いことなんだって叩かれてきたからなんじゃない?

よく、鯨とかあんなに賢いのに食べるなんて!って言うけど、それは違うんじゃない?って思う。
だったらバカは食べられてもいいってことになっちゃうもんね。

まぁ、後は観てから。
【2010/03/12 18:03】 URL | まーちゃん #.17RNwB.[ 編集] | page top↑
まーちゃん、

もちろん、ドキュメンタリーは主旨・主張があるから撮るんでしょ?それ自体は悪いことじゃないですよね?

フェアじゃない、ってことを言うんだったら、太地町の人たちもどうよ、って感じはします。これは映画を観てもらわないとわからないけど。フェア云々っていうか、私が「見られたら悪いことって思われる」って言ったのは、太地町の人たちが余りにもDefensiveっていうか、良い、悪いは主旨によって変わっちゃうけらアレだけど、もうちょっと外交に長けたリアクションでも良かったんじゃないかと言う。映画制作者側が太地町の人たちを「悪者」として描いたというよりも、太地町の人たちがみずから悪役を買って出たって感じになっちゃっていると思うんですよ。

これは映画だからって分けられないとか、単にイルカ可哀想、っていう見方で判断する人とかって、もちろん多いと思うのだけど、この映画を観ることによって、私やまーちゃんのように「自分の立ち位置はどこなんだろう?」って考える人が増えるのも事実だと思うし、そっちの方が大事だと思う。

最後に、頭がいいから食べちゃいけない、って言うのには私も「?」です。私は、知能が高い生き物も、低い生き物も、なるべく食べないようにしようと思う。殺生は最低限に、ってことで。

で、言い忘れたんだけど、この映画は、イルカを殺して食べるってことだけじゃなくて、全世界のシーワールドに売ってることも糾弾しているわけなんですけど、こっちには100%反対です。サーカス、動物園、ペット産業、動物試験など、動物で商売するのは一切やめて欲しいと思った。今、ハイチの大地震で子供の人身売買が問題になっているけど、イルカを捕まえてシーワールドに売るのも、人身売買だよ。対称が人ではないだけで。

まぁ、後はまーちゃんが観てから(笑)
【2010/03/12 22:06】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
シーシェパードの仲間が作った映画だろ。見に行ったら連中の活動資金に協力しちゃう。
だから絶対見に行かない。
【2010/04/01 16:56】 URL | エド中野 #olb1JwF2[ 編集] | page top↑
エド中野さん、

違法ダウンロードとかで、製作者にお金が入らないような方法で観たらどうでしょうか?
【2010/04/01 20:50】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
>チュチュ姫さん

違法行為は、この映画作ってる連中の得意技で、そのくせ、すし屋の違法行為は摘発する。ご都合主義の連中の主張は、毎週シーシェパードの連中とyoutubeで遣り合っていてすっかりわかってるから、いまさら見たくもないよ。
それつ作る側は明らかに悪意を持ってやっているよ。アウシュビッツとイルカ漁一緒にしてるけど、アウシュビッツはどちらかといえば家畜の屠殺のほうが近い。ドナドナという歌知っているでしょ。あれは、強制収用されるユダヤ人をあらわしてるんだそうで、ドナドナはへブライ語の"アドナイ(私の神よ)”から来ているんだそうです。殺されるために生産される一生と、自然に生きて、わずかな確立で人間に狩られるイルカのどちらが幸せなんでしょう。
【2010/04/02 09:50】 URL | エド中野 #olb1JwF2[ 編集] | page top↑
エド中野さん、

まあ、今更観たくないなら別に観る必要もないと思いますが。

殺されるために生産される一生、人間(もしくは他の動物に)狩られること、どっちも辛いよなあ。でも確かに「殺されるために生産される」ってすっごいイヤだよね。アタシはこの映画を観て、殺されるイルカも可哀想と思ったけど、イルカショーに売られていくイルカの方が同情した。殺されるのも辛いけど、生きたまま見世物にされるってイヤだ。

なんかみんな、「イルカのことはとやかく言うのに、家畜はいいのかよ」っていう言い方してる人が多いんだけど、それは白人/アメリカ人が一般的に牛肉を食べているのに、日本人にイルカ食うなって言うなよ!ってことなの?それとも、この映画作った人とか、シーシェパードの人が、「牛はいいけど、イルカはダメなんです」って言ってるの?
【2010/04/02 19:09】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
>姫
どっちもじゃないですかねー。要するにその論点で話しだしたら絶対に結論でないですよね。mixiの日記で、日本で猫を何匹も殺したニュースがあって、それを非難する声があるが、それを「なぜ猫はダメで、釣りはいいのか」と問いかけると結局シーシェパードの連中と同じような論点に行き着く、というような事を書いてる人がおりました。要するに議論しても解決しない事ってあるんだな、って思いました。でも、映画は面白そうなので見てみたいです。
【2010/04/03 23:52】 URL | GO #-[ 編集] | page top↑
GOさん、

そうなのよ。そこが論点じゃないの。殺生はなるべくしない、ってことしかできないの、人間は。全くしなかったら自分が生きていけないし。

ここで色んな人にコメ貰ってみて考えたんだけどさ、やっぱりエド中野さんのような意見でこの映画を観ないってのは賛成しかねるなあ。興味がないから観たくないならわかるけど、なんだかんだ「観ない」理由をつけるってことは興味があるんだもん。

もし、この映画の製作者の人が間違ったことをしているとか、色々言いたいことがあるなら、映画を観た上で自分の批判なりを世間に発表していくべきよね。じゃないと、まーちゃんが言っているように、オスカー獲ったからとか映画が流行ったからと言ってこの映画を作った人の主旨自体が認められてるって思い込んじゃう人が出てくるもんね。
【2010/04/04 00:12】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
チュチュ姫 さん

>エド中野さんのような意見でこの映画を観ないってのは賛成しかねるなあ。
見るなとは言いませんが、事実誤認が多いので、見られるなら、この映画の間違った情報だけは頭に入れてみてください。
1.水銀問題
1)政府が隠蔽しているように行っていますが、以前から厚生省はデータ及び、妊婦と子供の摂取過多注意は出しています。それはマグロなどの大型魚にもいえます。
2)水俣病に関連付けようと画像操作していますが、汚染のレベルが違い、イルカ肉の摂取で水俣病の症状が出た人は未だ確認されていません。
3)大学の準教授が出ていますが、彼は知らされていたインタビューの趣旨が違うので、訴訟を検討しています。
2.数量問題
捕獲数の数字が3つぐらい出てきます。23千頭が太地で漁獲されている様にも表示されていますが、これは日本全体の漁獲枠です。
つまり、数字は映画の中でさえ一貫しておらず客観的なデータとは言いがたいです。

>「日本人は、白人に『あれ食うな、これやめろ』って言われて、自分の文化や生活を変えるのはイヤなんだと思う」
白人だって、インド人に牛食うなといわれたってなんとも思わんでしょ。あいつらは、人には色々押し付けるけど、自制心はないんだよ。だから、ダイエットコークが売れるわけです。我慢がきかないからね。あいつらがイルカ肉食いだしたら水俣病になるかもね。
【2010/04/05 13:18】 URL | エド中野 #142QYtTs[ 編集] | page top↑
エド中野さん、

なんだ、あなたは観たの?「奴らの資金源になるとイヤだから観ない」って言ってたから、観てないのかと思った。

いや、アレですよ、エド中野さんみたいな関心がある人こそがこの映画を観て、率直な意見を交換し合うってことが大事だと思うの。
【2010/04/05 21:10】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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