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『ファーゴ』-『ノー・カントリー』とコインの裏表みたいな
Fargo

この映画、タイトルが「ファーゴ」なんですけど、ファーゴではジェリー(ウィリアム・H・メイシー)とカール(スティーヴ・ブシェミ)、グリムスラッド(ピーター・ストーメア)のコンビが密会するだけで、実際の事件が起きるのはマージの住むブレイナーとミネアポリス。それに始めに「この物語は実際に起きた事件に基づいており、関係者のプライバシーを守るために仮名にしてある他は、実話に忠実に描かれています」という字幕が出るんですけど、ウソなんですよね。

ファーゴ (ベストヒット・セレクション) [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 1996
Director: Joel Coen
Writing Credits: Joel Coen, Ethan Coen
Cast:
Jerry Lundegaard: William H. Macy
Carl Showalter: Steve Buscemi
Gaear Grimsrud: Peter Stormare
Marge Gunderson: Frances McDormand
Norm Gunderson: John Carroll Lynch
Mike Yanagita: Steve Park
この映画、何回か観てたから、「え~、これって実話だったっけ?!」なんて今回マジに驚いて特典のインタヴュー観てたらウィリアム・H・メイシーが、「実話じゃないのに実話だ、って言うのはマズイんじゃないの?」って言ったらコーエン・ブラザーズが「いいじゃん!それも映画の一部だから!」ってあっけらかーんと言ったつー話を聞いて関心するやら驚くやら。

でも、信じたよ、アタシは。材木を木くずにする機械に足突っ込んでるところとか観ても

「うわ~すげーなあ、こんなこと本当にあったのか!!」

なんて納得して観てました。

だってキャラがすごい真実味あるんだもーん。マージ(フランシス・マクドーマンド)とノーム(ジョン・キャロル・リンチ)の夫婦なんてサイコーだし、もちろんメイシー演じるジェリー・ランディガードも、その奥さんも、マージの高校の同級生のマイク・ヤナギダも、ダイナーのウエイトレスも、みんな本当に存在しそうなキャラだよー!うちの母が秋田なんだけど、『ファーゴ』のキャラたちは本当に東北の人を連想させる。方言が、普通にしゃべってんのになんとなくコミカルで、その間延びのしたしゃべり方がすごく平和で人が良さ気で!あとさ、マージと一緒に働いてるおまわりさんがいるじゃん?すっげー彫りが深くてむちゃくちゃいい男なんだけど、あの方言でしゃべってると超可笑しい。東北の人も彫りが深い人が多いので、あのキャラは笑いました。

でも、あとで良く考えてみると、みんなものすごい誇張されてんだよね。その誇張が可笑しいんだけどイヤミじゃないのは、やっぱコーエン・ブラザーズが実際にミネソタ出身で、こういうキャラたちを良く知っているし、愛情があるからなのかな。(でもメイシーは、あのしゃべり方で「俺たちをバカにしてるんだろう!」ってミネソタ出身の人に絡まれたことがる、というような話をインタヴューでしていたけど!)

あと可笑しいのは、マージとノームっていっつもなんか食べてるんだよね。最初は事件の朝、早朝に呼び出されたマージのためにノームが朝ごはんを作って、マージが「じゃあ、行ってくるわ」って出て行くと、ノームがマージの皿を引き寄せて残ったのを食う(笑)。次のシーンはランチで、マージが事務所に戻ってくるとノームが「ランチ持って来たよ」と言いながらアービーズを食べている。次は、食べ放題のレストランで大盛りにした皿を二人でつついているシーン。で、最後は、二人でベッドに入ってTV観ながらぼけーっとして、マージが「もう寝るわ」と言うと、ノームはポテチの袋に手を突っ込んだまま寝ている!

二人の生活には特にエキサイティングなこともなく、痩せようとか健康に生きようとか、食べ物に気をつけようとかあくせく生きるでもなく、平凡に結婚して平凡な家に住んで、絵に描いたようなミッド・ウエストの平凡な夫婦なんだけど、なんだかとっても幸せそうに見える。もうすぐ子供が生まれるし、ノームの絵が3セント切手のデザインに選ばれたし(「3セントなんて誰も使わないよ」「そんなことないよ。郵便料金が上がったときに、小さい額の切手が必要になるときがあるもん」「そうかな」「そうだよ」)。

対して何をやっても上手く行かないジェリー。ジェリーの奥さんって、本当にいるよな~こういうタイプ。なんか落ち着きがなくていつもしゃかしゃかしてて、ブスじゃないんだけどなんだか垢抜けなくて、所帯じみてもーなんつーか痛いくらい平凡な。で、ジェリーは多分、自分以上のものになろうとしたせいで、こんなにゴロゴロと雪だるま式に悪い方へ、悪い方へ、と行っちゃったんじゃないかなあ。メイシーはこの役どうしても演じたくて、3回も本読みしてコーエン・ブラザーズを説得したっていうくらいだったらしいので、本当に上手いよね。あの、駐車場で、フロントガラスの氷はがしながら段々ヒステリーになるところなんて最高!何も悩みなんかなくても、あのフロントガラスの氷はがすのってイライラすんだよね~良くわかる!

ブシェミとピーター・ストーメアが演じるワルの二人組みも説得力あるよね。このキャラたちにちゃんと役名があったの?!って思ったくらい、チンケでどーしょうもないチンピラたちで、特にブシェミって、こういうチンケな役上手いよね。もう一人のシルバー・ブロンドのピーター・ストーメアのキャラは、なんか『ノーカントリー』のシガーを思い出させた。両方ともコーエン・ブラザーズのオリジナル脚本でしょ?この全くしゃべらない、目つきのわるーい、でもものすごい残酷な、人を殺すことをなんとも思わないようなキャラって、コーエン・ブラザーズなんか思い入れあるのだろうか。

『ノーカントリー』では、マージのキャラを彷彿とさせたトミー・リー・ジョーンズ演じる保安官が、「悪」に対して悲観的というか、結局「悪」には適わない、人間に対して悲観的なのかなあ、そんな感じなのに対して、『ファーゴ』はひどい話なのにも関わらず、マージとその周りにいる人たちのキャラのせいか、人間の性善説を信じたくなってしまうようなほのぼのした話になっていると思う。この二つの作品て、似て非なるものって感じで面白い。そういえば、『ノーカントリー』ってすっごい暑いところの話なんだよね。こっちは豪雪だし。

key Word 映画 ジョエル・コーエン イーサン・コーエン フランシス・マクドーマンド スティーヴ・ブシェミ ウィリアム・H・メイシー ピーター・ストーメア ジョン・キャロル・リンチ
色あせない名作 | コメント(0) | 【2008/12/21 21:48】
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