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『エイプリルの七面鳥』-大人への通過儀礼
Pieces of April

◎俺のオススメ映画を越えてゆけ◎パトリシア・クラークソンが出ていると紹介されていたので、観てみましたが、とっても面白い映画でした。ネタバレがあるような映画じゃないんですけど、誰と誰が家族で、その人たちの関係がどんなんで、とかそーいうのが物語が進むにつれてじわじわわかってくる、という手法の映画なので、これから観ようと思う人はこの先読まない方がいいかも。映画紹介のサイトとかで思いっきりプロット暴露しているんですけど、知らないで観た方が面白いと思う。

pieces of april
dvd on amazon.com
Produced: 2003
Director: Peter Hedges
Writing Credits: Peter Hedges
Cast:
April: Katie Homes
Bobby: Derek Luke
Jim: Oliver Platt
Joy: Patricia Clarkson
Beth: Alison Pill
Timmy: John Gallagher Jr.
ニューヨークの貧しいきったねーアパートに住んでいるエイプリルが、恋人ボビーと同じベッドで目覚めるところから始まります。で、すっげー衛生状態の悪そうなキッチンで、解凍した七面鳥を洗っているところとか、ウゲェ~っ。越えてゆけのCさんは、エイプリルのつけているブレスレットが可愛いって言ってたけど、アレ付けて料理すんな~!サルモネラ菌がー!とか思いながら観てました。この辺グロい!

場面変わって郊外に住む家族。パトリシア・クラークソン演じるジョイはかなりエキセントリックなお母さんらしく、家族は彼女に翻弄されているようだ。この家族がまたクオリティ高いのよね~。父親役のオリバー・プラットは、ジョン・C・ライリーのような冴えないサイド・キックとかで多彩な映画に出てた名脇役だし、娘のベスは、今注目のアリソン・ピル。『Dan in Real Life』ですっごいシニカルな娘役で出てて「おっ」と思ったんだけど、『ミルク』ではすっげー成長していて、カッコ良かった。ちょっとエレン・ペイジと被る芸風なのだけど、この子の方がタイプ・キャストされてないから将来性あるかも。顔もおまんじゅう顔ですごい個性的だし。

息子のティミー役の男の子は全然知らないんですけど、劇中ではこの子がお母さんのお気に入りで、ベスはあんまり好かれてないの。お母さんはすっごい自由奔放でアート系な性格らしく、四角四面なベスは、どちらかと言うと平凡なお父さんのお気に入りのようである。

で、この家族がテキトーにドレス・アップして車に乗って出かける下りで、実はエイプリルはこの家の娘で、サンクスギビングのディナーに家族を招待したんだな、ということがわかる。ベスはあんまりエイプリルを好きじゃないみたいなんだけど、他の人たち、特にお母さんがエイプリルのことどう思ってんのかはまだ良くわからない。でもまあ、エイプリルのゴス・メイクとか、ニューヨークの安アパートに住んでるとか、ボーイフレンドが黒人であるとか、いわゆる家族からちょっとはじかれた存在であるのだな、というのはわかる。

この映画って、2009年の『レイチェルの結婚』を彷彿とさせましたね。アン・ハサウェイの演じるキムも、ゴス・メイクで、ティーンエイジャーの時からクスリやったり、家に火をつけたり、問題児だった。で、やっぱりお母さんと確執があるんだよね。お父さんは間に立ってオロオロするだけなんだけど、やっぱり母娘関係って絆が深く、ゆえに複雑なのだろうか。

パトリシア・クラークソンって、トシなのにすっごくキレイで、それで注目し始めたのですが、この映画では行動がヘンな上に見た目も超エキセントリックで、今まで観たのと感じ違うな~と思ってたんですけど、このお母さんは乳がんで余命幾ばくもなく、だからエイプリルがサンクスギビングに招待したのだ、とわかってくる。このお母さんは問題児のエイプリルに辟易として、「もうこの娘には愛想が尽きた」なんて言ってんだけど、そういう娘に限って自分にそっくりなんだから、親子ってのは不思議だよね~。どー考えてもエイプリルがグレたのは、ぶっ飛び母さんの血を引いているからだとしか思えない。そりゃ愛憎関係にもなりますわな。

で、ニューヨークまでの道中、このお母さんの自己中ぶりが可笑しいのだけど、だんだん具合悪くなってきてトイレ休憩の度にゲロったりしてて、「やっぱ乳がんって辛いんだ!」とか思うと可哀想になってくる。見た目ヘンだったのも、実はキモセラピーで髪が抜けて、カツラだったからだ、というのもわかってくるし。

さて、そうこうしている内にもエイプリルはディナーの準備を進めていくのだが、まー普段料理したことないから、皮むき器を使っていながら手を切ったりとかあり得ない失敗続き。しかもオーブンが壊れていて、メインの七面鳥が焼けない。オーブンを貸してくれる人を探してアパート中の扉を叩いて回るエイプリル。その過程で見られるアパートの住人たちが良く描かれていてまたいい。

ああいう崩れかかったアパートに住むなんて、若くて金のない奴か、まともな仕事に就けないやばい人、という印象があるけど、黒人の老夫婦とか、アジア人の大家族とか、実直に働いているけれどもマイノリティであるがゆえにああいうところにしか住めないのかな、と考えさせられた。。建物はグラフィティだらけで、住人も私たちのような郊外に住む人から見るとタフでラフで怖いのだけど、そういう中で暮らして行けるんだなあ。今では自分には考えられないよ、ああいう生活。

若いベガンの女とか、ゲイ(ジュツカ?)っぽい男とか、若い人たちは個人主義で冷たいんだけど、黒人夫婦とアジア人の家族は、エイプリルを助けてくれる。特に面白かったのは、英語が不自由なアジア人家族と交流しようとしてエイプリルが「私たち白人だって元々は移民なのよ」という話をしようとするのだけど、話している内に「白人はどかどかここへやってきて、インディアンたちを大虐殺して搾取して隔離した・・・・」という話になって行っちゃってちょ~気まずい雰囲気になっちゃうところ!

サンクスギビングとかクリスマスとか、こういう年間行事って面倒くさいし、ストレス溜まるし、疲れるし、毎年やってるとダレて来るし、特に若い時は儀式的なもので本当につまらない。でもエイプリルは、誰かのために料理を作り、招待し、皆が楽しいときを過ごせるようにと自分が奉仕することを成し遂げて、一つ大人になり、また家族やご近所さんと人間的な繋がりを持てたんだと思う。そしてお母さんが死に行くというのは、一人立ちしなくちゃならないということの象徴なのじゃないか。コレは、実は女の子が大人になって行く通過儀礼を描いた作品なんじゃないかしら。

ピーター・ヘッジズ ケイティ・ホームズ オリヴァー・プラット アリソン・ピル
今日観た映画 | コメント(5) | 【2009/04/19 09:52】
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コメント
さりげに、リンク貼っていただいちゃって
ありがとうございます!!

そうそう、なんでエイプリルが家族を呼んだのか、そしてエキセントリックな母親の言動の原因はなに?・・ってのが分かってくるにつれ、
泣けてきました。
しかもそれを特にドラマチックに描いているわけでもない感じがとても良かったです。

ブレスレット、私も、『えー、それつけたまんま料理するの?ちょっとありえない!』って思ったんですけど、見た目はやっぱ可愛いですあれ。ムホ☆
【2009/04/22 09:19】 URL | C #RFphBmaY[ 編集] | page top↑
Cさん、

いい映画紹介してくれてありがとうございます。意外なところに意外ないい映画が転がってるものですね。
【2009/04/22 21:33】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
これ面白かったですよね~。
何か、映画館で予告編を観て観る気になったんだと思います。(別に好きな人が出てるわけでもないし)
このケイティ・ホームズはよかったですよね。
これだけは(オイオイ;;)、いいと思う。
【2009/04/23 17:24】 URL | まーちゃん #.17RNwB.[ 編集] | page top↑
まーちゃん、
ケイティ・ホームズ、やれば出来るじゃん!って感じで、トムちんに捕まってなければもっと開花したかもしんないのにもったいないね。
【2009/04/23 20:18】 URL | chuchu #-[ 編集] | page top↑
コメントどうもでした。
確かに「レイチェルの結婚」と被る部分がありますね。
私は邦画の結婚「歩いても 歩いても」も連想します。
地味ながら心に残る良い映画でした。
【2009/04/29 08:59】 URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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