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『ミスト』-思いもよらないビターなラスト・・・・・
大きな台風が来た次の日、木が倒れて窓を割ってたりとか結構被害が出て、街に息子と隣に住んでる人と買出しに行ったデヴィッドは、スーパーで買い物しているときに、街の住人ダンが血まみれで駆け込んできて、近所の人が霧の中に引きずり込まれて殺された!と告げるところに出くわす。買い物客が困惑していると、スーパーの外は一寸先も見えないほどの濃い霧で覆われて行く・・・という設定は、霧の中に何がいるのか全くわからないところが売りなので、この先ネタバレになります。

mist
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Director: Frank Darabont
Writing Credits: Frank Darabont, Stephen King
Cast:
David: Thomas Jane
Mrs. Carmody: Marcia Gay Harden
Amanda: Laurie Holden
Ollie: Toby Jones
Jim: William Sadler
Irene: Frances Sternhagen
Dan: Jeffery DeMunn
最初に殺されるのは若い男の子なんですけど、「出たら危ないよ」って言ってのに「大丈夫だよ」って出ちゃうキャラがいるのは、ホラー映画の約束ですよね~。で、こういう人が必ず殺されるんです。なのに怖いの!しかも、いかにも「作り物」というタコの足みたいなのに「わー!!!」とか引きずられて行くだけなのに、なんかすごい盛り上がる!

で、次は巨大な蚊、というくだらねー設定なのにも関わらず、ソレがスーパーのガラスを割って入り込んできて、ぶんぶん飛び回ってるところなんか、ぎゃー!怖いよー!とか叫びながら観てしまった。しかも、あの若くてキレイな女の子が刺されて、顔がぶんぶくれになって死ぬところとか最高!

「ああ~、蚊ってちっちゃいからアレだけど、あんだけ大きかったらああなるな~」

って妙に納得したりとか。

この後も、隣の薬局では巨大蜘蛛が人間の身体にタマゴを産み付けたりとか、それをわざわざ見せたりとか、かなりB級色漂ってるのに、怖いのよね~。バカくさいと思いながらも頭の片隅で、「いや、でももしこれがマジに起こったら怖い!」って思ったりして。「早く!早く逃げるのよ!」とかソファの上で足をバタバタさしちゃったりとか。

あと、革ジャンにバンダナというマルボロマンみたいな男が

「俺がショットガンを取ってくるぜ」

と外の駐車場に止めてある車に行くと申し出る。で、何かの時のために、とロープを腰に巻きつけて行く。もうこの時点で、この人が霧の中にいる怪獣に食べられて、ロープで引き戻したときには無残な死体が戻ってくるだけ、って読めちゃうのに、この人の下半身だけするするっと戻ってきたときには素直に「ぎゃー!怖いー!」とか叫んでいる自分が可笑しくて笑っちゃった。

キャラもすごい良くて、マーシャ・ゲイ・ハーデンが演じるミセス・カーモディがたまりません。「ミセス」って、旦那が気の毒!というくらいウザい、神がかりなおばさんで、「神に背いた報いだ。私は神の代弁者だ」とか言ってウザがられるのだけど、巨大蚊が胸にとまったのに刺されなかったことから信者が出きて、主人公のデヴィッドとかが理性的に何とかしようとしているときにスーパーの隅で演説を始めてしまい、小さなカルト集団を作ってしまう。

それから、ジムっていう、虚勢を張ってるおっさんがすげーいい!演じるウィリアム・サドラーって人は、色んな映画で観たことある気がするのですが、「コレ」って言えるほど印象がないという、典型的な脇役キャラの人で、こういうチンケな、しょーもない人の役がめちゃくちゃ上手い。最初は主人公のデヴィッドに、

「おめえ何様だと思ってんだよぉ。偉い芸術家だかなんだかしんねえが、俺たちに命令するんじゃねぇ!」

とか言って、外へ出ると言い張るんだけど、若い男の子が襲われると、何も出来ずに震え上がって「I'm sorry, I'm sorry」って連発するところとかサイコー。それが中盤にミセス・カーモディが宗教カルトみたいになって行っちゃうとき、一番熱心にお祈りしてたりして。もーこの小心者ぶりが最高です。

あと、スーパーのアシスタント・マネージャーのオリー。背低くて、冴えない容貌で、しかもスーパーのアシスタント・マネージャーというキャラなのに、実は射撃の名人で、たった一つしかない拳銃を任される。冷静に物事に対応するし。この人といいジムといい、物語りが進んで行くに従って印象が変わっていくようなキャラを置くところが上手い。

で、もっとすごいのは、何をやってもほとんど何も上手く行かないんだよね。だからお約束が生きているのかしら、この映画って。なんか、マルボロマンがショットガンを取りに行くとき、ミセス・カーモディが、「あんたは外で死ぬわよ」って言って、「なんだよ、このババア!」って思うんだけど、その通り死んじゃうし、ミセス・カーモディみたいなイヤ~なキャラってどっかで仕返しされるはずなのに、どんどんこの人の言うとおりになっていっちゃうのよ!

この手の映画って、周りの状況が緊迫してる割りには主人公とその一派が色々頭を捻ってやることが成功し、最後は逃げられるんじゃないか、と希望が見えてくると逆に「なんだよ~たいしたことないんじゃん!」ってすごく興ざめなんだけど、この映画は全然状況が改善されない。

それどころか、スーパーの中にいる人たちが揉め出す。このお話は、つまりこういう状況になったら人間ってどういう行動を取るだろうか、という発想から生まれた話らしいけど、それがリアルでいいですよね。神だなんだと言い出す人、全く非現実的なのに、そういうものに惹き付けられる大多数の人たち、そして仲間割れし始めたり、違う行動を取ろうとすると責めたり、誰かをスケープゴートにして、普通の人が普通の人を殺したり。

で、常に冷静に対処していた主人公とその一派が逃げ出すのですが、この人たちが助からない。この手の映画観てると「当てもないのに車で、どうしようってんだろう?」って思うことない?「どこに逃げるんだよ」みたいなさ。まさにその通りで、せっせと走って行くのですが、何もこれといって救いは見つからず、ガソリンがなくなってしまう。全くドラマも何もなく、ガソリンがなくなってしまうという地味さがリアル。

最後は、ネタバレしますと言いながらもこの衝撃のラストは言いたくない、というほどの・・・・。衝撃、ってそれほどドラマチックじゃないんだよね。肩透かしというか、やっぱ地味なんだけど、これ痛いよね~。最初のアホな巨大化した昆虫から、こんなビターなラストは想像付きませんでした。

映画 フランク・ダラボン トーマス・ジェーン マーシャ・ゲイ・ハーデン トビー・ジョーンズ ウィリアム・サドラー
DVDレビュー | コメント(5) | 【2009/04/11 11:21】
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コメント
見たい!この映画、見たい!
昔から、大きな昆虫とか動物とか出てきて、人が食われちゃったりする映画好きなんですよね~。
「ひゃ~」
なんて言いながらも面白い。
子供っぽいのかも知れないけど、見たい映画ですね。
【2009/04/11 15:13】 URL | 土佐のオヤジ #-[ 編集] | page top↑
ウイリアム・サドラーにこれっていった印象がない???何言ってんすか!姫の好きなダイハード2のスチュワート大佐ですよ!テレビの前で全裸で太極拳みたいのやってたでしょ!あのチンコが見えそで見えないおっさんですよ。
【2009/04/12 06:10】 URL | GO #-[ 編集] | page top↑
GOさん、

えー!!そっかー。全然印象違うからわかんなかったよ。

オヤジさん、

これ、むっさ面白いから観てくださーい。
【2009/04/12 06:41】 URL | chuchu #-[ 編集] | page top↑
謎の蛸足みたいのとか、巨大昆虫とかよりも、マーシャ・ゲイ・ハーデンが怖くて仕方なかったっす(>_<)
でも、あの場にいたら、あの妙にカリスマチックな佇まいに惹かれて付いて行ってしまうのでしょうか!?
ラストシーンは、友達は納得いかなかったらしいんですけど
「そうやんな。世の中ってそういうことになってるんよ。」
と、妙に納得させられるものでした。
ま、スティーブン・キングやし。
【2009/04/15 17:04】 URL | まーちゃん #.17RNwB.[ 編集] | page top↑
まーちゃん、

確かに、マーシャ・ゲイ・ハーデン怖い!いやー、やっぱアレは、人間って、自分でコントロール効かないとか、敵わないって思う時の神頼み、っていうか、切羽詰るとああなるんだなあと、妙に納得しました。人間の行動を良く描写してますよね。
【2009/04/15 21:05】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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