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『(500)日のサマー』-夏子の後は、秋子さん
(500) Days of Summer

これは痛いですね。観ている最中、もうトムが可哀想で可哀想で。でも泣ける、っていうのでもない、そんな風に感情的にさえならせてもらえない。ただズキズキと心を痛めながら観るしかない。

500 days of summer
Produced: 2009
Director: Marc Webb
Writing Credits: Scott Neustadter, Michael H. Weber
Cast:
Tom Hansen: Josef Gorfon-Levitt
Summer Finn: Zoey Deschanel
McKanzie: Goeffrey Arend
Rachel Hansen: Chloe Moretz
Paul: Matthew Gray Gubler
男の子が女の子に告白して、「お友達でいましょう」って言われるのが「あんたなんか嫌い」って言われるより辛い、って昔良く言われてませんでした?「なんでだろう?」って思ってたんだけど、この映画を観てわかりました。生殺しってヤツですよね。

でも、私はサマーの気持ちもすっごい良くわかっちゃうので、それも辛かったなあ。サマーにとってトムはすごくいい友達だし、サマーはトムが大好きなのだ。

でも「恋」はしていない。

愛してないのに、なんで手を繋いだり、一緒にダンスしたり、パーティに招待したりするの?なんで思わせぶりなことをするの?って言うかもしれないけど、「手を繋ぎたい」とか「ダンスしたい」って感情は、愛してなくても、あるのよ。

サマーはトムが好きなのよ。で、「トムを愛せたらどんなに嬉しいだろう」と思う。いい人だし、一緒にいて楽しいし、趣味は合うし。

トムは、愛なんか幻想だというサマーに、「恋に落ちればわかるよ、それが存在するって」って言う。

「愛なんか幻想だ」とか言う人に限って、実は本当のソレを求めているんだよなあ。だってさ、トムみたいに「運命の人」の存在を信じている人は、それこそ音楽の趣味が合うとか、なんか色々な偶然が重なったりすると「この人なんだ!」って信じたいわけじゃない。逆にサマーみたいな人は、「そんな人がいるわけない」って思っているから、そういう理由付けなんかなく、心が「がくん」って相手に傾いた瞬間「これだ」って思う。

で、ほとんどの人はトムみたいな人なんだと思う。しょっちゅうデートして、手を繋いだり、ダンスしたり、セックスしたりするのなら、「これは恋なんだ」と思う。でもさ、別れる時に「あれって、幻想だった!」と思うことが一杯あると思わん?

段々よそよそしくなっていくサマーや、『卒業』を観てものすごい動揺するサマーを観ていると「これって、良くある話だよな~」って思った。相手がよそよそしくなって行くときとか、意味もなく落ち込んだり動揺したりするときって、心が冷めてくるときなんだよね~。私は、相手にそういうことをされたんじゃなくて、自分がそうなったから良くわかる。「あ、この人のこと、好きじゃない」っていうか、今でも好きだし、いい人だと思うんだけど、魅かれてない、恋してない、って思うと、一緒にいるのが苦痛になってくる。相手は自分のこと特別に思っているのに、自分はそう思ってない・・・。『卒業』を観て号泣しているサマーを観て、「ああ、トムのことが好きだから、恋していないって気が付いた瞬間、ものすごく悲しくなったんだなあ」と思う。

恋愛って面白いよね。「恋」って、特殊な感情じゃない。セックスも絡んでくるし、でもそれだけじゃない。友達とか、兄妹とか、そういう方がよっぽど強い絆があるはずなのに、恋って突然やってきて、そして「唯一」の存在になってしまう。でもものすごくもろい。で、長いこと付き合っていって、「愛」を育んでいかなければ続かないのだけど、でもこの「愛を育む」という行為は、最初の「恋」がないと出来ない。

最後、トムは運命の人なんか存在しない、と考えを変え、サマーは、「トムの言ったことは正しかった」と言う。この、サマーにそういう感情があるってことを気付かせたのは自分なのに、サマーがその感情を持った相手は自分じゃないという、これって痛いよね~。

でもさあ、トムが「そういう感情」があるってことをサマーに気付かせたから、サマーは「自分はトムに恋してない」って知ってしまったわけでしょ?「愛」や「恋」が幻想じゃない、実在するんだって思わないんだったら、「自分がこの人を愛していない」って気付いて泣く必要なんてないんだもんね。

それに、「そういう感情がある」って思ったから、次に会った相手に「これだ」って思っちゃっただけかもしれない。まあ、どっちにしろトムには辛い状況だけどさ~。

私は運命の人っていると思うね。っていうのは、トムとサマーが上手く行かなかった理由は、好きとか嫌いという感情よりも、二人の「恋愛」に対するステージが違ったせいだと思うんだ。みんな色々な経験をして、「ああ、もう男は欲しくない」とか、「女がいると窮屈」とか「愛なんて信じない」とか思うわけじゃん?で、そういう時期が過ぎて、「いたら面倒くさいけど、今ならそういう人の存在をありがたいと思える」とか、そういう心持ちになっってきたときに誰か同じステージにいる人と知り合うと、「ぱーん!!」とはじけちゃうわけよ。その「人生で同じステージをたまたま歩んでいた人」が、運命の人なんじゃないかな、って。

でも、さらに言うと、サマーは運命の人と出逢って結婚したけど、そこがゴールでもないんだもんね。ひどい目にあって離婚するかもしれない。ゴールってないんだよなあ、恋愛って。運命の人かどうかなんて、死ぬまでわからない。どうせ証明できないんだったら、自分の直感を信じるしかないよなあ。信じて幸せになれる人もいれば、トムみたいに痛い目に会う人もいる。でも信じ続けるべきだよね。少なくとも恋愛は人間を成長させてくれるものだから。

ああ、そうそう、で、最後に出てくる女の子の名前がAutamunじゃん?それで思ったんだけど、『痛いほど君が好きなのに』の原題が『Hottest State』じゃない?ってことは、こういう、狂ったように人を愛する時って「熱い」ときで、だから女の子の名前が「サマー」なのかなって。きっと、ものすごい「熱い」時の恋愛って叶わないのは、まずここで成長したもの同志しか、本当の愛は育めないってことなんじゃないかなあ。

■不思議ちゃん、サマーを好演!ゾーイ・ディシャネルの出演作品一覧
■ナイーヴなトムくんを好演!ジョセフ・ゴードン-レヴィットの出演作品一覧

追記:
宇多丸さんの評論すげえ。すげえよ!これを聴いてくれ!http://www.tbsradio.jp/utamaru/podcast/index.html

Key Words
マーク・ウェブ ジョセフ・ゴードン=レヴィット ゾーイ・デシャネル
オススメですっ! | コメント(4) | 【2009/12/28 01:25】
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コメント
この映画の感想が読みたくて、探してはまりましたです。

振られた直後に飛行機の中で見て、不覚にも泣いてしまいましたもので、みなさんどうだったのかなと思いまして。

とってもリアルで参りました。
【2010/01/13 17:55】 URL | Johann Gottlieb #-[ 編集] | page top↑
Johannさん、

本当に、最近は、リアルな恋愛映画が多くて、面白いけど「うわ~」ってなっちゃいますよね。
【2010/01/13 21:50】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
チュチュ姫さん、こんにちは。
この映画すっごくツボでした。
チュチュさんの考察、いちいち頷きながら読みましたよ・・。
やっぱ恋愛映画は面白いね。感想にも観た人の恋愛観が反映されるから、二度おいしい。

http://thinkingdays.blog42.fc2.com/blog-entry-793.html
【2010/01/20 12:43】 URL | 真紅 #V5.g6cOI[ 編集] | page top↑
大音量で朝からザ・スミス。
この時点で、ちょっといわゆる負け組みな感じがするトム君。
朝からスミスの感覚はよく分かるんですけどね~
スミスが好きだからってスミスが好きな君を好きな訳ではない、ということに気づけないくらいなのが、恋してるってことなんでしょうか?

「卒業」って他の人たちみたいに見れなくて……。
残された方のいたたまれなさに胸が痛くなってしまう;;
それに、あの二人がずっと幸せに暮らすなんて、有り得んと思っちゃうのですよ;;
【2010/01/27 17:23】 URL | まーちゃん #.17RNwB.[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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