スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
| 【--/--/-- --:--】
本袋 | 映画袋 | 音楽袋 | 記事袋
『スタンド・アップ』-女性の社会問題満載!
North Country

northcountry.jpg
dvd on amazon.com
*日本版はジャケが違うようですけど、私はこっちの写真の方が好きです!
CAST & CREDITS
Produced: 2005
Directed by: Niki Caro
Writing credits: Michael Seitzman, Clara Bingham, Laura Leedy
Cast:
Josey: Charlize Theron
Glory: Frances McDormand
BIlly: Woody Harrelson
Sammy: Thomas Curtis
もう、観る前から嫌で嫌でしょうがなかった。最後はハッピーエンドかもしれないし、と自分を奮い立たせてみましたが、やはり女ですから、セクハラ関係の映画を観るのは辛いです。しかも炭鉱で働いている肉体労働者というと、ざっくばらんで気のいい男たちである反面、男女の役割などの概念はかなりトラディショナルである可能性が高く、きっつーいものになるだろうなあと、かなりビビッてました。

話の核になるのは、シャーリーズ・セロン演じる主人公のジョジーが、男30人に対して女1人と言う比率の炭鉱で働き、他の女性たちと共に陰湿なセクハラに耐え、戦うというものなのですが、このジョジーを取り巻く状況と言うのが女性の社会問題盛りだくさんです。学校、会社での女性に対するセクハラ、レイプ、十代女子の妊娠・出産、妻への家庭内暴力、母子家庭の生活苦などなど・・・・。実話に基づいていると聞いていたので、こんなにいろいろなことが1人の人に起こるわけない~!と思ったのですが、この映画を観るとこれらの問題は連鎖的に起こるものなんじゃないかと思わされました。

間違いから若くして未婚の母になる。生活力がないから男に頼ることになり、暴力夫でも離れられない。なんとか自立して子供を育てようと、賃金のいい仕事に就くが、男社会であることが多く、そこでセクハラされ、自信を失い、また男に頼るようになる・・・・・。裁判をやっても勝てる確率は低いから「君はきれいだし、誰か面倒を見てくれる男を見つけなさいよ」とたしなめる弁護士(ウッディ・ハレルソン)にジョジーは、「自立していないと、また暴力男と関わるようなことになる。私は自分で自分の面倒を見れるようになりたいの」というくだりを見て「ふむふむ」と大きくうなずいてしまいました。

私自身は、ジョジーなんかよりもずっとずっと恵まれた状況にあるけれども、やはり根底にある不安は共感できるものがあり、きっと他の女性たちも同じような気持ちで観るのではないかと思うのですが、男性にとってもこの映画は結構きっついものがあると思います。ジョジーの父親、息子、男友達、会社の同僚など、ジョジーの辛い状況に関わってくる男の人たちの描写を見て、気のいい男の人だったら、自分の娘が、妻が、姉が、妹が、好きな女の子が、あんな目に会ったとき、俺は男として立ち上がれるのか!と考えさせられると思います。

こちらが映画のベースになった、クララ・ビンガムさん著の本です。
そういう意味で一番印象に残っているのは、労働ユニオンの集会のシーン。炭鉱労働者はみんなユニオンの会員ですから、集会で発言する権利があるので、ジョジーはそこでみんなに語ろうとするが、ものすごいヤジや誹謗中傷に逢い話が出来ない。同じ炭鉱で働いている父親は、父なし子を産み、今、炭鉱で問題の中心になっている娘を「一家の恥だ」とまで言い切っていたのですが、この男たちの自分の娘に向けられるヤジに対して一言言おうと腹をくくります。

ジョジーのお父さんは、彼女からマイクを受け取ると、まず自分の名を名乗り、「おれは長いことこの炭鉱で働いてきた。それにずっと男をやってきたが(「俺もだ!」とヤジが入る)、今日、初めて男であることを恥ずかしいと思った・・・。家族同伴の会社のピクニックやバーベキューで、俺の女房や娘をBitch だの Whore だのと呼ぶ奴なんかいなかった。俺は今日まで、この炭鉱で働く男たちとは、兄弟だと思っていた。そんな風に感じていた奴らが、俺の娘をBitch だ Whore だと呼ぶとは本当にショックだ。わかってくれ、俺は今でもこの娘の父親なんだよ!」

この映画の背景は1989年のアメリカ。実際の訴訟は1984年から1998年までかかったらしいですが、もう1990年代になろうかって時に、アメリカでこんなことがあったなんて驚きです。まだこんな目に逢っている女性がいたのに、「男なんかいらん!」って感じのマドンナや他の女性セレブたちの痛快な活躍を見て「男女平等だ~」なんてちゃらちゃら信じていたのかと思い、愕然としました。性差別でも人種差別でも、こんな近代化された社会であり得ないとか思って暮らしているけれど、人間の業は無くならないものだとしみじみ考えました。



Related Articles
■ほんの10年くらい前の人種間大虐殺『ホテル・ルワンダ』
■ほんの20年くらい前の同性愛者に対する虐待『ブロークバック・マウンテン』

◆シャーリーズ・セロンの映画偉人伝

シャーリーズ・セロンのDVD
この方はとってもきれいなのにも関わらず、『モンスター』など、チャレンジングな役どころをがんばりますね!
DVD | コメント(1) | 【2006/02/28 02:43】
本袋 | 映画袋 | 音楽袋 | 記事袋

PREV: 『ロード・オブ・ウォー』-これはなかなか深いです
NEXT: 【閑話休題】-シークレット・バトン

BOOKSMOVIESMUSIC ALL ARTICLES

It's stupid to say "don't watch it, if you don't like it"!! Click here to return Home!!
コメント
この作品、今年1番印象に残ってます。
アカデミーノミネートされると思ってたのですが。
>人間の業
ストーリーは、異なるけど「es」とか「ドックヴィル」もその様なテーマですよね。
【2006/03/05 09:46】 URL | hiro #-[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












管理者にだけ表示を許可する

すんません、トラックバック、スパムがひどすぎるんで、全面禁止にしました。トラックバックしたい人は、コメントと共に、自分とこの記事のURLくっつけといてくれればいいすから。
トラックバックURL削除


「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。