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日系アメリカ人強制収容のドキュメンタリー『Unfinished Business』
Unfinished Business

この映画は、完全なアメリカ市民でありながら、第二次世界大戦中に強制収容させられた日系アメリカ人に関するドキュメンタリーで、この不正と40年間あまり戦ってきた3人の日系アメリカ人のインタヴューを中心に話が進んで行きます。

20060402043418.jpg
DVD on amazon.com (Region 1 Only)
CAST & CREDITS
Produced: 1986
Directed by: Steven Okazaki
Writing credits: Laura Ide, Jane Kaihatsu, Steven Okazaki, Kei Yokomizo
Cast:
Narrator: Amy Hill
ワタクシは、当時のフィルム映像を見ながら「なんでアメリカ軍はこんな手の込んだことするのかなあ」と不思議に思っていました。と言うのは、中心になる話は先に述べた3人の日系アメリカ人がいかにこの不正と戦ったか、という話で、なぜこんなことになったか、という説明はほとんど無く、そういうことは基礎知識として知った上で見てください、という感じで、アメリカ軍が日系アメリカ人を収容するための広大な施設を作り、食事を供給し、閉じ込めておくために兵隊を見張りにつけ、そりゃいい生活をさせているわけではないけど、なんでこんなお金かけるのか、良くわかりませんでした。

映画を観終わった後、DVDのスペシャルで付いてくる『Japanese Relocation』という、1942年にアメリカの政府がこの日系アメリカ人の強制収容を「リロケーション」というオブラートで包んだ表現にし、国民に知らせるために作ったという9分間のフィルムを観てみたら、この辺の経緯が良く説明されていました。

要するに、パール・ハーバーが起こったことによる、日本人への復讐なのですが、同時に軍としては、これで日本がウエスト・コーストを責めてくる可能性が高いから、そうなったときに日系の人がいっぱいいるとスパイになったり色々めんどくさいので、ウエスト・コーストにいる日系人を内陸に集めて監視しとこう、ということになったらしい。

それに対向した3人の日系人が何をしたかというと、単純に収容されるのを拒否したのです。単純にといっても、あの世相で政府に逆らうというのは、何をされるやわからんという状況の中で、「私達は法的な市民だ、これは違法だ」と真っ向から裁判をし、そして負けて潔く刑務所でお勤めしたと言うのは、勇気のある行為です。

興味深かったのは、この強制収容を体験した人たちが、「日系は、政府が決めたことに逆らうなんて微塵も思ってなかったから、政府は間違っていると真っ向から拒否した人たちがいたのは凄い」と言っていたことです。いい意味でも悪い意味でも、日本人的だなあーと、どこの国に住んでもお国柄って変わらないんだなと思いました。

この映画で、アメリカが日本人・日系人に対しての憎悪をむき出しにして公然と人種差別を行っているのを観ると、私達が教えられてきた「自由と平和の国・アメリカ、公正でさっぱりした気質のアメリカ人」という、戦後日本人が植え付けられてきた意識は、アメリカによって作為的に植えつけられたんだなあ、と納得します。

特にワタクシは小さいときから、アメリカ贔屓がめっぽう強い母親にアメリカ映画を観に連れて行かれ、アメリカトップ40を聴いて育ち、思春期を迎えてヘビメタの悪の道に染まり、髪を金髪に染め、英語を勉強し、結果的にアメリカに移住してしまった非国民ですので、時々こういう映画を観て、毒抜きしながら祖国に思いを馳せたりするわけです。

まあ、映画の出来としては今三くらいだし、日系アメリカ人の話で、日本人の話じゃないんですが、日本向けのDVDはないようです。こういうの、日本人が観て置いてもいいんじゃねえかと思うんですがね。『Mr.&Mrs.スミス』とか『ナルニア国物語』とかでがっぽり儲けた配給元が、ちょっとこういうのも発売すりゃあいいのに。
ドキュメンタリー映画 | コメント(6) | 【2006/04/02 04:35】
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コメント
佐山和夫の「二つのホームベース」って本、面白いですよ。
戦中の日系人収容所の様子や、
米軍に特攻した少年兵のくだりなど、
かなり興味深い内容です。
【2006/04/05 12:29】 URL | メタル馬鹿一代 #KYvhgCNg[ 編集] | page top↑
ここへ来たばっかりのころ(10年くらい前)、会社に日系2世の人(50歳くらい)がいたので、「僕、日本から来ました~」って話しかけてみました。日系人だから、万一日本語話せなくても、なんか日本の話題で盛り上がれるかな~って思って。そしたら、「日本は両親の生まれた国っていうだけで、俺には関係ない。行ったこともないし、興味もない。」と、スッゲー冷たい反応されました。

後で知ったんですけど、その人、日本が戦争を起こしたせいで財産を没収されたり差別でつらい目にあった両親を見て育ったため、すっかり日本嫌いになってしまったそうです。嫌いなんて生易しいものでなく、憎んでさえいたみたいです。「自分は日系ではあるけれど、れっきとしたアメリカ人であり、日本人に『仲間ヅラ』されて寄ってこられるのは迷惑だ!」って公言してたそうです。

その日系2世人の反応が、平均的なものかどうか知りませんが、「この国でやってけるんだろうか、オレ‥‥。」って思ったものでした。けっこうトラウマで、それ以来、「ミッキー山田」とか「ジョージ鈴木」とかいう人に会うと、余計な緊張を強いられます。もしかしたら、チュチュ姫さんも似たような経験あります?

その後、2世部隊についての本を読んだりして、日系アメリカ人について知るにつれ、その歴史の重みに感動するとともに、なんとも言えない暗い気持ちになりました。
【2006/04/05 15:01】 URL | シゲオ #-[ 編集] | page top↑
シゲオさん、
こっちは、日系アメリカ人て、いません。やっぱ、ウエスト・コーストは多いですよね。ここは日本人天国って感じですよ。

メタバカさん、
日本に帰ったときチェックしてみます。
【2006/04/05 21:02】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
人によりますが、日系2世、3世は結構日本人に冷たいのですよ。(日本人の甘さで期待しすぎる嫌いもありますけど。)特に、都会近辺の日系人。それと、ハワイアンの日系人は、嫌な奴が多かったという印象が。(昔の話ですけど。)私の、過去の経験だけですけど。もちろん、日本人に優しい日系人は多数知ってますし、助けてもらった事は色々あります。感謝。
【2006/04/06 09:50】 URL | Slowhand #-[ 編集] | page top↑
Slow hand Jerry さん、
いや、わかります。私は日系人じゃないけど、こっちに住んでいるというだけで、、「日本人いーかげんにしろよー」と思ったり「やっぱり日本人がいい」と思ったり、いろいろ感じ方違うもん。
【2006/04/06 21:16】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
初めまして。
興味深い内容ですね。荘重深遠なことなので、日本のみの情報に踊らされないようにしなくてはいけないなと、改めて思いました。

佐山和夫の「二つのホームベース」
見つけ次第読みたいと思います。
【2006/04/08 07:55】 URL | ウチムラ #-[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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