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『40男のバージンロード』-1ランク下の「男のラブコメ」
I Love You, Man

ピーターは、なかなかデキる不動産セールスマン。お金もあるし、「この人」と決めたガール・フレンドのゾーイにプロポーズする。ゾーイが親友達に「結婚するの~!」と次々に電話を入れている間、ピーターは特に連絡する友達もいない。会社や趣味のフェンシングのクラブで友達と思っていた人たちも、良く考えてみると「知り合い以上」ではないことに気付く。家でも、お父さん・オズワルド(J.K. シモンズ)はゲイの弟・ロビーを「親友だ」と言うが、ピーターのことはそう言わない。アメリカの結婚式では、親友が付添い人(Best Man)として結婚式に参加するので、ピーターは自分のベスト・マンになってくれる親友を作ろうと試みるのだが・・・。

40男のバージンロード スペシャル・エディション [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 2009
Director: John Hamburg
Writers: John Hamburg, Larry Levin
Cast:
Peter Klaven: Paul Rudd
Sydney Fife: Jason Segel
Zooey Rice: Rashida Jones
Oswald Klaven: J.K. Simmons
Robbie Klaven: Andy Samberg
Barry: Jon Favreau
Doug: Thomas Lennon
「男のためのラブコメ」ちゅーことで、『ノックトアップ』や『寝取られ男のラブ♂バカンス』と並んでいい作品、と町山さんも絶賛していたのですが、ちょっとワンランク落ちるかなあ。主人公ピーター役にポール・ラッド、あとから現れるユルユルの男シドニーが『寝取られ男』で好演していたジェィソン・シーガルなんですけど、二人ともなんだか冴えない、この映画では。(ちなみにピーターがホモ達を探していると勘違いしてポール・ラッドにキスをするゲイのお兄さんを演じているのが、『セブンティーン・アゲイン』でザックくんのヲタ親友の20年後を好演したトーマス・レノン)

町山さんの解説では、要するに、主人公ピーターに友達がいないのは、誰にも本当に心を開いていないからだということを描いているところがなかなか洞察が深くてよろしい、と言うことらしいです。町山さんの言ってることは尤もで、自分の悩みとか、欠点とか、オープンに自分を曝け出していくと、案外誰とでも親しくなれるものです。

それがこの映画の中では、フィアンセのゾーイは言わなくていいプライベートなことまで女友達にしゃべっちゃっているんだけど、ピーターは、親友になりたいシドニーに「で、セックスはどーなの?」なんて訊かれて、「それはプライベートなことだろう」って話したがらない。

まあそうだよな~と思ったよ。正直に告白するけど、彼氏と色々あったのって、結構逐一女友達にしゃべっちゃってるよね~。彼氏の方は知られたくないんだろうけどさ。ゾーイが、自分の女友達との電話をスピーカーフォンにして、ピーターにも聞こえるようにしゃべってる時、「うわー危ねぇ!」と思った。親友がうっかり口を滑らしたらどーすんだよ~と思ったら案の定、みたいな。

で、ピートは自由奔放なシドニーにノセられて、「ゾーイはあんまりおふぇらをしてくれない」って言っちゃって、それを言われたゾーイは怒るんだけど、自分は女友達にセックス・ライフもみーんなしゃべってんだろ~!!みたいな。

カップルのプライバシーをしゃべるってどうよ、って気もするんだけど、でも、結婚生活とか上手く言ってない時に、悩みを正直に誰かに話すと、みんな同じ悩みを持ってて共感してくれたり、同情してくれたりして、親しくなったり、励まされたりすることがすごく多い。結婚とか恋愛とかって、みんな同じような過程を経るものなので(多分仕事も)、「ああ、彼氏(旦那・上司、それに親とか)と上手く行ってなくて恥ずかしい」とか「こんなこと考えているのじぶんだけかしら?」なんて思わずに話すと、全く親しくなかった人でも「実は私も・・・・」って言って心を開いてくれる人がすごい多くて驚くよ。

で、結局、そういうことを正直に打ち明けてもいいんだ、って思える人が友達になれるんだけど、それは自分の方から自分を開いていかないとダメなんじゃないでしょうか、ってことを、主人公のピーターを通して描いているらしい。

(500)日のサマー』でも書いたけど、恋愛関係って面白いなあと思う。この映画でも、ピーターは知り合って8ヶ月のゾーイにプロポーズする。ピーターはなんでもゾーイと一緒にする。知り合ってたった8ヶ月で、20年も30年も一緒にいる親や、兄弟や、親友たちより近い、親密な関係になる。これってなんなんだろう?本当に不思議だ。

シドニーは、「ゴルフは女としない」とか色々、女は基本的に深入りしない、だからピーターみたいになんでも彼女と一緒、みたいの「情けない」とか思ってるんだけど、自分の野郎友達も結婚したりし始めて、遊ぶ相手がどんどんいなくなる。わかるな~!!

って、あとから考えてみると「うんうん」って思うような映画なんだけど、観ているときはなんだか「ふーん」って感じ。「男のためのラブコメ」はジャンルとして大好きなんだけど、この映画は、ちょっとイマイチかなあ。ポール・ラッドがカッコ良くないってかなり減点だよな。邦題の『40男のバージンロード』は、本当にセンスないですね。『40歳の童貞男』を連想させようと言う作為がミエミエだし、ミス・リーディングも甚だしい。もうちょっと映画に誠実になって欲しい。
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最近観た映画 | コメント(0) | 【2010/01/30 05:02】
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『THIS IS IT』-舞台裏とMJの人柄が興味深い
This Is It

宇多丸さんとか、西寺郷太さんとかが、「ミュージシャンとしてのマイケルが観れてオススメです!」みたいなこと言っていたので、すごく興味ありました。この手の、歌って踊れてカリスマがある人って、裏に仕掛け人がいて本人は操り人形ってケースもすっごく多いので、マイケル・ジャクソンも、才能のあるミュージシャンでありアーティストである、ってのはあまり意識したことなかったし。

マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 2009
Director: Kenny Ortega
リハで指示出したり、バンドの人たちと曲のことについてディスカッションする姿見ると、「ああ~やっぱ本当に才能ある人だったんだなあ」と思う。私がバンドやってた頃、レコードとか聴いては「なんでこんな曲が創れるんだろう、こういう発想ってどっから出てくるんだろう」っていっつも思ってたのだけど、まず「こういう発想がわからない」っていう時点で、私って音楽の才能全くない、と思ったのね。

だからマイケルが口ベースでベースの人に指示出しているところとか、バックの音楽より先に歌って、楽器がマイケルについてくるところとか観ると、マイケルはやっぱ音楽わかってるんだな~と思った。宇多丸さんとかはミュージシャンだから、「あれって、ボクらもリハでやってること」って親近感を感じたみたいだけど、アタシ的にはああいうリハのシーンを見るって、「わー、すごいな~」って思う。別にマイケルじゃなくてもね。

あと、マイケルって、「こうこう、こういうところが気に入らないんだよ」ってミュージシャンに言う時、言い方に気を使ってて、「with love, with love」って必ず最後につけるんだよね。自分が雇ってるんだから「こうしろよ!」みたいんじゃなくて、すっごい気を使っているところが偉いなあ、っていうか、この人って、小さい時からスーパースターだったわけじゃん?一度でも「スーパースターのエゴ」みたいになったことあったのかしら?と思ったね。最初はエゴイストだったけど、大人になるにつれて色々学んで、現在のようにおだやかにになったのか、元々こういう人だったのか。はたまた、カメラが回っていたからなのか。

この映画の監督にもなってるケニー・オルテガさんって人、この人は、このショウのディレクターって肩書きになっているようなんだけど、ショウのディレクターってこういう仕事なのか!ってなんか面白かった。マイケルが、客席に伸びていくゴンドラに試乗するとき、いきなり音楽も入れてリハしようとするんだけど、オルテガさんが、

「セーフティ・ファーストで。まずは、何もしないでただ乗ってみて」

っていうと、マイケルが「いや、音楽も入れよう」みたいにちょっとゴネるんだけど、説得して、「安全第一で、まずは試乗だけしよう、サンキュー、マイケル」って言ったりとか、モニターの音だか、イヤホンの音だかが「こんな風に聞こえるのはイヤだ」かなんかマイケルが言うと、オルテガさんが担当の人に

「何々さん、なんちゃらはどうなってる?」で、また別の人に「こっちのなんちゃらは?」って、コーディネートして、「マイケル、こうこうこうなっているから、大丈夫だ、どう?」って言ってマイケルがOK出すと、「オッケー。じゃあ、どこから始めたいですか?」ってマイケルに聞いて、マイケルが「こっから」って言うと、みんなに、「じゃあ、どこそこから演奏始めてください」みたいに周りに指示を出す、って感じで、通訳というか、みんなのまとめ役というか、ディレクターって文字どおり「指示する人」って意味なんだなあ~と深~く実感。アーティストとして音楽とかダンスとかもわかってないとダメなんだろうけど、それよりこの「まとめ役」としての才能が大事なんだろうな~なんて思って観てました。

便宜上、オルテガさんとかが「マイケル」って呼んでるみたいに書いたけど、みんな「MJ」って呼ぶんだよね、本当は。これって「マイケル」って「太郎さん」みたいにたくさんいるからかなあ。実はうちの会社にも「MJ」っていて、それは「マーク」って名前のヤツが二人いるので、あとからきた「マーク」は、名前と苗字の頭文字を取ってMJって呼ばれてる(ってか、アタシが呼び始めたって説もあるんだけど、思い出せない)。

あと、冒頭にショウのダンサー達がカメラに向かってマイケルに対する思いを語るシーンがあるんだけど、「マイケルに向かって語ってください」って言われているらしく、「今日のボクがあるのは、あなたの踊りを観たからなんです・・・」とか言ってるんだけど、言いながら、もしくは言おうとして、感極まってむせちゃったりしてる子もいて、すんごいファンなんだなと思った。一人女の子が、「小さい時『スリラー』を見て、『すっげえかっこいい』と思った」って言ってて、そういう流れでダンス始めて~、っていうんだったら、大きくなってマイケルと同じステージに上がるってのは、すんごい感慨深いんだろうなあ。

このダンサーくんたちが踊っているところは、練習のシーンも含めてすっごい良かったなあ。マイケルがどんなにうまく踊っても、もう「マイケルが上手いに決まってんじゃん」ってのもあるし、また、マイケルのスタイルって固まっているっていうか、あんまり感動しないんだけど、若い子たちは、躍動感があってすごいエネルギーがあって良かった。それに、自分もエアロビクスとかやるようになってから、ああいうダンサーたちが軽々やっていることが実はどんだけ大変かって身体でわかるようになったので、余計に感心してしまった。

でも、マイケル・ジャクソンも50歳過ぎてるんでしょ?若いよね~!なんか、今や年齢ってなに?って感じだよね。すっごい痩せてるし、中年太りなんか全くしてなさそう。跳んだり跳ねたりっていうダンスしていたわけじゃないけど、あそこまで体型を保っているって言うだけですごい。何食って生きてるんだろう、マジで。

で、まあ興味深かったんですけど、最後まで観れなかった。オリアンティだっけ?この娘がすごいカッコいいって聞いてたんで、それも観たいと思ってたんだけど、この娘が出てきた後のEarth Song?だかなんかになったら途端に退屈になって、止めちゃったよ。

オリアンティがフィーチャーされているのは『Beat It』に違いない、と思ったらやっぱりそうで、エディ・ヴァンヘイレンのソロを弾くのかよって思ったら本当に弾いてて、すっごいやるじゃん!カッコいいじゃん!って思った。で、『Black & White』でも、マイケルにくっついて歩いてて、「ああ~この曲もあったか」みたいな。

でも、話題になってた「もっと高い音!ここは君が輝くところ」って場面、マイケルが「あー!」って言うと、オリアンティが「きぃきぃ~ん」って弾く、掛け合いなんだけど、オリアンティ、マイケルが出してる音と違う音出してて、マイケルの方がオリアンティに合わせてるんだけど、そういうもん?普通、ボーカルの出した音そのまま弾けるものなんじゃないの?なんかここがちょっと「??」って思ったけど、まあ私はギター弾けないからなんとも言えませんが。

だからまあ感想としては、面白かったけどそれほどでもなかったかなあ。ファンで、曲とかもっと知っていればすっごいいいのかもしれないけど、超流行ってた80年代以降のマイケルなんか全然知らない私にとっては、ちょっと長過ぎるフィルムだった。ライブのシーンも、限りなく本番に近いのだろうけど所詮リハだし、いや、ファンじゃない私にとってはリハの方が舞台裏が見れて面白いか。もしマイケルが生きてこのショウをやって、ものすごい話題になってライブのDVDが出ても、多分借りて観ようなんて思わないだろうからなあ。
ドキュメンタリー映画 | コメント(2) | 【2010/01/29 05:29】
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ゾーイ・ディシャネル出演作品一覧 [映画偉人伝外伝]
Chu's Filmography @ A Glance

Zooey Deschanel

本名ゾーイ・クレア・ディシャネル。1980年1月17日、カリフォルニアはロサンジェルス生まれ。 身長5フィート6インチ(168cm)

zooey deschanel
■Easter Sixteen (2011) (pre-production) (rumored) .... Padraig Pearse
■Your Highness (2010) (post-production) .... Belladonna
■"Bones" .... Margaret Whitesell (1 episode, 2009)
■(500)日のサマー (2009) .... Summer Finn
■イエスマン “YES”は人生のパスワード (2008) .... Allison
■Gigantic (2008) .... Harriet 'Happy' Lolly
■ハプニング (2008) .... Alma Moore
■"The Simpsons" .... Mary (1 episode, 2008)
■"Drunk History" (2007) TV series .... Mary Todd Lincoln (unknown episodes)
■"Tin Man" .... DG (3 episodes, 2007)
■ジェシー・ジェームズの暗殺 (2007) .... Dorothy Evans
■"Weeds" .... Kat (4 episodes, 2006-2007)
■Surf's Up (2007) (voice) .... Lani Aliikai
■Surf's Up (2007) (VG) (voice) .... Lani Aliikai
■Raving (2007) .... Katie
■Flakes (2007) .... Miss Pussy Katz
■Bridge to Terabithia (2007) .... Ms. Edmunds
■The Go-Getter (2007) .... Kate
■The Good Life (2007) .... Frances
■Live Free or Die (2006) .... Cheryl
■Failure to Launch (2006) .... Kit
■Once Upon a Mattress (2005) (TV) .... Lady Larken
■Winter Passing (2005) .... Reese Holden
■"American Dad!" .... Candy Striper Stripper / ... (1 episode, 2005)
■The Hitchhiker's Guide to the Galaxy (2005) .... Trillian
■Eulogy (2004) .... Kate Collins
■"Cracking Up" .... Heidi (1 episode, 2004)
■Elf (2003) .... Jovie
■House Hunting (2003) .... Christy
■It's Better to Be Wanted for Murder Than Not to Be Wanted at All (2003) .... Gas Station Girl
■All the Real Girls (2003) .... Noel
■Whatever We Do (2003) .... Nikki
■"Frasier" .... Jen (1 episode, 2002)
■Sweet Friggin' Daisies (2002) .... Zelda
■The New Guy (2002) .... Nora
■Big Trouble (2002) .... Jenny Herk
■Abandon (2002) .... Samantha Harper
■グッド・ガール (2002) .... Cheryl
■Manic (2001) .... Tracy
■あの頃ペニー・レインと (2000) .... Anita Miller
■Mumford (1999) .... Nessa Watkins
■"Veronica's Closet" .... Elena (1 episode, 1998)

『Filmography at a glance』は、出演作品何本か観てるんだけど、『偉人伝』書くほどの思い入れはない役者さんの出演映画の一覧です。段々収集つかなくなってきたんですけど、偉人伝だと訳したりするの結構時間かかるんだお~。要するに手抜きなんですけど、先々、偉人伝に昇格することもあると思うんで、リクエストがあったら言ってくださ~い!

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映画 俳優 ゾーイ・クレア・ディシャネル
俳優・女優 | コメント(0) | 【2010/01/27 03:24】
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『月に囚われた男』-地味でスローだけど興味深い
Moon

うーん、これは企業倫理とか問われる映画ですよね~。ヴィデオ屋のお兄さんが、「すっごいいいよ!最初ちょっとスローだけど、少しガマンすれば面白くなってくるよ!」って言ってました。

でも私は、最初の30分くらい、結構面白く観れました。月面からヘリウム?を採掘して地球にエネルギー源として送る仕事をしているサム・ベル(サム・ロックウェル)の生活の様子とか、結構面白い。話しかける相手はロボットのガーティ(ケヴィン・スペイシー)しかいない。一人で仕事して、一人で遊んで、3年だってよ、任期。単身赴任だって3年は辛いと思うのですが、会社に行って話する人も、出かける先もないとなると、耐えられるのかね。

Moon
Produced: 2009
Director: Duncan Jones
Writers: Duncan Jones, Nathan Parker
Cast:
Sam Bell: Sam Rockwell
GERTY: Kevin Spacy
しかも、地球との生交信できるシステムが故障中で、マザー・アースにいる家族や会社の人たちとは、メイルとか、間接的・一方的な交信しか出来ない。これはね~、今、アメリカ-日本でも、時差があるからメイルでしかやり取りできないと、重要な決定事項とかなかなか決まらなくてイライラするし、家族とか友達とかは、やっぱ生でコミュニケーションできないと辛いよね。

***ネタバレします***

もう一人のサムが出てきてからは、すっごい集中して見ないと話がようわからんんかった。2回観たらかなり納得したけど。なかなか興味深い話ですよね。月でヘリウムを採掘するという作業をさせるのに人を送りこまなくちゃできないんだけど、こんな完全孤独の単身赴任なんて、そうそうしてくれる人もないだろうし、なんたっていちいちトレーニングしているんじゃ時間がかかる。で、エンジニア(?)を一人トレーニングし、その人のクローンをたくさん作って置けば、もう他の人を雇う必要もない。コスト削減!

これってあり得る話だよ。アメリカに駐在する人もさー、英語しゃべれて、こっちの慣習や文化に精通していて、アメリカ人とのコミュニケーションも上手く取れる人なんてそうそういなくて、でもみんな3年か5年もしたら日本に返さなきゃならないじゃない。そういう人材を育てるのが本当にコストも時間もかかるので、優秀な人のクローンが作れるってのは、ありがたいことはありがたい。

でも、クローンの人権はどうなのよ?って話ですよね、これ。サムは、昔のクローンの記録を見つけるのですが、クローンの寿命は3年らしく、前のクローンは3年で病気になって、緊急に地球に帰れるシャトルみたいのに乗るんだけど、そこで焼却されてしまう。そしてロボットのガーティがまた新しいクローンを目覚めさせ、仕事はなんの影響もなく続いていく。

サム・ロックウェルは、すごい好演してました。最初のサムは、髪はぼさぼさ、しゃべり方とかもユルい(ロックンロール!ベイベー!みたいな)んだけど、新しいサムは、いつも難しい顔して気難しそうなのよね。サムは、本当はそういう人みたいなんだけど、何年も誰にも会わないような生活をしてきたので、人格が変わっちゃったらしい。同じサム・ロックウェルが演じているのに、全然違う人みたいで、このコンセプト、新しい!と思った。同じ役者を使うのは似せたいからじゃなくて、同じ役者なのに「本当に同じ人なの?」って思っちゃうって。

あと、セットの問題がなかったら、舞台にしたら面白そうって思った。完全に密室劇だし、出演者はぶっちゃけサム・ロックウェルだけなんだよね。すごいなあ。こんな出ずっぱりで良く引っ張ったなあ。この人『グリーンマイル』のビリー・ザ・キッドだっけ?ですっごい印象に残った人なんだけど、しょぼくれた外見に似合わず、骨太な演技できる人なんだね~。

ロボットのガーティの声をやっているケヴィン・スペイシーもハマってました。無機質でありながら甘ったるいしゃべりするじゃない、この人って。そういう感じが、「サムに忠実なロボット」感を出していて良かった。

月でサムが住んでいる基地が、"Sarang"っていう名前で、ハングル文字の名前も出てくるんだけど、コレってどういうリフェレンスなのかな~と思っちゃった。単に未来のこういう科学は、アジアの方が優れていて、アメリカの会社も韓国製の宇宙基地を使う、っていう設定なのか、それとも、これは韓国とのジョイント・ベンチャーかなんかで、従業員を「非人間的」に扱うのがアジア流っていう深い意味があるのか?深読みし過ぎかな?
★☆今から見たい映画☆★ | コメント(6) | 【2010/01/27 01:06】
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ガイ・ピアース出演作品一覧 [映画偉人伝外伝]
Chu's Filmography @ A Glance

Guy Pearce

本名ガイ・エドワード・ピアース。1967年10月5日、イギリスはケンブリッジショア、エリィ生まれ。 身長5フィート10インチ(178cm)

Guy Pearce
■Easter Sixteen (2011) (pre-production) (rumored) .... Padraig Pearse
■The Diplomat (2010) (pre-production)
■Thicker (2010) (pre-production) .... Ronny
■The Hungry Rabbit Jumps (2010) (filming)
■The King's Speech (2010) (post-production) .... Edward VIII
■Don't Be Afraid of the Dark (2010) (post-production)
■ザ・ロード (2009) .... Veteran
■In Her Skin (2009) .... Mr. Barber
■Animal Kingdom (2009) .... Leckie
■Bedtime Stories (2008) .... Kendall
■ハート・ロッカー (2008) .... SSG Matt Thompson
■Traitor (2008) .... Roy Clayton
■Winged Creatures (2008) .... Dr. Bruce Laraby
■Death Defying Acts (2007) .... Harry Houdini
■ファクトリー・ガール(2006) .... Andy Warhol
■First Snow (2006/I) .... Jimmy Starks
■The Proposition (2005) .... Charlie Burns
■Deux frères (2004) .... Aidan McRory
■Till Human Voices Wake Us (2002) .... Dr. Sam Franks
■The Hard Word (2002) .... Dale
■The Time Machine (2002) .... Alexander Hartdegen
■The Count of Monte Cristo (2002) .... Fernand Mondego
■メメント (2000) .... Leonard
■Rules of Engagement (2000) .... Maj. Mark Biggs
■Ravenous (1999) .... Capt. John Boyd
■A Slipping-Down Life (1999) .... Drumstrings Casey
■Woundings (1998) .... Jimmy Compton
■L.A. Confidential (1997) .... Ed Exley
■Flynn (1997) .... Errol Flynn
■Halifax f.p: Déjà Vu (1997) (TV) .... Daniel Viney/Richard Viney
■The Devil Game (1997) (TV) .... Michael
■Dating the Enemy (1996) .... Brett
■"Snowy River: The McGregor Saga" .... Rob McGregor (65 episodes, 1994-1996)
■The Adventures of Priscilla, Queen of the Desert (1994) .... Adam/Felicia
■"Bony" .... Craig (1 episode, 1992)
■"The Late Show" .... Constantly upstaged actor (1 episode, 1992)
■"Home and Away" (1988) TV series .... David Croft (unknown episodes, 1991-1992)
■Hunting (1991) .... Sharp
■Heaven Tonight (1990) .... Paul Dysart
■Friday on My Mind (1990)
■"Neighbours" .... Mike Young (137 episodes, 1986-1989)

『Filmography at a glance』は、出演作品何本か観てるんだけど、『偉人伝』書くほどの思い入れはない役者さんの出演映画の一覧です。段々収集つかなくなってきたんですけど、偉人伝だと訳したりするの結構時間かかるんだお~。要するに手抜きなんですけど、先々、偉人伝に昇格することもあると思うんで、リクエストがあったら言ってくださ~い!

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映画 俳優 ガイ・ピアース
俳優・男優 | コメント(2) | 【2010/01/26 04:52】
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ショボいヴァン・ヘイレン・エクスペリエンス!-パナマ
Panama @ some bar in Pontiac Michigan January 22th, 2010

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ちっと、あんまりショボかったんで書くの止めようかと思ったんだけど、写真写りがいいんでこの人たち。見ればわかると思いますが、ヴァン・ヘイレンのトリビュートバンドです。場所はなんかその辺のバーで、日本で言うなら昔渋谷にあった屋根裏ぐらいの汚い、狭い、うらぶれた感じのところ。10ドルでした。

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メンバーは、これ、本当にみんな写真写りいいんだけど、1981年から1985年くらいのヴァン・ヘイレンのメンバーをみんな上から押しつぶして横に広げた感じのそっくりサンたち。あ!マイケル・アンソニーは違う。ゾソもそうだったけど、この手のトリビュート・バンドって、ベースの人は似ていないつか、マネしない!!!で、一番いい男である確率が高い。今回もそのケースです。

昔だったらこういうの観ると必ず「スパイナル・タップ~!」って言ってたけど、今は「アンヴィル!!」ですね。こんな「流行語大賞」みたいになっても、嬉しくないだろうな、アンヴィル!とか思いつつ、すっげー酔っ払ってたアタシは、1曲目『Unchained』が始まった途端にもう一番前で踊りまくり!

モニターに貼ってあった曲目リスト見たんだけど、このバンド、変な曲ばっかり演るの。『D.O.A』とか『Outta Love』とかさ、どんな選曲だよ!そういう意外な曲演奏してくれるのはいいんだけど、もっと本物のヴァン・ヘイレンが演りそうな感じでやってよ!海賊版とか当時のUSフェスとか良く研究して、その通りの曲リストとか、その通りの動きとか、「物まねのプロ」になってくれよ~!なんかその辺の高校生のコピーバンドじゃないんだからさ~。


あと、エディ・ヴァン・ヘイレンがつまんない!リフとリフの間のおかずとかサボる。アレがなかったらもう曲の80%はつまらない。『Mean Street』とか、そういう曲選んで置いてテキトーに弾くなよ!すっげえガッカリする。

それと、『I'll Wait』とか選曲するところがセンスないと思ったね。シラけるだろ~。ライブ向きの曲じゃないよ。あと『Take Your Whiskey Home』とか、カッコいい曲だけど、ライブで、しかも君たちの演奏力ではダメだろう!

面白いのは、本物のヴァン・ヘイレンもドラムが評判悪いんだけど、こちら偽物も、ドラムがもっさりしている!私は本物のアレックス兄ちゃんは大好きだけど、偽物の方は『Hot For Teacher』とか「遅い!」って思っちゃった。こういう曲で盛り上げられないのはいかがなものかと。

でも酔っ払ってたし、ボーカルの目の前だったので、ボーカルの人と鼻と鼻がくっつきそうなくらいの距離で、目を見つめ合いながら歌ってしまったわ。私だって全部歌えるもん!トリビュート・バンドのいいところは、バンドの方もファンなので、「あ、こいつ、こんなところまで歌えるんだ!」ってそのヲタク度をステージのあっちとこっちで分かち合えるところなんだよね。

で、この偽デイヴ・リー・ロス、写真で見るとなかなか似ているね!本物はあんまり似てないと思ったんだけど。でもしゃべり方がそっくりで、この人が一番ヲタで、エディ役の人が中心じゃないみたいだった。歌はあんまり上手くないんだけど、声は似てたし、かなり完コピしてたな。

連れて行ってくれたDくんは、私が「選曲がイマイチ!」とか「演奏力がイマイチ!」「エディ、もちっと痩せろ!!」とか言うたんびに「でも、でも、楽しかったからいいよね!」って。まあ、10ドルであんまり色々期待するもんじゃないわよね。

他のお客さんはもう、すっごいヴァン・ヘイレン好きみたいで、つか、ファン度で言ったらアタシの方が高いと思うんだけど、ヴァン・ヘイレンのファンっていうより、このバンド、「パナマ」のファンみたいな人たくさんいた。「パナマ」ってバンド名がそもそもセンスないよな~。実在する(した?)ヴァン・ヘイレンのトリビュートバンド、「アトミック・パンク」ってのは、カッコいいと思ったけど。こんな高校生バンドに毛が生えたような、というか、高校生バンドがそのまま腹が出たようなバンドのファンになっちゃうってすごいな。St.パトリック・ディにまたギグしにくるんだって。金とヒマがあったら来てもいいかな~、うーん、でももう一回観たいかなあ。もうちょっと上手いバンドがいいなあ。
80年代洋楽 | コメント(3) | 【2010/01/25 09:24】
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『ザ・ロード』-甘ったるくて消化不良かな?
The Road

ヴィゴ兄貴が出ているので、観たい!と思ったのですが、蓋を開けてみたら、あら、シャーリーズも出てる、ロバート・デュヴァルも出てる、ガイ・ピアースも出てるじゃん!とサプライズ満載の映画でした。日本では公開されてない??なんか色々な賞レースにノミネートされているみたいだから、これから公開されるのかな。ビッグネームが出ているといえども、なかなか地味な映画だからなあ。

the road
dvd on amazon.com
Produced: 2009
Director: John Hillcoat
Writing Credits: Cormac McCarthy, Joe Penhall
Cast:
Man: Viggo Mortensen
Boy: Kodi-Smit-McPhee
Woman: Charlize Theron
Old Man: Robert Duvell
Veteran: Guy Pearce
Motherly Woman: Molly Parker
The Theif: Michael K. Williams
ハート・ロッカー』と同じで、リアリティある描写なんだけど、映画的に面白いんだろうか、という。世紀末の様子とか、生き残った人たちの生活や心理なんかはすごいリアリティあるんですけど、だからこそカタルシスがない。映画の中で、何が起こって「世紀末」を迎えてしまったのかという説明はなく、ヴィゴ兄貴演じる父とその息子が、着たきりの汚い服で旅をしている背景から想像するしかない。

見る限り、全てのものは燃えてしまったようで、一面真っ白なのは雪ではなく、灰がかぶっているらしい。父と子が旅をしているのは、南に行けば暖かいだろうというのと、動物も植物もみんな死に絶えた今、サバイバルのために略奪、人食いは当たり前の世界で、一つのところに留まるのは危険だからだ。持ち物を全て買い物カートに積んで、ボロボロの靴で、ホームレスのように旅を続ける父子が痛ましい。

こういう状況になったらどうしよう。『2012』のもっとあり得る版て感じですね。自分の家はOK、まだ食べ物もある。でも外の世界ではじわじわと変化が起きてきて、秩序は乱れ、いつ自分たちも襲われるかもわからない。そういう希望のない中で、奥さん(シャーリーズ)は自殺してしまう。

お父さんは、息子を守らなくちゃとがんばるのですが、いつも自殺することを考えている。この気持ち、良くわかるなあ。息子を守りきれるかわからない。辛い思いをさせるくらいなら、いっそ自分で殺してしまおうか、と考える。息子を守りたいという気持ちがヴィゴ父さんの原動力ではあるのですが、やっぱり子供は子供、「守らなければならない者」であって、苦労や責任を分かち合う相手にはならず、ヴィゴ父さんのストレスは溜まりっぱなし。眠るたびに奥さんの夢を見ては泣く兄貴が可哀想。

それと、やっぱり人間っていうのは、人と出会う、人と交流するっていうのが幸せの一つなんだなあ、と深く感じた。他人と合ったら、殺されて食われるかもしれないという弱肉強食な状況で、ヴィゴ兄貴は極力、他人との接触を避けるのですが、途中かなり弱った老人(デュヴァル)と出逢う。食べ物を上げようよ、助けてあげようよ、という息子に負けて、一緒にたき火を囲むことにしたヴィゴ兄貴、「どこから来たの?」とか色々質問し始めた途端に、今までの緊張感がほぐれるのがわかる。自分以外の人と、ほんのちょっとでもいいから心が通う、というのが人間の幸せの根源なんだなと思った。

この老人とは、この後別々の道を行き、2度と会うことはない。こういうエピソードが延々と繰り広げられて行くだけで、回りの状況が良くなるサインも、何か大きな変化が起こる予兆も全くなく、観客としては最後に何を期待していいのか全くわからないまま、映画は進んでいきます。

この息子ってのが、こういう状況にあっての「ヒューマニティの象徴」として描かれていると思うんだけど、その辺がちょっと甘ったるい感じがした。この子は、他の人たちが人肉を食って生きているんだけど、自分たちは絶対それはしたくないと思い、老人は助けてあげたいと思うし、自分たちから盗んだ人も、「彼もお腹が空いていただけなんだよ」と助けようとする。うーん。まあ、私と違って、生まれつき高尚な人間ってのもいるとは思うけれども、なんでこの子がこんなにピュアなのか、ということを「あ!そうなのか」と思わせてくれるような逸話とか、なんかそういうのが欲しかった。

あと、人間を捕まえてきて、生きたまま足を切り、逃げられないようにして、食肉として地下室に閉じ込めている人がいて、それを見たとき「ああ、家畜だ」と思った。『Food, Inc.』とか『スキニービッチ』で書いた、「肉を食うこと」に対する罪の意識が・・・・・。人間がああいう状態にされていると「ひどいな」と思う。じゃあ、牛やブタや鳥ならいいのか?って問題になるよね。まあそれを言ったら、「野菜や果物はいいのか」って事になっちゃうんだけどさ。

***ここからネタバレです***

最後、ヴィゴ父さんは弱ってきちゃって、息子を守りきれず、無念ながらも死んでしまう。これもさ、これくらいの具合悪いとか、キズとか、病院がある社会だったら死なないんだろうけど、こういう状況だと結構簡単に死ぬんだなあと、思い知らされた。で、息子一人になっちゃって、どうする?!とか思ったんだけど、ここでガイ・ピアース演じる男とその家族が現れて、息子を一緒に連れてってくれるんですね。

このラストがまた、息子のヒューマニティにさらに甘味料を加えたような設定で、これまでの「世紀末感」とかそういうのはどーなっちゃったのよ!?って感じでした。ガイ・ピアース演じる男とその家族は、ヴィゴ父さんと息子のことが心配で、後ろから着いて来ていたんだって・・・。

食べ物もない無秩序な世界で、どこに行くのかもわからないような人たちに黙って着いて行くかなあ。それだったら最初からアプローチして、「一緒にいた方が安全だから、一緒に旅しよう」って言うんじゃないかなあ。

ヴィゴ父さんがもっと話の中盤くらいで死んで、一人取り残された息子が孤独な過酷な旅を強いられて、最後そういう人たちに出逢ったという設定ならありえそうだけど・・・・。なんかこの設定だと、ちょっとハリウッドの甘ったるいヒューマニティを描いたエンディングでありながら、カタルシスはぬるい、という一番消化不良な感じに終わってしまった。

・・・しかもこの映画、「アート映画」みたいな格付けをされているらしく、アート系シアターで上映されてたのね。値段倍だし、スクリーン小さいし、イスは座り心地悪いし、音響全然良くないし、しかも同じ列に座ったジジイとババアのカップルが、家で観ているみたいにしゃべるんだよ!すっごい静かな映画なのよ。

私の連れが始まってすぐ、

「Quiet, please」

って言ったのにも関わらず、ずーっとしゃべり続けていたので、中盤になって私が

「Can you stop talking?(しゃべるのやめてくんない?)」

って普通に言ったら無視したので、

「Can you hear me?(ねえ、ちょっと)」

っていったらババアの方が

「Yes, I can」

って言って、それからは静かになったんだけど、ああいう人たちってしゃべるのがクセになっているから、悪いと思っても黙れないんだよね~。

映画のブログを読んでいる人たちは、映画が好きだから読んでいるのだろうし、映画館でしゃべるってのがどれほど他人をイライラさせるものなのかわかっていると思うけど、くれぐれも気をつけてね!!それから、そういう人がいたら、毅然とした態度で、「静かにして欲しい」ということを伝えよう!相手を罵倒したり、怒らせてケンカしたりする必要はないけど、そういう人たちって、何度も注意される、ってことを経験しないとわからないんだよ。

まあ、こういう体験も映画体験の一環なんだろうし、いい映画っていうのはネガティヴな体験があっても心に残るものなのかもしれんが、やっぱ頭来るよ~!
今日観た映画 | コメント(3) | 【2010/01/25 01:55】
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『スキニービッチ』-正論は実践が難しい!
Skinny Bitch

いや~、『スキニー・ビッチ』とはなんともクレバーなタイトルを付けたもんですね。何もしなくてもスリムな女性はそれだけでも憎たらしいもんだけど、努力して痩せてる女もムカつくんだよね~!!しかもそれが、悪いとわかっていながら止められない食べ物を食べないとか、しなくちゃな~と思いながら出来ない運動をしていたりとかしていると、こっちのコンプレックスを刺激して、余計ムカつく!

スキニービッチ 世界最新最強!オーガニックダイエット
book on amazon.com
Issued: 2008
Written by: Rory Freedman, Kim Barnouin
Chapters:
ヤセたいのならヤメなさい
ストップ!炭水化物ダイエット
砂糖という名の悪魔
ねえ、腐りかけの死体はおいしい?
ほんとうは怖ろしい乳製品のはなし
あなたの食べるものがあなたをつくる
まちがいだらけのたんぱく質神話
みんなが気になるお通じについて
政府にいつか殺される
くじけないで。必ずきれいになれる
さあ、おいしく食べましょ
秘密のアドバイスを召し上がれ
もう目は覚めた?頭を使うのよ
この本の著者は、Rory Freedmanっていう方が元モデル・エージェントで、Kim Barnouinの方は元モデル、写真を見てもなかなかスタイルいいし、きっと「スキニー・ビッチ!!」って言われ続けたのだろうなあ。しかもヴィーガンで、アニマル・ライツまで信じているとなったら、ビッチ度倍増!でもこのタイトルは、「みんな健康になるということよりも、痩せることの方が大事みたいなので、戦略的付けた」って本の中では言ってるけど、いや~、ウソだ!あんまりそういう風に扱われてきたから、開き直ったんだろう!?!?

要約するとこの本は、身体に悪いものを食べなければ、人間は自然に痩せてきます、って言ってるんだと思う。つか、食品添加物や農薬、大量生産された食肉に含まれるホルモンや抗生物質から、砂糖、牛乳などの弊害が「身体に悪いですよ~」って言ってもみんな聞く耳持たないけど、「これって太りますよ~」ってトーンにするとみんな聞いてくれるから、っていうことで、「ダイエット本」として書いたんだと思う。

私はダイエット本とか栄養学、身体サイエンスみたいな本読むの大好きなので、内容的に目新しいことはほとんどなかった。健康ヲタクの人だったら、この本に書いてあることは大体知っていると思う。砂糖が中毒性があるのは血糖値がアップダウンするからだとか、添加物とか農薬が栄養分の吸収を阻害するとか。

ダイエット本として新しいのは、アニマル・ライツの概念を入れたことだと思う。今、アメリカでは注目されている、食肉が産業化されて、家畜たちがヒドイ扱いを受けている、ということを知ってもらい、「罪の意識」から肉を食べないように持って行き、それで痩せさせるという(笑)。あ、あと、

「牛やブタは、殺されるときに恐怖を味わう。生き物は、恐怖を味わったときには特殊なケミカルを身体が排出する。そんな肉を食べていたら、あなたの性格が悪くなる」

みたいな記述で、これって極論っぽく聴こえるけど、案外あり得るかもよ。白人が気性が荒いのは、肉食ってるせいかもしらん。

私が経験してきたダイエットを振り返ると、この本で書かれていることを実践できれば、実際に痩せると思う。でも、アマゾンの評価を読んだら、

「オーガニックは、アメリカではかなり浸透しているかもしれないけど、日本では高過ぎてとても実践できない」

って書いている人がいてさ。この本では、農薬の問題があるから、オーガニックを進めているんだけど。

日本では相当オーガニックって高いらしいけど、あたしも「ビッチ!」って呼ばれることを覚悟で言えば、

オーガニックで金かかるんだったら、食う量を減らせばいいじゃん!

これは正論だと思いませんか?しかし正論ってのは難しいんだよ(笑)。私は実践したのでわかります。食費を節約するために、食事の量を減らしたの。金かかってさらに太る、ってなんか二重にムカつくじゃん。だいたい、現代人は食べ過ぎなんですよ。みんな食べないで痩せるって不健康っていうけど、小食に慣れてくると、昔食べていた量が異常に思える。身体って慣れるものだから、今、「これくらい食べないとダメ」とか思ってても、食べないようにしているとそれで大丈夫になってくるんだよね。まあ、そこに行き着くまでが大変なんだけどさ。

それに、年を取るに従って、体重を減らして行かないといけないのよ。だって関節とか骨とかは弱くなって行くのに、体重増えたら余計負担かかるじゃん。それに運動能力は落ちていくものだから、出来る人でも運動量は減っていくわけだし、それに合わせて食べる量も減らさないと。

て私の持論はどーでもいいのですが、どちらにしろ、正論をコツコツと積み重ねていくことでしか健康と美しい身体は手に入らないし、そういう意味ではこの本は正論を言って、しかも、

「できない、できない、って言い訳するんじゃないわよ!だからデブなのよ、あんたたち!」

という、まさにスキニー・ビッチな口調でアジってくれるという、いい本だと思うよ。

まあ、アニマル・ライツとか、オーガニックの重要性、返せば農薬とか添加物の弊害を声高に言い過ぎ、っていう意見もあると思いますが、本人たちがそう信じているものをトーン・ダウンして書く必要はないからね。読む方が「話半分」って捕らえればいいことであって。

個人的には、今、大量生産されている食肉産業は、止めて欲しいと思う。「効率良く生産して、価格をリーズナブルなものにする」っていう域を超えて、「金が儲かれば、動物虐待もOK、消費者の健康なんて気にしない」ってのはやっぱおかしいよ。お肉はおいしいし、栄養もあるから食べたいけど、ホルモン剤打って増量したり、不衛生なところで育ててるから抗生物質を打ってばい菌が増殖しないようにしたりしている肉じゃあ食いたくないよ。それじゃあ「安かろう、悪かろう」じゃん。

動物が可哀想、と言うのももちろんあるんだけど、その前に、「良い品質のものを作って、『これならお金出してもいい』っと消費者に思わせて商売する」っていう心意気じゃない人たちが劣悪な商品を売って金儲けをして、またそれを買わされている人たちが黙ってるっていうのが耐えられない。

おっと、また自分の意見になっちゃったよ。私は結構この本を書いた人たちと意見似ているかも。まあ、ビッチなのは言わずもがな・・・・・。
感想 | コメント(4) | 【2010/01/24 06:15】
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『アバター』-でもやっぱ観て置くべき!!
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観ちゃった、観ちゃった~!!純粋に面白かった!日曜日の初回、11:30AMからのに行ったんですけど、その日フットボールの中継とかある日だったにも関わらず、満員御礼!いつも準備が遅い友達のケツを叩いて11時前に行ったから、なんとかいい席取れた。3D IMAX体験したいのに、しょぼい席なんか座りたくない!!

アバター [初回生産限定] [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 2009
Director: James Cameron
Writing Credits: James Cameron
Cast:
Jake Sully: Sam Worthington
Neytiri: Zoe Saldana
Dr. Grace Augustine: Sigourney Weaver
Col. Quaritch: Stephen Lang
Norm Spellman: Joel Moore
Parker Selfridge: Giovanni Ribisi
Trudy Chacon: Michelle Rodriguez
みんなに「乗り物酔いみたいになるよ~」とか散々脅かされていたのですが、もうプレヴューからはしゃぎっぱなし!シュレックとか、ディズニーのなんちゃらとか、ジョニデの『不思議の国のアリス』とかのプレヴューが3D IMAXで、すっごい楽しい~!特に『アリス・・・・』は面白そう。

『アバター』もすっごいきれいで、楽しかった!他のブロ友さんたちはみんな、ストーリーが『ポカハントス』のパクりとか言ってたけど、ぶちゃけ観てないんで、その辺はあんま気にならず。まあ観てなくても、王道ストーリーだからかなり簡単に先が読めると言えばそうなんですが、アタシは単純なので、ホームツリーが攻撃されるところは平気で号泣してました(笑)。

唯一、気になったのは、パンドラの星の生物が、ナヴィ族も含めて余りにも想像力に欠けているところ。だって、これ地球じゃないんでしょ?人間と猫を掛け合わせたような高等哺乳類、とか、犬がモデル、サイがモデル、みたいな生物ばっかじゃん。あと、くらげ?『第9地区』に出てきた異性人くらい説得力あってもいいんじゃない。まあ、あれだとジェイクとネイティリのロマンスがむっちゃ気持ち悪いかもしれないけど・・・・。いや、違うよ。人間の美的感覚では気持ち悪いくらいの外見なのに、二人の気持ちが真摯で、観ている方が、

「なんであんなに気持ち悪いのに、こんなに感動してしまうんだろう?!」

って言うくらいに納得させるべきだったよね。

あとさ、地球から来ている人たちの、主要人物はほとんど白人で、ナヴィ族を演じている人たちは、主に黒人?なんかさー、今時白人が中心で、それのカウンター・パートが黒人って発想が古くないですか?ナヴィ族の衣装とかもさ、アフリカの部族とか、アメリカン・インディアンとか、オーストラリアのなんだっけ?アボリジオ?子供が考えたんじゃないんだからというか、その辺あんまり情熱感じないな、というか。

地球から来て働いている人たちは、女性が多かったり、アジア人が多かったりして、旧時代的じゃなかったけど。でも、上に立つ人や主要人物はやっぱ白人、ってのが古いと言えば古いか。なんで「新しい」ってことにこだわるかっていうと、3Dという新しい手法でしょ?未来のお話でしょ?こういうのって、「へええ~未来はこうなっているのか!」ってビックリさせて欲しいじゃない。なんだけど、技術ばっかり今風で、肝心なクリエティヴィティみたいなものは案外と平凡で、そのギャップが大きな減点って感じ。

出演者も、みんなそこそこって感じで、『スター・ウォーズ』みたいな、ハン・ソロ!!ダース・ベーダ!!みたいな立つキャラないしなあ。唯一、ミシェル・ロドリゲスが演じたトゥルーディは、町山さんも言ってたけど、カッコ良かったよね~!「女石松」!!ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)も、パンツどころか具が見えてしまいそうなウンコ座りとかしててハラハラしたけど、しなやかな身体で力強くてなかなか好演。シガーニー・ウィーヴァーもやたらタバコふかしてて、やっぱ最近はタフな女ってすごい市民権持ってるんだな~と思った。

ああ、あと、木が神経を持ってて、それがみんな繋がってて、とかなんとかいう下りがあったじゃん?あれが最後、ジェイクが本当のナヴィ族になる伏線になってて良かった。SF好きな人とかにはクサイ伏線なのかもしんないけど、私は映画観ている間ずーっと、

だってさー、ジェイクがナヴィの一員と認められて、ネイティリと恋に落ちるったって、そしたら何、一生あの日焼けサロンのベッドみたいのに入れられたまま生きるの?燃料なくなったらどーすんの?

って考えてたの。

そうそう、それで思い出したけど、ジェイクって、アバターとして活動しているときは本物は寝てて、本物はアバターが寝ている時に起きてるじゃん。それって、脳が全く休んでいないってことでしょ?そんな生活出来ないと思うんだけど。脳が疲労するよ。それに、朝、またアバターになるためにあの日焼けサロンのベッドに入る前にシガーニー・ウィーヴァーが、

「朝ごはんだけ食べていきなさいよ」

みたいな、出勤前かよ!しかもハッシュ・ブラウンとか食べてるし。なんかその辺がやっぱりちょっと発想が古臭いよね。本当は『タイタニック』の直後に撮影に取り掛かりたかったらしいから、その時に書いた本ではこんなものなんだろうか。「技術が追いついてなかったから、あの時点では撮れなかったんだ」ってジェームズ・キャメロンは言っているらしいけど、2010年なったら、物語りの方が追いついてきてないよ。

でもね、絶対観て置くべき!!単純に面白いし、この先10年、20年経って、撮影技術がもっと向上したときに「この手法で撮られた最初の映画、劇場で観たわよ!当時は、へんてこりんな眼鏡をかけなくちゃいけなかったのよ!」ってエバれるよ!

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■ミシェル・ロドリゲスが出てる『バトル・イン・シアトル
特撮・SF・ファンタジー映画 | コメント(17) | 【2010/01/19 08:27】
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『パラノーマル・アクティビティ』-怖くなかったぞ~エヘン!!
Paranormal Activity

これもすごい前評判で、しかも設定が自宅だから超怖いだろうなあと思って観たのですが、怖くなかったぞ~!ちょっと誇らしい。なんか「自宅版・ブレイア・ウィッチ」って感じで、手持ちカメラの映像でつづられてるドキュメンタリータッチなんですけど、物語りの設定はなかなか上手いのよ。

パラノーマル・アクティビティ [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Director: Oren Peli
Writing Credits: Oren Peli
Cast:
Katie: Katie Featherston
Micah: Micah Sloat
The Psychic: Mark Fredrichs
Amber: Amber Armstrong
ケイティは、8歳の時から幽霊を見るようになり、引越ししても、その霊がついてきてて、今、彼氏のミカと住んでるこの家にも着いてきているような気がする。そんで、霊媒師かなんかを呼んで、そのことを相談する。すると、霊媒師は、「それは人間の霊じゃなくて、悪魔だ。多分、ケイティが欲しいんだろう」と言う。

この霊媒師が、『スペル』に出てきたスペイン語しかしゃべれない妖艶なおばさんとかじゃなくて、普通のその辺にいそうなアメリカ人、ってところも真実味あるし、リアリティの追求に関しては、かなり徹底してます。あとさ、これが人間の霊じゃなくて、悪魔だ、っていうのが怖くない?

で、この霊媒師さんが、「絶対この悪魔とコミュニケートしたりしようとするな。それはこっちから招き入れているようなものだから」って言ってるのに、ケイティの彼はカメラを回しながら

「英語でしゃべれよ!」

とか挑発したりして、お化けよりコイツの行動にハラハラさせられるよ。

でさ、たまたまこの映画を観る前に知ったんだけど、アメリカでも「コックリさん」って流行ったんだってね。やっぱり私と同じ年のアメリカ人が、小さいとき「ウジ・ボード」ってのをやった、って。で、ケイティの彼氏が、悪魔と通信するのに、この「ウジ・ボード」ってのを使うんだよ。

こっからネタバレです・・・・・

で、肝心の映像なんですけど・・・・。ミカが、二人が寝ている間に何が起こるのかと、寝室に三脚立てて撮影する。で、いつも3:15AMになると、何か起きる。

それが、些細なことなの。影が見えたとか、廊下の電気がついたとか、足跡とか、「どん!どん!」っていうノイズとか。その、リアリティはすごいと思うのね。こんなの、自分ちで起こったら超怖いんだけどさ、映画で見せられてもあんまり怖くない。それに、いつも何かが起こる前に、「ごごごごごご~!」とか恐ろしいノイズが入って、これで心の準備が出来てしまうので、その後起こったことが「ケイティの影が勝手に動いた」とかだと、「え、そんだけ?」ってな気持ちになってしまうんですね。

ただ、カメラはケイティとミカが寝ている間、それこそ8時間くらい回っているわけなので、12AMから3AMくらいは早回しで見せるんだけど、右下の時計がばーっと動いて、3:14:58AMでゆっくりになると、そこが怖い!!「あ!なんか起こる!!」って感じで。

で、ミカがこの悪魔くんを挑発するので、だんだんエスカレートしていって、最後近くなるとケイティがずるずる暗闇に引き摺られて行くんだけど、カメラには、悪魔の姿は映ってないんだよね。要するに、ケイティの身体が勝手に浮いて、ベッドからどんって落っこちて・・・・って感じなんだけど、やっぱビジュアルがないと怖くないよ!というか、もし、悪魔を形にしちゃったら、それはそれでウソ臭いんだろうけどさ・・・・。

そんで、霊媒師をもう一回呼ぶんだけど、家に入った途端に

「うわ!ものすごい邪気を感じる。悪いけど、私はここにはいられない。私がいるのを怒っているように思うし!!さよなら!!」

って逃げるように帰ってしまう。これ怖いよ!誰にも助けてもらえないじゃん。

で最後は、どうなるかっていうと・・・・。ここがすっげえのかと、かなり覚悟して観ていたのですが・・・・

最後の惨劇っぽいのは、下のキッチンで行われて、カメラは2階の寝室の三脚に備え付けられたままなので、音だけしか聞こえない。で、どん!どん!どん!と重い足音が階段を上がってくる音が聞こえ・・・・・

まあ、怖いっちゃあ怖いエンディングだったけど、ヴィジュアルで見せるというより、心理的に怖いっていうのかしら。アタシ、こういうのは平気みたい。『ドニー・ダーコ』のウサギのぬいぐるみとか、ああいう方がよっぽど怖い。
ホラー映画 | コメント(2) | 【2010/01/17 22:51】
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『ハート・ロッカー』-淡々としてて逆に怖い
The Hurt Locker

前評判が抜群に良かったし、なんと言っても監督が、あの、あの、『ハートブルー』のキャスリン・ビグローですよ!「男のロマンを撮る女監督」!!カッコいいな~。憧れるな~!ってすっごい盛り上がって観たんだけど、ん~。

hurt locker
dvd on amazon.com
Produced: 2008
Director: Kathryn Biglow
Writing Credits: Mark Boal
Cast:
William James: Jeremy Renner
JT Sanborn: Anthony Mackie
Owen Eldridge: Brian Garaghty
Matt Thompson: Guy Pearce
Colonel Reed: David Morse
ってかさー、この映画にドラマとかカタルシスを求めた私が間違っていると思うんだよね。多分この映画は、イラク戦争が実際どういうものなのか、そこにいる兵士たちの生活、日常、彼らの心理、みたいなものを脚色を出来るだけ切り取った形で、いわばドキュメンタリーのように、観客に伝えたい、感じて欲しい、って映画なんだと思う。

そういう意味ではすっごいいい映画だと思います。毎日のように人が死ぬ。毎日のように危険に晒される。緊張しっぱなしで、始終色々な出来事があるのに、すっげえ退屈!なんかさ、兵士たちが「ああ、大変だなあ、可哀想だなあ」とか思わないの。淡々と映画が進んでいって、「この話、どこに着地するんだろう」って思っちゃう。

でも現実って、なんかドラマが起こって、最後どっかに終結していく、ってものじゃないもんね。この映画を観ていると、私が毎日同じ時間に起きて、仕事行って、帰ってきて、ご飯食べて、寝る、っていうのと、全く同じことが行われている。ただ、毎日の心理的苦痛とか、仕事のプレッシャーとか、不安感みたいなものの大きさが全く別次元というだけで、そういうところが観ててあんまり面白くなかった。

感じとしては『ジャーヘッド』に似ているな、と思った。人が死んだりとか大きなバトルがあったりとか、戦争のドラマチックなところじゃなくて、退屈で冷めているところに視点を置いているみたいな。こういう、戦争の「心理面」に重きを置いた映画って、最近増えたよね。昔は『プライベート・ライアン』以降、戦争の残虐さ、悲惨さをドラマチックに描いた映画が戦争映画の主流になってたけど、爆発で足がなくなってパニくってるとか、隣で銃を撃ってた仲間がどこから来たかもわからない弾に当たって次の瞬間死んでるとか、そういう描写は古い、というかもう見せ場じゃなくて背景になっちゃったというか。

あと、『クラッシュ』に通ずるものがあったなあ。コレ観た人はみな、「戦争の本当の姿、CNNでは見れないような真実が描いてある」っていうところを評価している。確かにその通りで、観ている間、「多分、『わー、これが現実なのか!』って思って観るべきなのだろうなあ」と冷静に考えたんだけど、そんなのわかってるよ、って思っちゃったというか、なんか目新しいと思うところはなかった。

ジェレミー・レナー演じるボム・スクワッド?のチーム・リーダーが、任期を終えてやっと家族と普通の人間らしい生活が出来るようになったのに、また戦場へ戻ってしまう、っていうのをエンディングに持ってきていたけれど、それこそ『ザ・レスラー』とか、「なんでかわからないけど、こういう風にしか生きられない」人たちっているので、それが戦争であっても特別なこととは感じないしさ。

でも、最初に言ったように、この「なにも特別ではない、淡々としたところ」が逆に怖い、っていうのがこの映画の教訓なのかもしれない。兵士たちの精神的苦痛、心理的打撃がものすごいにも関わらず、当たり前のように戦場に人を送ってしまうことが出来る私たち。そういう弊害は、ヴェトナムの時からわかっているのに、何度も何度も繰り返す私たち。

そんなの今更わかってるよ、と思うけど、『告発のとき』程説教臭くないと思った。『告発のとき』は、みんながもう既に気付いているであろうことを「お前、知らないだろう!!こうなんだよ、戦争の現実ってのは!!」みたいな、ポール・ハギス特有のエラそーな感じがあったけど、こっちは、真摯に「現実」を描いて目の前に「ぽん」って置いてくれただけで、「現実から目を背けるな!」とさえ言ってない、とにかく力の限り見せるけど、観たいか観たくないか、これを観てどう思うかはあなた次第、という観客のインテリジェンスを信じた作りは好感が持てると思いました。

でも映画的にすっげえのかな~と。私にとって映画ってやっぱドラマとカタルシスなのかしら。それが感じられないのがすごく肩透かし、って思ったの。

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映画感想 | コメント(6) | 【2010/01/17 00:03】
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『セレブレーション』-真理を突いた昼メロ?
Festen (The Celebration)

去年の夏頃に、うちの近くの図書館で、毎月外国映画を見せる催し物があって、ご近所の人たちと一緒に行ってたんですが、このデンマーク映画は用があって観に行けなかったの。後でご近所の人たちに聞いたら、「すっごい面白かったわよ!」って。

デンマークの田舎でホテルを経営しているヘルゲの60歳の誕生日に、親戚一同が集まる。ヘルゲのホテルに泊まり、特別なコース・ディナーを食べ、ダンス、歌、と楽しい宴になるはずだったのだが、長男のクリスティアンの爆弾発言が飛び出し・・・・・。

Festen
Produced: 1998
Director: Thomas Vinterberg
Writing Credits: Thomas Vinterberg, Mogen Rukov
Cast:
Christian: Ulrich Thomsen
Helge: Henning Morizen
Else: Birthe Neumann
Michael: Thomas Bo Larsen
Helene: Paprika Steen
Pia: Trine Dyrholm
Mette: Helle Dolleris
あっと驚くネタバレ!って感じのプロットじゃないんですけど、余り内容を知らないで観た方が面白いと思うので、観たい方はこの先読まない方が。

長男の爆弾発言ってのが、お父さんのために乾杯するときのスピーチで、ヘルゲが自分と、自分の双子の妹を性的に虐待していた、という内容なんですよ。

で、それを聞いたパーティに集まった人たちは、きょとんとして、何も反応がない。そこへ、ちょっとボケの入ったおじいちゃん(ヘルゲのお父さん)が、唐突にスピーチし始めて、みんなクスクス笑ったりする。

この映画は、長男の発言によって物語が大きく展開していくとかそういうタイプの映画じゃなくて、「爆弾発言があったのに、みんなあんまり反応しない」というような、人間の心理をズバリ描いているところが面白いみたい。話自体は昼メロみたいなんだけど、人間の反応が本当っぽいと言うか。

次男のミケルとその女房も面白いんですよ。しょっちゅうケンカしていて、しかもそのケンカがものすごいの。怒鳴りあうし傷つけ合うし、ものは投げるわ壊すわ。女房の方は顔がいつも怒ってて、すごい緊迫感。

で、ホテルの部屋で大喧嘩した後、ミケルが「ベッドに横になろう」って言うと、女房が嫌そうにするんだけど、「謝っただろ」って言って、結局セックスする。

なんかコレってリアルだな~と思った。虚勢張ってる小心者の男って、さんざん奥さんを怒鳴ったり殴ったりした後、セックスしたがるんだよね。小心者だから、「それでも愛している」って確認したいのか、身体も心も俺のものなんだ!って納得したいのかわかんないけど。こういういや~なセックスをモロ描写しているところが「すっげー」と思った。

で、仲直りしたのに、シャワーで滑って転んだミケルは、また女房に当たる。で、またケンカが繰り返される。こういう夫婦っているよな。

あと、お母さんもスピーチするのだけど、そこで「うちの子供たちはみんな素晴らしい。ミケルはなんちゃらで、ヘレネはなんちゃらで・・・・」って褒めてるんだけど、かなり苦しい。「素晴らしい子供たちです!」ってトーンでスピーチしているのに、子供たちが要するに負け組みなのがわかって可笑しい。で、クリスティンの話になったとき、

「・・・クリスティンは昔からイマジネーションが強い子で、空想のお友達を持っていました・・・・」

って言って、さっきのお父さんに犯された、って話も空想の賜物、

「クリスティン、あなたの空想のお友達から離れて、お父さんに謝りなさい」

なんてやんわりと言うと、「うわ~ヤナ感じ!」ってなるところが笑う。

そんな感じで、結局クリスティンの爆弾発言があったにも関わらず、パーティは夜の10時まで続いていく。クリスティンは執拗に、ヘルゲが自分たちをレイプしたことを言及して、ミケルと親戚の血の気の多いおっさんたちがクリスティンを外に連れ出しちゃうんだけど、そんなことがあってもパーティの客は淡々とディナーを食べたりしている。

ああそんで、ウィキによると、この映画は「ドグマ95」という、デンマークの映画ムーヴメントの「純潔の誓い」基づいていて、効果音なし、照明効果なし、セット撮影なしで撮られている。確かに、画面があんまりクリアじゃなかったり、ミケルがクリスティンを殴る音がチンケだったりして、観ている間「うーん、何かが違う」と思った。

で、最後は、次の日の朝、朝食の席でヘルゲが「子供たちに悪いことをした」と子供を犯したことを認める。で、ミケルが「みんな朝食を食べるから、あんたは出てってくれ」って言うと、ヘルゲは出て行こうとする。そのとき奥さんに、「お前は?一緒に来るか?」って言うと、「私は残るわ」って冷たく言う。この辺も「真理だな~」と思った。
気になる映画 | コメント(2) | 【2010/01/09 22:29】
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「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』

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