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『PEACE BED アメリカVSジョン・レノン』-少し引いて観ることも大事かも
The U.S. vs. John Lennon

昔、良く一緒に飲んでいたアメリカ人のHさんは大のビートルズ・ファンだったのですが、ある日、オノ・ヨーコの悪口を言い始めまして。


dvd on amazon.com
Produced: 2006
Directed by: David Leaf John Scheinfeld
Writing Credits: David Leaf John Scheinfeld
Cast:
John Lennon, Tariq Ali, Carl Bernstein, Noam Chomsky,
Walter Cronkite, Mario Cuomo, Angela Davis, John Dean, Gloria Emerson, George Harrison, Abbie Hoffman, J. Edgar Hoover, Ron Kovic, Sean Lennon, G. Gordon Liddy, Paul McCartney, George McGovern, Richard Nixon, Yoko Ono, Ringo Star
「ポールとジョンの仲を引き裂いた、あのビッチ」

特にオノ・ヨーコのファンではないんだが、やっぱり日本人で女だからかなあ、なぜかこのときはムカついて席を立ってしまい、後でHさんに「ちょっとワルノリしただけなんだよぅ~」と謝られてしまいました。

Hさんに限らず、熱狂的なビートルズ・ファンは、「ヨーコのせいでバンドが崩壊した」と思っている人って多いのでは、と思うのだけど、一緒にバンドやってるからって一番の親友とは限らないですよね。ファン心理として、そう思いたいのは私にも痛いほどわかりますが。しかし第三者の立場から見ると、ポール・マッカートニーのようなお坊ちゃまタイプと、ジョン・レノンのようなぶっとび系と、とても相容れないと思うのだが。

といってもこれは結果論なので、当時のビートルズは「みんな仲良し」イメージなのかなと思ったら、このフィルムで面白い映像がありました。まだスーツ着ている頃のビートルズがインタヴュー受けている白黒の映像なんですが、

「セレブに政治に関する意見を聞くのをどう思うか?」

というわけわからん質問に対して、カメラがポールをズームアップしているにもかかわらずジョンが、

「アメリカで誰もヴェトナム戦争の話をしなかったのは馬鹿じゃんって思った。まるで何事も起こってないかのようにさ。」

とか、わわ~っと弾丸のようにしゃべり始め、リンゴとジョージは、「ショウビズ」をおちょくったりしているジョンに動揺しながらもニタニタしているのですが、ポールは完全にシラ~としています。これは、

1) 自分がビートルズのスポークス・マンなのにジョンのやつでしゃばりやがってと思っている

2) あ~あ、こいつこういう話始まると熱いよな~早く終わんねーかな、と思っている

3) こんなこと言ってると、バンドの人気に響くな~と思っている

のかわかりませんが、ジョンとポールってあまりタイプの似た人間とは思えない。

後半は、ジョンとヨーコがあの手この手で反戦活動(つーか反権力?)をする様子が描かれているのですが、先のインタヴューでのジョンとポールのイメージに対して、本当にこの二人は「戦火をくぐりぬけてきた戦友」って感じだよ。

ヨーコは、ビートルズの『レボリューション』を聴くと、今でも泣きそうになるんだって。この曲って、タイトルこそ『レヴォリューション』だけど、「ズンズチャカ ズンズチャカ」とまったりした曲だし、歌詞も「革命ってのは、あんたたちが言ってる、そういうことじゃないんじゃないの?」みたいなことを延々言っているだけなんだけど、実は「ジョン・レノン革命革命と言っておきながら矛盾している」と、みんなから攻撃されていて、辛かった時期だったんだって。ヨーコはこういう時期にジョンと一緒にいて、日本人であり女であり、いろんなこと言われただろうに、結構しゃんなりしていると思っていたから、この話は胸が詰まった。

それから「All we are saying is give peace a chance」ってずーっと繰り返している歌、あれはジョンが、「みんな平和に暮らせるということを信じてない!」と思って作った曲なんだって。この曲も有名だから知ってたけど、歌詞がわからなかったから完全にスルーしていたな。フィルムの中で、例のジョンとヨーコが白い服着てベッドに入っていて、周りに一杯人が集まって、ギターをじゃんじゃか弾きながら「平和を信じてみようって言ってるだけだよ」と、ずーっと繰り返しているところを見ていたら、なんだか感動してしまったよ。

このフィルムでのジョン・レノンは、キリストみたいだなと思った。救世主っての?私のキリストのイメージって、「んー、なんか目立ちたくないんだけど、正義感が強過ぎてつい言わなくていいことを言ってしまう」人で、そのために権力を持つ人たちから攻撃されたり、疎ましがられたり、利用されたりする。でも、絶対に自分の意見とか曲げられなくて、ある意味単なる頑固者なのだけど、その姿勢が、日々流されてしまう私たちのような人に心に訴えかけてくるというか。

私は反戦運動って大嫌いなの。なんでかっていうと、そういう人たちと話すと、必ず自分の利益のために言っているだけなんだもん。世界平和のために自分が死ぬことになってもいいや、というのではなくて、自分の生活が脅かされるのがイヤだから「戦争は良くない」とか言っているだけなんだもん。でもジョン・レノンは、本当にみんなが仲良く生きて行けるってことを信じていた。インタヴューを受けていた当時の革命家の一人が、「・・・私たちの方が間違っていたのかも知れない。革命と言うものは、力で押していくものだと勝手に決め付けることなかったのかも。」と言っていたのだけど、ジョン・レノンはいくら周りが強攻策を推し進めていても、FBIや移民局に脅かされても、「なんかな~力で押し切るって違うと思うんだよな~」ということを貫き通した。

私なんか打算的だから、音楽で世界は変えられないとか思っちゃうけど、変える必要ないんだな、と思った。善と悪ってのは両方存在するもので、どっちかだけの世界ってあり得ないんだよ。ただ、権力の不正や肥大みたいなことが起こったときジョン・レノンみたいな人が出てきて、バランスを取っているみたいな。

ま、でも、こういうフィルムを観るときには、ちょっと引いてみることも大事だなと思ったね。このフィルムで見られるジョン・レノンは、このフィルムを作った人たちが見せたいジョン・レノンだからね。本人が生きていたら、「オレはこういう人間ぢゃない!こういうつもりだったんぢゃない!」って言うかも知れないし。

Key Words
映画 ドキュメンタリー ジョン・レノン オノ・ヨーコ 革命 反戦 ヴェトナム

映画紹介 | コメント(3) | 【2007/03/30 05:38】
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コメント
涙です。
【2007/04/02 04:21】 URL | Slowhand #-[ 編集] | page top↑
Slowhandさん、
なんで泣いているのですか?
【2007/04/02 06:25】 URL | chuchu #-[ 編集] | page top↑
ビートルズもメンバーそれぞれの個性も大好きだけど、ジョンのこういう側面って昔はイヤだったんだよね。なんか難しい論争好きみたいなね。
でもいろんな本やビデオを見ているうちに、何も難しいもんじゃなくて、単に「損得抜きでみんなハッピーになろうぜ」みたいなことなのかなと解釈した。そうするとジョンの曲全てが楽に聞けるようになった(笑)
【2007/04/02 18:28】 URL | sano #-[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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