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ふ、深過ぎる・・・『ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ』
Hedwig and the Angry Inch

すごいストーリーです。どうしてこんな話を思いつくのかなと感心するのですが、監督、脚本、そして主演もしているジョン・キャメロン・ミシェルさんの自叙伝的なところもあるらしい。いや、でもベースになるストーリー以外は作ってあるんだろうと思うのですが。こんな複雑な設定が全て実話だったら腰抜かすよ。

hedwig.jpg
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CAST & CREDITS
Produced: 2001
Directed by: John Cameron Mitchell
Writing credits: John Cameron Mitchell, Stephen Trask
Cast:
Hedwig/Hensel John Cameron Mitchell
Tommy Gnosis: Michael Pitt
Yitzhak: Miriam Shor
Skszp: Stephen Trask
Jacek: Theodore Liscinski
ヘドウィグは一種のカリスマなのか、この映画(舞台)に関する本、DVD、ビデオ、CDなどものすごーい数があるので、こちらにリンクしました。ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ・スペシャル・ボックスという、2万円以上する代物も見つけましたが、一体何が入ってるんでしょうか。
主人公のヘンゼル(ジョン・キャメロン・ミシェル)は、社会主義だった頃の東ドイツに生まれ、アメリカのロックを聴いて育つ。ゲイのミュージシャン達に影響を受け、自らもゲイとして成長する。ベルリンの米軍基地にいたアメリカ軍の将校(だっけ?)に見初められ、アメリカへ連れて行ってもらえそうになるが、男のままでは法的に結婚できないので、性転換手術を受けさせられる。当時、みんな西(資本主義)の社会に行きたがっていたから、ヘンゼルのお母さんも「自由になるためには、後に残して行かなくてはならないものもあるのよ」(それはちんちんとお母さんかいっ)と、息子が性転換するという憂いより、西へ行けるならなんでもしなさいと言わんばかりである。

こうして女になったヘンゼルは、名前もヘドウィグに変え、アメリカに渡るが、結婚した将校は、新しい若い男とデキてしまってヘドウィグを捨てる。生計を立てる為にベビー・シッターをしていたヘドウィグは、トミー(マイケル・ピット)というロック好きの高校生に出会い、この子とバンドを組んで数々の名曲を作り上げるが、トミーはヘドウィッグを裏切り、一緒に作った曲を持ってソロ・デビューし、大スターになってしまう。

こういうのを数奇な運命と言うのではないでしょうか?あまりにいろいろな要素があって、何に共感していいんだかわかりません。中でも難しいのは、性転換することが彼の望みではなかったことと、手術の失敗で小さいおちんちん(the angry inch)が残ってしまったこと、性転換までしてついてきた男に捨てられたことです。

これは、なんというか、斬新というか、圧倒されました。これは、今まで私が触れてきた「ゲイの苦悩」にもう一つ重しを乗せたみたいな感じです。ヘドウィグが、バンドのメンバーとセックスしていると思われるシーンがあって、ヘドウィグの方が入れているように見えるのですが、彼の「アングリー・インチ」は、機能しているのでしょうか。

これはかなり自分のアイデンティティを確立する妨げになるでしょうね。ゲイであっても、女になりたかったのかもわからないし、まだ「アングリー・インチ」も残っちゃってるし、愛する人はそういう「いびつ」な彼を捨てていっちゃうし。

そもそもこの映画を観ようと思ったのは、映画じたばたさんのところで、「『自分の片割れ探し』でここに行き着くのは理想」という感想にインスパイアされたためなのですが、私はじたばたさんの言わんとしていることがわかりませんでした。しかし、ヘドウィグが歌う、「私の片割れは、私と同じ格好をしているのかしら?それとも私と噛みあう様に出来ているのかしら?そういう人がみつかるの?みつかったらまた一つになれるの?」という気持ちは、ジーンとさせられました。

それから、トミーが、ヘドウィグの歌を聴きに来るのですが、その時のトミーの顔!すごく素敵なものを見ているときの、うっとりしたような感じ。そのトミーをじっと見つめながら歌うヘドウィッグ。愛だな、あれは。愛ですよ。

レント』の映画評でも書きましたが、私は基本的にミュージカルの音楽って好きではありません。この映画も、元々オフ・ブロードウェイでロングランになったミュージカルの映画化なので、私にとっては音楽的にはこれは全くロックではない。まあ、実在するロック・バンドでも、特にドラッグ・クイーン系のバンドって、こういう感じで好きではないのですが。ヘドウィクが有名になったトミーのことを「新しいカート・コベイン」と呼ぶんだけど、「いや、全然違うだろ」とか思ってしまいました。しかし、スタイルとしてこれをロックと呼ぶのは非常に抵抗があるというを差し引いても、挿入歌にぐっと来たことは認めなければなりません。*

そういう大まかなところには共感でき、理解もできるのですが、ヘドウィグとデキているらしい、『レント』のシャツを着ていて『レント』のエンジェル役にオーディションに行ってしまうバンドのメンバーの存在意義とか、トミーとヘドウィグの関係とか、ヘドウィグの感情とか、突っ込んだところになると一向にわからない。特に『レント』の彼は非常に重要な役どころだと思うのですが、私はそれが掴みきれなかった。



映画じたばたさんを始めとする、他の方のコメントをお待ちしております。**

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■トミー役のマイケル・ピットがカート・コベインをモデルにした役を演じている『ラスト・デイズ』

*追記:『Angry Inch』は良かった。ヘドウィグのパフォーマンスがグッと来るぜ!

**追記2:キター!映画じたばたのKentaroさんのコメント!すごい、すごい洞察力!ワタクシは今、「映画じたばた」と書いた神棚を作ろうかと思っているくらいです!みなさん、是非コメント欄をチェックチェック!!

**追記3:この映画は、やっぱコアなファンの人が多いようで、Kentaroさんを始めとして、みなさんいいコメントが多いので、是非是非コメント欄をチェックしておくんなまし。

Key Word
ジョン・キャメロン・ミシェル ゲイ ヘドウィグ アングリー・インチ ミュージカル ドラッグ・クイーン
DVD | コメント(15) | 【2006/04/19 10:00】
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コメント
どうもどうも。
この映画は、ヘドウィグがトミーを追いかける課程において、実は「片割れ」が既に自分の中に存在していることに気付くまでのお話なのだと思うのです。要は "half" を探さなくても、人はその人自身で "whole" になれるのだ、という。

その結論自体は非常にチープなことなんですが、そこに気付くまでの過程を丁寧に描いているので実感を持って捉えられるのでは。と同時に、お互いの欠けているものを補うことだけが「愛」だと思っていたけど、本当の愛はまず自分が "whole" になってからでないと見つからない、という意見も含んでいるんじゃないかと。このあたりは完全に憶測なんですが。
このテーマを表現するのに、ヘドウィグという「男と女の融合した人間」を主人公にしたのは非常に示唆に富んでいると思います(逆にヘドウィグの現在の恋人をあえて女優を男装させて配したのも同じ理由でしょう)。配役からして一つの結論なのだなあ、と見終わってから考えてしまいました。

大体そんな感じですが……「映画論」はそれほど得意ではないので、細かいところを突っ込まれると弱いです。僕はそんなことなんじゃないか、と感じたということで……。
【2006/03/28 01:22】 URL | kentaro #vWiEq6jM[ 編集] | page top↑
大好きな映画なので興味持っていただいて嬉しいです。kentaroさんのコメントも今更ながらに「あぁそうなんだ」と思うところもあり、もう一度見直そうかなという気になりました。
恋人であるイツハクが、まだ姿形も女性であった時にヘドウィグと出会うシーンが削除シーンにありました。歌のコンテストか何かで彼女(イツハク)は負けてしまって……というのだったと思うのですが、記憶が曖昧なので、また見直してから投稿します。←見てからにしろ(ーー;)
【2006/03/28 09:56】 URL | まーちゃん #.17RNwB.[ 編集] | page top↑
まーちゃん、
へー、こういうの好きだったんですか? いや、確かに良かった。コレと『レント』を観て、ミュージカルは毛嫌いしちゃいかんなと思ったよ。
【2006/03/28 22:25】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
わーい、これ、大好きな映画のひとつです。
ヘドウィグが最初は「ケバすぎるっ!!」と見えていたのに、どんどん可愛くなっちゃって、最後は抱きしめたいくらいキュートに思えてくるという不思議な体験をさせられました。
特に、劇中で演奏される曲が好きなんですよ。
この映画を見ていて、「あ、これってシルヴァスタインの『ぼくをさがしに』(片割れを探す→完全な円になる→でも、なんか違う?→・・・
という話。)なんだ」と感じました。
この映画のテーマというか、伝わってくるものは「愛」ですよね。
【2006/03/30 07:19】 URL | una noche #0uwWg0JQ[ 編集] | page top↑
Una Nocheさん、
この映画、コアなファンが多そうですよね~。嫌いと言っている人はあまりいないみたいだし。
【2006/03/30 23:15】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
この映画のレビューを観て少し興奮しております。俺もこの映画、すごく好きなんですよ!最後の曲のところとか最高でした。

この映画って深く考えるとよくわからないところが多いですけど、俺は深く考えないことにしました。ヘドウィグが叫んでるのを見て、なんかそれだけでいい気がしてきたんでw

ではでは
【2006/04/17 23:49】 URL | ハロゲン #-[ 編集] | page top↑
ハロゲンさん、
コメントありがとう!
人それぞれ、見方は様々でいいんですが、私は物凄い衝撃を受けたのにさっぱりわけわからんで、フラストレーションたまりましたよ!kentaroさんの解説に感謝です!
【2006/04/18 00:00】 URL | ちゅちゅ #-[ 編集] | page top↑
身辺がゴタゴタしたり、熱出して寝込んだり…ですっかり遅くなりました。(待ってないって!)
削除シーンは
1997年クロアチア、ヘドウィグの前座でバーブラ・ストライザンド(!)を歌うクリスタル・ナハトというシンガー、彼女を見ているヘドウィグは不安になってステージをすっぽかして帰ります。
階段で待っている彼女は自分に投げ込まれた花を差し出し言います。
「僕はイツハク、あなたの大ファンだ。結婚して欲しい。国外へ連れ出して欲しい。」という訳で、その後ヘドウィグと行動を共にします。
元々は、舞台でバックヴォーカルに女声が欲しいということで、その女性を男装させたヘドウィグに反抗的なキャラクターにしたら面白いのじゃないかというのが出発点らしいです。
これは、私の考えですが、自分の性別に違和感のあるらしい、かつ国外に出たいと願っている彼女(彼)は昔のヘドウィグそのものですよね?イツハクは、ヘドウィグの等身大鏡として存在するのじゃないかな、と…だから最初ヘドウィグは自分の片割れに相応しいと思ったのかもしれないと思ってます。
インタビューでジョン・キャメロン・ミッチェルはかつらを取って歩けるようになるのは素敵なこと、それを誰かに譲り渡すのは幸せなこと。と言っていました。ヘドウィグは自分ひとりで武装なしに歩けるくらい強くなって、次にバトンを渡したと言うことなのでしょうか?
【2006/04/19 09:31】 URL | まーちゃん #.17RNwB.[ 編集] | page top↑
まーちゃん、待ってたよ!
削除シーン、私も観たよ。観たけど、それでもあれが「レントTシャツの彼」だとわからなかった私をしかってください。
いろいろみんなが教えてくれて、「ほほう」って感じなんですけど、自分では未だ良くわからない。深過ぎる~!
【2006/04/19 09:57】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
はじめまして、こんにちは。
昨日レンタルして観て、今日はついつい一日これだけを何回も観てしまいました。しまいには、泣きながら観てましたね。トミーがヘドウィグのために歌詞を変えて歌った曲。私には心に滲みました。なんか救いになりました。
そんでもって、マイケル・ピット君にもはまってしまいました。
【2006/05/21 23:46】 URL | ジョカ #-[ 編集] | page top↑
こんにちは。
TBさせてください。
この映画切ないですね・・でも大好きです。
好き嫌い別れる映画だと思います・・・・

追伸:TB成功しました!
しかし左のインデックス、壮観ですね!私もはやくこうなりたいです・・
【2006/07/25 20:57】 URL | pointdpo #nEx7PFYA[ 編集] | page top↑
pointdpoさん、
TBできて良かったです。
>左のインデックス
こう見るとたくさんのように見えますが、記事数では映画じたばたさんやAmor Eternoさんには追いついてません。こうしておいた方が、訪問してくれた人が記事を探しやすいかなあと思っているのですが、見づらくないですか?ご意見をお聞かせください。
【2006/07/25 23:31】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
TBさせていただきました。
この映画、本当に大好きです。
そして深い。。。
曲もいいですよね。
【2006/08/29 23:55】 URL | juni #qCV3WfmM[ 編集] | page top↑
チュチュさん、こんにちは&お帰りなさい。
お疲れ様でした。そうか~、ちょっとセンチメンタルジャーニーだったのね。

さて。この映画、私もハマリました!歌が滅茶苦茶いい!
確かに物語としては説明不足だけど、それを補って余りある!

てっちゃんと遊んで、パワー充電してね。また来ます。
【2007/02/25 02:23】 URL | 真紅 #V5.g6cOI[ 編集] | page top↑
音楽も好きだし、あのグラム・ロック系の俗悪なファッションも好きだけど、やはりヘドウィッグの痛みを知ってるものの持つ強さみたいなのに、惹かれます。悲惨な人生を歩んでるのにも拘らず、”Early late 20's"とかいう、いかにもゲイがいいそうな、安っぽい、ジョークとか言うところ、大好き。
自暴自棄になって、立ちんぼになって、トミーと再会して、車の中で、トミーといちゃいちゃし始めると、あんなに憎い男だったはずなのに、切ない顔をしてしまう、ヘドウィッグも切なかったな。
ヘドウィッグのトリビュートCDを作るにあったって(結構、いいCDで、ルーファスとかポリフォニック・スプリーとかスプーンとか、そうそうたるメンバーが参加してる)、そのレコーディング風景と収益を寄付するLGBTQのための学校の生徒たちの様子をドキュメンタリーにした映画も、好きでした、ちなみに。
【2010/07/31 04:06】 URL | anondah #-[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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