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ラモーンズ、あっぱれだ!『エンド・オブ・ザ・センチュリー』(ドキュメンタリー・フィルム)
End of the Centuryシェアブログ1116に投稿

一番印象に残っているのは、すっごい初期の頃と思われる白黒のCBGBでのギグの映像。どの曲か忘れちゃったけど、わーっと前奏を演奏して、ジョーイが歌おうとした瞬間、ディーディーがジョーイのマイクのコードを踏んずけたらしく、マイクがスタンドごと倒れちゃったりとか、ジョーイが「次は、I don't wanna go to the basement だ!」って曲紹介してんのに、

endofcentury.jpg
dvd on amazon.com

ごめん、このジャケはアメリカ版。日本版は写真なし
CAST & CREDITS
Produced: 2003
Directed by: Jim Fields, Michael Gramaglia
Writing credits:
CHAPTERS
1. Opening
2. We were real
3. Childhood
4. Summer of '75
5. 1976 - London
6. 1977 - Pied Pipers
7. 1978 - Integrity
8. 1979 - Phil
9. Beginning of the End
10. The '80s
11. Calling it Quits
12. End Credits
CAST
John Cummings: Johnny Ramone
Douglas Colvin: Dee Dee Ramone
Thomas Erdely: Tommy Ramone
Jeffery Hyman: Joey Ramone
Mark Bell: Marky Ramone
Richie Reinhart: Richie Ramone
Christopher Ward: CJ Ramone
トミー「やだ!Loudmouth やる!」
ジョーイ「ふぁあ~っくゆぅ~」
ジョニー「ふぁっけ、ふぁっけ!」
ディーディー「俺もBasement がやりたい」
ジョーイ「2対一でBesement の勝ち!」
トミー「ふぁっくゆーおーる」

とか、ケンカ始めちゃう。『Please Kill Me』で、ラモーンズのギグのことを「あんなに面白いものはかつて観たことがない」と言っている人がたくさんいたんだけど、これのことを言っていたのか!やーこれは可笑しいです。

笑ったのはここくらいで、あとはわりかしシリアスな、インタヴューを中心としたラモーンズドキュメンタリー。全員が「ラモーンズ」を名乗り、イメージも21年間ずーっと変わらず、さぞや絆の強いバンドなのかと思いきや、内部ではものすごい葛藤があったらしい。

インタヴューに答えていたブロンディのメンバーは、「いやー、ラモーンズはものすごいきっちりしたバンドでねえ。軍隊みたいだったよ」と言っていたが、そういう統率力を持っていたのがジョニー・ラモーンで、ブロンディのお兄さんは「野球狂らしいから、ジョニーは。野球ってチーム・スポーツだし・・・」とわかったようなわからないような分析を披露しておられましたが。

そのジョニーの統率力、そしてビジネスに対するセンスが、ラモーンズが20年以上も持続し、現在でも尊敬されるようなバンドに成り上がった原動力だったようなのだが、メンバーが辞める原因も、インタヴューでの答えの一つ一つまで「こいういうことは言うな、お前はしゃべるな」と決めていくような、ジョニーの「管理」に対する反発だったようだ。

CBGBのドア・ガールだった女の人が、ラモーンズと親しかったようで、あっちこっちでインタヴューに答えているんだけど、このフィルムではディーディーがハートブレイカーズに憧れていたという話をしている。「ディーディーは、あのお玉アタマや、ユニフォームみたいに皮ジャンばっかり着ているのにうんざりしていた。パンクのツンツンアタマにしたがってたし、ジョニー・サンダースやジェリー・ノーランみたいなスタイリッシュな格好に憧れていた。ディーディーは、ベースボールカード集めている人より、ジャンキーとプレイしたかったんじゃないかと思うよ」

また、ラモーンズのツアーの日程はいつも厳しくて、トミー・ラモーンは「このままじゃ植物人間になる」と思い、バンドをやめようと思ったんだって。また、「プロデューサーとして、スタジオでは俺は一応何がしかの人間だったけど、ツアーに出ると人間扱いされなかった。基本的に、命令されて、ああしろこうしろって言われて」

トミーでさえ、ラモーンズの一員として認められたことはなく、トミーの後釜として入ったマーキー・ラモーンは、あまりにバンドの中が暗いのに耐えられず、酒飲み過ぎてジョニーにクビにされて、その後入ったドラマーのリッチー・ラモーンも、5年いてもラモーンズの一員として認めてもらえず、「都合のいいときだけラモーンズの一員で、Tシャツセールスのお金を分けるときはヘルプだからって、もらえなかった」と言っている。そしてディーディーがやめた後参加したベースのCJは、「ジョーイとはいい友達になれたけど、ジョニーはお父さんみたいでとっつきにくかった。ジョーイが具合が悪かったんで、ツアー・スケジュールがきつ過ぎるってジョニーに言った方がいいよって言ったら、次の日ジョニーに、お前何様のつもりだ、言われたことを黙ってやればいいんだ、って言われたよ。ジョニーは目がうるうるするくらい怒っていた」と語っている。

で、極め付けが、ジョーイの彼女がジョニーと恋に落ちてしまったこと。ジョーイの実のお兄さんで、バンドと深く関わっていたミッキー・リーだったかな、この人が「ジョニーとリンダは、結婚して今でも一緒にいるから、あれはジョニーがジョーイの彼女を奪ってやろうとしたのではなく、自然の成り行きで二人は恋に落ちてしまったのだろうけど・・・」

パンク』誌の創設者の1人で、ラモーンズと親しいレッグス・マクニールも「リンダは、ジョーイにとって、自分が気持ち悪いフリークなんだということを思い出させる存在なんだよ。俺は気持ち悪いフリークだから、この素晴らしい愛を持つことが出来なかったという」

この確執はずーっと続き、マーキー・ラモーンが何年か振りにラモーンズに復帰したときもまだ続いていて、「あんなに長く恨みつらみを抱いていられるなんて驚く」と言っていた。『パンク』誌のもう1人の創設者(名前忘れた)は、「ジョーイは恨みは絶対忘れないやつだった」と語っている。

でもサ、私はジョーイの気持ちわかるナ。十代で自ら精神病院に入りたいって言った子供だったジョーイがよ、バンドをやることで自分に対する自信をつけてさ、初めて本当に好きになった女の子が、よりによって一番嫌いなやつとくっつくなんてさ。ジョニーが本当に嫌なヤツで、ジョーイにあてつけるために彼女を奪ったならまだ良かったと思うの。それが本当に恋して、結婚までしちゃうとはさ。

ジョーイは、ジョニーの上から押さえつけるような管理がイヤな反面、なんでもきちきち片付けて行くジョニーのこと尊敬してもいたんだと思うんだ。でもそれゆえ、コンプレックスも持っていたのでは?そして、リンダの一件によって、「俺はやっぱりジョニーには敵わないんだ」って思ったとしたら、それって辛いよなー。

それともう一つ、生きるって辛いことね、と思ったのは、ロックンロール・ハイスクールの頃からバンドがギクシャクしてきて、その後フィル・スペクターのプロデュースしたアルバムを出したときから「仕事だから。他に何も出来ないから」バンドを続けて行こうとがんばった、というジョニーのセリフ。どんなにどんなに好きでやっていても、私みたいに惰性で仕事している人と同じく、結局は「しょうがないから、他にできることもないから」という風になってしまうのかなあと思ったら、辛かったね。

ディーディーが「こういう風になりたくないんだけど、ラモーンズのことを考えるとイヤな気持ちになる」と言っているのも悲しかったし、それにジョーイが死ぬとき、ジョニーもディーディーも、バンド時代の確執が原因で会いに行かなかったみたい。

このジョーイが死ぬときの話を、ラモーンズの美術を担当していた人(また名前忘れた)がしていたんだけど、「ジョーイは、絶対自分は死なないと思っていたね。死ぬ4日前、ご飯が食べられなくなって、喉にチューブを通して食事を入れようとしたんだけど、ジョーイはそれを拒否した。ボーカル・コードを傷つけたくないからって」と言っていたけど、ジョーイは生きられる、また歌えるからボーカル・コードを傷つけたくなかったんじゃなくて、ボーカル・コードが傷付いて歌えなくなるんだったら、生きていてもしょうがないと思ったんじゃないのかなと私は思ったよ。

ロード・マネージャーをしていた人も、「ジョーイはお金はあったんだから、ジョニーのことが嫌いなんだったら辞めることもできたんだ。でもやっぱり、ステージに上がって、演奏しているときは、すごく気分が良かったんじゃないかな。それが二人がお互いを嫌っていても止めなかった理由だと思う」と語っていたけど、きっとジョーイにとって、ジョーイ・ラモーンでいるときが最高の自分だったんだろうなあ。どんなにツアーがきつくてしょっちゅう具合悪くなっても、これに変わるものはなかったという。

ジョニーにとっても同じだったのかもしれない。どんなに回りに性格悪いのなんのと言われても、中途半端なことしてラモーンズを失うようなことにならないように、必死にがんばってきたんだと思う。

ジョーイが死ぬとき会いに行かなかったことに対して質問されたジョニーは、「俺だったら、大嫌いだったやつに死に目に会いに来てもらいたくないから、俺も行かなかったっだけだよ」と言った後、「全く気にならないですか?」と聞かれて、「気になるよ。あんなに嫌いだったのに、ジョーイが死んだ後一週間も落ち込んでさ。すごいイヤだったね、こんな気持ちにさせられるなんて」と答えている。そしてさらに「なんでそんなに気になると思いますか?」と聞かれて、「うーん、わからない・・・わからないけど、ジョーイはラモーンズの一員だったから。ラモーンズは俺にとってすごく大事なものだから、その一員だったジョーイに何かあれば、イヤなんだよ」と答えていた。

この回答をしているジョニーを見て、この人はすっごくマジメな人なんだなアと思った。実直で、マジメ過ぎちゃって、ストレート過ぎちゃって、周りの人には冷たい、管理主義者に映ってしまったんだろうけど、この人はこの人なりに一生懸命やっていただけだったのよね。

このフィルムを見て、相手のことを好きかどうかって言うことと、自分にとってかけがえの無い人かどうかってことは関係ないのかも知れないと、しみじ~み思ったね。それから、幸せって言うのは、一瞬かもしれないけど、そのために嫌なことや辛いことを続ける必要があるかもしれないのかもなあと。ジョーイもジョニーも、音楽を演奏するその一瞬の幸せのために辛いツアーに耐え、イヤなヤツと一緒にいたんだもんね。

大変だったんだなあ、と思ったけど、これっていい人生だったんじゃん?ジョーイもジョニーもディーディーも早死にしちゃったけど、長生きすることが幸せとは限らないし。人一倍辛いこともあったんだろうけど、幸せも大きかったんじゃないかなあ。

あ、そうそう、南米ではラモーンズって、ビートルズ並の扱いで、3万人も収容するでっかいスタジアムで演奏するくらいなんんだって(ラモーンズとスタジアムってのがマッチしないけど、実際フィルムで観た南米でのコンサートはすごかった)。それは、南米って貧しいから、親に捨てられたり家出したりして、ラモーンズの歌の通り接着剤嗅いだりしてる子供がうようよいて、この子たちは盗みや強盗をやって生き延びているんで、ビジネスのオーナー達が人を雇って、こういう子供達を殺させるような、タフな環境なんだって。だからラモーンズの曲のメッセージが、この子たちには本当に真摯に響いてくるらしく、それでものすごい人気なんだって。

やっぱ、自分の好きなことのために色々犠牲を出してもがんばってきた人たちだからこそ、こんな辛い状況で生き抜いていこうとする人たちの心に訴えるんだろうなあ。そういう風に生きるのって、理想だけど、なかなかできることじゃないもんね。ますます好きになっちゃった(書きながらちょっと涙ぐんじゃったし)。

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Key Words 音楽 パンク ドキュメンタリー ラモーンズ エンド・オブ・センチュリー
| コメント(2) | 【2006/11/04 23:40】
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コメント
うわ~。
チュチュ姫様の記事を読んでるともう一度観た気分になりました。
こんなに色々考えて観てなかったですね~。
劇場に観に行った当時何だかやたらと哀しい気分になって泣いてしまったのを思い出します。
何でそんなに哀しかったのか自分でもよく分らないんですけどね。
私を(音楽で)幸せにしてくれる裏側に色々あるんだなと思ったからか、今はもう居ないジョーイや、ディーディーや、ジョニーの姿を見るだけでも辛かったのかも。
それでも、ステージに立つ彼らはそんなこと感じさせないので、それなりに幸せな時間を(ステージ上では)過ごしたのだと思いたいんですけど。
私がラモーンズ好きってそんなに意外ですか?まぁ、好みはバラバラなんですけど(^_^;)
【2006/11/08 14:53】 URL | まーちゃん #.17RNwB.[ 編集] | page top↑
まーちゃん、
いや、このフィルムは身に染みますよ。大人になるということ、俺様道を貫くということ、人間関係、音楽、もー様々なことが詰まってますからね。

ビバ!ラモーンズ!

また読んでるからもっと書くよ!
【2006/11/10 02:40】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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