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『リトル・チルドレン』-今年No.1の人間ドラマ
Little Children

サラがブック・クラブで『マダム・ボヴァリー』について語るところがすごい好きで、『マダム・ボヴァリー』をウィキってみた。ブック・クラブで語られる通り、ボヴァリー夫人は結婚生活に退屈し、男と不倫を繰り返し、浪費の末破産し、最後は自殺する人である。サラは、みっともなくても自分の本当に欲するものはなんなのかともがくマダム・ボヴァリーの生き方を、不器用だけど英雄的でさえあると言う。

リトル・チルドレン
dvd on amazon.com
Produced: 2006
Directed by: Todd Field
Writing Credits:
Todd Field, Tom Perrotta
Cast:
Sarah: Kate Winslet
Brad: Patrick Wilson
Kathy: Jennifer Connelly
Larry: Noah Emmerich
Ronnie: Jackie Earle Haley
May: Phyllis Somerville
Mary Ann: Mary B. McCann
このブック・クラブに来ている女の人たちは、結構年齢が高いのに開けた心の持ち主ばかりで、ステキ!と思った。彼女たちの意見はそれぞれのキャラクターを現しており、ある人は『マダム・ボヴァリー』を文学的に批評し、別の人は女性論の観点から分析する。サラのご近所さんのジーンは、ロマンスを求めるボヴァリー夫人を責められないと言うし、文章の表現法や細部を解説したがる人もいる。

そんな中で、「典型的な主婦」・マリアンは、不倫とか浪費とか、ボヴァリー夫人の行動がモラル的に間違っている、という視点からどうしても抜けきれず、サラを始めとする他の女たちが共感する、コントロールが効かない部分を理解することができない。マリアンは「(浮気の相手である)男が駆け落ちしてくれると思うの?」と聞く。サラは「ないとは言えない」と答える。

でもサラは本当はわかっているのだ。サラとブラッドの不倫は続かない、続かないどころか発展して行かない。私みたいに恋愛を信じていない者には、サラがどんどんブラッドにのめり込んで行って、ブラッドと奥さんが一緒にいるところを盗み見に行って泣き喚いたりしてバカだなあと思う。よしんば二人が晴天の下に愛し合えたとしても、結局は今のブライアンとの結婚生活と同じ道をたどるのだ。公共プールでの楽しいひと時、午後4時の甘酸っぱい握手を経て、洗濯場や屋根裏での官能的なセックス。それだけでいいじゃん。なぜ上手く行かないとわかっているのに、自分を見失って行くのだ?

しかしそれは違うのだ。この映画から私が学んだことは、全く非生産的なものがボヴァリー夫人の言う、"the finer things in life"、すなわち人生に置いては、非生産的なものの方が生産的なものよりステキなものかもしれない、とうことだ。ブラッドの奥さんは人生をそつなく上手に生きることに努力する。太らないようにパスタを食べ過ぎないようにする。無駄なお金を遣わないように支出をチェックする。この人は正しいことをしている。でもなんて窮屈な生き方!

サラは自分に正直だと思う。いい母親ではないし、結婚には全然向いてないけど、少なくとも自分に正直だ。マリアンはサラと好対照を成すキャラクターだけど、本当はマリアンだって同じ焦燥を感じているのだ。マリアンはボヴァリー夫人の生き方を認められない。認めてしまうと、自分が必死に築いてきたもの、しがみついてきたものが、自分の噴出すような感情の前にはいかにモロいものかわかってしまうので、見ないフリをしているのだ。ブック・クラブで「きっと私には理解できないのよ」と言うとき一瞬見せる表情に、それは現れていると思う。

こういう人間描写が面白くて5回くらい観てしまったが、観れば観るほど考えることがいっぱい出てくる。女のステレオ・タイプは自分なりに納得したのだけど、性的異常者であるロニーの、この物語に対する存在意義はなんなのかとか、ロニーに執着するラリーとか、サラと浮気するブラッドとか、またはロニーの老いたる母親、はたまたサラの旦那さんなどなど、それぞれのキャラについて知りたいことはたくさんある。そもそも、なぜ『リトル・チルドレン』という題名なのか?

で、今原作本を読んでいるところ・・・・

Key Words
映画 リトル・チルドレン トッド・フィールド ケイト・ウィンスレット パトリック・ウィルソン ジャッキー・アール・ヘイリー
DVDレビュー | コメント(8) | 【2007/09/23 12:59】
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コメント
チュチュ姫さま、
ブログ2周年おめでとう!今後とも姫らしく、マイペースで続けて下さいませ。
今後ともよろしくです。

さて。この映画にはまったのね。これアメリカでは全くヒットしなかったんだよね。
私もサラがボヴァリー夫人について語る場面が好きでした。
何度も観るとまた新しい発見ができそうだけど、ブラッドのキャラは好きじゃなかったな・・。
ケイトはいい女優さんですね、私も大好きです。
URL貼り付けさせてね、ではでは~。

http://thinkingdays.blog42.fc2.com/blog-entry-292.html
【2007/09/23 19:29】 URL | 真紅 #V5.g6cOI[ 編集] | page top↑
真紅さん、
こちらこそよろしく!

この映画アメリカで流行らなかったんだ。どーりで知らないと思った。ビデオ屋では良く見かけてたんで興味はあったのだけど、結局観ようと思ったきっかけは日本人の書いたブログでしたよ。
【2007/09/23 21:02】 URL | chuchu #-[ 編集] | page top↑
こんにちわー。

自分男の子なのでこういう「女性の生き方」的なムーヴィーは理解できる自信ないかも?
といいつつ見ながらアレコレ考えちゃうヒューマンドラマは好きなのですけど。

ところでほかの皆様が呼んでいる「チュチュ姫」
どっかで見たことあるんだよなー???…とずっと気になっていたのですが、
今日バイト中にアニメのコーナーで「プリンセス・チュチュ」なるタイトルを発見。
コレダーーーーーーーーー!!∑d(゚▽゚*)
今日はぐっすり眠れそうです・・・おやすみなさい。
【2007/09/25 04:14】 URL | たける #-[ 編集] | page top↑
ご覧になりましたか。
チュチュ姫様の記事を読むと自分では何となくスルーしてしまった部分が掘り下げられたりしていて、なるほどそういうことかと思わされます。いや、いつもながら、洞察力がスゴイですね。
私はこの映画、何故だか主役の二人(?)よりもロニーと母親の方が気になってしまいました。
『お前はもう刑務所を出たんだから悪い人間じゃない』という母親と、『刑務所を出られたのは刑期が終わっただけのことだ。』というロニー。
彼女は子どもをちゃんと信じて守ろうとする理想の母親ですよね。ロニーが最後に取った行動は今まで守れなかった母親の言いつけを何とかして守ろうと思った結果なんだろうなと思いました。自分がどれだけ愛されているか、あの時初めて分かったんじゃないでしょうか?
あ、二周年おめでとうございます。(←付け足しかよ;;)
【2007/09/25 17:22】 URL | まーちゃん #.17RNwB.[ 編集] | page top↑
たけるさん、
いや、私が気が付いたところがそうなだけであって、サラの浮気相手のブラッドとか、性的異常者のロニーなんかも出てくるし、ひがみっぽいラリーに「男の焦燥」を感じ取れるかもしれません。

ちなみにプリンセス・チューはチュチュ姫の名前の由来ではありません。くわしくは『My Profile』を参照のこと。
【2007/09/25 20:49】 URL | chuchu #-[ 編集] | page top↑
まーちゃん、
私もロニーと母親は気になったのよ。でも全体的に観て「これ!」というメッセージが見つからなくて、どうしてもサラとマダム・ボヴァリーの方が気になってしまった。

私は結構マリアンのキャラが好き。こういう人が好きなんじゃないけど、サラと好対照をなしていて、メリハリがあるってことと、本当はマリアンはサラと同じように感じていると思われるところが。ブラッドの嫁には、そういう焦燥はないと思うんだよね。
【2007/09/25 20:54】 URL | chuchu #-[ 編集] | page top↑
プロフィール読みました。
「プリンセス・チュチュ」まったくの偶然なのですね。。。
ロックの自叙伝云々と書いておりましたが、今度公開されるClashのVocalジョー・ストラマーについての映画「London Calling」
ぜひご覧くださいませ。
タイトルの元である同名のアルバムも超お勧めです。
【2007/09/26 15:58】 URL | たける #-[ 編集] | page top↑
DVDで見ましたのでコメントします。

 まず、あの旦那さん あのシーンで爆発しました~(^口^)
あれは かなり おなかが苦しかったなぁ~(爆笑)

ケイト
あの濡れ場は大胆ですね~
実生活でも お子さんいる 母親なんですよ~
 体をはって 愛欲シーンを演じることに さ~すがぁ!

・・・でも、お子さんには 見られないようにネッ ケイト(^^)
【2012/06/24 14:47】 URL | zebra #ngCqAwRo[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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