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『ホテル・ルワンダ』-平和ボケしてる場合じゃないんですよ~!
Hotel Rwanda

20060130000405.jpg
dvd on amazon.com
CAST & CREDITS
Produced
2004
Directed by
Terry George
Writing credits
Keir Pearson
Terry George
Cast
Paul: Don Cheadle
Oliver: Nick Nolte
Tatiana: Sophie Okonedo
Jack: Joaquin Phoenix
映画として面白いかと聞かれたら、「まあまあ」という印象です。物語の展開が平坦な印象を受けます。しかし製作者側は、事実に忠実に映画化しようとしているようなので、ある程度映画としての面白さはあきらめなければならないかと思います。逆に「見せる映画にしよう」と、実際に起こったことを誇張したり、ヒューマニティを前面に押し出してお涙頂戴的に作らなかったことは評価されるべきだと思います。特に、実際に起こった大虐殺は、レイプした女の人の胸や陰部を切り取ったり、クビをはねたりという陰惨なものだったらしいですが、そういうのを画像で見せなかったことに製作者側の誠意を感じました。

私はこの問題について全然知識がないので、映画から得た情報・印象でしかわかりませんが、この、民族同士の争いをする人たちの真意はなんなのかと、ずーっと考えていました。ブッシュみたいなアフォでも、小泉みたいな出来損ないでも、一国の長を殺しちゃうというのは、その後に起こる「無秩序」を考えたら恐ろしいことです。映画では、フツ族出身の大統領が暗殺されたあと、フツ族の過激派はツチ族の一掃を計る。人を殺し、家を焼き、物を壊し・・・この人たちは、何のためにこれをやっているのでしょうか?

昔、白人がアフリカにやってきて、アフリカの人々を奴隷として買っていたわけですが、なぜそんなことが起こったかというと、アフリカでは奴隷売買が当たり前のように行われていたからだそうです。アフリカでは民族同士が対立し、お互いにお互いの部族の人を捕まえて奴隷として売っていた訳で、そこへお金を持っている白人がやってきて奴隷を買おうというので、アフリカの奴隷商人は嬉々として白人と商売したそうです。このとき、アフリカの部族が対立してなくて、国としてまとまっていたら、白人の搾取は避けられたのではないかと言われています。

そう思うと、「国」として結束するということが、国際社会で生き抜いて行くためには物凄い大事なことなんだなと思えてきます。「国」という単位でまとまっていないと、発展しないばかりか、他国からもたやすく干渉を受けてしまう。映画のエンドロールのところで流れる歌を何気なく聴いていたら、「ユナイテッド・ステイツ、ユナイテッド・・・・アメリカがユナイト出来るのに、私達もできないか」というようなことを歌っていたのですが、本当に日本やアメリカが、物凄い数の人を取りまとめて「国」として機能しているというのは、スゴイことなんだと思えてきます。

それともうひとつ思ったのは、いざとなったらUNもヨーロッパの国も、アフリカ人同士の争いなんて興味がない。「それはあんた達がブラックだからだ。あんた達はニガーでさえないんだからな!」と怒る、UNのオリバー大佐が印象的だった。主人公であるホテルの副支配人も、今まで自分にはパワフルな白人達がバックについていると思っていたけど、結局、自分の身は自分で守らなければならないと気がつく。

これを観ていて、私は日本の自衛隊問題を考えてしまいました。いざとなったらアメリカは本当に日本を守ってくれるのかなと。経済的な損得勘定がなければ、北朝鮮と日本の戦争なんてアメリカにしてみれば、「黄色人種の問題」-このルワンダのフツ族とツチ族の争いとなんら変わらないのでは?

だからやっぱり自衛隊は、今の形のままではヤバイんじゃないでしょうか?映画の中でUNが、発砲を許されていないんですけど、その情けないことったらありませんでした。武器を持っているのに使っちゃいけない、そんな軍隊ありますか?日本の自衛隊だって似たようなものかとがっくりきました。そんな「いい子ちゃんごっこ」は、過激派やテロリストには通用しないんですよ。そして、そういう中で危険に晒されているのは実際に戦っている人たちなんですから、始末におえません。

最後に感じたのは、こういう無秩序の中で自分も他人も救えるのは、ホテル・ルワンダの副支配人・ポールのように、普段から人間同士のつながりを大事にしている人なんだなと思いました。たとえビジネス上での付き合いであろうとも、相手のワガママを聞いてあげたり、ニーズを満たしてあげようと努力してきたからこそ、このポールさんは危機一髪というときに頼れる人がいたわけです。私は結構一匹狼的なところがあり、人付き合いって面倒臭いと思ってしまうのですが、そういう生き方は結局、国家や資本主義の枠組みに守られているから出来るのであって、自分で自分の身を守らなければならなかったら、そんなの主義じゃあなくて単なるワガママなんだなあと強く反省。

この映画は、日本でなかなか公開されなくて、署名運動なんかしてやっと公開にこぎつけたと聞きました。そんなに熱心になった人たちが、この映画に何に感動してそういう運動をしたのか知らないのでなんともいえないけど、こういう映画に話題性を持たせて、みんなの関心を集めたのはいいことだと思いました。この大虐殺が起こったのがたった10年前くらいなのですから、ワタクシを始めとする普段たわけている人に「平和ボケしている場合じゃないんだよ」と誰かが言ってあげないといけませんからね。

チュチュが戦争とか、国家とかを考えた映画
■無秩序は恐ろしいと思わせてくれます『コールド・マウンテン』
■尊厳とは何かと考えました『プライベート・ライアン』
■政治や国際問題に無関心ではいかんと思いました『華氏911』
■自分の生まれた国を敬うことは大切なのではと思いました『ラスト・サムライ』

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映画 | コメント(12) | 【2006/01/30 01:20】
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コメント
日本では
有頂天ホテルが大ヒットです

有頂天になっているとやばいのですが
【2006/01/30 05:43】 URL | takoyo #-[ 編集] | page top↑
この映画、見たいリストのかなり上の方だったんですよ。
【2006/01/30 23:17】 URL | GO #-[ 編集] | page top↑
GOさん、
「だったんですよ」って、もう見たくないですか。
私もこの映画、なぜか名前を知っていて、見たいと思っていたのですが、こういう内容とは知りませんでした。
【2006/01/31 00:27】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
TBありがとうございました!
この作品 観て感動するとか 感銘をうけるというものではなくて 観てから 個々で自分の中で この映画の言わんとしていることを考えるという 問題提議という内容ですよね!
だから 多くの人にみてもらいたいし 多くの人に考えてもらいたいな 想いました。
【2006/02/02 22:07】 URL | コブタです #-[ 編集] | page top↑
こんにちは!
私もやっと観てきました。
遠い国のことだから――と無関心でいることが、何よりも罪なことなんだと痛感しました。
でも、観て良かったです!!
そして出来れば、たくさんの人達にも観て、何かを感じてもらいたいです。
【2006/02/19 07:56】 URL | honu #-[ 編集] | page top↑
こんにちは。TBしました!なんか、変なコメントつきですけど(笑)。

>実際に起こった大虐殺は、レイプした女の人の胸や陰部を切り取ったり、クビをはねたりという陰惨なものだったらしいですが、そういうのを画像で見せなかったことに製作者側の誠意を感じました。

そうですねえ。映画観る前は、酷い描写がこれでもかこれでもかってあるのかと思ってました。やっぱり、多くの人に観てもらいたいってのがあったんでしょうか。強烈な描写でショックを与えるより、内容で考えさせるってのを目的にしたのかもしれませんね。

【2006/02/26 03:05】 URL | Mudaidesuvic #-[ 編集] | page top↑
TB&コメント、ありがとうございましたv-237
遅くなりましたが、こちらからもTBさせていただきますね。
【2006/03/01 20:11】 URL | honu #-[ 編集] | page top↑
大抵の映画は、娯楽作品として楽しみたい私ですが
こういう映画は、観ておくべきだと思いましたね。
戦争において人間がどこまでクレイジーになってしまうか、
国家と言うのはどういうものか、
そういう事柄について、知っておかなければ、と
改めて考えさせられました。
【2006/06/11 04:00】 URL | ショウメイ #XIPVe1s6[ 編集] | page top↑
ショウメイさん、
そうですね。私は、こういう難しいテーマを持ってくるときは、製作者側の意図とか、表現が興味ありますね。お涙頂戴にするのか、問題に向き合うのか、ショッキングに見せようとするのか。
【2006/06/12 06:16】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
以前ライブドアの方でやっていたブログを、今FC2の方に移行している所です。この作品も以前触れましたが、おっしゃるとおり日本では当初公開予定すらなかった作品。STREETで銃やヤクが蔓延するシーンばかりが“あたりまえ”になっている中、B-BOY・B-GIRL達にも是非見て欲しい作品ですね。
【2006/06/22 08:32】 URL | GEE-Qえいじ #z8Ev11P6[ 編集] | page top↑
GEE-Qえいじさん、
うう~、おばさんにB-Boy・B-GIRLがなんたるかを教えてください。
【2006/06/22 21:38】 URL | チュチュ姫 #-[ 編集] | page top↑
こんにちわ!TBさせてもらいました。余計な小細工をしなかったことで、さらに映画に重みが増した感じでしたね。奥さんが一瞬男かと思ってビビリましたが。
【2006/11/24 22:05】 URL | myums #-[ 編集] | page top↑
コメント、サンクスです!












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