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『マイ・ライフ、マイ・ファミリー 』-ダメ家族演らせたら最高の配役
The Savages

苗字が「野蛮人」、妹がローラ・リニー、お兄さんがフィリップ・シーモア・ホフマンと来ちゃあ観ないわけには行きません。

savages
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Directed by: Tamara Jenkins
Writing Credits: Tamara Jenkins
Cast:
Wendy Savages: Laura Linney
Jon Savages: Philip Seymour Hoffman
Lenny Savages: Philip Bosco
Larry: Peter Friedman
Jimmy: Gbenga Akinnagbe
フィリップ・シーモア・ホフマンは、『Before the Devil Knows You're Dead』ではイーサン・ホークと兄弟だったし、なんか縁があるなあ。

ウェンディ(ローラ・リニー)とジョン(フィリップ・シーモア・ホフマン)は非常に疎遠な兄妹で、お父さんもお母さんも別々の人と同棲していて、はっきりどこにいるかもわからない。お父さんのレニー(フィリップ・ボスコ)が同棲している女性の娘から電話があり、その女性が突然亡くなり、お父さんはボケたらしいと聞く。ジョンとウェンディが行ってみると、お父さんは入院中、しかも二人が住んでた家を家族が売却するので、お父さんには出て行ってもらわなければならないという。

で、お互いも疎遠だったジョンとウェンディがなんとか協力し合って、ボケたお父さんを養老院に入れるのだが、冷静で感情を差し込まないジョンと、20年もほとんどコンタクトのなかった父親に深く同情してしまうウェンディのズレ加減が可笑しくもあり、悲しくもある。

いや、しかし、可笑しいかも!特にフィリップ・シーモア・ホフマンは持ち味全開で、『ポリー MY LOVE』の時の「アイスマーン!」とかあの辺の、最高に笑えるフィリップ・シーモア・ホフマンです。例えば、ウェンディが、ジョンの家に泊まりこむことになり、リビングのカウチで寝てもらうことにしたのだが、大学でドラマを教えているジョンのカウチには、本が山済み。それをまずどかさないと寝られないので二人で本を動かすのだが、ジョンは「それはそっちに置くな」とか結構うるさい。

「そうは見えないかもしれないけど、これにはちゃんとシステムってものがあるんだ」

というジョンをウェンディが鼻で笑っていると、ジョンが、やはり本やらで汚いコーヒー・テーブルの上にあった、シリアルを食べたボールとスプーンを片付けるべく持ち上げるのだが、そのあとどうしていいのかわからなくて、結局またコーヒー・テーブルの上に置いちゃう。そのタイミングがもう絶妙で、ソファから落っこちて笑ってしまった。

それとか、二人がテニスをするんだけど、ウェンディの最初のサーブは網にひっかかり、二度目のサーブをバック・ハンドで打ち返そうとしたジョンが「あううう!!」とか言っていきなり肩をだか首だか捻ってしまい、「大丈夫?」というウェンディに

「No!大丈夫じゃないよ、ファック!!!」

って言うところとかもう爆笑!で、その後、頭の重みから来るプレッシャーを取る装置に繋がれたジョンを見て笑うウェンディに「笑うな」とか言いながら自分も笑っちゃうとことかも、異常に可笑しい。

この映画は、昨日レヴューを書いた『ジュノ』とおんなじ頃に公開されたらしく、オリジナル脚本賞かなんかで、『ジュノ』とともにノミネートされてたでしょ?アカデミーで。で『ジュノ』が取っちゃうんだもんなー、全く。

まあさ、この映画の方が年齢層的に感情移入できちゃうし、いくらエレン・ペイジが悪くない役者だと言っても、こういう人間の心のひだみたいなの演らせたら、ローラ・リニーフィリップ・シーモア・ホフマンには適わないだろうしさ、比べるのもどうかと思うんだけど。

でもね、『ジュノ』も『ザ・サヴェジズ』も、何かやんごとなき状況に直面させられた人間を描いているという側面で切れば、同じわけじゃない。『ザ・サヴェジズ』の監督で脚本も書いたタマラ・ジェンキンスは、自分のお母さん(だったと思う)が実際にボケてから死ぬまでの様子を記録した日記を元にこのお話を書き、それを「ドキュメンタリー風に録りたかった」とDVDのインタヴューで言ってたんだけど、そこが、私が『ジュノ』イマイチだなーと思った原因かな、と思った。

お父さんがボケちゃって、「親父のおしめなんて換えたくないだろう?」とあっさり老人ホームに入れてしまおうとするジョンと、そんなところで死ぬなんて可哀想、と同情してしまうウェンディ。お父さんをサンクス・ギビングのショッピングに連れ出してあげながら、兄妹ゲンカを始めて、お父さんが補聴器のスイッチを切って寂しげにしている。そんな可哀想なお父さんも、昔は子供たちを見捨てて家を出て行った。みんなみんな、どこかしらダメ人間。人が一人死のうっていうときだって、特に素晴らしいことができるわけでもない。『ザ・サヴェジズ』は、そういう人たちを正確に描写しているんだけど、その人たちに良い・悪いというレッテルは貼ってない。「ドキュメンタリー風」と監督が言っているとおり、ひたすら描写するだけだ。

でも『ジュノ』は、「この娘、いい娘でしょ?彼女は正しい判断をしたでしょ?こうでなくっちゃね!」っていうようなオーラがあるんだよな。なんか保健体育の時間に見せたくなるような映画じゃない?それとさ、さっき「心のひだ」って言ったけど、『ジュノ』の方は、役者は悪くなくても、そういう細かい心の動きってあんまり見せなかったように思う。ティーンエイジャーの生態とか、そういう方に力入れちゃってて。

とにかく、最後は、お父さんの死をきっかけに少し兄妹間に交流ができて、おおきな起承転結!があるわけじゃないんだけど、それなりにハッピー・エンドというか。私は、人間の死って、結構重みないなあと思った。つか、この家族、疎遠だったから、お父さんが可哀想とか思う心はもちろんあるけど、死んじゃったからって余り自分たちの生活とか精神状態に影響ないっていうか。「遠くの血縁より近くの他人」って言うけど、しょっちゅう会って話したりしてる人が死ぬ方が、喪失感あるのだろうな、と思った。だってさ、ウェンディが不倫している相手の飼い犬が年取ってきて、安楽死させようというくだりの方が、よっぽど感情的になってたもん。毎日一緒にいる犬が死ぬ方が落ち込むよな。

映画 ザ・ヴェジズ タマラ・ジェンキンス ローラ・リニー フィリップ・シーモア・ホフマン フィリップ・ボスコ

PS:
これ、やっと日本発売になったようですが、どうよ、この邦題・・・・。こんなおざなりな邦題だったら、『サヴェジズ』のままでも変わらないんじゃないでしょうか。
★おすすめ映画★ | コメント(1) | 【2008/05/02 08:23】
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コメント
突然失礼します。
気になったのでコメント残させていただきました。
よかったら私のブログにも遊びに来てくださいね^^
【2008/05/15 14:50】 URL | とも☆☆☆ #-[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』

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