fc2ブログ
『初体験/リッジモント・ハイ』-普遍的だけど色褪せてる
Fast Times at Ridgemont High

この映画、ほとんど伝説と化していたので、いつか観てみたいと思ってました。聞いた話では、この映画の原作は、キャメロン・クロウが19歳だか20歳の時に「やっぱり高校くらいは出て置かないと」と思い、編入した高校で見た生徒の実態が面白くて本を書いたってことなんですけど、ティーンエイジャーの実態を観察するためにわざわざ高校に編入した、という説もある。いずれにしろこの年頃って、1、2才違うと物の見方や感じ方が大きく変わる時期なので、19歳のキャメロン・クロウにとって、ほんのちょっぴり年下の高校生たちは、奇異な生き物だったんでしょうねえ。特にキャメロンは、若くしてロック・ジャーナリストになり、普通の高校生とは違う生活してたんだろうし。

Ridgemont High
dvd on amazon.com
Produced: 1982
Director: Amy Heckling
Writing Credits: Cameron Crowe
Cast:
Jeff Spicoli: Sean Penn
Stacy Hamilton: Jennifer Jason Leigh
Brad Hamilton: Judge Reinhold
Mike Damone: Robert Romanus
Mark Ratner: Brian Backer
Linda Barrett: Phoebe Cates
Charles Jefferson: Forest Whitaker
Vincent Schiavelli: Mr. Vargas
Stoner Bud: Eric Stoltz
Brad's Bud: Nicolas Cage
Beautiful Girl in Car: Nancy Wilson
でもこれを見るとアメリカの高校生って基本的に変わってねー、と思う。今、自分が実際に見かける高校生もそうだけど、『スーパーバッド』とか映画で見ても、ショッピング・モールで社交してー、ゲーセンで遊んでー、マリファナ吸ってー、セックスのことばっか考えてるという。

ただ、82年当時には、この映画ってかなり赤裸々に高校生の実態を描いていたのかもしれないな。まだ13歳のステイシーが、早く初体験したくて、親友で年上のリンダに色々ご指導を受けながら(カフェテリアでにんじんを使っておふぇらの練習とか)、同じモールの電気屋で働いてる26歳の男とか、学校の年長さんとやっちゃって、まんまと妊娠するという。

しかし2007年の『ジュノ』と違って、赤ちゃんを殺せない、里子に出そうなどと言わず、あっさりクリニックで堕ろしちゃいましたけどね。このステイシー役のジェニファー・ジェイソン・リー、この人はなんだか華がない人だねえ。可愛いんだけど地味~な感じ。そこがこの人の個性なのでいいことなのですが、あの地味さはどこから来るのかと思います。

ステイシーの親友、リンダ役のフィービー・ケイツは、昔ちっとも可愛いと思わなかったんだけど、今観るとすごい可愛い。大胆なヌードもあって、すっげえいい身体してるし。この人の映画って『グレムリン』くらいしか見たことなく、清純派なのかと思っていたら、この映画では年上の男と付き合っていて、セックスのこと知ったかぶりしている高校生の女の子役で、私的には意外でした。

ステイシーのお兄さんのブラッド役の人も、80年代後半の映画にバンバン出てましたけど、今はほとんど見ないね。このブラッドの友達という役柄で出てるニコラス・ケイジが、最後までわからなくて見直したら、いつもブラッドといるんだけど、セリフがないの。見た目も冴えないし、この人がビッグ・ネームになって、結構可愛いブラッドの役の人が消え去っちゃったってのも面白いです。

で、この映画が伝説になった所以ってのは、多分ショーン・ペンが演じたサーファー・デュードだと思うんだよね。映画見ると、単なるサイドキックっていうか、コメディ担当の脇役にしか見えないのですが、DVDのカバーにも載っちゃってるし、のちの『ビーバス&バッドヘッド』とか、『ビル&テッド』のモデルになったんじゃないかと思わせるこのボケキャラ!フォルクスワーゲンのワゴンでしょっちゅうハッパ吸ってて、授業が始まるチャイムが鳴ると、ドアがバターンと開いて、煙と共にサーファー・デュードが3人くらい出てくるのだけど、ショーン・ペン、スケボー抱えたままマジにごろごろ!って落っこちてきて笑った。

そのショーン・ペンのサーファー・ストーナー友達に若き日のエリック・ストルツ(ちょおおおお可愛い)、高校のアメフトのスターにフォレスト・ウィッテカーと、意外な出演者もいる。あ!あと「Beautiful Girl in Car」としてクレジットされているのが、後にキャメロン・クロウの奥さんになる>ハートのナンシー・ウィルソンなのですが、全然気が付かなかった。ナンシーがブラッドに笑いかけているところを延々撮っているのですが、なぜこのシーンをこんなにしつこく見せているんだろう?と考えて「あ、もしかして、この女はオカマなんじゃないかな」なんて全く見当はずれのことを考えてた。で、あとでそのオカマがナンシー・ウィルソンだと知って「ええええええ~~~!!!」だってやたらごつい顔してたんだもーん。

まあそれなりに面白かったんですけど、かなり色褪せてて、「ああ~今観ても素晴らしい!」って感じの映画じゃありませんでした。やっぱこの映画が未だに語り継がれているのは、キャメロン・クロウ原作ってことと、のちのち大物になる役者が出ているからかなと思いました。

Related Articles
■ショーン・ペンの映画偉人伝
■ニコラス・ケイジの映画偉人伝

key Word
映画 エイミー・ヘッカリング キャメロン・クロウ ショーン・ペン ジェニファー・ジェイソン・リー フィービー・ケイツ ニコラス・ケイジ エリック・ストルツ フォレスト・ウィッテカー
映画レビュー | コメント(0) | 【2008/12/13 21:56】
本袋 | 映画袋 | 音楽袋 | 記事袋

PREV: 『恋人たちの予感』-当時すごく新鮮だったなあ
NEXT: トム・クルーズ [偉人伝外伝] 出演作品一覧

BOOKSMOVIESMUSIC ALL ARTICLES

It's stupid to say "don't watch it, if you don't like it"!! Click here to return Home!!
コメント
コメント、サンクスです!












管理者にだけ表示を許可する

すんません、トラックバック、スパムがひどすぎるんで、全面禁止にしました。トラックバックしたい人は、コメントと共に、自分とこの記事のURLくっつけといてくれればいいすから。
トラックバックURL削除


「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』