スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
| 【--/--/-- --:--】
本袋 | 映画袋 | 音楽袋 | 記事袋
『アイム・ノット・ゼア』-筋金入りのファンにしか作れない映画
I'm Not There

6人の役者が一人のミュージシャンを演じるってのはどんなもんなのかと思ったけど、とってもブリリアントなアイデアでしたね。確かにミュージシャンってのは、アルバムごとに違う顔があったり、時代時代でスタイルが変わっていったりするので、今までのミュージシャン伝記物、例えば『ドアーズ』とかだと、一人の役者さんが若い時から40代くらいまで演じちゃうわけなんですが、それを違う役者に演らせた、というのはブリリアントなアイデアでした。

I'm not there
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Directed by: Todd Haynes
Writing Credits: Todd Haynes, Oren Moverman
Cast:
Jude Quinn: Cate Blanchett
Jack Rollins: Christian Bale
Billy the Kid: Richard Gere
Robbie Clark: Heath Ledger
Arthur Rimbaud: Ben Whishaw
Woody Guthrie: Marcus Carl Franklin
Alice Fabian: Julianne Moore
Carla Hendricks: Kim Gordon
Coco Rivington: Michelle Williams
とはいっても、私はボブ・ディランのことは全然知らないので、映画を見ているときはチンプンカンプンで、ディレクターのコメンタリーの方が面白かったね。DVDには、「それぞれの出演者の説明」ってのもご丁寧に付いていて、やっぱファンじゃなきゃわかんないよ、ってのはあったんでしょうね。

このトッド・へインズって人は相当ディラン・ヲタだったんだろうなあ、こういう映画が撮れちゃうってのは。コメンタリーによれば、ベン・ウィショー演じるアーサーは19歳から21歳くらいのボブ・ディランをモデルにしてあり、どっかで見たディランのインタヴューの模様をベースにセリフ等をつくったらしい。ケイト・ブランシェットの演じたジュード・クィンは、25歳くらいのディランがモデルで、その頃すっごい痩せて華奢だっったディランを、絶対女に演じさせようと思ってたんだって。ヒース・レッジャーのロビー・クラークは、ディランが書いたラブ・ソングを基にお話を作って、ディランのプライベート・ライフを描いたものらしい。クリスチャン・ベイルのジャック・ロリンズは、プロテスト・ソングばっかり書いてた頃のディランがモデルで、後にクリスチャンに改宗したあとの姿にはちょっと笑ってしまいました。

で、リチャード・ギアマーカス・カール・フランクリンが演じるディランは、ディランの空想の中のディラン、っていうのがまた、クリエイティブでもあり、「ファンだな~」と関心させられますね。ギア演じるビリー・ザ・キッドは、ディランが憧れてたキャラで、マーカスのウディは、ディランがニューヨークに出てきたばかりの時、自分は孤児で、旅をしながら音楽を演奏してきたんだ、と嘘ついてた話を基に作ったキャラらしい。いいな~、自分の好きなアーティストの歌を聴いたりインタヴューを読んだりして、どんどん想像を膨らまして、こんな風に映画にできちゃうなんて。

6人の役者が演じている、というのは、製作者自身が6つの違う人格をディランの中に見ていたということでしょうが、一般のファンでも、ハード・コアな追従者でも、大概アーティストというものに自分の共感できるところを見出して好きになり、それが変化していくのを好まないよね。私も、『Dr.フィール・グッド』までのモトリーは好きだけど、その後は嫌い、とか。

アイム・ノット・ゼア』の中でも、フォークからロックに変わったときにファンが離れて行ったりとか、身近な人が「お前、変わったな」というシーンが印象的なのですが、本当のアーティストというものは常に変化して行くものなのだな、と思った。一個のスタイルを貫くとか、「これしかできませんから」系のアーティストも、それはそれで尊敬できるものですが、売れたからその路線で行くとか、いくつになっても同じことしかできないとかじゃなくて、他人に受けるとか受けないとか、批判されるとかバカにされるとか、そういう怖さを超越しちゃってる人、その時、その瞬間の自分を正直に、赤裸々にぶつけられるアーティストというのはすげえな、と思うし、製作者のトッド・へインズにとっては、ディランはまさにそういうアーティストだったんだと思う。

key Word
映画 アイム・ノット・ゼア トッド・へインズ クリスチャン・ベイル ケイト・ブランシェット マーカス・カール・フランクリン リチャード・ギア ヒース・レジャー ベン・ウィショー ジュリアン・ムーア
洋画 | コメント(6) | 【2008/05/23 23:41】
本袋 | 映画袋 | 音楽袋 | 記事袋

PREV: 『ジェシー・ジェームズの暗殺』-あー良く寝た
NEXT: 『クローバーフィールド/HAKAISHA』-現代版・アメリカ版ゴジラ

BOOKSMOVIESMUSIC ALL ARTICLES

It's stupid to say "don't watch it, if you don't like it"!! Click here to return Home!!
コメント
chuchuさん、こんにちは。コメ&TBありがとうございました。
DVDで観ると、コメンタリや特典映像がお得ですよね~。
日本版にもコメンタリ、付けて欲しいな~。
なかなかユニークな映画でしたね!

http://thinkingdays.blog42.fc2.com/blog-entry-460.html
【2008/05/25 13:52】 URL | 真紅 #V5.g6cOI[ 編集] | page top↑
chuchuさん

 この映画、わたくしの如きディランファンには、きっと大納得できる出来栄えではないか、と。ディランの人となりを良く捉えているな、と思いましたよ。選曲もエクセレント。
 つーか、この監督、相当ディラン・ヲタですな、やっぱり(笑)。

 ミュージシャンの伝記映画って、過剰に美しかったり、逆に余りに裏ネタ満載でドン引きさせられるものが多いのですが、『アイム・ノット・ゼア』はそのバランスがとても良い上、一寸アートな雰囲気も漂ったりしており、正直「やられた!」って感じです。
 殊に、20代前半のディランをケイト・ブランシェットに演じさせたのは、まったく慧眼だな、と。六人の中で、彼女のディランが、ルックス的にも内面的にも、一番本物に近いな、と思いました。

http://abominable-showman.mo-blog.jp/folder/2008/05/post_4906.html
【2008/05/26 15:11】 URL | L.A.F.S. #-[ 編集] | page top↑
LAFSさん、
確かに、ケイト・ブランシェットが一番ルックスに気を遣ってましたよね。私にとってディランは「プロテスト・ソング歌ってる哲学的なおっさん」ってイメージだったのですが、おっさんじゃなかったのね!ケイトの演じるディランを見ると、普通のぶっとんだ若者!という感じがします。
【2008/05/27 05:46】 URL | chuchu #-[ 編集] | page top↑
chuchuさんの記事を読んで、
「コメンタリーがあったの?」とショックだったんですが、
真紅さんのコメントを読むと日本版にはなかったようで・・・
私もコメンタリーを聞いて、もっと理解を深めたかったなあ。

常に変化し続けるディラン、良かったですよね。
【2009/02/13 17:06】 URL | YAN #9L.cY0cg[ 編集] | page top↑
真紅さんは、劇場で観たんじゃないかなあ。
【2009/02/13 19:00】 URL | chuchu #-[ 編集] | page top↑
このコメントは管理人のみ閲覧できます
【2010/02/04 21:03】 | #[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












管理者にだけ表示を許可する

すんません、トラックバック、スパムがひどすぎるんで、全面禁止にしました。トラックバックしたい人は、コメントと共に、自分とこの記事のURLくっつけといてくれればいいすから。
トラックバックURL削除


「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。