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Merry Christmas & Happy New Year!!
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チュチュ姫

みなさん!クリスマスはどうお過ごしでしたか。今年はクリスマス忙しくて、去年のようにアップデートできず、さらに明日からニューヨークはニューイヤーのカウントダウンに遠征してくるので、新年のご挨拶もできないと思いますので、今日両方のご挨拶をしちゃいます。

メリー・クリスマス!!!

ハッピー・ニューイヤー!!!


さて、2009年の「新年の誓い」は「禁煙」、「倹約」、「ジム」、「ギターを習う」、「Rock til I die」だったのですが、達成度はどうだったかというと・・・

「禁煙」
7月1日から禁煙し始めて、ハロウィーンの日に1本、てか一服だけしちゃったけど、それ以降は吸ってないので、もう半年禁煙!ってことにしてください。目標達成!そして、2010年は「もうタバコを吸い始めない」にしたいと思います。

「倹約」
食費を一ヶ月200ドル以内に納める、ってことにして、まあオーバーしちゃったけど、かなり食べる量も減らし、外食も減らし、お金もカロリーも節約したと思う。これは達成度大。今年も引き続きがんばる。

「ジム」
これはきちんとやりました!言う事なし!でも、クリスマス休暇に入って生活が乱れてくると、やっぱり「いいや~今日は」とかなっちゃうんで、普段は規則正しい生活をすることが、ジムを続ける極意だなあと思った。2010年は、もしかしたら生活の基盤が変化するかもしれないので、「ジムに行かなくても、自分で毎日運動する環境」を作ることを目標にしようと思う。

「ギターを習う」
習いに行きました!一学期だけクラスに通って、とっても楽しかったし、上達もしたんですけど、やっぱり私はそれほど楽器って興味ないんだなと思った。フォローアップのクラス取ろうと思わなかった。ジムがもう4年目に入ったことを思うと、ギターより運動の方が好きなんだな~とつくづく思った。ギターの練習しているとき、座ってなくちゃならないのが苦痛だったり。それだったら、ダンスとか習えばいいのかな。音楽と運動の融合みたいなものだもんね。今年はダンスのクラスを一つ取る!を目標にしようかな。

「Rock Til I Die」
・・・っていうか、本当はこの項目は「愛する人を見つける」だったんだけど、なんでRock Til I Dieが「愛する人を見つける」になっちゃったかは去年の新年の誓いを読んでもらうとして、結果:見つかりました!

やっぱそんなヤツいねーよなー、ってかなり苦節続きの一年だったんだけど、「あーやっぱり今年中に見つかるわけないよ!今年が『愛の年です』なんてやっぱ星占いはあてにならないよ!」って思ってた10月頃に現れた!最初、「好みじゃないなあ~」って思ったんだけど、今まで好みで選んできて失敗しているので、「いや、待てよ。この人すっごくいい人だし、愛する価値のある人だ。見た目とか、主義主張とかがちょっとくらい違っても、こういう人を愛するべきなんじゃないのか」と思って、しばらく付き合ってみたら、「ああ、こういうい人と出逢いたかったんだなあ、私」と思った。まあ、まだ数ヶ月だし、恋愛にゴールはないので、この先どうなるかわかりませんが、見つかったことは見つかったので、目標達成!2010年の誓いは、この人とまたクリスマスを迎える!ってことでどうでしょうか。

・・・というわけで、2009年の誓いは概ね達成した。偉いなあ、アタシ。で、2010年の新しい誓いは、「将来のことを考えて、今を生きる」。今までは、仕事も貯金も「今」、なんとかなっていればいいや、と思っていたけど、やっぱり不景気だのこういうご時勢になってくると、それでは弱いなあと思うようになってきた。10年、20年先のことをある程度予測して、仕事とか、生活とか考えて行かないとなあって。って言っても、具体的にどう、って言えないけど・・・・。でもそう意識し始めれば段々そういう考え方が出来るようになってくるので、がんばろう!

チュチュ姫トリビア

■10月5日、東京は錦糸町生まれ、てんびん座。千葉は浦安で育つ。7歳の誕生日に日記帳をもらったのをきっかけに書くことが好きになる。

■95年にアメリカに渡り、ワシントン州シアトルに1年住んだあと、ミシガン州に移動し、2001年に大学卒業。現在は日系自動車会社で働いている。

■血液型はB型。「B型以外には見えない」と良く言われる。B型の研究というサイトに載っている分析にピッタリ当てはまった性格ですので、ご興味のある方はどうぞ。

■健康管理ヲタクです・・・。昔は「痩せたい!」って必死になるのってカッコ悪い、って思ったけど、今は、私は太っている自分が許せない人なんだと認められるようになった。だから、運動したり、食事を管理したり、がんばってます。甘いものもお酒も好きなので、時々ハメをはずすけど(笑)、でも普段健康管理ばっちりしていれば、たまにハチャメチャやっても大丈夫だってことは証明された。今もホリディ気分で1、2キロ太ったけど、「食べ過ぎたらセーブする」ってことが習慣になってきたので、それほど「やばい」って感じにはならなくなってきた。このまま精進したいと思います。

■犬を飼っている。チュチュ姫の親バカ振りを知りたいという酔狂な方はチュチュ姫親バカ日誌を参照のこと。

■セキセイインコを飼っている。パーディ、メス。オスのバーディが死んじゃったあと、独身生活を謳歌している。パーディっていう名前が超アホなので、最近は「ピーナッツ」って呼んでいる(爆)

■貧乏でも、ヤク中でも、アル中でも、一生をミュージシャンとして終えた人は尊敬する。

2009年のベスト・ムービー
01.第9地区
02.ミルク
03.それでも恋するバルセロナ
04.セブンティーン・アゲイン
05.ザ・レスラー
06.バーン・アフター・リーディング
07.ブッシュ
08.フローズン・リバー
09.グラン・トリノ
10.マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと

ちょっと去年のも入っちゃってると思うんだけど、ブログのエントリーが2009年1月以降のものから選びました。いい映画たくさんあったんだけど、「もう一回観たいかどうか」という基準で選んだらこうなった。『第9地区』が1位になったのは、一番最近に観たせいかもしれないけど、テーマ、ストーリー、役者、テンション、どれを取ってもやっぱり一番良かったなあと思う。個人的には『セブンティーン・アゲイン』がすごいインパクト強かったんだけど、さずがに『第9地区』とか『ミルク』をこのあとには置けないなと言う。

2009年のベスト・アクター
1.ザック・エフロン
2.パトリシア・クラークソン
3.ジョセフ・ゴードン-レヴィット
4.ケイト・ウインズレット
5.ジェニファー・アニストン

これもちょっと去年入っちゃってるかもしんないんだけど、とりあえず、ザック・エフロン!ってことで。本当にこの子は輝いている子だなあ。なんとか大物になって欲しい。パトリシア・クラークソンはマジで今年、すごいなあと思いました。それまで全然知らなかったの。この人が出ていた『エイプリルの七面鳥』、2003年の作品だったので、さすがに2009年のベスト10には入れなかったけど、でも、2009年に観た映画と言う意味では上位に入れてもいいくらい、良い映画だった。ジョセフ・ゴードン-レヴィットはもう何年も「いい!」って思ってたんだけど、今年は出演作品も多く、『(500)日のサマー』では役者としても男としてもなかなか成長した姿を見せてくれて、やっぱ期待大!ケイトは、ホントここ2、3年すごい好き。演技力はもちろんだけど、等身大の人間を演じられるところがいい。スタイルいいけどひょろひょろしていないところも、「ハリウッド・セレブ」じゃなく、「役者」って感じがしていい。ジェンは、特にすごい役者さんって言うんじゃないし、しょーもないラブコメとか出るんだけど、この人のフツーさ、ナチュラルな温かみっていうか、これって出そうと思って出せるもんじゃないよなあ、本当にこういう人なんじゃないかなあ、って思わせるようなところが好き。みんな益々がんばってください!!

■2009年は前半は全くライブ行ってなかったみたいで、ほんのちょびっとしかレポートしていませんが、とにかく一番良かったのはウルフマザー。ライブ、アルバム共に最高!次がジェーンズ・アディクション。これもすでに懐メロバンドではありますが、ライブはすっごい良かった。Them Crooked Vulturesでジョン・ポール・ジョーンズを観ることが出来たのも嬉しかったし、Dead Weatherトミー・エマニュエルは「観て置いて良かった」と思った。

■あと、2009年のハイライトは町山智浩さんに会ったこと!一生の思い出です!

その他筆者の人間性が暴かれている記事はこちら
2009 xmas
今年のクリスマス・デコレーションとプレゼント
2009 xmas tetsu
クリスマス・パーティでみんなに構われてご機嫌のテツ
[PREVIOUS PROFILES]
■4周年記念自己紹介アップデート
■2009年下半期自己紹介アップデート
■2009年上半期自己紹介アップデート
■3周年記念自己紹介アップデート
■2008年2月自己紹介アップデート
■2周年記念自己紹介アップデート
■2007年上半期自己紹介アップデート
■2007年年初の自己紹介
■オリジナル自己紹介
[PRINCESS BULLSHITS]
■ジェイク・ジレンハールとの相性を占ってみる
■デトロイトのダウンタウンて、こうよ?!
■チュチュ姫、凹みの記録
■氷の世界
■チュチュの日曜大工日記:キッチン
■チュチュの寝室初公開!
■チュチュの日曜大工日記:リビングルーム
■チュチュ姫の脳内を探る
■姫のパーフェクトな一日
■森林浴で癒されてくださーい
■気分はすっかりクリスマス
■姫のパーフェクトな3連休
■町山さんがデトロイトに来た!
■映画を作ろう!第一話
[NEW YEAR RESOLUTION]
■姫2009年新年の誓い
■姫2008年新年の誓い
■姫2007年のまとめ
[THE TRIUMPHAL RETURN OF PRINCESS]
■チュチュ姫様2006年日本ご訪問の覚え書き
■2007年チュチュ姫日本凱旋記
[BATTON TO THE PRINCESS!]
■あなたを***に例えると?バトン
■酒バトン
■2006年〆バトン
■良く当たる心理テスト
■今の仕事やめることにしました!
■チュチュ的恋愛観
■子供の頃に読んだ本を教えてください
■2008年総括!!〆に映画バトンだ!
[PRINCESS IS LEAN AND MEAN]
■下半身改造計画と姫の野望
■チュチュ姫ワークアウト・ダイジェスト
■姫の野望-その後
■姫の野望シリーズその3
■姫の野望シリーズその4
■姫の野望シリーズその5
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アホな管理人のブログです。 | コメント(12) | 【2009/12/29 03:23】
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『スペル』-サム・ライミ・ワールド初体験
Drag Me to Hell

正直なところ、「これがすごいのか~」って感じでしたよ。確か、町山さんは「爆笑ホラーだけど、重いテーマが隠されている」って言ってたし、宇多丸さんも「結構いい」って言ってたと思うんですが(大絶賛はしてなかったはず)、私はこの手の映画は良く知らないし、『スパイダーマン』を除いたら、サム・ライミって初体験かも。

drag me to hell
Produced: 2009
Director: Sam Raimi
Writing Credits: Sam Raimi, Ivan Raimi
Cast:
Christine Brown: Alison Lohman
Clay Dalton: Justine Long
Sylvia Ganush: Lorna Raver
Shaun San Dena: Adriana Barraza
もっとさー、すっげー怖いのとか、ぶっちゃけ気持ち悪いのとかも期待してたのよ。なんかやたらと吐瀉物みたいのは出てくるのですが、特に本物っぽく見せようとしているのでもなく、漫画チックで、笑っちゃうけど怖くもキモくもなかった。主人公の女の子が血を吐くところなんか、口からどばー!っと出てきて、怖がるべきか、気持ち悪がるべきか、悩んでしまったよ。あと、襲ってくるおばあさんに、上から物を落として頭をかち割るんだけど、目がぐちゃっと飛び出てきて、主人公の女の子の顔にびちゃ!って張り付くとことか、一緒に観ていたDくんは「わー!ぎゃははは」って面白がってたけど、アタシは「ふーん」って。サム・ライミってどっちかっていうと男子系なのかなあ。あと、最後(ここからネタバレですので、気をつけてください)に、女の子が地獄に引き摺り込まれるところも、顔が変わっていくところがモロ漫画じゃん!!あそこ、怖いシーンじゃないの?!ギャグでやっているのか、本気なのか、計り知れない。

主人公の女の子がうっすらとブスなのとかも、計算なのかしら。なんか、「B級感」を出そう!ってがんばっているように見受けられた。あ、唯一「面白い!」って思ったのは、なんか霊媒師みたいなおばさんのとこで悪魔祓いしてもらうところ?ラミアって悪魔が乗り移って、空中に浮いたり、ここ結構見せ場っぽくて面白かったな。この霊媒師の役のアドリアナ・バラーザって人、いいなあ!って思って良く考えたら、『バベル』に出てたメキシコ人のおばさんだった。どっかで観たことあると思った。

あと、ラミアって、アイアン・メイデンの歌に出てくるんだよね。『Prodigal Son』って、『キラーズ』に入っているメイデン唯一のアコースティック・ソング(唯一だと思うのだが)が、ラミアに救いを求める歌詞なので、ラミアって天使かなんかと思っていたら、この映画ではすっごいパワフルなワル~い悪魔として描かれている。

町山さんが言うところの「重いテーマ」って、主人公の女の子が、自分の昇進のためにおばあさんの窮地を救ってあげなかったところなのかなあ。それって結構安っぽいモラルだな~と思ったんだけど。だって、救ってもらえなかったからって、呪いをかけるばあさんの方もどうよ、って思わん?それに呪いって、特殊技術じゃん!アタシがローンの返済待ってもらえなくても、呪いをかけたりできないよ!それとも町山さんお得意の、「実はこれはキリスト教ではなんちゃらです!」みたいな話が隠されているのかなあ。

まあ~どちらにしろ、私はこういうの見慣れないから何が面白いのかも全然わかんないし、ちょっと肩透かし。ジャスティン・ロングも冴えなかったしさ~。

Key Words
サム・ライミ アリソン・ローマン ジャスティン・ロング ローナ・レイヴァー アドリアナ・バラーザ
ホラー映画 | コメント(4) | 【2009/12/28 15:49】
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『(500)日のサマー』-夏子の後は、秋子さん
(500) Days of Summer

これは痛いですね。観ている最中、もうトムが可哀想で可哀想で。でも泣ける、っていうのでもない、そんな風に感情的にさえならせてもらえない。ただズキズキと心を痛めながら観るしかない。

500 days of summer
Produced: 2009
Director: Marc Webb
Writing Credits: Scott Neustadter, Michael H. Weber
Cast:
Tom Hansen: Josef Gorfon-Levitt
Summer Finn: Zoey Deschanel
McKanzie: Goeffrey Arend
Rachel Hansen: Chloe Moretz
Paul: Matthew Gray Gubler
男の子が女の子に告白して、「お友達でいましょう」って言われるのが「あんたなんか嫌い」って言われるより辛い、って昔良く言われてませんでした?「なんでだろう?」って思ってたんだけど、この映画を観てわかりました。生殺しってヤツですよね。

でも、私はサマーの気持ちもすっごい良くわかっちゃうので、それも辛かったなあ。サマーにとってトムはすごくいい友達だし、サマーはトムが大好きなのだ。

でも「恋」はしていない。

愛してないのに、なんで手を繋いだり、一緒にダンスしたり、パーティに招待したりするの?なんで思わせぶりなことをするの?って言うかもしれないけど、「手を繋ぎたい」とか「ダンスしたい」って感情は、愛してなくても、あるのよ。

サマーはトムが好きなのよ。で、「トムを愛せたらどんなに嬉しいだろう」と思う。いい人だし、一緒にいて楽しいし、趣味は合うし。

トムは、愛なんか幻想だというサマーに、「恋に落ちればわかるよ、それが存在するって」って言う。

「愛なんか幻想だ」とか言う人に限って、実は本当のソレを求めているんだよなあ。だってさ、トムみたいに「運命の人」の存在を信じている人は、それこそ音楽の趣味が合うとか、なんか色々な偶然が重なったりすると「この人なんだ!」って信じたいわけじゃない。逆にサマーみたいな人は、「そんな人がいるわけない」って思っているから、そういう理由付けなんかなく、心が「がくん」って相手に傾いた瞬間「これだ」って思う。

で、ほとんどの人はトムみたいな人なんだと思う。しょっちゅうデートして、手を繋いだり、ダンスしたり、セックスしたりするのなら、「これは恋なんだ」と思う。でもさ、別れる時に「あれって、幻想だった!」と思うことが一杯あると思わん?

段々よそよそしくなっていくサマーや、『卒業』を観てものすごい動揺するサマーを観ていると「これって、良くある話だよな~」って思った。相手がよそよそしくなって行くときとか、意味もなく落ち込んだり動揺したりするときって、心が冷めてくるときなんだよね~。私は、相手にそういうことをされたんじゃなくて、自分がそうなったから良くわかる。「あ、この人のこと、好きじゃない」っていうか、今でも好きだし、いい人だと思うんだけど、魅かれてない、恋してない、って思うと、一緒にいるのが苦痛になってくる。相手は自分のこと特別に思っているのに、自分はそう思ってない・・・。『卒業』を観て号泣しているサマーを観て、「ああ、トムのことが好きだから、恋していないって気が付いた瞬間、ものすごく悲しくなったんだなあ」と思う。

恋愛って面白いよね。「恋」って、特殊な感情じゃない。セックスも絡んでくるし、でもそれだけじゃない。友達とか、兄妹とか、そういう方がよっぽど強い絆があるはずなのに、恋って突然やってきて、そして「唯一」の存在になってしまう。でもものすごくもろい。で、長いこと付き合っていって、「愛」を育んでいかなければ続かないのだけど、でもこの「愛を育む」という行為は、最初の「恋」がないと出来ない。

最後、トムは運命の人なんか存在しない、と考えを変え、サマーは、「トムの言ったことは正しかった」と言う。この、サマーにそういう感情があるってことを気付かせたのは自分なのに、サマーがその感情を持った相手は自分じゃないという、これって痛いよね~。

でもさあ、トムが「そういう感情」があるってことをサマーに気付かせたから、サマーは「自分はトムに恋してない」って知ってしまったわけでしょ?「愛」や「恋」が幻想じゃない、実在するんだって思わないんだったら、「自分がこの人を愛していない」って気付いて泣く必要なんてないんだもんね。

それに、「そういう感情がある」って思ったから、次に会った相手に「これだ」って思っちゃっただけかもしれない。まあ、どっちにしろトムには辛い状況だけどさ~。

私は運命の人っていると思うね。っていうのは、トムとサマーが上手く行かなかった理由は、好きとか嫌いという感情よりも、二人の「恋愛」に対するステージが違ったせいだと思うんだ。みんな色々な経験をして、「ああ、もう男は欲しくない」とか、「女がいると窮屈」とか「愛なんて信じない」とか思うわけじゃん?で、そういう時期が過ぎて、「いたら面倒くさいけど、今ならそういう人の存在をありがたいと思える」とか、そういう心持ちになっってきたときに誰か同じステージにいる人と知り合うと、「ぱーん!!」とはじけちゃうわけよ。その「人生で同じステージをたまたま歩んでいた人」が、運命の人なんじゃないかな、って。

でも、さらに言うと、サマーは運命の人と出逢って結婚したけど、そこがゴールでもないんだもんね。ひどい目にあって離婚するかもしれない。ゴールってないんだよなあ、恋愛って。運命の人かどうかなんて、死ぬまでわからない。どうせ証明できないんだったら、自分の直感を信じるしかないよなあ。信じて幸せになれる人もいれば、トムみたいに痛い目に会う人もいる。でも信じ続けるべきだよね。少なくとも恋愛は人間を成長させてくれるものだから。

ああ、そうそう、で、最後に出てくる女の子の名前がAutamunじゃん?それで思ったんだけど、『痛いほど君が好きなのに』の原題が『Hottest State』じゃない?ってことは、こういう、狂ったように人を愛する時って「熱い」ときで、だから女の子の名前が「サマー」なのかなって。きっと、ものすごい「熱い」時の恋愛って叶わないのは、まずここで成長したもの同志しか、本当の愛は育めないってことなんじゃないかなあ。

■不思議ちゃん、サマーを好演!ゾーイ・ディシャネルの出演作品一覧
■ナイーヴなトムくんを好演!ジョセフ・ゴードン-レヴィットの出演作品一覧

追記:
宇多丸さんの評論すげえ。すげえよ!これを聴いてくれ!http://www.tbsradio.jp/utamaru/podcast/index.html

Key Words
マーク・ウェブ ジョセフ・ゴードン=レヴィット ゾーイ・デシャネル
オススメですっ! | コメント(4) | 【2009/12/28 01:25】
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『第9地区』-文部省推薦映画にすべき!!
District 9

これすっごいいい映画ですよ~!オススメですっ!でも、全く前知識なしに観たので、どこまでがネタバレなのか良くわからないの。これから観る人は以下慎重に読んでください。

district 9
dvd on amazon.com
Produced: 2009
Director: Neil Blomkamp
Writing Credits: Neil Blomkamp, Terri Tatchell
Cast:
Wikus Van De Merwe: Sharlto Copley
Tania Van De Merwe: Vanessa Haywood
Koobus Venter: David James
「宇宙船はニューヨークでもなく、パリでもなく、ヨハネスブルグに現れた!」って言うんだけど、「ヨハネスブルグってどこだっけ?」なんてぼーっとしていたら、あれよあれよと言う間にエイリアンたちの強制退去が始まり、「あ、コレって南アフリカだ」って気が付いたときにはすでに「なんてブリリアントな設定だろう!」と思った。

この強制退去を指揮するウィカスってお兄さんが牧歌的な田舎のにーちゃんみたいな人で、しかも義父がMNU(Multi-Nation United、つまりこのエイリアンたち監視・保護するために世界数カ国で作った組織)の幹部だったという理由で任命されちゃうので、「大丈夫かよ、こんなヤツで」って思うのだけど、この人が温厚な態度でありながら、エイリアンたちを追い詰めていくところが本当に恐ろしい。

いきなり家に訪ねてこられて、「はい、ここに撤去してください」って言われて、動揺して怒ったりするわなあ、誰だって(エイリアンだって)。でもそうして逆らったりすると、殴られたり、殺されたりする。ウィクスは温厚に、「逆らうなら、君の息子さんを育てる権利を取り上げるしかないなあ」みたいなこと言ったりして、本当に心が痛い。自分たちの卵を育てていた家を見つけると、「違法だ」って言って家ごと焼いてしまう。それを見ながら「パン!パン!って破裂音がするのは、卵が破裂しているからなんですよ」なんて笑顔で解説しちゃうところなんか、本当に背筋が寒くなる。

でも、突然エイリアンにやってこられたヨハネスブルグの住人の気持ちもわかる。エイリアンたちはアクシデントでここに来ちゃって、すごい弱っていて、宇宙船がちゃんと動かないので自分の星に帰れない。だからしょうがなく受け入れてあげたんだけど、むかしから船員って荒くれ者(マドラー?!)だからかしんないけど、エイリアンたちは盗みや破壊行動をしたりして、そりゃあ「出て行ってくれ!」とも思うわな。インタヴューに答えていた人が「あんな莫大な公費を遣って・・・・」って言ってて、そうだよなあ、自分の税金が遣われているんだもん、エイリアン憎しにもなるわなあって。

で、ウィカスが半分エイリアンになっちゃった、ってわかってからのMNUの行動とかもう空恐ろしい。あれが人体実験だなと思った。精神的・肉体的な苦痛があろうとも、誰もウィカスのことなんか気にしない。「銃を撃て!」って言われて、「いやだ!」っていうと、電気ショックで無理やり撃たされる。で、「わかった、わかった、自分で撃つよ」って言っても結局電気ショックされたり、生きた標的を撃たされたり。これって、動物実験も同じだよね。動物だとイマイチ感情移入しきれなくて「可哀想だなあ」としか思わない(それでもかなりショッキングだけど)、でも人間がされているのみると「なんてことするの!?」ってものすごいインパクトある。

で、人間とエイリアンのDNA両方持っているウィカスを、研究のために解剖したい、という科学者たち。「完全にミュータントになる前にやらないと」って、ステンレスのベッドに縛り付けたウィカスの目の前で話し合ってんだよ!で、MNU幹部の義父は、それにOKを出してしまう!!

ウィカスはなんとか逃げ出すんだけど、その後、ウィカスを捕獲しようとするMNUは、ウィカスがミューテイトしたのは、エイリアンとセックスしたからだ、とかそういう噂を流す。情報操作ですね。で、品のないタブロイドがウィカスがエイリアンを後ろから攻めている写真をのっけたりして、奥さんの気持ちを考えるとすごく心が痛い。

ってまあ、こんな感じなんだけど、ものすごいテンポ良く進んで行くのよ。こういうストーリーだから、捕まる、逃げる、また襲われる、寸でのところで助かる・・・みたいなのの繰り返しなんだけど、そういう状況設定も結構上手くて、「あり得ないだろ!」みたいに興冷めするシーンもなく、身体中の筋肉が緊張しっぱなしで、映画終了と共に脱力~!って感じで。

このウィカスさんの設定は最高にブリリアントだしね。ホント、ニューヨークでもロンドンでもパリでもない、ヨハネスブルグってところがすごいいい。ぶっちゃけ、アメリカ人じゃないというだけでもブリリアントなのだけど、しかも南アフリカ、田舎臭くて垢抜けなくて、でも言語は英語という、これはハマったなあ~。しかも南アフリカといえばアパルトヘイトなので、「ああ、これが実際に起こったことなのかもしれない!」って、リアリティが非常にインパクトある。

どうせ変なクリーチャーがたくさん出てきて、特撮だけがすごいくっだらねえサイファイかと思ってたら、テーマの深さとストレートさに度肝抜かれた。これは文部省推薦映画にすべき!!特撮のエイリアンや宇宙船、コンピューターや武器と言った子供が喜びそうなものがたくさん出てきて飽きない上に、人種差別とか人体実験などを「これってどうよ!」ってストレートに問いかけている。しかも勧善懲悪みたいな単純な話じゃなくて、人間もエイリアンも、状況によって善にもなれば悪にもなるし、「君がエイリアンだったらどう思う?」「ヨハネスブルグの住民だったらどうする?」「MNUに勤めていたら?」なんて、様々な角度からディスカッションもできそう。

・・・それにさ、ラストが悲しいながらも可愛いんだよね。ちょっぴり希望も持てたし。それまですっごい緊張感高かったのに、ああいうところがLOTR入ってんな~とか思っちゃった。

Key Words
ニール・ブロンカンプ ピーター・ジャクソン テリー・タッチェル シャールト・カプレイ
この映画がすごい!! | コメント(13) | 【2009/12/24 06:34】
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『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』-お約束でありながら面白い!
The Hangover

結婚式前の親友のためのバチェラー・パーティで4人の男たちがむちゃくちゃやるという、どこにでもありそうなコメディなんですが、ミステリー仕立てにしたところがすっごいスパイスが効いていて、お約束でありながら面白い!

hangover
dvd on amazon.com
Produced: 2009
Director: Todd Phillips
Writing Credits: Jon Licas, Scott Moore
Cast:
Phil: Bradley Cooper
Stu: Ed Helms
Alan: Zach Galifanakis
Doug: Justin Bartha
Jade: Heather Graham
Mr. Chow: Ken Jeong
普通は時系列どおりに男たちがアホむさいことをただガンガンかましているだけで、知的なアタクシなんかはついていけないのですが、この映画ではイエガマイスターのショットをキメた後のシーンは次の朝・・・・・ベガスのシーザーズ・パレスのペントハウスは無残に荒らされ、みんな大理石の床で雑魚寝している・・・・そこを鶏が横切るのがむっちゃ牧歌的で可笑しい、と思っていると、トイレにはトラがいる。誰一人昨夜何があったか思い出せず、しかも明日結婚式を挙げるダグがいない!!!!ダグを探しに行く過程で、自分たちが一体何をしたのか、少しずつ解き明かして行くのだけど、これが思ったよりすごいことになって行く。

出演者みんな最高だったんですけど(マイク・タイソンヘザー・グレアムも含めて)、いっちばん好きなのはアジア人のちっちゃいけどコワイお兄さん!!!

「あははははは~!!!デブが顔から落っこちた!!」

ってすっげー甲高い声で笑って、失礼なヤツ!日本人って、他人のことデブって笑ったり馬鹿にしたりすっごいするんだけど、ソレってアジア人に共通して、白人をイライラさせるのかなあ。この人がデブネタできゃっきゃと楽しそうにしているところがすっごいカンに触って可笑しい。

この人の声とかアクセントが、『☆チーム☆アメリカ』のキム・ジョンイルそっくりで、コレ狙ってるんじゃないかと思ったんだけど、設定は中国人らしいんだよね。「この小さい中国マラをくわえたいか、ホモ!」っていうセリフがあるからさ。でも、この役者さんの苗字がJeongなので、韓国人ぽくないですか?って、『チーム』でキム・ジョンイルの声やっているのってトレイ・パーカーだけど。どっちにしても、この人最高!!!!あの声で、あの顔で、あのアクセントで、「あーすほーる」とか「びっちぃず!」とか「どぅ~しゅばっぐ」とか言うと、もう最高に、最高に可笑しい!!!!最初のシーンなんて素っ裸で出てくるしさ。この人の出てくるシーン、何度も何度も観たけど、登場・退場共に毎回場をさらっているくらい最高!

で、バカバカしいのはバカバカしいんだけど、余りにもこの人たちのやったことがすご過ぎるので、行方不明になってるダグって人が、殺されているっていう設定になっててもおかしくないなって思わされて、ギャグなのに結構ハラハラさせられたりして。

あ、あと、サウンドトラックが最高。ウルフマザーが使われていたのも「お!!」と思ったけど、エクスプレスウェイを飛ばすときのメタルとかもすっげえかっこいい曲使ってるし、あと、

Who let the dogs out, who! who! who! who!

って曲?あれってヒップホップって呼んでいいの?なんか宇多丸さんが、「R&Bの曲って、ムーディだけど歌詞は実はとんでもない」って言ってたけど、アタシはヒップホップとかラップとかも、同じノリがあると思うよ。歌詞を良く聞くと、すっげえ可笑しいもん。そういうのの使い方すごい効果的だし、今風だし、そういうところが侮れなくていい!

最後、彼らがベガスで写真撮ってたデジタル・カメラがみつかって、それで実際にどんなバチェラー・パーティだったかがエンドロールのバックで流れるんだけど、またそれが可笑しいの~!!!

Key Words
トッド・フィリップス ジョン・ルーカス スコット・ムーア ブラッドリー・クーパー エド・ヘルムズ ザック・ガリフィアナキス ヘザー・グレアム ジャスティン・バーサ マイク・タイソン
オススメですっ! | コメント(4) | 【2009/12/22 01:12】
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『イングロリアス・バスターズ』-後味悪い・・・・
Inglourious Basterds

なんか後味悪いな~この映画。まあさ、ナチスはとんでもない悪いことしたんだろうけど、こんなにいつまでもいつまでも言われ続けなきゃならないのかな~って。私がドイツ人だったら、「もういい加減にしてよ」って思う。特に最後、劇場に閉じ込められた人たちがパニくって逃げ惑うところ。あれが日本人だったらすっごく気分悪いだろうなあ。

inglourious basterds
Produced: 2008
Director: Quentin Tarantino
Writing Credits: Quentin Tarantino
Cast:
Lt. Aldo Raine: Brad Pitt
Col. Hans Landa: Christoph Waltz
Shosanna Dreyfus: Melanie Laurent
Sgt. Donny Donowitz: Eli Roth
Sgt. Hugo Stiglitz: Til Schweiger
私は通常は、こういう感想は抱かないのね。映画って言うのは基本エンターティンメントだし、歴史的事実を扱っていたとしても、それを史実に忠実に描く必要なんかない。事実からインスパイアされた創作っていうのも芸術だし、その中である人種とかクラスの人たちが「悪人」として描かれていても、この製作者の目から見た「この人たち」がこういうイメージであったとしても、それが「この人たち」の全てではないんだし、いちいち目くじら立てんなよ、て。子供がおもちゃの銃を持って戦争ごっこやることに対して、過剰に反応したくないのと同じ?

町山さんとかの話聞いていると、タランティーノってまさに「戦争ごっこ大好きな子供」みたいなもんだしね。今回だって、マカロニ・ウェスタンのオマージュ的映画だってことで、町山さんみたいなヲタな人はめちゃくちゃ盛り上がっているし。タランティーノ自身はこの映画、もしくはこの映画の題材に対して、特に政治的な意味なんか持たせてないと思うし。

それに映画的に見れば、これって本当に良くできていると思うの。キャラは立っているし、お話の流れはいいし、絵もきれい。冒頭のシーンで、床下から逃げ出した女の子が草原を走って行くところを、家の中からドアを通して撮っているシーンあるじゃん?あの絵画的なこと!なんかあれってタラちゃんぽくないって思ったんだけど、これが例のマカロニ・ウェスタン映画のオマージュなのかしら?あと、最後劇場のスクリーンが燃え上がるところの映像も圧巻だよな~って思う。あ!あとヒューゴだっけ?ナチの官僚を13人も暗殺したとか言う?あの人をリクルートしに監獄へバスターズが突撃してくるシーン、看守が撃たれるところ、バスターズが現れるところとその並びの位置、そして最後にブラピが後方から登場するところ、最高!

他にもわんさとステキなシーンあったのだけど、一番良かったのは、The Bear Jewだっけ?バットでナチをなぶり殺しにする人?あの人が出てくるシーン。暗い洞窟みたいなところから半分笑顔で現れる。なんともドラマチックというか、なんだかすごくカッコ良かった。(宇多丸さんは、「イーライ・ロスの顔ヂカラ」と言っていた)

でも一つだけ難儀だったのは、フランス語やドイツ語のシーンは英語字幕で観なくちゃなんなくて、多分60%くらいしか理解できてないんじゃないかなあ。タラちゃんの映画はダイアローグの面白さってすっごい重要なので、ここを取れなかったことが最終的にこの映画に余りポジティブな印象を持てなかった原因でもあるかも。

それにしても今回、私はタランティーノの映画の「味」にちょっと辟易としてきたなあと思った。出だしがちょっと仁侠映画的な音楽だったりとか、日本とか香港映画の影響を受けたアメリカ映画って最初は新鮮だったけど、私はアメリカ人に余り日本化して欲しくないので、もういいよ、って感じ?あと、暴力シーンがさ。これって『キル・ビル』くらいから感じていたことなんだけど、最初はタランティーノの暴力描写ってものすごい緊迫感があって、彼が出てくるまでのものなんてみんなレィティングを気にし過ぎて日和った描写!と思ったけど、最近のタランティーノの暴力って、ディズニー・ランド化してる感じがする。『パルプ・フィクション』で、トラボルタとサミュエル・L.・ジャクソンが車の中でしゃべってて、男の子の頭を撃っちゃうシーンがあるじゃない?あれとか、本人たちにとっては日常茶飯事なので別の方向でパニくってたりして可笑しいんだけど、観客はむちゃくちゃ動揺したりして、なんか異様な緊迫感があったんだけど、今回The Bear Jewがナチの人をバットで殴り殺して叫びながら走り回って、周りがやんやの喝采を送っているところとか、すごいいやな感じがした。

なんかさ、「ナチが酷いことをしたのは確かだけど、だからってそんな殺し方していいのかよ」って思わされたの。バスターズが頭の皮剥いだり、スワスティカを眉間に刻むのとかもそうだし、劇場で生きたまま焼いて、しかもパニくって逃げ惑うところを片っ端からマシンガンで撃つとかさ。

でも戦争映画が後味悪いってのはいいことだと思う。こんなこと繰り返したくない、って思うからみんな戦争起こさないようにがんばるんだろうしって、アメリカ実際戦争してるんだから、あんまり関係ないか。まあ少なくとも私は戦争したくないなあって思わされた、この映画観て。タラちゃんの映画観て単純に「クール!」って思えなくなったのって、トシかしら。

Key Words: クエンティン・タランティーノ サミュエル・L・ジャクソン ブラッド・ピット イーライ・ロス ヒューゴ・スティーグリッツ クリストフ・ヴァルツ メラニー・ロラン
映画レビュー | コメント(3) | 【2009/12/20 08:53】
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『Food, Inc.』-でもやっぱりチキンはおいしそう
Food, Inc.

昔、私のバンドでギター弾いてた男の子が、小さいときに鶏がクビをはねられて血をぴゅーぴゅー噴出しながら走り回っているのを見て、それ以来肉が食えなくなったって言ってたんですけど、この映画では、漏斗みたいなものに鶏を逆さに突っ込んで、首だけちょこんと出ているところを切り取ってた。

Food Inc
Produced: 2008
Director: Robert Kenner
Cast:
Michael Pollan
Eric Schlosser
これが、一番、残酷でない殺し方なんだって。後方にはかごの中にたくさんの鶏がいて、漏斗に入れられたヤツがクビを切られるのを見ながら、自分の番を待っている・・・・。それってすっごい可哀想、って思うのでうが、羽をむしられて、つるんとした「とりはだ」になって出てきたら「旨そ~!!」とか思っちゃった!!

この映画のいいところは、環境問題や動物愛護を描きながらも、「動物を殺すのは可哀想だ」的な、お涙頂戴なアプローチじゃないところですね。というか、主旨はそこではなくて、「安かろう、悪かろう、という食べ物を供給して大金を稼ぐ企業を野放しにするな!消費者一人一人がこういう悪行を変えていける力があることを知れ!」という非常に硬派な映画です。

ファーストフード・ネイション』ですでに、食肉産業の酷さは描かれていて、基本的に内容は一緒ですが、『ファースト』はドラマ仕立て、今回はドキュメンタリーになってます。こういう内容のものをドラマ仕立てにして、信じられない産業の裏側を、「他人事」から観ている人たちの目の高さに持ってきたのはすごいなと思っていたのですが、今回はドキュメンタリーにしたため、実際の農家の人の現状が描いてあって、これがまたインパクトありました。

自営の農家を営んでいた人たちは、大企業の絶大な資本に押され、組織に組み込まれて行かなければ生活出来なくなってくる。要するに、自分が育てた鶏だの牛だの肉を買ってくれる「お客様」が大企業なんだから、言うとおりにするしかない。鶏にホルモン剤を打って短期間で成長させることで生産量を増やし、暗い納屋にぎゅうぎゅうに閉じ込めて運動させずに太らせる。急激な成長に心臓がついていけない鶏は、痙攣しながら死んでいく。そういうの、「こんなの間違ってるよ!」って思っても、やらなかったら大企業との契約を結べない。他に仕事もない田舎では、そんなチョイスはない。

でも、ある農家の女の人は、こういうやり方が余りにも酷すぎると思い、暗い納屋で鳥を育てることを拒否したら、契約を解除された。彼女の契約を解除した大企業は、映画とのインタヴューを拒否。
肉だけでなく野菜も、季節はずれに出回っているものは成長促進するクスリを使ってたり、もちろん農薬も使っている。大豆なんか、組織組み換えとか話題になりましたよね?でもね、農家のおじさんが言ってた。

「俺達も生活があるから、こうせざるを得ないけど、消費者が企業に圧力をかけて、正しい農業を促進してくれたら、俺達はがんばって、消費者が望むものを一生懸命作るよ」って。

昔はさー、オーガニックって言ったって、大して変わらないよ!高いし!って思ってたけど、最近はちょっと買っちゃうね。オーガニックの野菜も質が良くなってきたっていうのもあるし、サラダとかそのまま食べているとやっぱコワイ。でも、オーガニックじゃなくても大丈夫な野菜もあるんだって。アメリカのウェブサイトで見たんだけど、害虫に強い野菜は余り農薬使う必要ないし、皮が厚いものは剥けばOKだから、余り心配しなくて良いと。成長促進のクスリも、季節のものはそんなの上げなくても勝手に育つから要らないし。ただ、私は皮も全部食べたい人なので、にんじんとかりんごはオーガニックにしてるけど。

でもさ、オーガニックの「お菓子」とか、ああいうのって怪しいな~と思わん?ポテチは身体に悪いけど、オーガニックの野菜をスライスしてあげたお菓子とか「ヘルシー!」って売ってるけど、ヘルシーじゃねえだろう!って。あと、豆乳で作ったなんちゃらとかさ。

って思ってたら、っこの映画でやってた!オーガニック・フードのエクスポみたいので、オーガニック製品の展示・販売をやっている会場にカメラが入って行くのだけど、オーガニック製品で有名な会社が実は大企業に既に買収されていたってことがわかる。ナチュラルな歯磨き粉を作っているって有名なTom'sって会社は、すでにコルゲートに買収されているらしい。だからってナチュラルじゃないとは言わないけど、どーなのかね。

特にこういう、人間の身体に触れるものは、動物テストしてるかしてないかも問題なんだよね。私も、犬を飼う前までは動物実験って「しょうがないじゃん」って思ったけど、自分の犬が使われたらって思うと、やっぱりいやだ。『イヤー・オブ・ザ・ドッグ』を観た時、「えー!ペット好きが嵩じて、動物愛護とかっつって、牛だのブタだのまで気の毒とか思うか?!」って思ったけど、思うよ。

昨日もさ、町内のクリスマスの催しもので、本物のトナカイが街に来て、子供と触れ合う、ってのがあったんだけど、アレ見て可哀想になっちゃった。一日中人目に晒されて、触られて、自分だったらすっごい疲れると思わない?トナカイにしてみたら、自分を観に来ている人たちが愛好的なのか敵対的なのかもわからない。自分の全く知らない土地で見世物になって、すごいストレス溜まると思う。

ちょっと話がずれましたが、化粧品とかも、自分の顔がただれたくないからって、動物の顔をただれさせんな!とか言いたくなると思わん?そんな実験してみないとわかんないようなもの、最初から使うなよ!

で、映画は最後、いいこと言うの。スーパーに行って、日常的に買い物することがすでに「投票」になっているって。つまり、スーパーとかは、客が何を買っているのかモニターしていて、それに沿って入荷するものを決めているから、みんなが正しい知識を持って買い物すれば、それは結果的に大企業の姿勢を変えることになると。安かろう悪かろうで悪名高かったウォールマートの購買の人が、客の要望に応えてオーガニックの製品を入荷するためにオーガニックの農家に視察に行って、そこの人に「十年前、あんたたちの商品をボイコットする運動してたよ!」って嫌味言われてたのが笑った。でも、「あの」ウォールマートでさえそうなってきたんだから、客一人一人がちゃんと影響力あるって言うのは本当かもしれない、と思える。

でも一つだけ心残りなのは、貧しい人たちなんだよね。ギリギリの生活している人たちは、オーガニックだの、健康的な食生活だのって言ってられない。野菜や肉を安全な正規な方法で作ったら生産量は下がるし、そうしたら価格は上がると思う。そうすると打撃を受けるのは、貧しい人たちなんだよね。「多少価格が上がっても、安全なものを」っていうのは、ある種「金持ちの道楽」みたいなモンで、生活のために必要だから車を買うとか服を買うんじゃなくて、ポルシェやヴィトンを買うのとあんまり変わんない。

でもやっぱりこれは必要なことだと思う。だいたい、大企業の市場独占っていうのをさせないようにすれば、貧しい人たちが正当なお金を稼げる環境も出来上がっていくと思うし。その過程で色んな波に飲み込まれていっちゃう人達もいるかもしれないけど、それは避けられないことだもんなあ。

まあ、とにかく、個人レベルで自分が信じる一番正しいことをする努力をしよう!と思わせてくれる映画でした。
映画レビュー | コメント(10) | 【2009/12/14 00:29】
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「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』

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