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『ミステリアス・スキン』‐正しいとか間違っているという判断が成り立たない題材
Mysterious Skin

前に『ブロークバック・マウンテン』を書いたときかな、同性愛の人に「ホモという表現を使うと、差別的に聞こえる」とか文句言われてさ、「ゲイって言うのはアメリカではださいという意味で使われることがあるので使いたくなかった」みたいな言い訳したんだけど、今、考えてみると、それが原因じゃないな。

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CAST & CREDITS
Produced: 2004
Directed by: Gregg Araki
Writing credits: Scott Heim, Gregg Araki
Cast:
Coach: Bill Sage
Neil: Joseph Gordon-Levitt
Wendy: Michelle Trachtenberg
Brian: Brady Corbet
Eric: Jeffrey Licon
ニール役のジョセフ・ゴードン-レヴィットは、アメリカのTVシットコム『サード・ロック』に子役で出ていたんだけど、子供のくせに真ん中わけの長髪という変わった容貌と、タレ目の笑顔が可愛くて気になっていた子。なんだかすっかり男らしくハンサムに成長して、この非情に冷めた若者の役を好演している。
私は「ホモ」「ゲイ」「同性愛」という言葉を無意識に使い分けているようなんだけど、最近その基準がわかってきたよ。「ホモ」は受け入れられてない同性愛、「ゲイ」は受け入れられている同性愛、「同性愛」はなんの隠れた意味も持たない説明としての同性愛って感じか。

ゲイ」という言葉は「ゲイ・パレード」とか「ゲイ・ライツ」とか「ゲイ・マリッジ」とか、同性愛者が自分を主張するときの用語に良く使われるので、かなり強いイメージがある。「私は同性愛ですが何か?!」って感じだな、今風に言うと。

しかし、『ブギーナイツ』のスコティのような同性愛者は、そういうイメージじゃないんだよ。デブで気が弱くて、ストレートの男に恋して振られて、同性愛者であることが悲しい同性愛者。私にとっては、「ホモ」って、「ゲイ」が出てくる前の、人知れずそっと存在していた、自分の権利を主張することを知らない同性愛の人ってイメージなんだよな。

そこへ行くと、この『ミステリアス・スキン』のニールは、「同性愛者」っていうニュートラルな表現しか出来ない同性愛者だな。男好きのお母さんが買っていた雑誌・プレイガールに載っている、チョビヒゲ生やした胸毛ぼうぼうのマッチョに憧れ、男がイクところを見ながら射精し、リトル・リーグのコーチと齢8歳にして性的関係を持ってしまう・・・・。

そして15歳の時には、学校で話題になった、同性愛の男達が良く集まってくると言うウワサの公園に自ら赴き、誘ってくる男とは全て寝る。かつての恋人、「コーチ」に似た男を探して、中年男と寝るので、金もちゃんともらい、男娼として立派に成功。18歳でニューヨークに上京してからも、ピアノバーで男を拾って生計を立てたりする。

ニールが身体を売る相手の同性愛の男達が、色んなタイプがいて面白かった。デブ禿げのお菓子のセールスマンは、とにかくニールをしゃぶるのが大好き。青アザが出来るくらいしゃぶる。ピアノバーで話しかけてきた、身なりのいい男っぽいヤツは、乱暴にキスしたりしながらも、「その若い、熱いマラで思いっきり犯ってくれ!」と掘られたがり。

LAから来たというちょっと異様な風体の紳士はエイズで、「心配するな。ただ触ってくれるだけでいい。手のぬくもりを感じたいだけなのだ・・・」と言って、赤い斑点がたくさん出来た背中をもんでもらうだけで「ああ、幸せだ、幸せだ・・・」とうめく。そして、ストリートで客を拾っている18歳の男の子を見たら誰でも心配する、レイプ男。2回は観たくないシーンだったな。

そして、ニールの恋人だった「コーチ」、この人も同性愛者の一つの形ではある。子供が好きなのだが、女の子じゃないんだな。

私が「児童虐待」とか、「性的にいたずら」という表現を使いたくないのは、コーチはニールにとって大切な人だったからだ。コーチは、ニールと一緒にTVゲームをしたり、ニールの好きなお菓子をたくさん揃えていて一緒に食べたり、映画に連れて行ってあげたり、そういう中でエッチもしてしまう。

コーチの方は、ニールを性的に利用していたんだろうけど、ニールはコーチのこと愛していた。ニールにしてみれば、お母さんはしょっちゅう男と出かけちゃっているし、自分と一緒にいたいと思ってくれるのはコーチだけ。8歳のニールにセックス自体はどうでも良かったんだろうけど、コーチが喜んでくれるから、一緒にヤルのが好き、みたいな。

母親としての責任を果たすために女としての自分を捨てることが出来ない母親のことも、ニールはそのまま受け止める。15歳に成長したニールが、TVの前で酔っ払ってうたた寝しているお母さんの肩に手を回して一緒にカウチに座って世間話するところなんか見ると、「仲が良くていい家族じゃないか」と思うんだけど、それはニールの方がお母さんをありのまま愛してあげているからであって、ニールの寂しさがそれで埋まっているわけではないんだな。

私がこの映画好きなのは、同性愛や小児性愛のような、いろんな人がいろんなこと言いたがる難しい題材を、感情移入しないで観ている人に提示しているところである。これだけ細かい描写があるのだから、これは経験のある人か、こういう題材に個人的に深く関わっている人に違いないと思うのだけど、全然押し付けがましい感じがしない。自分が知っていることを観ている人に伝わるように描き、判断は任せる。いやー、任せられてしまうと、色々考えてしまうもんね。

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Key Words
映画 ホモ ゲイ 同性愛 ジョセフ・ゴードン-レヴィット ミステリアス・スキン 小児性愛
ゲイを扱った映画 | コメント(3) | 【2006/08/20 22:51】
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コメント
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【2006/12/28 15:25】 | #[ 編集] | page top↑
はじめまして。なんかネット検索してたら、たどり着きました。
映画の選択がいいですね。


この映画、某国の朝7時代の映画コーナーでやっててみました。

全く、知識なく見始めたけどビックリ。でも、語り口調が感じよくて、、最後までみて、、、終盤サイドビックリ。

朝の出勤前じゃなきゃ、もっと楽しめたかも。

【2010/04/03 13:02】 URL | JITTA #-[ 編集] | page top↑
JITTAさん、

コメ、サンクスです!

最後どうなったっけ?ああ、全く触れなかったけど、もう一人、男の子がいたんだよね。
【2010/04/03 18:25】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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