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『ハート・ロッカー』-淡々としてて逆に怖い
The Hurt Locker

前評判が抜群に良かったし、なんと言っても監督が、あの、あの、『ハートブルー』のキャスリン・ビグローですよ!「男のロマンを撮る女監督」!!カッコいいな~。憧れるな~!ってすっごい盛り上がって観たんだけど、ん~。

hurt locker
dvd on amazon.com
Produced: 2008
Director: Kathryn Biglow
Writing Credits: Mark Boal
Cast:
William James: Jeremy Renner
JT Sanborn: Anthony Mackie
Owen Eldridge: Brian Garaghty
Matt Thompson: Guy Pearce
Colonel Reed: David Morse
ってかさー、この映画にドラマとかカタルシスを求めた私が間違っていると思うんだよね。多分この映画は、イラク戦争が実際どういうものなのか、そこにいる兵士たちの生活、日常、彼らの心理、みたいなものを脚色を出来るだけ切り取った形で、いわばドキュメンタリーのように、観客に伝えたい、感じて欲しい、って映画なんだと思う。

そういう意味ではすっごいいい映画だと思います。毎日のように人が死ぬ。毎日のように危険に晒される。緊張しっぱなしで、始終色々な出来事があるのに、すっげえ退屈!なんかさ、兵士たちが「ああ、大変だなあ、可哀想だなあ」とか思わないの。淡々と映画が進んでいって、「この話、どこに着地するんだろう」って思っちゃう。

でも現実って、なんかドラマが起こって、最後どっかに終結していく、ってものじゃないもんね。この映画を観ていると、私が毎日同じ時間に起きて、仕事行って、帰ってきて、ご飯食べて、寝る、っていうのと、全く同じことが行われている。ただ、毎日の心理的苦痛とか、仕事のプレッシャーとか、不安感みたいなものの大きさが全く別次元というだけで、そういうところが観ててあんまり面白くなかった。

感じとしては『ジャーヘッド』に似ているな、と思った。人が死んだりとか大きなバトルがあったりとか、戦争のドラマチックなところじゃなくて、退屈で冷めているところに視点を置いているみたいな。こういう、戦争の「心理面」に重きを置いた映画って、最近増えたよね。昔は『プライベート・ライアン』以降、戦争の残虐さ、悲惨さをドラマチックに描いた映画が戦争映画の主流になってたけど、爆発で足がなくなってパニくってるとか、隣で銃を撃ってた仲間がどこから来たかもわからない弾に当たって次の瞬間死んでるとか、そういう描写は古い、というかもう見せ場じゃなくて背景になっちゃったというか。

あと、『クラッシュ』に通ずるものがあったなあ。コレ観た人はみな、「戦争の本当の姿、CNNでは見れないような真実が描いてある」っていうところを評価している。確かにその通りで、観ている間、「多分、『わー、これが現実なのか!』って思って観るべきなのだろうなあ」と冷静に考えたんだけど、そんなのわかってるよ、って思っちゃったというか、なんか目新しいと思うところはなかった。

ジェレミー・レナー演じるボム・スクワッド?のチーム・リーダーが、任期を終えてやっと家族と普通の人間らしい生活が出来るようになったのに、また戦場へ戻ってしまう、っていうのをエンディングに持ってきていたけれど、それこそ『ザ・レスラー』とか、「なんでかわからないけど、こういう風にしか生きられない」人たちっているので、それが戦争であっても特別なこととは感じないしさ。

でも、最初に言ったように、この「なにも特別ではない、淡々としたところ」が逆に怖い、っていうのがこの映画の教訓なのかもしれない。兵士たちの精神的苦痛、心理的打撃がものすごいにも関わらず、当たり前のように戦場に人を送ってしまうことが出来る私たち。そういう弊害は、ヴェトナムの時からわかっているのに、何度も何度も繰り返す私たち。

そんなの今更わかってるよ、と思うけど、『告発のとき』程説教臭くないと思った。『告発のとき』は、みんながもう既に気付いているであろうことを「お前、知らないだろう!!こうなんだよ、戦争の現実ってのは!!」みたいな、ポール・ハギス特有のエラそーな感じがあったけど、こっちは、真摯に「現実」を描いて目の前に「ぽん」って置いてくれただけで、「現実から目を背けるな!」とさえ言ってない、とにかく力の限り見せるけど、観たいか観たくないか、これを観てどう思うかはあなた次第、という観客のインテリジェンスを信じた作りは好感が持てると思いました。

でも映画的にすっげえのかな~と。私にとって映画ってやっぱドラマとカタルシスなのかしら。それが感じられないのがすごく肩透かし、って思ったの。

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映画感想 | コメント(6) | 【2010/01/17 00:03】
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コメント
こんにちわ(^_^) 
私も見ました!普通の戦争映画ではなくミステリアス・・・な触れ込みだったのでわくわくして見たのですよー。そうじゃなかったです。がっかり。ミステリアスな部分はあったのですが主人公の思い違いだったらしくすぐに終わってしまいました。爆弾を解体するシーンは緊張感があってよかったんですけどね。もうちょっと何かやってほしかったなーって思いました。
【2010/01/17 04:21】 URL | べにばな #-[ 編集] | page top↑
べにばなさん、

コメ、サンクスです!

そうそう、爆弾解体の話を中心に行くのかな、と思いきや、他の任務もあって、ちょっと混乱しました。でも、それが現実なんだろうし、それを見せたいと言うのなら、しょうがないんですけどね。
【2010/01/18 22:05】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
観てきました。
何かね、何でオスカー獲っちゃったんだろう?
私が好きなのに(笑)
だいたい、アカデミー会員とは気が合わないんですけどね(^_^;)
どこが好きなのかといわれると、上手くいえないんですけど。
淡々と続く非日常な日常。
緊張した緩慢さ。
そして、『人間』という観察対象。
何だろう、上手く表現できないですね;;
私は好きだけど、人にはあんまり薦めないなぁ。
【2010/03/15 17:25】 URL | まーちゃん #.17RNwB.[ 編集] | page top↑
まーちゃん、

今回のハート・ロッカーの快進撃は、オスカーではキャメロンが嫌われているからってことらしいです。ビグローは元妻だし、女性監督の受賞ってことで話題性もあるし、って感じで。
【2010/03/15 20:57】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
チュチュさん、コメントありがとう。
『ジャーヘッド』『クラッシュ』っぽい、っていうのすごくわかる! 淡々地味映画よね~。
オスカー、キャメロンがダメならイングロにあげればよかったのに。
あ、タラちゃんも嫌われてたりする? そんなにアメリカではヒットしなかったのかな。
【2010/03/24 09:59】 URL | 真紅 #V5.g6cOI[ 編集] | page top↑
真紅さん、

イングロは個人的に上げたくないですね。なんでだろう?つか、今回のキャメロンvs元妻一騎打ちに食い込めなかったというか。

やっぱなんだかんだ言っても『アバター』だったんだと思うなあ。
【2010/03/24 20:52】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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