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『グリーンマイル』-死について考えさせられた
The Green Mile

これ、映画も観たし本も読んだんだけど、何一つプロット憶えてないという、なぜかものすごい印象薄い映画だったので、もう一度観てみようと借りてきましたが、面白い!エライ長いんだけど、案外気にならない。でも、まるでいくつかの話が一緒に入っているような感じで、映画の雰囲気とかニュアンスみたいなものが一つじゃないって感じ。ほら、「こういうときに観る映画」って言えないのよ。

Green Mile
dvd on amazon.com
Produced: 1999
Director: Frank Darabont
Writing Credits: Frank Darabont, Stephen King
Cast:
Paul Edgecomb: Tom Hanks
Brutal Howell: David Morse
John Coffey: Michael Clarke Duncan
Warden Hal Moores: James Cromwell
Percy Wetmore: Doug Hutchison
Wild Bill: Sam Rockwell
Dean Stanton: Barry Pepper
Melinda Moores: Patricia Clerkson
最初、トシを取ったポールが、養老院の食堂でおばあさんに目配せしたりするシーンはほのぼのじいさん、ばあさんもののお話みたいだし、ネズミのMr.ジングルズの話なんて『ベィブ』みたいに可愛らしいし、デルの処刑のシーンは・・・・こわ~。意地の悪いパーシーという看守や、ビリー・ザ・ワイルドのような囚人に見える人間の悪。電気椅子に死刑囚を送る仕事をしていながら、もしくはそういう仕事で人間の悲哀を見たためか、とても心優しい他の看守たち。1時間くらいごとに「これってなんの話だったっけ?」とか考えちゃった。でもちゃんと全部繋がってて、良くこれだけの要素をきっちりまとめたなあ、と感心。

トム・ハンクスは、ポールみたいないい人だけど甘くない、「理想の上司」みたいな役を演じさせたらハマりなのはもうお約束みたいなものだとしても、他の看守さんたちも皆いいキャスティングだったなあ。特に、ディーン役の バリー・ペッパー 。この人はどーしても『プライベート・ライアン』のヒットマンの役がかっこいくてかっこいくて、あの顔ってニヒルな役しかできないんじゃないかと思っていたから、このちっちゃくてちょっと気の弱そうなディーンの役は意外ながらも「さすが役者だなあ。180度違う役もできるんだなあ」と感心。

ちょうど赤姫さんのブログのコメ欄で「死」について語り合っていたところだったので、ラストは非常に興味かった。まず、あのでっかい人(コーヒーさん?)、あの人を電気椅子に送りたくないとポールが言うと、コーヒーさんは、

You tell God the Father it was a kindness you done. I know you hurtin' and worryin', I can feel it on you, but you oughta quit on it now. Because I want it over and done. I do. I'm tired, boss. Tired of bein' on the road, lonely as a sparrow in the rain. Tired of not ever having me a buddy to be with, or tell me where we's coming from or going to, or why. Mostly I'm tired of people being ugly to each other. I'm tired of all the pain I feel and hear in the world everyday. There's too much of it. It's like pieces of glass in my head all the time. Can you understand?

”あなたは親切で私を電気椅子に送ったのですと、神様に言えばいいのですよ。あなたが心配して傷付いているのはわかりますが、もういいんですよ。私はもう死にたいのです。本当に。疲れました。雨でも常に独りで旅していなくちゃならないツバメのように。一緒に旅する友もなく、どこから来たのか、どこへ行くのか、なぜ旅するのかわからないのも疲れた。でも何よりも疲れたのは、人間が互いにひどいことをし合うことだ。毎日毎日、世界のどこかでひどいことが起こっているのを聞いたり感じたりするのに疲れた。まるでガラスの破片が顔中に刺さっているような気分で耐えられないんです。わかってもらえますか?”

でっかくて強面なのに、暗闇が怖い、とても繊細なコーヒーさん。大恐慌の時代、1935年とか言ってたかな、この頃の黒人差別のせいでかなり辛い思いしただろうし、幼女殺しも、もう黒人が死体と一緒にいたら犯人だと思われて、誰もそれを疑わなかったような時代なんだろう。

私は、痛みが怖いだけであって、死ぬのなんか怖くないと思っていたんですよね。自分がこの世にいなくなることなんて別に辛くはないと。そしたら私のマイミクさんが、実際「あなたは肺がんです」って言われたことがあって、その後は自分がこの世から消えていくということを真摯に考えた、という話を聞いて、「ああ、死んでも別にいいや、なんて思えるのは、死というものを実感出来てないから言えることなんだな」と思った。

しかし赤姫さんとのディスカッションの中では、「死」をどう定義するかで感じ方も違うのだなということに気が付いた。赤姫さんにとって死は「上がり」、私にとっては「終わり」。死ぬってことは身体が動かなくなる。何も出来なくなる。電気が消えて、真っ暗になって眠ったままの状態、みたいのが私の定義なのだけど、赤姫さんにとっては「ああ、やっと終わった」という安堵の瞬間なのだよな。

コーヒーさんにとっても、そういう感じなんだろうなあ。特に、「一人ぼっちのツバメのように旅して行くのに疲れた」というところでは本当に可哀想になって泣いてしまった。彼にとっては死ぬというのは「I'm in Heaven」、天国へ行くことなのだよなあ。

*****ネタバレ******

で、最後にこのポールさんは、コーヒーさんが電気椅子に送られる前にポールさんに不死っつーか、長生きできる能力を授けたらしい、ということを語る。Mr.ジングルズもそれを授かったらしく、ポールさんはMr.ジングルズを今でも内緒で飼っている。ポールさんは、自分の妻も、子供も、友達も、みんな先に死んでしまう、こうして新たに出来た友達も多分、先に死んでしまう。独りで生きていかなければならない、残された者の寂しさ。ポールさんは、これが「神様の贈り物」を電気椅子に送った自分の贖罪だと思っているみたい。確かに、コーヒーさんは、奇跡を起こすが人に虐げられるという、まんまキリストなのよね。

key Word 映画 グリーンマイル スティーヴン・キング フランク・ダラボン トム・ハンクス バリー・ペッパー パトリシア・クラークソン

考えさせられた映画 | コメント(4) | 【2008/12/23 04:59】
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コメント
原作がスティーヴン・キングなので、怖い話?と思ったら泣ける映画でした。
すごくいい映画ですよね。トム・ハンクスも好きだし何回も観てます。
この映画を観て死ぬことよりも、死なないことの方が怖いというか辛いなぁって初めて思いました。
(若いうちに病気や事故で亡くなってしまう人は別として)周りの人がみんな逝ってしまったのに
自分だけが生き残るのは精神的にかなりしんどいなぁと思う。
私だったら不死の身体はいらない。

サム・ロックウェルは憎々しい役が上手かったなぁ。
すごく印象に残ってます。
【2008/12/24 01:47】 URL | codomo #-[ 編集] | page top↑
codomoさん、

そうそう、サム・ロックウェル、上手かったですよね~。他の俳優さんたちもみんな良かったですけど、「死」のテーマが印象深過ぎて、書ききれませんでした。
【2008/12/24 06:19】 URL | chuchu #-[ 編集] | page top↑
この映画は深いですよね。
一回見ただけでは、いろんなシーンの意味とか、つながりを多分理解しきれません。
レンタルの一週間だけではとても足りなかったのでまた借りようかと思います。

コーフィーさん役のダンカンさん、好きになりました。アカデミーの助演男優賞ノミネートされたのももっともです。人はあんなに純粋になれるものなのね~と感心したものです。
【2008/12/28 18:07】 URL | harumi #JJhYDVYw[ 編集] | page top↑
Harumiさん、

私はコーヒーさんみたいに生きるのって辛いなあと思いました。私くらいバカ度が高いからこそ、こんな世の中でも「まあ、そんな悪くないじゃん」なんて思えちゃうけど、コーヒーさんみたいに繊細だと、辛いですよね、人の苦しみまで感じちゃうなんて。
【2008/12/28 21:26】 URL | chuchu #-[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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