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『イエスマン “YES”は人生のパスワード』-転が弱っ!
Yes Man

町山さんがあれほどしつこく『イエスマン』じゃないよ、『イエスメン』だよ、と言っていたにもかかわらず、やっちまいましたよ。でもね、言い訳させてもらえるなら、『ザ・イエスメン』って言ってくれよ!「イエスマン」じゃなくて「イエスメン」ってのは、英語では「Yes Man」だけど「マン」じゃなくて「メン」って読めよ、と言っているのか、「Man」じゃなくて「Men」なのか、「イエス、メ~ン」というフレーズなのか、「Yes Man」もしくは「Yes Men」という何かの名前なのか?!「ザ」が付いてるって言ってくれればな~。「ああ、やっぱこの映画だよ」って勝手に思って借りちまった。

Yes Man
dvd on amazon.com
Produced: 2008
Director: Payton Reed
Writing Credits: Nicholas Stoller, Jarrad Paul
Cast:
Carl Allen: Jim Carrey
Allison: Zooey Deschanel
でも面白かったよ。とにかく、しょっぱな一秒でガッツリ心掴まれました。『Separate Ways』だもん。いきなり。中盤でも、ジム・キャリーがバイクで走るシーンのバックにこの曲が流れているんですが、なぜかそれだけで100倍可笑しい。なんかこの曲って、全くユーモアがないので、逆に笑えてしまう曲なんだなあ、とつくづく思った。ぎゃははは~!!!

えっと、主人公のカールは、3年前に離婚したことを今でもネチネチと落ち込み、仕事もあんまり好きじゃないし、親友が飲みに誘っても「忙しいんだ~」って言い訳して、行かない。で、家で一人でカウチに寝転がってDVDばっかり観ている。

これって、アタシ~!?とか思っちゃいました。アタシも電話かかってきても居留守は使うわ、すっごい人付き合い悪いので、笑えねー!

それがある日、昔の友達にばったり会い、自己啓発セミナーに来いよ、と誘われる。最初は行かないよ!と思っていたのだけど、なんかやなことあったかなんかで、行くことにする。

あ、そのやなことってのは、親友のピーターの結婚祝いの飲み会をすっぽかして怒らせてしまい、「そんなんじゃ将来誰にも相手にされなくなるぞ!」と言われたんだった。

すると、そのセミナーの教祖様みたいな人に、自分のしょーもない生活のことをズバリ指摘されて、

「ノーと言うんじゃない!!!何に対してでもイエスと言え!神に誓え!」

と言われ、「イエス!」と言ってしまう。

で、その日から本当になんにでも「イエス」と言うようにしたら、彼女は見つかるわ、仕事は上手く行くわ、友達は増えるわ、いいことが次々に起こり始める。

これって実話に基づいているらしいけど、確かに本当なのよね。アタシも選り好みが激しくて、お誘いとか受けても、「こーいう集まりは行きたくない」とか「こーいう人たちと飲みたくない」とかやってると、本当に行くところなくなっちゃうんだよね。でも、過去に色々嫌な経験してたりするじゃないですか。すっげーつまんない飲み会行って、死ぬほど退屈したのにものすごい会費取られたりとか、ヤケになって飲み過ぎてとんでもない男と寝ちゃったりとか(!)、「もう2度とあんな思いはしたくない!」と思って、つい選んじゃうんだよね。

でも、飛行機の操縦習ったり、ギター習ったりとかって、いいよね。昔は「カルチャースクール」とか行ってる主婦とか「バカじゃねえ!」とか思ってたけど、今はわかるわ。実は私も来月からギター習うんだもーん。テツと犬の訓練のクラスにも行くし。きっと若いときって、うだうだ何やってても面白いんだけど、ある程度トシ取ってくると、何らかの形になるものじゃないと楽しくないんだよね。でも、仕事や家族で色々忙しいし、お金もないし、体力も落ちてくるから、「できないよー」って思っちゃう。一番典型的な言い訳が「時間がない」。でも始めてしまえば時間なんて作っちゃうものだし、そういう意味では「何事にもイエス」ってのは正しい。

ジム・キャリーって結構面白いねー。私この人の映画って、コレと『エターナル・サンシャイン』しか観たことないよ。あ!『トゥルーマン・ショー』も観たな。でも『エース・ベンチュラ』も、『ケーブル・ガイ』も、『ダム&ダマー』も観てないので、コメディやってるジム・キャリーって、コレが始めてかも。なんか「間」とかいいよね。なんだっけ、猫が出てきて驚いて「すたた!」ってステップ踏むシーンとか、なんかほんの少しのことに物凄い驚いてる感じが出ててすっごい笑ったりとか。

カールの彼女、アリソンの役がゾーイ・ディシャネルなのですが、すっごい変なバンドやってて、それも面白かった。戸川純のような。この人すごい可愛いのにコレとか『ハプニング』とか、なんかもっとまともな映画からお声がかからないのかしら?

で、トントン拍子に行ってたんだけど、とある事件が起こり、カールがなんにでも「イエス」と言うことにしていた、と知ったアリソンが激爆してカールを振ってしまい、カールがバイクで走るシーンってのは、「やっぱりアリソンを取り戻しに行くんだ~!」ってシーンなのです。

この、アリソンが怒るのが良くわからないんだよな。

「物事をポジティヴに捕らえるために、なんでもイエスって言うことにしたんだ」

なんて、いい彼氏だと思うんだけど。自分の意志じゃないから?でもさ、「イエス」って言ったからこそ「イエス」になる事の方が多いと思うんだがな。ぶっちゃけそこが物語の教訓じゃないの?この辺の話の持って行き方がな~。要するに、起承転結の「転」が弱いのよ。なーんて、ここの部分も実話だったら笑うけど。実話でも弱いモンは弱いんだよ!

観ている時は面白かったんだけど、こうして思い出して書いていると、なんかしょーもない映画だなあ。

ペイトン・リード ダニー・ウォレス ジム・キャリー ズーイー・デシャネル テレンス・バンドリー
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見た映画 | コメント(3) | 【2009/04/30 05:02】
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『アビエイター』-ディカプーってとっつぁん・・・
The Aviator

なっげえ映画ですねー。170分ってことは約3時間。観疲れました。最初Aviatorの意味も知らず、ハワード・ヒューズが実在した人物だとも知らなかったので、「どんな話なんだ!」と思って観てましたが、段々「これ実話だな?!」とわかってきてからは更に信じられず、観終わった後ウィキでストーリーを調べたらやっぱり理解したとおりだったので、余計に驚きました。

aviator
dvd on amazon.com
Produced: 2004
Director: Martin Scorsese
Writing Credits: John Logan
Cast:
Howard Hughes: Leonardo DiCaprio
Katharine Hepburn: Cate Blanchet
Ava Gardner: Kate Beckinsale
Noah Dietrich: John C. Reilly
Juan Trippe: Alec Baldwin
Senator Brewster: Alan Alda
Professor Fitz: Ian Holm
Jean Harlow: Gwen Stefani
Errol Flunn: Jude Law
だってこの人、映画監督で、パイロットで、飛行機作る人で、航空会社買って商売する人で、耳が遠くて、強迫神経症なんですよ!こんな人が実在しました、と言われても、「ああそうですか」とすぐ信じられませんよ。しかもすごいお金の遣い方するんだけど、あるんだよね~いくらでも。いつも破産するか!っていう危ないところまで行くのですけど、ライフ・スタイル変わるわけでもないし、それなりにお金稼ぐしさ。一応、お父さんの油田を継いだ?とかいう設定になってるんですけど、こんな生活できるんですか、油田持ってると。つことは、ブッシュもそうなんだろうな~。なんか許せん。

しかしディカプーは、ほんっと、とっつぁん坊やになったよな~。ファンの人、すいません。『レボリューショナリー・ロード』でも、演技はともかく「大人の男」に見えないので、イマイチ説得力なかったんですが、これも、20代後半からかなり歳、多分40歳くらい?までを演じるんですけど、子供が大人の変装をしているような感じからどうしても抜け出せなかった。何歳だか全然わからない。大事故にあって包帯ぐるぐる巻きになっているところなんて赤ちゃんみたいだった。『太陽と月に背いて』のラストで、ちょび髭生やして出てきたとき、さも子供が大人の振りしてるって感じで笑ったけど、あんときと変わってないじゃん!

顔が子供っぽいのもそうなんだけど、声が甲高くて、大人っぽくない。ブランシェットととてもカップルに見えない。お母さんと息子みたい。ディカプーって演技派なんだけど、見てくれでかなりソンしてますよね。イヤなヤツにも見えないし、タフなヤツにも見えない。スーツも似合わないんだよね、なぜか!どういう役ならハマるんだろう、って考えてみたのですkど、妖精とか、王子様の役しか浮かんで来ないよ。LOTRとかさ。この人、一般人だったら、いつまでも若々しくて羨ましいタイプなんだけどな~。演技下手でも、まだスーツ似合ってタフにも見えるキアヌの方がつぶしが利くんじゃないか。声も低いし(笑)。

この映画、一言で言うと面白くないですよね。お話も時系列どおりに進んで行くだけだし、人間的な葛藤とかドラマも別に取り立ててすごいことがあるわけじゃないし。名優ぞろいなのだけど、特に「わー!」と思うような場面もなかったし。この人物の人生の、20年間ほどのスパンの出来事を実直にぜーんぶ詰め込んだって感じで、観終わって「ふーん」って感想しかない!ビジネス・サイドに絞って描写した方が面白かったんじゃない。TWAがPanAmの唯一のライバルだったなんて知らなかったし。

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マーティン・スコセッシ レオナルド・ディカプリオ ケイト・ブランシェット ケイト・ベッキンセイル ジュード・ロウ アレック・ボールドウィン ジョン・C・ライリー アラン・アルダ イアン・ホルム ダニー・ヒューストン グウェン・ステファニー ウィレム・デフォー
昔の映画 | コメント(3) | 【2009/04/28 08:03】
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『レディ・イン・ザ・ウォーター』-お伽噺と思って観れば
Lady in the Water

世間ではこの映画が完璧にシャマラン監督の息の根を止めた、みたいに言われてますが、そんなにヒドイですか?ウィキで読んだら、映画評論家たちは、シャマランが自分で「世界を救う作家」の役を演じてたり、ファーバーという映画評論家をすっげー嫌なヤツという設定にして、しかも残虐に殺されることから、「自己満足も甚だしい」とすっごい批判されていて爆笑しました。

レディ・イン・ザ・ウォーター [DVD]
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Produced: 2006
Director: M. Night Shyamalan
Writing Credits: M. Night Shyamalan
Cast:
Cleveland Heep: Paul Giamatti
Story: Bryce Dallas Howard
Mr. Dury: Jeffery Wright
Harry Farber: Bob Balaban
Young-Soon Choi: Cindy Cheung
Vick Ran: M. Night Shyamalan
マイミクさんで映画にとても詳しいGOさんも、『ハプニング』で出てくるなんだか意味なく冷たい老女が、シャマラン監督の作品を攻撃する映画評論家をシンボライズしていて、ストーリーの中でたくさんの人が自殺するのは、「自殺したいのは俺の方だよ!」という気持ちを表しているんじゃないかと書いていて、イスからずり落ちて笑ったのですが、こういう視点で映画を観れるから、やっぱりストーリー以外の部分、シャマランがディズニーから干されたとか、そういうことも知って置いた方が面白いですよね。

そう言われてみれば、この映画では映画評論家を決定的にけなすくだりがあったなあ。主人公のクリーブランド(ポール・ジアマッティ)はアパートの管理人で、プールで見つけた人魚ストーリーを救うために、アパートに住む韓国人母娘の知っているおとぎ話通りにGardian、Guild、Healer、Interpreterを探さなければならないのですが、自らの読解力が及ばないと判断し、引っ越して来たばかりの映画評論家、ファーバーの力を借りに行く。ファーバーは、一般に物語の中で、これこれこういった特徴のある人がGardianで、Guildで、Healerで、って教えてくれる。

しかし、教えの通りにクリーブランドが選んだ人たちは全て人選ミスであることが後でわかる・・・・。みんなに「この人たちがその役柄の人たちだって確証は、どこにあるのだ?」って訊かれたクリーブランドは、

「教えてくれた人が自信満々だったから信じたんだ・・・・・」

というくだりがあって、これって完全に「映画評論家たちの物語の解釈なんて、なってねーんだよ!」という挑戦ですよね。

映画評論家たちは、これにムカついていいレヴューをしなかっただけだったりして。私は別に、そんなにヒドイと思わなかったけどなあ。というか、コレがダメなら、なんで『シックス・センス』はいいの?という。私は『シックス』は、さんざんネタバレしてから観たので、「ああ~知らなかったら驚いていたのかな?」と思ったけど、ブロ友の赤姫さんは、知らないで観たけど「せやろ」(関西の方です)と思ったそうで、なんかシャマランて、スクリプト隠したり、「Twist Ending」と言われたりするけど、結構いつも自己満なんじゃないの?「なんかある、なんかある」って思わせといて、種明かしすると「で?」というか、私なんか、どこがオチなのか全然わかんないもん。

あとさ、評論家の中には「この話は、真実味を出そうと言う努力が全く感じられない」と言ってる人がいたのですが、だって、これっておとぎ話だもん。シャマランが、娘に語って聞かせたベッド・タイム・ストーリーが元ネタだそうですが、そんなこと知らずに観てもわかりますよね。

アパートの管理人がプールで人魚を見つけて、ソレを助けるためにアパートの住人たちに「かくかくしかじかで・・・・」って助けを求め、みんな親身になって協力してくれるなんてあり得ないよ。でも、おとぎ話ではこれでトーゼンだよなと、私はその辺のところはどーでも良かった。

良くないのはさ、さっきも言った、種明かしが貧弱なんだよね。最初に嫌われ者の映画評論家の助けで選んだ、Gardianがクリーブランドで、Guildがいつもアホな話してる男の子たちで、Healerが昔、本を書いたことがある、蝶々が肩に止まったおばあさんで、Interpreterがクロスワードじょうずなおじさんで、までは良かったんだけど、それが間違いだってわかった後、Guildが5人兄弟の女の子とあと2人、ってその2人足すところがなんかいーかげん、とか、Gardianは、かたっぽだけ筋肉鍛えてる人だったとか、意外ではあるがロジックはどこ?!って感じで。

あと、狼みたいな怪物が、人魚を狙ってて、それを助けてくれるサルが現れるはずなんだけど、お約束でなかなかあらわれない。さんざんじらした後出てくるのですが、狼との対決がほとんどなく、あっさり狼を引き摺って行っちゃって、まんまと肩透かし、とか。

たまたま『シックス・センス』が当たっただけで、シャマランさんは最初からこんな感じだったんじゃないですか?一発屋?(爆)

M・ナイト・シャマラン ポール・ジアマッティ ブライス・ダラス・ハワード フレディ・ロドリゲス ジェフリー・ライト ボブ・バラバン サリタ・チョウドリー ビル・アーウィン
今日見た映画 | コメント(5) | 【2009/04/28 00:46】
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『ボルベール <帰郷>』-30分モノの連ドラのよう
Volver

ウィキによると、アルモドバル監督はこのストーリーについてこう言っているそうです。「テーマはズバリ"死"だけど、死そのものだけでなく、僕が生まれたLa Mancha地域の、死を取り巻く多彩な概念を表現している。世代の違う様々な女性キャラが、この概念にどう関わっていくか、スクリーンプレイを通して語っているんだけど、全然悲劇的じゃないよ。」

スマイルBEST ボルベール<帰郷>スタンダード・エディション [DVD]
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Produced: 2006
Director: Pedro Almodóvar
Writing Credits: Pedro Almodóvar
Cast:
Raimunda: Penélope Cruz
Irene: Carmen Maura
Sole: Lola Dueñas
Agustina: Blanca Portillo
Paula: Yohana Cobo
そう言って貰えてやっとしっくりきました~って感じです。スペイン映画見慣れてないせいか、なんかとっちらかっていて良くわかりませんでした。

ペネロペ・クルス演じるライムンダは、しょーもないヒモのような夫と暮らしていて、苦労している。で、場面変わって田舎のパウラ伯母さんがボケ始めてしまったかなんかで、集まった姉のソーレと、幼馴染みのアグスティナが登場する。 ライムンダが化粧ビシバシなのに対して、お姉さんのソーレは超地味で暗く、幼馴染みのアグスティナは、シニード・オコナーみたいな超短髪でマリファナ吸ってるし、なんだかキャラがみんな濃いぃ~感じ。

その後、家に帰るとライムンダのしょーもない旦那がキッチンで死んでて、娘のパウラ(ヨアンナ・コボ)が犯されそうになりナイフで刺し殺したと、話はあれよあれよと言う間に転がっていく。ライムンダは夫の死体を昔働いていた、今は休業しているレストランのアイスボックスに貯蔵、たまたまケータリングを頼みに来た人の仕事を勝手に受け、レストランを開業してしまう。

この展開が全然付いていけない!非現実的でもないと思うんだけど、脳が納得する前にどんどん話が進んでいく!とか思っていたら、死んだハズのライムンダとソーレのお母さんが、ソーレの車のトランクに乗って来ちゃうし、幽霊まで登場かよ!とかなり困惑。

これ、30分の連続ドラマにしてTVで毎日放送したら、すごくいいかもしれない。ぱっぱかぱっぱか事件が起こるので、毎回毎回、見逃せないと思う。しかし映画で2時間くらいのパッケージだと、なんだか忙しいよ。最後も、話がずぃっ!と一つに集約していく、っていう感じがしなかったし。

ペネロペは化粧も濃く、色彩感覚とか柄がすごい組み合わせの服ばかり着て、お水のようだった。私にとってはこういうペネロペの方が珍しいので、それはそれで面白かった。しかしこの人ももう35歳くらい?お母さん演じる歳なんだね~。あ、そうそう、あと、なんかスペインのエライ叙情的な演歌みたいの歌ってるシーンがあって、「へー」とか思った。本人ですよね、あの歌声。

DVDの特典でペネロペのインタヴューがあって、彼女はアルモドバル監督の作品が好きで、コラボできるのはいつも最高だ、みたいな話だった。でも、インタビュアーが、「じゃあ、スペイン中心の活動になるのですか」みたいなこと訊いたら、「いや、私はいろんなことを一気にするのが好きなので、スペインもハリウッドも・・・・あ、でも、スペインは私の故郷だし、ここを離れる気はないのよ。アルモドバル監督の作品最優先で・・・・でも色々なことをやりたいの」とかなり苦しそうだった。「アタシには野心があるのよ、スペインの映画スターより、世界的に有名になりたいに決まってんじゃん!」ってハッキリ言ったれよ!とか思っちゃいました。

映画  ペドロ・アルモドバル カルメン・マウラ ロラ・ドゥエニャス ブランカ・ポルティージョ ヨアンナ・コボ
映画★★★★★レビュー | コメント(4) | 【2009/04/27 18:33】
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ハビエル・バルデム[偉人伝外伝]出演作品一覧
Chu's Filmography @ A Glance

Javier Bardem

本名ハビエル・バルデム。1969年3月1日、スペインはカナリア諸島ラスパルマス生まれ。 身長6フィート(183cm)。

Javier Bardem
■Biutiful (2009) (post-production) .... Uxbal
■それでも恋するバルセロナ (2008) .... Juan Antonio Gonzalo
■コレラの時代の愛 (2007) .... Florentino Ariza
■ノーカントリー (2007) .... Anton Chigurh
■宮廷画家ゴヤは見た (2006) .... Lorenzo
■Mar adentro (2004/I) .... Ramón Sampedro
■Collateral (2004) .... Felix
■Lunes al sol, Los (2002) .... Santa
■The Dancer Upstairs (2002) .... Agustín Rejas
■Sin noticias de Dios (2001) (uncredited) .... Tony Graco
■Before Night Falls (2000) .... Reinaldo Arenas
■Segunda piel (1999) .... Diego
■Lobos de Washington, Los (1999) .... Alberto
■Entre las piernas (1999) .... Javier
■Torrente, el brazo tonto de la ley (1998) (uncredited) .... Quinqui del billar
■Perdita Durango (1997) .... Romeo Dolorosa
■Carne trémula (1997) .... David
■Airbag (1997) .... José Alberto 'Amor Obsoleto'
■Amor perjudica seriamente la salud, El (1996) .... Camillero
■"Nova ficció" (1 episode, 1996)
■Más que amor, frenesí (1996)
■Éxtasis (1996) .... Rober
■Mambrú (1996) (as Javier Encinas) .... Cámara
■Boca a boca (1995) .... Víctor Ventura
■Madre, La (1995) .... Hijo
■Días contados (1994) .... Lisardo
■Teta i la lluna, La (1994) (as Benito González)
■Detective y la muerte, El (1994) .... Det. Cornelio
■Pronòstic reservat (1994)
■Huevos de oro (1993) .... Benito González
■Huidos (1993)
■Amante bilingüe, El (1993) .... El limpiabotas
■Jamón, jamón (1992) .... El chorizo
■"Tango" .... Efraín Cifuentes (1 episode, 1992)
■Amo tu cama rica (1992) .... Antonio
■Tacones lejanos (1991) .... Regidor T.V.
■Edades de Lulú, Las (1990) .... Jimmy
■"Día por delante, El" (1989) TV series .... Various Characters
■Poderoso influjo de la luna, El (1980) (uncredited) .... Bit part
■"Pícaro, El" (1974) TV mini-series (uncredited) .... Niño

『Filmography at a glance』は、出演作品何本か観てるんだけど、『偉人伝』書くほどの思い入れはない役者さんの出演映画の一覧です。段々収集つかなくなってきたんですけど、偉人伝だと訳したりするの結構時間かかるんだお~。要するに手抜きなんですけど(爆)、先々、偉人伝に昇格することもあると思うんで、リクエストがあったら言ってくださ~い!
俳優・女優 | コメント(3) | 【2009/04/26 03:44】
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アン・ハサウェイ出演作品一覧[映画偉人伝外伝]
Chu's Filmography @ A Glance

Anne Hathaway

本名アン・ジャクリン・ハサウェイ。あだ名はアニー。1982年11月12日、ニューヨークはブルックリン生まれ。 身長5フィート8インチインチ(173cm)。

Anne Hathaway
■The Fiance (2010) (pre-production)
■Alice in Wonderland (2010) (post-production) .... The White Queen
■"The Simpsons" .... Jenny (1 episode, 2009)
■Bride Wars (2009) .... Emma
■パッセンジャーズ (2008) .... Claire Summers
■レイチェルの結婚 (2008) .... Kym
■Get Smart's Bruce and Lloyd Out of Control (2008) (uncredited) .... Agent 99
■Get Smart (2008) .... Agent 99
■Becoming Jane (2007) .... Jane Austen
■プラダを着た悪魔 (2006) .... Andy Sachs
■ブロークバック・マウンテン (2005) .... Lureen Newsome
■裸の天使(Havoc) (2005) .... Allison Lang
■Hoodwinked! (2005) (voice) .... Red
■The Princess Diaries 2: Royal Engagement (2004) .... Mia Thermopolis
■Ella Enchanted (2004) .... Ella
■Nicholas Nickleby (2002) .... Madeline Bray
■Neko no ongaeshi (2002) (voice: English version) .... Haru
■The Other Side of Heaven (2001) .... Jean Sabin
■The Princess Diaries (2001) .... Mia Thermopolis
■"Get Real" .... Meghan Green (13 episodes, 1999-2000)


『Filmography at a glance』は、出演作品何本か観てるんだけど、『偉人伝』書くほどの思い入れはない役者さんの出演映画の一覧です。段々収集つかなくなってきたんですけど、偉人伝だと訳したりするの結構時間かかるんだお~。要するに手抜きなんですけど(爆)、先々、偉人伝に昇格することもあると思うんで、リクエストがあったら言ってくださ~い!
映画感想 | コメント(0) | 【2009/04/25 22:38】
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『ロミオ&ジュリエット』-ちょっとバカバカしいかしら?
Romeo + Juliet

まず最初の印象は、「これって、ソフィア・コッポラ、観たんじゃねーのぉ~」でした。シェイクスピアの古典でありながら現代の設定にし、ロック・ミュージックをバックに古典そのままのセリフ回しで繰り広げられる純愛物語。この「MTV風」の感覚とか、『マリー・アントワネット』に共通するものがある。年代的にもソフィア監督「いや~ん、アタシ、こういう世界大好き!」ってハマたんとちゃうか。

ロミオ&ジュリエット(特別編) [DVD]
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Produced: 1996
Director: Buz Luhrman
Writing Credits: William Shakespeare, Craig Pearce
Cast:
Romeo: Leonardo DiCaprio
Juliet: Claire Danes
Tybalt: John Leguizamo
Mercuito: Harold Perrineau
Father Laurence: Pete Postlethwaite
Davis Paris: Paul Rudd
The Nurse: Miriam Margolyes
そうでなくともこの映画は、全世界のディカプー萌え腐女子たちがシェイクスピアを猛勉強するきっかけになった映画なんじゃないかと思いましたよ。古典と言うと敷居高いけど、内容はシンプルな純愛物語。設定も、こうして現代の枠に当てはめてみれば、普遍的な金持ち同士の争いで、製作者がどういう意図でこの映画を作ったにしろ、若い女の子たちに古典を紹介するという意味では教育的な映画だったんじゃない?

元のシェイクスピアを読んだことがないので、セリフがどの程度原作に忠実なのかわかりませんが、ストーリーが普遍的なところを考えると、古典に食指が動かないのはまさにこのライティングなんですよね。要するに外国語みたいなもんで、何言ってるのかさっぱりわからないから飽きてきちゃう。日本語字幕では何、「汝は・・・・」とか「なんちゃらしたまう」「・・・であるがゆえに・・・」とかそーいう風に訳されていたの?

って私、当時この映画観てるんですけど、こんなトンデモ設定だったってことすら憶えていなかった。ジュリエットを演じるクレア・デインズが、天使の格好をしてバルコニーから夜空を眺めている姿だけが印象に残ってた。初々しくて純粋な感じで、すっごい可愛いなと思ってたんですけど・・・。今回観たら、「なんだよ」とか思っちゃった。鼻が気になる。鼻が醜女だ。誰かに似てるな~

「プリンセス・フィオナだ!」

と叫んでしまいましたよ。この娘は顔だけでなく、古典セリフが棒読みで、一番ヘタクソでしたね。全く感情が感じられない。唯一自分の言葉として話してるな~と感じるのはディカプーだけだった。他の役者さんたちは、若い人も年寄りの人も、すごく居心地悪そうな感じで、観ている方もちょっと傍観してしまいました。

でもオールスターなんだよね、この映画。ディカプーはもちろんのこと、キャピュレットのオヤジさんが『グッドフェローズ』でモブの親玉を好演したポール・ソルヴィノでしょ、ローレンス神父役のピート・ポスルスウェイトは『ユージュアル・サスペクツ』のMr.コバヤシ役が印象深いし、ジュリエットの婚約者がポール・ラッドじゃんか!それとジュリエットの乳母が、私の大好きな『殺したいほどアイ・ラブ・ユー』でジョーイのお母さん役でちょびっと出てたミリアム・マーゴリーズっていうおばさん。

あと、ロミオの親友を演じていたハロルド・ペリノーって人がすっごいキレイで、「どっかで観たことあるな~」と思ってたら、『マトリックス』のオペレーター、リンクなの?!リンクも好きだけど、すっごい印象違うのだが。この映画ではとにかく、キレイだし、演技上手いし、シェイクスピアのセリフ回しもいい方だったと思うし、すごい良かった。

あとさー、ジュリエットのいとこ、ティボルトがジョン・レグイザモ!笑う~。あの衣装!あの身のこなし!でもめちゃインパクト強くて、サイコー!特典に、この人と、ディカプーと、クレア・デインズのインタヴューが付いていたんだけど、この人が一番マトモそうな人だった。

ロミオがジュリエットに恋をして、ジュリエットのいとこであるティボルトを傷つけたくない、とがんばるのに、ティボルトは気に入らない。こういう抗争とかって、和解しようとすると抵抗する人が必ず出てくるけど、なんなんだろう。ティボルトを見ていると、結局アレだ、自分の強さとか価値が、抗争していたからこそ保証されていたのに、争いがなくなったら自分を証明するための何か他のものを探さなければならないからかな、と思った。ロミオが抵抗せずにボコボコにされればされるほど、ティボルトは困惑した顔をする。これって、戦争がなくなると強さを証明できないじゃんか!とがんばるアメリカ合衆国みたいだな~。

多分、この映画に萌えた全世界の腐女子のみなさんは、あのロミオがジュリエットを訪ねていくプールのシーンとか、ジュリエットの死体が横たわっている教会の映像とかが、セリフがピンとこなくても、ハートにブスブスと来たんでしょうね。私は、うーん、結構バカバカしいと思ったなー。こういうぶっ飛んだ設定って好きなんですけれども、上手くブレンドし切れてない感じしました。さっきも言ったけど、役者さんたちがシェイクスピアのセリフ回しに全然馴染んでないみたいだったし。現代語でやったら良かったかな?でもそうしたらなんの変哲もないMTV風青春映画になっちゃうか。

映画 バズ・ラーマン レオナルド・ディカプリオ クレア・デインズ ジョン・レグイザモ ポール・ラッド ハロルド・ペリノー ポール・ソルヴィノ ミリアム・マーゴリーズ ピート・ポスルスウェイト
映画★★★★★レビュー | コメント(4) | 【2009/04/23 22:39】
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『オープン・ユア・アイズ』-私は『バニラ』の方が好きです
Abre los ojos

バニラ・スカイ』の元ネタですね、はい(町山さん風に)。ほとんど原作に忠実にリメイクしたのだな~というのが最初の印象でしたが、私的には『バニラ』の方が好き。一般に「リメイクは原作を超えられない」事の方が多いですが、これはリメイクが原作の登場人物をもう一段階掘り下げて、さらにいい映画になったいい例だと思うんですが。

Open Your Eyes
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Produced: 1997
Director: Alejandro Amenabar
Writing Credits: Alejandro Amenabar, Mateo Gil
Cast:
Cesar: Eduardo Noriega
Sofía: Penélope Cruz
Pelayo: Fele Martínez
Nuria: Najwa Nimri
まず、主人公である金持ちのバカ息子が、『バニラ』のデヴィッドの方が良かったですね~。デヴィッドは、会社の株主総会に遅れて行くわ、それでも全然悪びれないわ、という我がまま振りが良く出ていたのですが、こっちのセサールくんは、レストラン・チェーンの大物の息子で、金には困らないと言及されるだけだったと思うんですよね。乗ってる車も、フォルクス・ワーゲンとかで、なんか庶民的。

この男が恋に落ちるソフィアは、どちらの映画でもペネロペ・クルスが演じているんですが、これは両方とも良かったですね。でも、こっちの映画の方が冷たいね、ソフィアって。つか、原作を気に入ったトムちん映画化したがったんですよね、これって。で、既にペネロペに目をつけていたんでしょう?『バニラ』では、純粋無垢で初々しいペネロペがいい反面「ちょっとブリッコ過ぎ!」とか思ったんですけど、これって原作の可愛らしさを出したい!と誇張し過ぎちゃったせいかしら?とこっち版を観て思いました。明らかにこっちのペネロペの方が若くて子供っぽいもんね。

あと、主人公の親友の男の子は、『バニラ』のブライアン方が練りこまれてますよね~。容姿はイマイチ、無骨でモテなくてヲタクで、そんなちょっと哀れで同情しちゃうところが、デヴィッドの、「何もかも持っていて、ゆえにおおらかで自己中」な性格を強調していて、すごくインパクトのあるキャラだったけど、オリジナルのペラーヨくんは結構可愛いし、「モテない男の悲哀」ってのが全くなくて、それほど存在感なかったなー。

主人公に振られる女の子も、キャメロン・ディアズのサイコ女の方がインパクト強かったし。こういう解釈にしたのは、記憶がこんがらがってからの恐怖が倍増して、すごく効果的だと思った。

こうしたキャラ・デヴェロップメントを練りまくる反面、デヴィッドと面会する精神科医のおじさんの容姿とか、冒頭の誰もいないニューヨークと、スペインはどこ?マドリッド?違う都市なのに雰囲気がすごく似ていて、原作の味を消さないように忠実に再現したところが、なかなか上手いリメイクだと思うんですけどね。

まあさ、最初に観たのが『バニラ』だったりとか、個人的にアメリカの文化の方が精通しているから、リメイクの方がいいだけかもしんないけどネ。言葉も直接わからないしさ。スペインの文化の方が身近な人には、セサールくんやペラーヨくんの方が真実味があるのかもしれないし。フォルクス・ワーゲンも、スペインではすっげー金持ちの車なのかもしんないし。それに、原作があったからこそ、それをさらに拡げることができたのであって、何もないところから『バニラ・スカイ』は出てこなかったと思いますけどね。

あ、でも事故の後のブサイクさ加減はオリジナルの勝ちですね。トムちんもがんばってたけど、エドゥアルドくんだってかなりの二枚目俳優なのに、すっげえ顔になったもんね。トムちんは、顔がすげくなっちゃったことより、あの顔でディスコでソフィアを見てモノ欲しそうにするしぐさとか、医者にマスクを進められてブチ切れる演技とかの方が哀れで笑ったけど。

映画 オープン・ユア・アイズ アレハンドロ・アメナーバル エドゥアルド・ノリエガ ペネロペ・クルス ナイワ・ニムリ フェレ・マルティネス
最近見た映画 | コメント(0) | 【2009/04/23 04:30】
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『ヴィレッジ』-そんなにヒドイですかコレ?
The Village

これも評判悪いようですね~。プロット確認のためにウィキを見たら、ロジャー・イバートさんがけちょんけちょんにけなしていました。シャマラン監督の映画の特徴は、「Twist Ending」だそうで、つまり、あっと驚くラストがある、という意味なんですけど、それを追って検索して行ったら、http://www.scene-stealers.com/というサイトで、「最悪のTwist Endingトップ10」に選ばれていました(ちなみに同監督の『サイン』もランクイン!)。私は結構面白く観ました。てか、私は、最初に騙されなきゃならないところで騙されてなかったようなんです。(以下ネタバレ)

ヴィレッジ [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 2004
Director: M. Night Shyamalan
Writing Credits: M. Night Shyamalan
Cast:
Ivy Walker: Bryce Dallas Howard
Lucius Hunt: Joaquin Phoenix
Noah Percy: Adrien Brody
Edward Walker: William Hunt
Alice Hunt: Sigourney Weaver
Finton Coin: Michael Pitt
って、ネタかどうかもわかんないんですけど、ウィキでは「最初の子供のお葬式シーンで、墓石の日付が1897年になっている」ことから、このお話の背景が現代じゃない、と観客に思わせておいて、最後に実は現代だった、というのがネタだ、と書いてあったんですけど、私はそんなことに全く注意を払ってなかったので、最初から

あーこれは現代で、アーミッシュみたいに暮らしている人たちの話なのだなあ

って思ってて、それじゃあ最後オチないじゃん!という。でもさー、シガーニー・ウィーヴァー演じるアリス・ハントが、「外は怖いところだ」とか言ってましたよね?それとか、ホアキン・フェニックス演じる息子のルシアス・ハントが、医療品を買うためにヴィレッジの外に出たい、と長老たちに要求するくだり、あれでもう「これ絶対現代」と全く疑い挟む余地なかったよ。なんでと言われても困るんだけど、本当にあの衣装どおりの年代だったら、そんな風に自分たちを隔絶して生きてないでしょ、と漠然と思ったのです。

それは別にどーでも良かったのですが、「Those We Don't Speak Of」ってなんだよ、コレ!とか思っちゃいました。うちの母の田舎が秋田なので、「あ~これ、なまはげだ~」とか思って、きっと、子供をいい子にさせるために村で考えたモンスターなんだな!とかる~く考えていたら、本当にコレが森に生息していると信じているらしい!どう見ても被りモンじゃん!

話の展開は面白いと思いました。恋に落ちるルシアスとアイヴィー(ブライス・ダラス・ハワード)、嫉妬でルシアスを刺す知的障害のノア(エイドリアン・ブロディ)・・・

『サイン』にもホアキン・フェニックス出ていたので、やっぱこういうちょっと変わった容姿の役者が好きなのかな、シャマランって、と思っていたら、今回はエイドリアン・ブロディが出てて、しかも知的障害のある役で、妙に納得してしまいました。この容姿にこのキャラ。ナイス・キャスティング!私エイドリアン・ブロディって結構セクシーだと思うのですけど、この人が本気出してこういう役演じたら、説得力ありますよね。すっげーハマってたもん。

で、ルシアスってのは、あくまでも「正」として描かれていたので、このキャラがあっさりノアに刺されてしまったことにも驚いたし、ノアが障害があることで、一概に責められない存在であるってところもなかなか興味をそそられた。そして、ルシアスを救うために、盲人のアイヴィーが一人で恐ろしい怪物が住む森を抜けて、町にクスリを買いに行かなければならない・・・・・。なんか、おとぎ話みたいで面白い。

森の中では、実在しないはずの「Those We Don't Speak Of」がアイヴィーを襲ってきたりして結構ビビったし、それがノアだったってのもなかなか私的には面白かった。アイヴィーはあんな動きの不自由そうなドレスにマントで、しかも設定が雨上がりで、ドロドロ・ベトベトになりながら、なかなか熱演してましたよね。

で、最後町にたどり着くのかと思ったら、森林公園のレンジャー部隊の男の子がクスリを調達してくれて、で、それを無事持って帰ってきたアイヴィーが「Lucious, I'm back」って。

まーさ、これだけの話で、しかも私みたいに最初のところで全然注意を払ってなかったら、驚きのエンディングも何もあったもんじゃないんですが、私は不思議と「なんだこりゃ!」みたいには思わなかったなあ。長老たちが、外の世界でみんなひどい目に会って、こうやって閉鎖的な世界で暮らしているんだけども、そうなると誰かケガしたりしたときこういうことになるんだなあ、アーミッシュの人とか、この人たちとか、やりたいことはわかるけど、便利なものや役に立つものが存在している以上、モラルに反すると思ってもそれを使わないで、無視して生きていくなんてことできないよなあ、ってなんか色々考えましたよ。

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■M・ナイト・シャマラン監督作品一覧

映画  M・ナイト・シャマラン ブライス・ダラス・ハワード ホアキン・フェニックス エイドリアン・ブロディ ウィリアム・ハート シガーニー・ウィーヴァー マイケル・ピット
洋画 | コメント(6) | 【2009/04/23 03:14】
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ケイト・ウインズレット 映画偉人伝其の五十七
Kate Winslet

本名ケイト・エリザベス・ウインズレット(Kate Elizabeth Winslet)、あだ名はイングリッシュ・ローズ、もしくはコルセット・ケイト。1975年10月5日、イギリスはレディング生まれ。 身長5フィート6 1/2インチ(169cm)

Kate Winslet
ついに偉人伝入りしました。この人は普通っぽいところが好きです。高貴な感じもするのだが、やはりハリウッドの人でないせいなのか、セレブではないところがいいね。女優さん、アーティスト、という感じがする。で、インタヴュー見てみたら、やっぱり本人もセレブにはなりたくないと思っているようでした。

■2002年、ヌードになることに対して:「自分を曝け出すのは好きよ。それほど恥ずかしいと思わないの。脱ぐってことに信念を持てるタイプの女優なのね、私って」

■「アメリカ映画で端役もらうためにLAに引っ越すくらいなら、ブリティッシュ・フィルムや舞台をやってる方がいいわ」

■休暇でウェスト・インディーズに行ったとき、サム・メンデスと電撃結婚したことについて:「そういう計画は全くなかったんだけど、良く考えたらいいアイデアじゃん!と思ったからしちゃったの」

■『タイタニック』を超えよう、なんて思っていたらバカを見たと思うわ。私はイギリス人だし、イギリスが好きだし、イギリスを出たいなんて思ったことはないし。私は女優業を大事に思ってるし野心もあるけど、競争心は強くないの。それに一日の休みもなく女優業していたいわけじゃないし。だから『タイタニック』の後、自分がなぜコレをやっているか、自分に問いただすのは、すごく大事なことだった。もちろん、好きだからやっているって改めて気付いたから。

■「人を愛するということは、その人を解放して、自由にしてあげることよ」

■「人生は短い。そしてそれは今ここにある」

■1996年に始めてオスカーに行ったことについて「エマ・トンプソンが”面白いショウを観に行くようなものよ”って言われたんだけど、本当にそうだったわ。色んな人がいて、キレイなドレスが沢山で。でも私と両親はビバリー・ヒルビリーズみたいだったわよ。車を降りる時に母が私のドレスを踏んずけて、私が”ママ!ママ!”って叫んだりして」

■「映画スターって呼ばれると、肌がざわつくわよ。照れちゃうのね。バカみたいだけど。それって私がイギリス人だからかしら?映画スターって言ったら、ジュリア・ロバーツのような人じゃない?でも、そう呼ばれるときは、まあ、褒められていると思うのだけど、すごい責任重いよ!」

■生まれて始めての仕事は、シュガーパフ・シリアルのコマーシャルで、ハニー・モンスターと踊ったこと。

■普通の靴よりブーツを履くのが好き「しっかり地についてる」感じが。ちなみに大足で知られていて、サイズは11。

レオナルド・ディカプリオと仲良しで、ケイトの子供はレオを「レオ叔父さん」と呼んでいる。

■『エターナル・サンシャイン』のクレメンタインが個人的には一番好きな演技

ルーファス・ウェインライトの『Poses』というアルバムのファン。

■自分自身の訛りそのままで演じたのは『ホリディ』のアイリス役だけ

出演作品

■レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで (2008) .... April Wheeler
■愛を読むひと(2008) .... Hanna Schmitz
■Renard et l'enfant, Le (2007) (voice: English version) .... Narrator
■ホリディ(2006) .... Iris Simpkins

■Flushed Away (2006) (voice) .... Rita
■All the King's Men (2006) .... Anne Stanton
■リトル・チルドレン (2006) .... Sarah Pierce
■Romance & Cigarettes (2005) .... Tula
■Finding Neverland (2004) .... Sylvia Llewelyn Davies
■Pride (2004) (TV) (voice) .... Suki
■エターナル・サンシャイン (2004) .... Clementine Kruczynski
■ライフ・オブ・デビッド・ゲイル (2003) .... Bitsey Bloom
■Plunge: The Movie (2003) .... Clare
■Iris (2001/I) .... Young Iris Murdoch
■Christmas Carol: The Movie (2001) (voice) .... Belle
■Enigma (2001) .... Hester Wallace
■War Game (2001) (voice) .... Mum/Annie
■Quills (2000) .... Madeleine 'Maddy' LeClerc
■Holy Smoke (1999) .... Ruth Barron
■Faeries (1999) (voice) .... Brigid
■Hideous Kinky (1998) .... Julia
■Titanic (1997) .... Rose DeWitt Bukater
■Hamlet (1996) .... Ophelia
■Jude (1996) .... Sue Bridehead
■Sense and Sensibility (1995) .... Marianne Dashwood
■A Kid in King Arthur's Court (1995) .... Princess Sarah
■Heavenly Creatures (1994) .... Juliet
■"Casualty" .... Suzanne (1 episode, 1993)
■"Get Back" .... Eleanor Sweet (3 episodes, 1992)
■"Anglo Saxon Attitudes" (1992) TV series .... Caroline Jenington
■"Dark Season" .... Reet (6 episodes, 1991)
■Shrinks (1990) (TV)

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■チュチュの映画偉人伝~INDEX~

映画偉人伝は、IMDb (Internet Movie Database) の記事をアタシがテキトーにサマって訳したものです。もしこの偉人伝で取り上げてもらいたい映画の偉人さんがいたら、教えてください。がんばって翻訳しま~す。

key Word
映画 俳優 女優 ケイト・ウィンズレット
俳優・女優 | コメント(2) | 【2009/04/22 23:57】
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『愛を読むひと』-こちらも「オスカー納得」です
The Reader

私は女優さんってすっごい大変だと思うのは、若い時には不可能とも思えるような体型を維持させられ、歳を取ると皺やたるみの醜さを大画面で晒さなくちゃいけないという、なんか女の一番イタイところを常にむき出しにさせられるところだと思うんですよね。ケイト・ウィンスレットはこの映画で、歳もそうだけど、一番人には見せたくないような自分を曝け出している!なんかさー、歳取ってくると、顔洗ってすぐはいいんだけど、夜更かしして帰って来たりしたときの、乾燥してシワになってる顔とか、バスルームの鏡で見て「うわっ!」って自分で驚いちゃうくらいなのに、そういうの平気で見せてるもん。これが女優魂じゃなくてなんだっていうんでしょうか。

the reader
dvd on amazon.com
Produced: 2008
Director: Stephen Daldry
Writing Credits: David Hare, Bernhard Schlink
Cast:
Michael Berg: David Kross
Michael Berg: Ralph Fiennes
Hanna Schmitz: Kate Winslet
しかも、ドイツ人に見えません?ケイトってば。なんか、四角四面で、面白味がなくて、ごつい感じで・・・。まあ、こればっかりは、ドイツ人の女性に対してどういう印象を抱いているかで、感じ方に個人差出ちゃうかもしれないけど、アメリカ人演じてるケイト、イギリス人演じているケイトと比べると、ばりばりドイツ人!!って感じする。ドイツの話なのにドイツ人でない人がドイツ訛りの英語で演じるという、『SAYURI』にも匹敵しそうなトンデモ設定だとは思いますが、その限られた中でも、ケイトなりの解釈で演じた「ドイツの女」ってのは、私にはめちゃ納得できた。『さらば、ベルリン』のケイト・ブランシェットもすごかったけど、こっちのケイトと比べると、カリカチュアに見えてしまう。

私はこのハンナというドイツ人女性はナチのスパイで、ユダヤ人を密告して回ったとかそーいうストーリーを想像していたのですが、全然違いました。彼女は、ナチの求人広告を見て、たまたま強制収容所の看守になっただけだったのだが、これまた、たまたまその収容所にいた人がその体験を書いた本を出したため、その収容所で何が行われていたかが、たまたま明るみに出てしまい、裁判になる。

ハンナがまだ電車の車掌さんをしていた時に肉体関係を持った15歳の男の子・マイケルがのちに通っていたロースクールの同級生も、この裁判が単なるスケープゴートじゃないかと指摘していましたが、確かにそうですよね。ハンナは、自分がアウシュビッツに送った女性たちが殺される運命なのを知っていた。

「それなのに、彼女たちを送ったのですか?」

と訊く裁判官に、

「じゃあ、あなたなら、どうしてたの?!」

と訊くと、みんな下を向いて、答えられない。ハンナは、与えられた仕事を遂行しただけで、しかも当時は、それが当たり前だったに違いない。

「この仕事に申し込まなければよかったじゃないか、と言うのですか?」

というハンナ。誰がその問いに答えられるというのだ。ナチとは言ってもほとんどの人は、生活のためにフツーにしている仕事だったのだ。私たちだって、常に仕事の倫理を自分に問いかけたりしてる人なんてほとんどいない。

36歳のハンナに本気で恋に落ちてしまう、15歳のマイケルを演じるデヴィッド・クロスくんはドイツ人らしいのですが、この子もすごいよ。36歳から60歳を演じているケイトも表現力豊かですが、デヴィッドくんは15歳のときは初々しく、23歳のロースクールの学生と時は大人びていて、ちゃんとその歳の違いが出ていた。ちょっとヒース・レッジャーに似てない、この子?すごい演技派だし、下手にハリウッドで成功してヒースの二の舞になるなよ!とか思ってしまった。

結局ハンナは終身刑になり、大人になったマイケルは、離婚して独りになったのをきっかけに、昔ハンナに読んで聞かせた本を朗読してテープに吹き込み、ハンナに送り始める。最初の小包にはカセット・プレーヤーも入っていて、何がなんだかわからないハンナがテープをかけると、あの楽しかった頃の物語りが流れ出す・・・。

私は不覚にもここで泣いてしまった。ケイトやデヴィッドくんの演技はいいけど話が退屈!とか思っていたのに、カセットをかけたら何が出てくるかもわかっているのに、こんなにベタなのに、何故か涙がボロボロ止まらなかった。なんかさー、このハンナって人、すごい孤独な人なんだよね。家族もいないし、字が読めないのだって、きっと家が貧しくて教育を受けられなかったかなんかだと思うし。裁判では他の看守たちに裏切られて自分だけ終身刑になるし、心を許せる他人なんて一人もいなかったと思う。

そんな人が、カセットが送られてくるだけのことなのに、急に生き生きしてくる。監獄に入ってんだよ!それでも人間は、誰かが自分を思ってくれていると思うだけで、何か心待ちにしているもの、それが小さな小さなたわいないものでも、それがあるだけで救われるものなのだ。

逆に、牢獄から出してやると言われても、出て会いたい人もいない、待っててくれる人もいないとなれば、シャバはただ苦労して食っていくだけの、絶望に耐えて生きていくだけのところに過ぎない。『シャウシャンク』でもあったけど、20年も牢獄へ入れて置いてまたシャバに出すのって、本当の罰だよね。ほとんど虐待に近い。まあ、受刑者も悪いことをしたんだから、当然と言えば当然だけど、牢獄に長いこといて上手く社会復帰できる人なんて、ほとんどいないんじゃないかと思う。ハンナもそう思ったのか、自殺してしまうのだけど、自分がしたことを償いたいと、被害者の娘に持っていたお金を渡して欲しいとマイケルに託す。

マイケルが、このユダヤ人のおばさんに会うところも、不覚にも泣いてしまった。おばさんは、収容所で家族がみんな死んだらしく、ハンナに同情も何もしていない。マイケルにもすっごい冷たい。この人にしてみたら、ナチのところで働いていたヤツなんて、理由なんかどーでもいい、みんな死んじまえ!くらいに思っているだろうし、彼女が収容所でした経験、失ったものを考えれば、それも当然なのだ。

マイケルは、ハンナのお金を渡す。おばさんは、お金はあんたがどっかに寄付しなさいと突っ返すが、それが入っていた古い紅茶の缶はもらっとく、という。彼女も収容所に入るとき、同じような缶を持ってたんだけど、ナチの武器を作るのに取り上げられた、という。

このおばさんは、ハンナのことを絶対許すことができない。ハンナのしたことを許せない。でも、自分が収容所で味わった苦しみを、ハンナも幾ばくかは刑務所で味わった、というところで、共感もしているんだよね。ハンナは憎きナチだから、絶対に許せない。でも、この紅茶の缶を持っていた女の人とは心が通じるというか、彼女の痛みは分かる。なんていうのかな、ハンナがナチじゃなかったら、自分が収容所に入ってなかったら、この人のために泣いて上げられたのに、みたいなすごく深い深い痛みみたいなものが感じられて、涙が止まりませんでした。

町山さんが、ケイトが主演女優賞獲ったのは「いや~やっぱ上げないわけにはいかないでしょう、最初30分くらいずーっと裸だし・・・」って冗談めかして言ってたけど、やっぱそれだけじゃないよ!すっごいよ、ケイト!こちらも『ミルク』に引き続き、「オスカー納得」です。

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■ケイト・ブランシェット映画偉人伝

スティーヴン・ダルドリー ケイト・ウィンスレット ベルンハルト・シュリンク レイフ・ファインズ デヴィッド・クロス
最近見た映画 | コメント(16) | 【2009/04/20 07:35】
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『ボーイズ・ライフ』-忘れられないディカプーvsデニーロ
This Boy's Life

ディカプー演じる不良少年が、デニーロ演じる陰湿な継父にネチネチと虐められる様を描く、素晴らしい映画です。いや、マジで、この二人の競演がすごく印象的な映画ですよ。話の内容は忘れても、ディカプーって演技派だなー、デニーロって怖いよ~って、それだけは忘れません。

This Boy's Life
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Produced: 1993
Director: Michael Caton-Jones
Writing Credits: Tobias Wolff, Robert Getchell
Cast:
Toby Wolff: Leonardo DiCaprio
Dwight Hansen: Robert DeNiro
Caroline Wolff: Ellen Barkin
Roy: Chris Cooper
Chuck Bolger: Toby Maguire
Arthur Gale: Jonah Blechman
Bob Slydell: John C. McGinley
自由奔放な母親キャロライン(エレン・バーキン)に片親で育てられたトビー(レオナルド・ディカプリオ)は、キャロラインがボーイフレンドを変える度、仕事を求めて土地を変える度に放浪するような生活を送っている。シアトルに落ち着いたあと、キャロラインはドゥエィト(ロバート・デ・ニーロ)と付き合い始め、安定を求めて結婚するが・・・・・。

キャロライン役のエレン・バーキンのことすっかり忘れてました。ぶっちゃけヘレン・ハントだと記憶してたよ!このお母さん、私好きだなあ。いわゆる Free Spirit ってやつですよね。一攫千金を狙って鉱山掘り出しに行っちゃったりとか。でもその情報の信憑性を探るとか、成功するような計画を立てるとかはしないみたいで、暴力的なボーイフレンドから逃げるために思いつきで行動してしまう。

「あんたは勇敢だけど、常識がない」って言われちゃうシーンがあるんだけど、本当にその通り。もう少し計画性があったら。

息子のトビーは、そんな母親の影響で、ロックンロールやドゥワップを愛し、髪をリーゼントでキメ、ジャック・ロンドンに傾倒し名前をジャックに変える。学校では常にミスフィットで不良たちと仲が良く、しょっちゅう悪いことをしているのだけど、お母さんに悪いなあ、いい子になりたいなあ、と思っていたりする。

もーデニーロは画面に出てきた途端に胡散臭かったですね~。服装から髪型から、いかにも~!って感じで、花を持ってきてくれたり、車のドアを開けてくれたり、女の人に親切にしたりしてても、

「コイツは自分の女だと思った瞬間に、手の平を返したようになる男だろうな~」

という臭いがプンプン。デニーロって、役になりきることで有名だけど、このムサいおっさんと、『グッドフェローズ』のかちょいいジミー・コンウェイが同じ人とはとても思えない。

以前観た記憶では、幼いディカプーがデニーロにボコボコにされるのかと思ってたんですが、実際は、口ばっかりで大した人間じゃないドゥエィトが、不良だけれども実は頭のいいトビーを精神的に虐待していく、と言うものでした。それでも結構辛いけど、こういうお父さん、こういう家庭って、この時代には珍しくなかったんじゃないかなあ。背景は1950年代くらい?

今は人の価値観って多様化しているので、「男はこうでなきゃいかん」とか、「父親は~」とかこの頃よりは厳しくないと思うけど、この頃は、そういう世間の価値観に合わないとバカにされたり批判されたりすごかったのでは?と思う。で、ドゥエィトみたいに小心者で人の目が気になるような人は、自分らしく生きられず、そういう抑圧されたものが、キャロラインやトビーみたいに自由奔放な人に憧れる反面、ムカつくのよ。

私が好きなキャラは、トビーの親友になるアーサーくん。アーサーはすごく頭が良く、口が立ち、大人びて、他のテスタスタロン大放出中のバカな男子たちとは付き合わず、おしゃれな赤いマフラーをして、小さな愛犬とお散歩したりしているので、みんなにゲイだと思われている。トビーは、他の不良たちにそそのかされてアーサーを「ホモ!」とバカにする。

アーサーは、実際ゲイなんだろうなあ、というフェミニンな動きもするんだけど、めちゃくちゃケンカ強くって、トビーをボコボコにする。彼はこの小さな閉鎖的な町では異端で、自分で自分を守って行かなきゃいけないことがわかっているのだ。そしてトビーも自分と同じだってわかると、積極的に声をかけてきて、友達になる。

ホモ・フォビアと呼ばれる、ゲイを忌み嫌う男は、自分がホモなんじゃないかという自己嫌悪を実際のゲイの人たちに投影している、と言われるけど、ドゥエィトもアーサーを嫌う。これって、ゲイが男らしくない、ということの象徴であると同時に、異端の象徴なんだろうなと思う。私がアーサーを好きなのは、自分が変わっているのを受け入れて、でもだからと言って他の人より劣っているわけではない。他人にないことを羨むんじゃなくて、自分の持っているものを楽しもうという、ある意味開き直っているところなんですよね。

トビーはそこまで昇華しきれてなくて、アーサーは、そんなトビーにいつも自分の率直な、ウソのない意見を言い、真摯に付き合う。まだ開花中のトビーは、ストレートなアーサーの言葉にムカついたり落ち込んだり、子供っぽい反応をするんだけど、頭いいからそれが正しいことはわかっている。

最後、トビーもアーサーも、広い世界に飛び出して、自分なりの幸せを見つけたのだな、と思わせるラストでほっとした。子供ってのは純粋でトラウマを受けやすく、だけどバカで性急なので上手くそれを乗り越えていけないんだけど、時間や周りの人の愛情でいつかは傷を癒し、そこそこ真っ当な大人になっていくもんだと信じたい。

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★おすすめ映画★ | コメント(4) | 【2009/04/19 18:52】
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『エイプリルの七面鳥』-大人への通過儀礼
Pieces of April

◎俺のオススメ映画を越えてゆけ◎パトリシア・クラークソンが出ていると紹介されていたので、観てみましたが、とっても面白い映画でした。ネタバレがあるような映画じゃないんですけど、誰と誰が家族で、その人たちの関係がどんなんで、とかそーいうのが物語が進むにつれてじわじわわかってくる、という手法の映画なので、これから観ようと思う人はこの先読まない方がいいかも。映画紹介のサイトとかで思いっきりプロット暴露しているんですけど、知らないで観た方が面白いと思う。

pieces of april
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Produced: 2003
Director: Peter Hedges
Writing Credits: Peter Hedges
Cast:
April: Katie Homes
Bobby: Derek Luke
Jim: Oliver Platt
Joy: Patricia Clarkson
Beth: Alison Pill
Timmy: John Gallagher Jr.
ニューヨークの貧しいきったねーアパートに住んでいるエイプリルが、恋人ボビーと同じベッドで目覚めるところから始まります。で、すっげー衛生状態の悪そうなキッチンで、解凍した七面鳥を洗っているところとか、ウゲェ~っ。越えてゆけのCさんは、エイプリルのつけているブレスレットが可愛いって言ってたけど、アレ付けて料理すんな~!サルモネラ菌がー!とか思いながら観てました。この辺グロい!

場面変わって郊外に住む家族。パトリシア・クラークソン演じるジョイはかなりエキセントリックなお母さんらしく、家族は彼女に翻弄されているようだ。この家族がまたクオリティ高いのよね~。父親役のオリバー・プラットは、ジョン・C・ライリーのような冴えないサイド・キックとかで多彩な映画に出てた名脇役だし、娘のベスは、今注目のアリソン・ピル。『Dan in Real Life』ですっごいシニカルな娘役で出てて「おっ」と思ったんだけど、『ミルク』ではすっげー成長していて、カッコ良かった。ちょっとエレン・ペイジと被る芸風なのだけど、この子の方がタイプ・キャストされてないから将来性あるかも。顔もおまんじゅう顔ですごい個性的だし。

息子のティミー役の男の子は全然知らないんですけど、劇中ではこの子がお母さんのお気に入りで、ベスはあんまり好かれてないの。お母さんはすっごい自由奔放でアート系な性格らしく、四角四面なベスは、どちらかと言うと平凡なお父さんのお気に入りのようである。

で、この家族がテキトーにドレス・アップして車に乗って出かける下りで、実はエイプリルはこの家の娘で、サンクスギビングのディナーに家族を招待したんだな、ということがわかる。ベスはあんまりエイプリルを好きじゃないみたいなんだけど、他の人たち、特にお母さんがエイプリルのことどう思ってんのかはまだ良くわからない。でもまあ、エイプリルのゴス・メイクとか、ニューヨークの安アパートに住んでるとか、ボーイフレンドが黒人であるとか、いわゆる家族からちょっとはじかれた存在であるのだな、というのはわかる。

この映画って、2009年の『レイチェルの結婚』を彷彿とさせましたね。アン・ハサウェイの演じるキムも、ゴス・メイクで、ティーンエイジャーの時からクスリやったり、家に火をつけたり、問題児だった。で、やっぱりお母さんと確執があるんだよね。お父さんは間に立ってオロオロするだけなんだけど、やっぱり母娘関係って絆が深く、ゆえに複雑なのだろうか。

パトリシア・クラークソンって、トシなのにすっごくキレイで、それで注目し始めたのですが、この映画では行動がヘンな上に見た目も超エキセントリックで、今まで観たのと感じ違うな~と思ってたんですけど、このお母さんは乳がんで余命幾ばくもなく、だからエイプリルがサンクスギビングに招待したのだ、とわかってくる。このお母さんは問題児のエイプリルに辟易として、「もうこの娘には愛想が尽きた」なんて言ってんだけど、そういう娘に限って自分にそっくりなんだから、親子ってのは不思議だよね~。どー考えてもエイプリルがグレたのは、ぶっ飛び母さんの血を引いているからだとしか思えない。そりゃ愛憎関係にもなりますわな。

で、ニューヨークまでの道中、このお母さんの自己中ぶりが可笑しいのだけど、だんだん具合悪くなってきてトイレ休憩の度にゲロったりしてて、「やっぱ乳がんって辛いんだ!」とか思うと可哀想になってくる。見た目ヘンだったのも、実はキモセラピーで髪が抜けて、カツラだったからだ、というのもわかってくるし。

さて、そうこうしている内にもエイプリルはディナーの準備を進めていくのだが、まー普段料理したことないから、皮むき器を使っていながら手を切ったりとかあり得ない失敗続き。しかもオーブンが壊れていて、メインの七面鳥が焼けない。オーブンを貸してくれる人を探してアパート中の扉を叩いて回るエイプリル。その過程で見られるアパートの住人たちが良く描かれていてまたいい。

ああいう崩れかかったアパートに住むなんて、若くて金のない奴か、まともな仕事に就けないやばい人、という印象があるけど、黒人の老夫婦とか、アジア人の大家族とか、実直に働いているけれどもマイノリティであるがゆえにああいうところにしか住めないのかな、と考えさせられた。。建物はグラフィティだらけで、住人も私たちのような郊外に住む人から見るとタフでラフで怖いのだけど、そういう中で暮らして行けるんだなあ。今では自分には考えられないよ、ああいう生活。

若いベガンの女とか、ゲイ(ジュツカ?)っぽい男とか、若い人たちは個人主義で冷たいんだけど、黒人夫婦とアジア人の家族は、エイプリルを助けてくれる。特に面白かったのは、英語が不自由なアジア人家族と交流しようとしてエイプリルが「私たち白人だって元々は移民なのよ」という話をしようとするのだけど、話している内に「白人はどかどかここへやってきて、インディアンたちを大虐殺して搾取して隔離した・・・・」という話になって行っちゃってちょ~気まずい雰囲気になっちゃうところ!

サンクスギビングとかクリスマスとか、こういう年間行事って面倒くさいし、ストレス溜まるし、疲れるし、毎年やってるとダレて来るし、特に若い時は儀式的なもので本当につまらない。でもエイプリルは、誰かのために料理を作り、招待し、皆が楽しいときを過ごせるようにと自分が奉仕することを成し遂げて、一つ大人になり、また家族やご近所さんと人間的な繋がりを持てたんだと思う。そしてお母さんが死に行くというのは、一人立ちしなくちゃならないということの象徴なのじゃないか。コレは、実は女の子が大人になって行く通過儀礼を描いた作品なんじゃないかしら。

ピーター・ヘッジズ ケイティ・ホームズ オリヴァー・プラット アリソン・ピル
今日観た映画 | コメント(5) | 【2009/04/19 09:52】
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キャメロン・ディアス[偉人伝外伝]出演作品一覧
Chu's Filmography @ A Glance

Cameron Diaz

本名キャメロン・ミシェル・ディアス、あだ名はキャミ。 1972年8月30日、カリフォルニア州サンディエゴ生まれ。 身長5フィート9インチ(175cm)。

Cameron Diaz
■Untitled James Mangold Project (2010) (announced) (rumored)
■Shrek Goes Fourth (2010) (post-production) (voice) .... Princess Fiona
■The Box (2009/I) (completed) .... Norma Lewis
■私の中のあなた (2009) .... Sara Fitzgerald
■"Saturday Night Live" .... Kiki Deamore / ... (3 episodes, 2008-2009)
■What Happens in Vegas (2008) .... Joy McNally
■Shrek the Halls (2007) (TV) (voice) .... Princess Fiona
■Shrek the Third (2007) (voice) .... Princess Fiona
■ホリディ (2006) .... Amanda Woods
■イン・ハー・シューズ (2005) .... Maggie
■Far Far Away Idol (2004) (V) (voice) .... Fiona
■Shrek 2 (2004) (voice) .... Princess Fiona
■Charlie's Angels: Full Throttle (2003) .... Natalie Cook
■Shrek 4-D (2003) (voice) .... Princess Fiona
■Gangs of New York (2002) .... Jenny Everdeane
■Minority Report (2002) (uncredited) .... Woman on Metro
■My Father's House (2002) .... The Girl
■The Sweetest Thing (2002) .... Christina Walters
■バニラ・スカイ (2001) .... Julie Gianni
■Shrek (2001) (voice) .... Princess Fiona
■The Invisible Circus (2001) .... Faith
■Shrek in the Swamp Karaoke Dance Party (2001) (V) (singing voice) .... Princess Fiona
■Charlie's Angels (2000) .... Natalie Cook
■Things You Can Tell Just by Looking at Her (2000) .... Carol Faber (segment "Love Waits For Kathy")
■Any Given Sunday (1999) .... Christina Pagniacci
■Being John Malkovich (1999) .... Lotte Schwartz
■Man Woman Film (1999) .... Random Celebrity
■Very Bad Things (1998) .... Laura Garrety
■There's Something About Mary (1998) .... Mary
■Fear and Loathing in Las Vegas (1998) .... Blonde TV Reporter
■A Life Less Ordinary (1997) .... Celine Naville
■My Best Friend's Wedding (1997) .... Kimberly Wallace
■Keys to Tulsa (1997) .... Trudy
■Head Above Water (1996) .... Nathalie
■Feeling Minnesota (1996) .... Freddie Clayton
■She's the One (1996) .... Heather Davis
■The Last Supper (1995) .... Jude
■The Mask (1994) .... Tina Carlyle

『Filmography at a glance』は、出演作品何本か観てるんだけど、『偉人伝』書くほどの思い入れはない役者さんの出演映画の一覧です。段々収集つかなくなってきたんですけど、偉人伝だと訳したりするの結構時間かかるんだお~。要するに手抜きなんですけど(爆)、先々、偉人伝に昇格することもあると思うんで、リクエストがあったら言ってくださ~い!
俳優・女優 | コメント(0) | 【2009/04/15 04:59】
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『永遠のこどもたち』-字幕読むのに精一杯
The Orphanage (El orfanato)

これもついつい赤姫さんのマジック・レヴューに魅せられて借りてしまいましたが、なんだよー、スパニッシュかよ!字幕読むのめんどくせーじゃんか。この映画って、ホラーとかスリラーと言うよりミステリーなので、物語りがすごく面白く、内容を追うためにしょっちゅう一時停止して観るハメになりました。でもねー、スパニッシュわかったよ!日本ではNHKで、アメリカでは大学で、少し習ったのですが、今でも結構わかる!どんでえすた、とかそういうの「あーそうそう!」とか思いながら観てしまった。

el orfanato
Produced: 2007
Director: Juan Antonio Bayona
Writing Credits: Sergio G. Sanchez
Cast:
Laura: Belen Rueda
Carlos: Fernando Cayo
Simon: Roger Princep
そんなことはどーでもいいのですが、内容がミステリーなので、この先ネタバレになります。

お母さんのラウラは、行方不明になった息子のシモンが、館に住み着く子供の幽霊に連れて行かれたと言い張って、周りの人が段々うんざりしてくるのですが、最後、シモンの死体を見つけて、

「この子を生き返らせて!」

っていうと、灯台に光が灯って、シモンが生き返るじゃん?と思わしといて、実はラウラが死んだんだ!ってのはブリリアントでしたよね~。「おお~!」と思ったよ。でもそうするとさ、子供の幽霊云々は、やっぱりラウラの頭の中の出来事だったのかなあ?でも殺された子供の骨とか出てきたから本当なのか。あ、そっか、シモンの居場所をみつけたのだって、子供たちの幽霊の手引きがないとわかんないもんね。

で、最後の最後で、だんなさんがラウラが死んだ部屋で、自分がラウラに上げたネックレスを見つけると、キーっとドアが開いて、旦那さんが微笑むシーンで終わるじゃない?あれはなんなの?!あれが怖かったの。旦那さんも死んじゃうのかしら?何を見て微笑んでいるのだろう?ラウラ?シモン?子供たち?

ゲーム、とか言って、いろんなヒントがいろんなところに隠してあるじゃん?あれって、旦那さんがやったのかと思ってたんだよね。全然根拠ないんだけど、他に出来る人いないからさ。なんか、もうこの館を出よう、という話をしていたくらいから「これ旦那さんがやったんじゃないか?」と思い始めてたので、最後、彼がにこっと笑ったとき、「う~~~ん」とうなってしまった。

すごく良くできていて面白かったのですが、他にツッコミどころもなく、ここが特に面白かった、というところもありません。字幕読むのに精一杯でした。

映画 J・A・バヨナ ギレルモ・デル・トロ ベレン・ルエダ フェルナンド・カヨ ロジェール・プリンセプ ジェラルディン・チャップリン
見た映画の感想 | コメント(4) | 【2009/04/12 08:31】
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『いとしい人』-あんまり説得力ないな~
Then She Found Me

コレ、ずーっとビデオ屋にあったんですけど、カバーを見る限りちょぉ~くだらない人間ドラマだろうな~と思って全く観る気なかったのですが、またもやブロ友・赤姫さんのレヴュー・マジックでその気にさせられて観てしまいました。

Then She Found Me
Produced: 2007
Director: Helen Hunt
Writing Credits: Alice Arlen, Victor Levin
Cast:
April Epner: Helen Hunt
Bernice Graves: Bette Midler
Frank: Colin Firth
Ben Green: Matthew Broderick
赤姫さんも言及してましたが、確かにヘレン・ハントが39歳ってのはキツイわ。下手すっと母親役のベット・ミドラーの方が若く見えちゃうもん。ちなみに好奇心で調べてみたら、ヘレン・ハントは1963年生まれ、、ベット・ミドラーは1945年だって!ええ~!ヘレン・ハントって55歳くらいかと思ったよ。

39歳っつったら、ケイト・ウインズレットとか、ケイト・ブランシェットとか、アタイの大好きなローラ・リニーとか持ってくれば良かったのに!それか、『ベンジャミン・バトン』の特殊メイク部隊を(笑)。でも、予算が少なかったみたいだからダメか。ヘレン・ハントはこの原作をいたく気に入って、自分で監督・映画化するために奔走したが、なかなか出費してくれる人がみつからず、今回もベット・ミドラーマシュー・ブロデリックは、ヘレンの熱意にほだされて破格のギャラで出演してくれたそうだし。でもケイト・ウインズレット、ケイト・ブランシェット、ローラ・リニーって、結構趣旨に賛同してくれればインデペンデントでも出てくれるでしょ?まーその辺ケチって自分で演じちゃったために、映画の質を落としてしまいましたな、ハント監督。

ウィキで読んだら、キャラ設定とかあまり原作に忠実じゃないらしいので、それだったらヘレン・ハントの役を50歳くらいに設定しちゃっても良かったのにね。あ、でもアレか、自分ではまだまだ39歳イケる!と思ったのかな。まあ46だったら出来ないことないハズなんだけど、この人ダメだよ。目尻とか口角が下がっちゃって、実齢より老けて見える。画面に映るとビックリしちゃうもん(ヤニックには似てなかったけど)。それと、痩せすぎなんだよね。ベット・ミドラーはコロコロしているけど、だからこそ生き生きして若く見えた。ヘレン・ハント、ヨボヨボって感じだもん。

まー自分も女としてどんどん容姿は衰えて行くわけで、あんまり人のこと言うもんじゃないですが、映画的にこれはダメ!いくら設定が39歳でも、本人が画面に出てくる度に

「この人は39歳、この人は39歳」

と自分に言い聞かせないといけないくらい信憑性がないと、ストーリーもウソくさくなっちゃうんだもん。ローラ・リニーが、39歳になって生みの親に会う、って設定なら「ああ~」って納得行くんだけど(それにローラ・リニーのお母さんがベット・ミドラーってハマると思わん?)、55歳くらいに見えちゃうヘレン・ハントが「あなたが母親って、どうやって証明するのよ!」みたいに感情的になられても、「50歳過ぎて生みの母親がどーとかって、そんな熱くなるなよ」と言いたくなってしまうわ。

赤姫さんが「子供が欲しい、しかも養子じゃダメで、自分で生んだ子じゃなきゃイヤ、というのがわからないので、この話もよーわからん、というよなことを書いてらしたのですが、私も養子でいいじゃんと思ったね。でも、個々のオーディエンスの趣向じゃなくて、なんで主人公のエイプリルがそれほどまでして実子が欲しいかってのがあんまり説得力ないんじゃないかしら、この映画。

エイプリルは自分が養子だったから実子が欲しい、という背景なのですが、養父母とも上手く行ってたみたいだし、弟とも仲いいし、逆に「血が繋がってなくてもいいじゃん」って思える環境じゃない?と私には思えてしまうんだよね。

って書くと「実は私は養子なのですが、養子じゃない人にこの気持ちはわからないと思います」ってコメが入ったりするのだろうけど、養子じゃない人に養子の気持ちをわからせるのがいい映画なんじゃないでしょうか。

あとさ、登場人物がみんな嫌なやつばっかりってのも気になる。ベット・ミドラー演じる実の母が、今更名乗り出てきたくせに自分勝手で、会話とか絶対エイプリルに主導権を握らせないところとか、エイプリルのところから逃げ出す旦那はもー、女の風上にも置けない、男のさらに腐ったような奴だし、新しくできる彼氏は、テンパー高くて、気に入らないことが起こると状況を確かめもせず激爆する、こういう奴と結婚したら暴力夫になるよ。歩き方も虚勢を張ってるような歩き方せん?で、エイプリルも自分自分、ってタイプだし。

こういう自分勝手なキャラって、なんでそんな風になっちゃうのかが納得できれば「あ~私もこういう風になっちゃうな・・・」とか共感できちゃうんだけど、わからないとただあきれちゃって、「もーいい加減にしなよー」みたく傍観しちゃいますよね。

やっぱ、ハント監督一作目だから、キャラを描ききれなかったのか。

ヘレン・ハント エリノア・リプマン ベット・ミドラー マシュー・ブロデリック コリン・ファース
今日観た映画 | コメント(3) | 【2009/04/11 21:24】
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『ミスト』-思いもよらないビターなラスト・・・・・
大きな台風が来た次の日、木が倒れて窓を割ってたりとか結構被害が出て、街に息子と隣に住んでる人と買出しに行ったデヴィッドは、スーパーで買い物しているときに、街の住人ダンが血まみれで駆け込んできて、近所の人が霧の中に引きずり込まれて殺された!と告げるところに出くわす。買い物客が困惑していると、スーパーの外は一寸先も見えないほどの濃い霧で覆われて行く・・・という設定は、霧の中に何がいるのか全くわからないところが売りなので、この先ネタバレになります。

mist
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Director: Frank Darabont
Writing Credits: Frank Darabont, Stephen King
Cast:
David: Thomas Jane
Mrs. Carmody: Marcia Gay Harden
Amanda: Laurie Holden
Ollie: Toby Jones
Jim: William Sadler
Irene: Frances Sternhagen
Dan: Jeffery DeMunn
最初に殺されるのは若い男の子なんですけど、「出たら危ないよ」って言ってのに「大丈夫だよ」って出ちゃうキャラがいるのは、ホラー映画の約束ですよね~。で、こういう人が必ず殺されるんです。なのに怖いの!しかも、いかにも「作り物」というタコの足みたいなのに「わー!!!」とか引きずられて行くだけなのに、なんかすごい盛り上がる!

で、次は巨大な蚊、というくだらねー設定なのにも関わらず、ソレがスーパーのガラスを割って入り込んできて、ぶんぶん飛び回ってるところなんか、ぎゃー!怖いよー!とか叫びながら観てしまった。しかも、あの若くてキレイな女の子が刺されて、顔がぶんぶくれになって死ぬところとか最高!

「ああ~、蚊ってちっちゃいからアレだけど、あんだけ大きかったらああなるな~」

って妙に納得したりとか。

この後も、隣の薬局では巨大蜘蛛が人間の身体にタマゴを産み付けたりとか、それをわざわざ見せたりとか、かなりB級色漂ってるのに、怖いのよね~。バカくさいと思いながらも頭の片隅で、「いや、でももしこれがマジに起こったら怖い!」って思ったりして。「早く!早く逃げるのよ!」とかソファの上で足をバタバタさしちゃったりとか。

あと、革ジャンにバンダナというマルボロマンみたいな男が

「俺がショットガンを取ってくるぜ」

と外の駐車場に止めてある車に行くと申し出る。で、何かの時のために、とロープを腰に巻きつけて行く。もうこの時点で、この人が霧の中にいる怪獣に食べられて、ロープで引き戻したときには無残な死体が戻ってくるだけ、って読めちゃうのに、この人の下半身だけするするっと戻ってきたときには素直に「ぎゃー!怖いー!」とか叫んでいる自分が可笑しくて笑っちゃった。

キャラもすごい良くて、マーシャ・ゲイ・ハーデンが演じるミセス・カーモディがたまりません。「ミセス」って、旦那が気の毒!というくらいウザい、神がかりなおばさんで、「神に背いた報いだ。私は神の代弁者だ」とか言ってウザがられるのだけど、巨大蚊が胸にとまったのに刺されなかったことから信者が出きて、主人公のデヴィッドとかが理性的に何とかしようとしているときにスーパーの隅で演説を始めてしまい、小さなカルト集団を作ってしまう。

それから、ジムっていう、虚勢を張ってるおっさんがすげーいい!演じるウィリアム・サドラーって人は、色んな映画で観たことある気がするのですが、「コレ」って言えるほど印象がないという、典型的な脇役キャラの人で、こういうチンケな、しょーもない人の役がめちゃくちゃ上手い。最初は主人公のデヴィッドに、

「おめえ何様だと思ってんだよぉ。偉い芸術家だかなんだかしんねえが、俺たちに命令するんじゃねぇ!」

とか言って、外へ出ると言い張るんだけど、若い男の子が襲われると、何も出来ずに震え上がって「I'm sorry, I'm sorry」って連発するところとかサイコー。それが中盤にミセス・カーモディが宗教カルトみたいになって行っちゃうとき、一番熱心にお祈りしてたりして。もーこの小心者ぶりが最高です。

あと、スーパーのアシスタント・マネージャーのオリー。背低くて、冴えない容貌で、しかもスーパーのアシスタント・マネージャーというキャラなのに、実は射撃の名人で、たった一つしかない拳銃を任される。冷静に物事に対応するし。この人といいジムといい、物語りが進んで行くに従って印象が変わっていくようなキャラを置くところが上手い。

で、もっとすごいのは、何をやってもほとんど何も上手く行かないんだよね。だからお約束が生きているのかしら、この映画って。なんか、マルボロマンがショットガンを取りに行くとき、ミセス・カーモディが、「あんたは外で死ぬわよ」って言って、「なんだよ、このババア!」って思うんだけど、その通り死んじゃうし、ミセス・カーモディみたいなイヤ~なキャラってどっかで仕返しされるはずなのに、どんどんこの人の言うとおりになっていっちゃうのよ!

この手の映画って、周りの状況が緊迫してる割りには主人公とその一派が色々頭を捻ってやることが成功し、最後は逃げられるんじゃないか、と希望が見えてくると逆に「なんだよ~たいしたことないんじゃん!」ってすごく興ざめなんだけど、この映画は全然状況が改善されない。

それどころか、スーパーの中にいる人たちが揉め出す。このお話は、つまりこういう状況になったら人間ってどういう行動を取るだろうか、という発想から生まれた話らしいけど、それがリアルでいいですよね。神だなんだと言い出す人、全く非現実的なのに、そういうものに惹き付けられる大多数の人たち、そして仲間割れし始めたり、違う行動を取ろうとすると責めたり、誰かをスケープゴートにして、普通の人が普通の人を殺したり。

で、常に冷静に対処していた主人公とその一派が逃げ出すのですが、この人たちが助からない。この手の映画観てると「当てもないのに車で、どうしようってんだろう?」って思うことない?「どこに逃げるんだよ」みたいなさ。まさにその通りで、せっせと走って行くのですが、何もこれといって救いは見つからず、ガソリンがなくなってしまう。全くドラマも何もなく、ガソリンがなくなってしまうという地味さがリアル。

最後は、ネタバレしますと言いながらもこの衝撃のラストは言いたくない、というほどの・・・・。衝撃、ってそれほどドラマチックじゃないんだよね。肩透かしというか、やっぱ地味なんだけど、これ痛いよね~。最初のアホな巨大化した昆虫から、こんなビターなラストは想像付きませんでした。

映画 フランク・ダラボン トーマス・ジェーン マーシャ・ゲイ・ハーデン トビー・ジョーンズ ウィリアム・サドラー
DVDレビュー | コメント(5) | 【2009/04/11 11:21】
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パトリシア・クラークソン[偉人伝外伝]出演作品一覧
Chu's Filmography @ A Glance

Patricia Clarkson

本名パトリシア・デイビーズ・クラークソン。1959年12月29日、ルイジアナ州ニューオーリンズ生まれ。 身長5フィート5インチ(165cm)。

Patricia Clerkson
■Main Street (2009) (pre-production) .... Willa
■Cairo Time (2009) (post-production) .... Juliette Grant
■Shutter Island (2009) (post-production)
■2081 (2009) (post-production) .... Narrator
■Whatever Works (2009)
■それでも恋するバルセロナ (2008) .... Judy Nash
■エレジー (2008/I) .... Carolyn
■Phoebe in Wonderland (2008) .... Miss Dodger
■あぁ、結婚生活 (2007) .... Pat Allen
■ラースと、その彼女 (2007) .... Dagmar
■幸せのレシピ (2007) .... Paula
■Blind Date (2007) .... Janna
■"American Masters" .... Narrator (1 episode, 2007)
■All the King's Men (2006) .... Sadie Burke
■The Woods (2006) .... Ms. Traverse
■Good Night, and Good Luck. (2005) .... Shirley Wershba
■"Six Feet Under" .... Sarah O'Connor (7 episodes, 2002-2005)
■The Dying Gaul (2005) .... Elaine Tishop
■Miracle (2004) .... Patty Brooks
■Dogville (2003) .... Vera
■The Station Agent (2003) .... Olivia Harris
■エイプリルの七面鳥(2003) .... Joy Burns
■All the Real Girls (2003) .... Elvira
■Carrie (2002) (TV) .... Margaret White
■The Baroness and the Pig (2002) .... The Baroness
■Heartbreak Hospital (2002) .... Lottie Ohrwasher
■Far from Heaven (2002) .... Eleanor Fine
■Welcome to Collinwood (2002) .... Rosalind
■"Frasier" .... Claire French (5 episodes, 2001)
■The Safety of Objects (2001) .... Annette Jennings
■Wendigo (2001) .... Kim
■The Pledge (2001) .... Margaret Larsen
■"Wonderland" .... Tammy Banger (2 episodes, 2000)
■Joe Gould's Secret (2000) .... Vivian Marquie
■Falling Like This (2000) .... Caroline Lockhart
■グリーンマイル (1999) .... Melinda Moores
■Wayward Son (1999) .... Wesley
■Simply Irresistible (1999) .... Lois McNally
■Playing by Heart (1998) .... Allison
■The Wedding (1998) (TV) .... Della McNeil
■High Art (1998) .... Greta
■London Suite (1996) (TV) .... Diana Nichols
■"Murder One" .... Annie Hoffman (20 episodes, 1995-1996)
■Jumanji (1995) .... Carol Anne Parrish
■Pharaoh's Army (1995) .... Sarah Anders
■She Led Two Lives (1994) (TV) .... Desiree Parnell
■Caught in the Act (1993/I) (TV) .... Meg
■"Queen" (1993) TV mini-series .... Lizzie
■Four Eyes and Six-Guns (1992) (TV) .... Lucy Laughton
■An American Story (1992) (TV) .... Barbara Meade
■Legacy of Lies (1992) (TV) .... Pat Rafael
■Blind Man's Bluff (1992) (TV) .... Dr. Virginia Hertz
■"Davis Rules" .... Cosmo Yeargin (8 episodes, 1991)
■"Law & Order" .... Laura Winthrop (1 episode, 1990)
■Tune in Tomorrow... (1990) .... Aunt Olga
■"Tales from the Crypt" .... Suzy (1 episode, 1990)
■The Old Man and the Sea (1990) (TV) .... Mary Pruitt
■Everybody's All-American (1988) .... Leslie Stone
■Rocket Gibraltar (1988) .... Rose Black
■The Dead Pool (1988) .... Samantha Walker
■The Untouchables (1987) .... Catherine Ness
■"The Equalizer" .... Deborah Wade (1 episode, 1986)
■"Spenser: For Hire" .... Elizabeth Haller (1 episode, 1985)

『Filmography at a glance』は、出演作品何本か観てるんだけど、『偉人伝』書くほどの思い入れはない役者さんの出演映画の一覧です。段々収集つかなくなってきたんですけど、偉人伝だと訳したりするの結構時間かかるんだお~。要するに手抜きなんですけど(爆)、先々、偉人伝に昇格することもあると思うんで、リクエストがあったら言ってくださ~い!
俳優・女優 | コメント(0) | 【2009/04/11 04:11】
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『エレジー』-誰が哀歌を歌うのか・・・・・・
Elegy

初老だけどまだまだイケてる大学教授、デヴィッド(ベン・キングスレー)が、ムチムチエロエロの女子大生・コンスエラ(ペネロペ・クルス)に本気で恋をし、嫉妬し過ぎて捨てられるが、最後どんでん返しな話なので、この先ネタバレになります。

elegy
Produced: 2008
Director: Isabel Coixet
Writing Credits: Nicholas Meyer, Philip Roth
Cast:
Consuela: Penelope Cruz
David: Ben Kingsley
George: Dennis Hopper
Carolyn: Patricia Clarkson
Kenny Peter Sarsgaard
Amy: Deborah Harry
最初は、歳を取って若い人に惚れるといつか去られてしまう、というところが「エレジー(哀歌)」なのかな、と思ってたんだけど、若い彼女の方が乳がんになっちゃって、ああ、こっちがエレジーなのか!と思ったら、親友のジョージ(デニス・ホッパー)は脳の腫瘍(だと思う)で死んじゃうし、親友と若い彼女に先に死なれたら、それこそエレジー?と、どれがエレジーなんだかわかんなくなってしまいました。

つまり全部エレジーなのかしらん。

嫉妬し過ぎて捨てられた、と書いたけど、本当はデヴィッドの方がコミットできなくて捨てられたのよね。そう書いちゃうとネタバレになっちゃうかなと思ったのでああいう書き方をしたのですが。このシーンは面白かったなあ。コンスエラに、

「あなた、私のことどう思っているの?私との将来を考えてお付き合いしてくれているの?」

と言われ、

「君との将来は怖い」

というデヴィッド。彼は、自分の方が30以上も年上で、未来のあるコンスエラがいつか去って行ってしまうのが怖い、と言っているのですが、実際は、デヴィッドは独りでいたいのよ。若くてキレイなコンスエラが誰かに奪われたらどうしよう、と毎日モンモンとしているくせに、コンスエラとカップルになって独身の自由を奪われるのはイヤという、なんつー自分勝手。

だからセフレとして20年以上もカジュアルな関係を続けているキャロライン(パトリシア・クラークソン)も捨てられない。この人の方が自分のライフ・スタイルに合っているのに、本気で入れ込んでいるのはコンスエラであるという葛藤。

デニス・ホッパー映画の中で言う、「grown old, but not grown up」だっけ?「歳は取ったけど、大人にはなってない」ってセリフ、本当だよな。自分のスタイルは完全に確立されているのに、全くそぐわない人と恋に落ちてしまう。そして自分を自制できない。

息子のケニーとの会話を聞いていてもわかるけど、デヴィッドは結婚はおろか、長期のパートナーを持つような生活をする気は微塵もないんだよ。ただ、コンスエラがそれを求めていて、彼女を失いたくないだけで。

コンスエラが乳がんになったというのはきっと、デヴィッドが女性の外見重視で刹那的な恋愛ばかりしてきたことを止めなければダメです!という映画の断罪なんだろうな。デヴィッドが初めて本気で恋に落ちた女が、今まで見た中で一番美しいおっぱいを失う・・・・。

良く考えてみれば、コンスエラは死んだかどうかわかんないんだよね。死んでなければ、デヴィッドは生まれて初めて、そして多分人生で最後の、本当にコミットした関係を築くチャンスを与えられるかもしれないんだけど、なんか手遅れみたいなニュアンスだったから、やっぱり死んじゃったのかなあ。

親友のジョージがデニス・ホッパーつーのもむちゃくちゃ驚いたんだけど、その奥さん役がデボラ・ハリーだったのにはひっくり返った。この二人はすごい平均的な、特に仲良くもない、余り会話もない夫婦らしく、ジョージは適当に浮気もしていたようで、きっとデヴィッドは「結婚なんて良くてこんなもんだ。俺は思い切って別れて良かった」くらいに思っていたと思うんだけど、そのジョージが最後の方で、「いやー、実は最近、女房と上手くいってるんだ」なんて言い出す。

私は最近になって、キライだの冷めただのなんだの言っても、長いこと一緒にいるってことのパワーを思い知ったのだけど、このジョージのエピソードはそれを象徴していたなあ。そりゃあいつも上手く行くもんじゃないし、本当にお互いガマンできないくらいイヤになることもあるんだろうけど、騙し騙しやっていったら、たまにはこういういいときもある、ってそれが長く付き合うことの良さなんだろうなと思った。

セフレのキャロラインは、

「私くらいの年齢になると、出会い系のサイトをやってる女がいっぱいいる。年間何回、っていうデートは保障されるけど、毎回同じ内容の会話しか出来ない・・・・・。」

ってすっごい怖いこと言うのだけど、コレも結局、関係が成熟しない刹那的な付き合いばかりしていると、虚しいってことが言いたいのだと思う。

この会話があったときデヴィッドは、

「20年セフレやってて、真剣に話し合ったのは、コレが最初だな」

と言うとキャロラインは、

「それでもいい方よ。40年間結婚していても、そのラインを超えられないカップルだっているんだから」

私も色んな恋愛映画を観て、色んなウンチクをたれてきたけど、もう、アレですよね、何か一つ、「コレ!」っていう恋愛の形もないし、上手く行く秘訣もないし、考えてもしょうがないね。経験を積むことも、先が読めちゃって興ざめになる以外にはたいした役にもたたないし。老いるということの本当の「エレジー」はそれかなあと思った。歳を取ることは、肉体的に衰えていく代わりに、人間的に成熟すると言われているけど、歳を取るにつれ色んな経験をしても、それがただ痛い目に合うことの怖さを学んで臆病になって行くだけだったとしたら・・・・・。

映画 エレジー イザベル・コイシェ ペネロペ・クルス ベン・キングズレー パトリシア・クラークソン デニス・ホッパー ピーター・サースガード デボラ・ハリー
最近見た映画 | コメント(0) | 【2009/04/06 08:02】
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『ギルバート・グレイプ』-今観ると老婆心が・・・
What's Eating Gilbert Grape

やっぱコレっていい映画だな~。キャラ設定とか、見事ですよね。共感できるのに、ユニークという。知的障害を持つ弟と、自分で歩けないくらいの肥満のお母さんがいて、父親はいなくなってしまったなんて家庭はそうそうあるもんじゃないのですが、なぜか自分のことのように感情移入できる。それと言うのもギルバートが抱えている焦燥感に共感できちゃうからなんだよね。

Gilbert Grape
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Produced: 1993
Director: Lasse Hallstrom
Writing Credits: Peter Hedges
Cast:
Gilbrt Grape: Johnny Depp
Arnie Grape: Lepnardo DiCaprio
Becky: Juliette Lewis
Betty Carver: Mary Steenburgen
Bonnie Grape: Carlene Cates
Amy Grape: Laura Harrington
Tucker Van Dyke: John C. Reilly
しかしまあ、こんだけ周りに面倒見てあげなきゃいけない人かいるのに、お金もないし、頼る人もないという、本当にギリギリの精神状態ってのは辛いですよね。しかもまだ20代前半でしょ、ギルバートって。ただでさえこれから色んなことをしてみたいとか思う時期なのに、それを全てあきらめなくちゃいけないような状態って、落ち込むよね。ティーン・エイジャーの妹は、ギルバートがそれでも精一杯やってるってわかんないから、頼りないみたいな事言って超ウザいし、お姉さんはもう完全にあきらめきって家族に奉仕しているから、ギルバートにもそれを求めるし、弟は知的障害があってギルバートにベッタリだし。

そこに彗星のように現れるのが、ベッキー(ジュリエット・ルイス)なんですね。この娘はギルバートにとっては自由の象徴なんだよね。女の子が陥りがちな外見にもこだわらない、物質にもこだわらない、ギルバート自身が恥じている、デブのお母さんを笑ったりもしない。ギルバートが大嫌いなこの街さえ、「他のどの場所とも変わらないステキなところ」で、夕日がきれいだの、空がきれいだの、今までギルバートがいいともなんとも思わなかったところを指摘したり。

このちょっとヒッピーがかった、ぽわわ~んとしたジュリエット・ルイスがハマり役だよねー。歳取ってからは、なんだか頭の弱い女の役とか演じさせられるようになっちゃったけど、この頃のジュリエット・ルイスってちょっと浮世離れしているところがすごい魅力的だった。

ジョニデは、特典についていたインタヴューで、自分の少年時代と被ったギルバートの設定と、調度この役を演じた頃本人も落ち込んでいて、気分に合ったというようなことを言っていたけど、このむっさ暗いギルバートにピッタリだった。

それにやっぱりディカプーがすごい。本当に知的障害がある子みたいだもん。当時は、アーニーがディカプーだってわかんなかった。役者だから障害がある人のビデオみたりとか色々研究するのだろうけど、それにしたって良くできるよなあ。若いのに。やっぱこの人はすごいいい俳優さんなんですよね。

あと、デブのお母さん!この人は本当に素人だったんだよね。当時は、女優でこんな太った人なんているのだろうか、着ぐるみ着ているのだろうかとか、すごい考えたもん。このお母さんは、昔キレイだったのに、夫に去られてから太りだし、街の人たちに笑われて、非常に複雑な精神状態にいる役な上、ジョニデとの一対一の絡みなんかもあって、全くズブの素人なのにここまで説得力のある演技をしたってのはすごい。実生活でも、肥満でウツ状態を経験したことあるらしいけど、だからと言ってカメラの前でそれを表現できるとは限らないし。この人が足を引っ張って映画がコケる可能性もあったわけで、いい映画って言うのは色んな要素がピッタリハマるという、運の部分もあるんだなあと思った。

脇役の人たちもいいですしね。ギルバートと浮気をしているベティ役のメアリー・スティーンバージェンもいいし、あと、ギルバートの友達、タッカー役のジョン・C・ライリー!こういう田舎の、素朴でいい人なんだけどむっさ知見の狭い、あんまり頭良くない役とか十八番ですよね。新しいハンバーガー・チェーンで仕事を見つけて、すごくエキサイトしてるんだけど、この新しいチェーンがいかにいいかって話が全く的を得てないところが笑う。

このハンバーガー・チェーンとか、ギルバートが働く小さなスーパーをおびやかす大型スーパーマーケットとか、背景に使っている時事的な問題も興味深い。こういう寂れた田舎では、若者は都会に出て行ってしまうものだけど、ギルバートのようにどこへも行けない人たちは、まともな仕事がなく、タッカーのように都会の匂いのするチェーン店で働いて、「コーポレート・ラダーを登っていく」(本人曰く)ことが唯一持てる夢。これを最近の、ウォールマートが従業員にまともな給料も出さず、ベネフィットも与えないことで低価格をキープしているという問題に照らし合わせてみると、今きっとタッカーは40歳くらいで、働けど働けど生活楽にならず、コーポレートに搾取されているワーカーとなっているのだろうな、とか、今観ても色々考えさせられる。

このあとギルバートはどうなったのかなあ。お母さんが死んだから、もうこの街に留まる必要はなくなったけど、都会に出たのかな。都会に出て自由を味わったものの、都会の厳しさや孤独に耐えられなくなったりしないだろうか。アーニーはどうするのだろうか。面倒見てやらなくちゃならないやつがたくさんいてウザかったけど、家族が一緒に暮らしていた頃の方が良かったなんて思うのだろうか。当時観た時は、ベッキーがまた翌年の夏に戻ってきて(少し髪が伸びているジュリエット・ルイスが可愛い)、一緒に旅に出るのかと思わせるラスト・シーンがいいなあと思ったけど、この歳になって観ると、この後の方が大変だったりして、なんて老婆心が・・・。

映画 ラッセ・ハルストレム ジョニー・デップ ジョン・C・ライリー ジュリエット・ルイス メアリー・スティーンバージェン レオナルド・ディカプリオ
最近見た映画 | コメント(4) | 【2009/04/06 04:09】
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『パリ、恋人たちの2日間』-外国人目線がツボです
2 Days in Paris

どーせくだらないラブコメかと思ったら、意外に面白かったです。ジュリー・デルピーはやっぱり、フランス人としてアメリカで仕事したりして二つのカルチャーを行き来しているので、そういう目線が、やっぱり日本とアメリカの間にいる自分のツボにハマりました。

パリ、恋人たちの2日間 [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Director: Julie Delpy
Writing Credits: Julie Delpy
Cast:
Jack: Adam Goldburg
Marion: Julie Delpy
もーすごい笑ったのが、ジャック(アダム・ゴールドバーグ)が潔癖症なところ。ヨーロッパに行ったことがある人ならわかると思いますが、Breakfast & Bed みたいな小さいホテルって、ドアは堅くて重いし、カビ臭いし、なんかヨーロッパの人ってそういうの気にしないみたいじゃない?マリオン(ジュリー・デルピー)のアパートもそんな感じで、お風呂場にカビが生えてるんですけど、ジャックはそれをガマンできなくて、「病気になるぞ!」とかってエラいナーバスなんだよね。アメリカ人って、本当にこうなのよ。

あと、マリオンの家族や友達が明け透けにスケベな話をするのですが、これって逆に、アメリカ人にこういう風潮がないのを良く描いていると思った。公共の場とか、親と同席しているところでワイ談すると、あからさまに居心地悪そうなアメリカ人。アメリカ人ってさ、ヨーロッパか、もしくはイギリスで迫害されていた清教徒が逃げてきたかなんじゃなかったでしたっけ?「ピューリタン」って言われるくらいだから、肉体的にも精神的にもすっごい潔癖症なのかな。やっぱりこれもジュリー・デルピーのアメリカ人感とか出ていてすごい面白い。

でさらに、ジャックがジム・モリソンの墓に行きたい、って言うとマリオンが、「あなたドアーズなんか好きじゃないじゃない。なんでそんなところに行きたいの?」と訊くと

「まあ、一応な。それに俺、ヴァル・キルマーのファンなんだ」

って言うところが超笑った。こういう人ってどこの国にもいるんだろうけど(日本ではアタシとか)、「ハリウッド映画で色んなことを学ぶアメリカ人(私がなりつつあるアメリカ人)」みたいな感じで面白い。

ジュリー・デルピー出演の佳作『恋人までの距離』をかなり意識しているのか、会話で引っ張るところがすごく多く、(そういえばイーサン・ホークも『痛いほど君が好きなのに』で恋人たちが歩き回りながらひたすらしゃべるシーンが長かったので、この二人はあの映画に相当影響受けたのね)、アクションとかスリラーとか、ドラマチックなものが好きな人には物足りないかもしれない。私も、セリフとかしょーもなかったら超激爆したと思うのですが、ジュリー・デルピー、なかなかウィットがあって、結構笑えていい。

面白かったのでご近所のパティさんにも貸してあげたら、「この二人って、なんで付き合ってんだか全然わかんないね~」って言ってた。確かにこの映画は、「あーどうしてこの二人が引き裂かれてしまうの?!」って感じじゃないところが非常に現実味がある。最後、別れるかどうするか、って時も、「なんで人間ってこんなこと繰り返して行くんだろう、なんでこんな男が好きなんだろう」という疑問には全く回答はなく、そう思いながらも別れは辛く、この男を愛している、という不条理がなかなかいいですね。

で、パティさんが、「この男、すごい神経質ね!」って言うから、「多分、アメリカ人てフランス人から見るとこんな感じなんだよ」って言ったら、「え?!・・・あ、そうかもしんないね・・・」と、結構リベラルなパティさんでも、外国人にどう見られるかってほとんど意識したことないんだろうな~っていうのがやっぱりアメリカ人ぽいな~と思った。

映画 ジュリー・デルピー アダム・ゴールドバーグ
映画感想 | コメント(2) | 【2009/04/04 21:49】
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『ホリディ』-うわーナンシー・マイヤーズだ!
The Holiday

うわーナンシー・マイヤーズだ!『恋愛適齢期』とか『ハート・オブ・ウーマン』とか『花嫁のパパ』の監督、もしくは脚本、もしくは両方をした、ナンシー・マイヤーズだ!この3本とも、「好きじゃない」どころか激爆してしまったからなー。すまん、知らずに観てしまった。

ホリデイ [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 2008
Director: Nancy Meyers
Writing Credits: Nancy Meyers
Cast:
Amanda Woods: Cameron Diaz
Iris Simplins: Kate Winslet
Graham Simpkins: Jude Law
Miles: Jack Black
Arthur Abbott: Eli Wallach
Ethan: Edward Burns
Jasper Bloom: Rufus Sewell
ケイト・ウインズレット好きだし、キャメロン・ディアスはどの映画でもなかなか好演しているし、ジュード・ロウはあんまり良く知らないけど、ジャック・ブラックも面白い役者さんなので、それで借りてきたのですけど、なんかみなさん余り個性が生かされてないような印象を受けました。

キャメロン・ディアスなんて、こういう役柄十八番なハズなのだけど、なんだかやたら疲れたげっそりした顔していて、アクションと容姿が相容れない。すっごいわざとらしい演技に見えるのだけど、本人はいつものキャメロン・ディアスなので、演出がヘタクソなのかしらと思った。セリフとかベタ過ぎてつまんないもんね~。

ジュード・ロウもなんだか老けて、こういう甘いマスクの人は老けてくるとやーらしい感じになってきちゃって、ううーん。まー、スケこましの役(最初だけは)なのでコレでいいかも知んないんだけど、この役はあんまり男前の人じゃない方が良かったんじゃないかしら。

ケイト・ウィンスレットは今回は、フィリップ・シーモア・ホフマンに感じたのと同じことを感じたなー。素晴らしい役者さんなのだけど、どの役演じても余り芸風は変わらないな、という。ジャック・ブラックは、ブロックバスターで映画音楽のマネしているところとか、らしくて良かったけど(『卒業』のマネしている背景に何気にダスティン・ホフマン)、いつもの彼でもなければ、新境地を開いた、というのでもなく、地味でしたね。

この4人がLAとロンドン郊外で、それぞれカップルになって行く過程を描いているのですが、ダブル・カップルにした意図はなんなんでしょう?それぞれが全然別の映画みたいで違和感あった。ただ「ホーム・エクスチェンジ」というシチュエーションをストーリーのバック・グラウンドに使いたかっただけなのかしら。この「ホーム・エクスチェンジ」って、本当にネットにあるんだよね!知らなかった。会費$100で入れるんだよ。でもうちなんか、ミシガンの冴えないコンドでしょ?アタシが行きたいところがあっても、こっちに来たいって人がいなかったらどーにもなんないよね。

ケイト・ウィンスレット演じるアイリスと、ジャック・ブラック演じるマイルズがLAで繰り広げるお話の方は、まあまあ面白かった。アイリスは『カジノ・ロワイヤル』の「金玉拷問」で死んで欲しいようなヤサ男、ジャスパーのせいでストレス溜まりまくっているのだが、LAに来てご近所のおじいさんと社交しながら段々元気を取り戻し、マイルズとヘルシーな友情を育てて、最後は恋に落ちる。ベタではあるが納得行くし、アイリスが段々変わってくる過程は、やっぱりケイト・ウィンスレット上手いですしね。

ただ、朝からロック聴いてノリノリでエア・ギターやっているところは観てて恥ずかしかったけど。こういう恥ずかしいこと演らせるんだよね、ナンシー・マイヤーズって。こういうところが感性合わないよー。あとさ、必ず、食事しながら何気なく会話しているところがすごく楽しそう、「でしょ!?」って感じの絵を撮るのが大好きなんだけど、セリフが作り過ぎでベタで、これも恥ずかしいんだよね~。

お年寄りとか子供の使い方もベタだしな。もーセリフ聞いているとムズムズしてくるもん。なんか本当に創造性がないなあと思う。だから役者さんたちがどんなにいい演技しても「ガクッ」っと来ちゃう。

キャメロン・ディアスのアマンダなんて、バリバリのキャリアウーマンで、グラハム(ジュード・ロウ)に初見で「寝ましょう」って言えちゃうような女なのに、いきなり「初デート」とか言って緊張してるかと思えば、唐突に両親の離婚がトラウマで~、すげー泣いたのでその後泣くことが出来ない~、って、軽そう・ドライそう→実は心に傷が(深い人)みたいなキャラ設定って、ベタだよな~つか、ほとんどの映画のキャラってこうなのかもしれませんけど、これをどう見せていくかが映画作る人の腕なんじゃないですか。そのまま見せてどーする、みたいな。

グラハムも、スケこましかと思ったら実は二女の父で、しかも離婚したんじゃなくて、女房に死なれたんだと!で、娘たちが「私のホット・チョコレートにはマシュマロ入れてくれた?」みたいなセリフ。だー!!!「君のホット・チョコレートにもマシュマロは5つ入れたからね」だと!「ナプキン・マン」とか言っちゃって、ああ~痒くなる。

ナンシー・マイヤーズの映画ってツッコミどころ満載で、「逆ツボ」ってんですか、私が映画に期待することはことごとくハズしてくれるので、怒りたいときに観たらすっごいストレス解消になるかもしんない。

映画 ナンシー・マイヤーズ キャメロン・ディアス ケイト・ウィンスレット ジュード・ロウ ジャック・ブラック
最近見た映画 | コメント(4) | 【2009/04/04 20:49】
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『007/カジノ・ロワイヤル』-すごい拷問・・・
Casino Royale

ダニエル・クレイグのいい身体が観たかったのに、間違えて『慰めの報酬』を借りてしまったのだか、こうなったらなんとしてでも観たい!と借りてきました!

007 カジノ・ロワイヤル デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組)
dvd on amazon.com
Produced: 2006
Director: Martin Campbell
Writing Credits: Neal Purvis, Robert Wade
Cast:
James Bond: Daniel Craig
M: Judi Dench
Vesper: Eva Green
Le Chiffre: Mads Mikkelsen
Mathis: Giancarlo Giannini
Felix: Jeffery Wright
確かにこっちの方が良く脱いではいるが、あんな身体・・・・・。肩と胸が異常にムキムキしていて、「鍛えている」という意味ではいい身体だと思うけど、魅力ないなー。でもポロ・シャツとか着てるとかっこいいね。でもさー、思ったんだけど、ダニエル・クレイグって、トニー・レオンに似てないか?なんかあの、八の字まゆつーか、なんかちっともタフそうじゃないのに、なぜかタフな男を演じさせられる・・・・・。

特に今回は、恋に落ちてしまうボンドっつーことで、にやにやしたりするとなんか気のいいおっさんみたいになっちゃって、007ってもっと、古風なコテコテ白人の、アゴが割れちゃっているようなのを想像していたんだけど、ダニエル・クレイグなんだーふーん。あ!そうそう、『慰めの報酬』観ているとき、ストーリーがチンプンカンプンだったんだけど、『カジノ・ロワイヤル』からの続きだったんだー。良かった。映画のストーリーが理解出来ないと、自分がバカなのかと不安になるよ。

この映画の方がツッコミどころが多くて、『慰めの報酬』よりも面白いね。でもカジノのシーンは退屈!だってルールがわかんないから、あんまり緊張しない。ものすごい大金掛けているけど、額が多過ぎて逆に「うわー」とか思わないし。

笑ったのは、毒を盛られたボンドがホテルの外をヨタヨタ歩いてるところ。酔っ払いのオヤジみたい!ギャグか~!町山さんは、掛けに負けたボンドが、「次は勝つから金を出せ!」とヴェスパーに迫るところがギャンブル狂いのオヤジみたいで可笑しいって言ってたけど、私はそのシーンよりこの酔っ払いみたいなダニエル・クレイグの方が笑った。

でもさ、こういう映画の意図ってなんなんだろう?ものすごい制作費高そうで、多分ボックス・オフィスもNo.1とかなっちゃうんだろうけど、なんでこんな映画撮るんだろう?観に行く人も、なんで観るんだろう?面白くないわけじゃないんだけど、全く何も心に残らない。つい最近、『天使のくれた時間』に、「・・・ですがあまり深く考えすぎずに観賞すればそれなりに楽しめると思いますよ 映画はあくまでも映画なのですからその裏には何もありませんよ」というコメを貰って、いや、映画っていうか物語っていうのは必ず何かそれを書いた人の思いがその裏にあるものだ、と思ったばかりなんだけど、この007のシリーズって、本当に目で見える以上のものは何もない。

ストーリーも人物の描写も、示唆するとか暗喩する、とかってほとんどない。で、じゃあアクションとか、ロケ地の景色とかを楽しめばと思うんだけど、こう言っちゃなんだけど、景色とかってカラオケの背景みたいだし(爆)、アクションも、ド派手なだけで、なんだかなー。『シューテム・アップ』くらいバカ度が高いとエキサイティングだしスカッとするけど。「薄っぺらい」とか「表面的」って言うと、「じゃあお前は深いのかって!」って言われちゃったら反論できないのですが、本当に全く思考する必要がない。

あ、でもでも!あのロープで金玉打つ拷問はすごかったねー!!!すっげー痛がってるんだけど、「俺は絶対パスワードを言わない!」とか言って、「おい、玉の右側が痒い!掻いてくれ!」とか言っちゃって、わざわざ相手を煽ってる~!で、次のシーンでもうヴェスパーとセックスしてて、「タマ(もしくはチン)は痛くないのか?」と思っていたら、うちのボスもこの映画を観てて、「セックスできるわけないよ!その前に拷問中に痛くて死んでるな!」と憤っていて、そんなに痛いのかと思ったら余計笑った。そもそも私、最初にイスの座席の部分を切り取ったとき、尻の穴を攻めるのかと思って「すごい謎な拷問!」とかマヌケなことを考えていたくらいだし。でもあのロープのこぶが尻の穴当たったら相当痛くない?

まーそんなわけで、特にメタクソけなす気もないけど、どーでもいいちゃあどーでもいい映画でした。せめてダニエル・クレイグの身体が好みだったら!

映画 007/慰めの報酬 マーティン・キャンベル ダニエル・クレイグ エヴァ・グリーン マッツ・ミケルセン ジュディ・デンチ
今日見た映画 | コメント(14) | 【2009/04/04 11:27】
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『007/慰めの報酬』-これぢゃないっ!!!
Quantum of Solace

ダニエル・クレイグいい身体してますよー、やたら脱ぐんですよー、とマイミクさんが言っていたのでつい観てしまいましたが、全然脱がないやん!あ、しまった!『カジノ・ロワイヤル』だったっけか、GOさんがレヴューしてたのは。失敗したー!

007 慰めの報酬 (ダニエル・クレイグ 主演) [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 2008
Director: Marc Forster
Writing Credits: Paul Haggis, Neal Purvis
Cast:
James Bond: Daniel Craig
M: Judi Dench
Camille: Olga Kurylenko
Dominic Greene: Mathieu Amalric
Mathis: Giancarlo Giannini
Felix: Jeffery Wright
まあしかし、せっかくだからちゃんと観よう。奇しくもこれがワタクシ、初めてのダブル・オー・セブンであります。昔、観たことあるのかも知れないけど、全然記憶にない。いきなり全然ストーリーが追えなくて、2回も観てしまいました。ジュディ・デンチしゃべるの速いんだもん。

えーっと、理解した限りでは、ボンドは最愛の恋人、ヴェスパーを殺され、それがMI6が追っている悪者だったために、ボンドの上司であるMは、常にボンドが私情で仕事してないかを心配している。

あとさ、ロケ地がコロコロ変わるので、それも良くわかんなかったなー。ロンドンにいるかと思えばハイチだの、あとどっか熱いところ。で、最後はロシア??こういう色々なところでロケするのが007シリーズの王道なのかしら。

で、悪者を追う最中に知り合ったカミーユという女の子もスパイだか殺し屋だかなんだかわからないんだけど、この子も本当の理由は家族を殺したナンチャラ大佐に復讐をすること。

今回のテーマは復讐なのですね。

で、そこに絡んでくる悪者が、今、国際的な問題になっている水道の民営化を扱っている。エンロンが電気にやったみたいなことかしら。水を買い占めて値段を吊り上げる。で、ある一国の現政権を倒そうとしているナンチャラ大佐に味方して、その報酬に水の供給を独占するという、全く職業倫理のない商売をする。

アクション・シーンはド派手で長いんですが、なんかあんまり現実味なくて傍観。ああ、そんで最後、カミーユがついになんちゃら大佐と一騎打ちするとき、二人が戦っているビルで爆発があって、どんどん火の手が回っているのに、ナンチャラ大佐がなんとかカミーユを犯そうとしているのが可笑しかった。いくらスケベでも、火事だったらまず逃げようと思わないか?

で、最後、ボンドもカミーユも復讐を遂げ、めでたし、めでたし。長い映画だった。ダニエル・クレイグは確かにいい身体していたが・・・・。やはり『カジノ・ロワイヤル』を観なければ!!!

映画 007/慰めの報酬 マーク・フォースター ダニエル・クレイグ オルガ・キュリレンコ マチュー・アマルリック ジュディ・デンチ
映画レビュー | コメント(1) | 【2009/04/04 10:16】
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『恋はデジャ・ブ』-スルーしかけた意外な佳作
Groundhog Day

町山さんの特電で聴いて「面白そうだなあ」と思って借りてきました。会社のアメリカ人に、「昨日、『Groundhog Day』を観たよ!」って言ったら、「えー!First time?!」って言われたので、相当有名な映画みたいだね。

恋はデジャ・ブ [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 1993
Director: Harold Ramis
Writing Credits: Danny Rubin, Harold Ramis
Cast:
Phil: Bill Murray
Rita: Andie MacDowell
Larry: Chris Elliot
主人公は、ビル・マーレイ得意のすっげーイヤなヤツで、TVのお天気お兄さんなのですが、ニコケイの『ウェザーマン』を思い出してしまいました。とにかくこのイヤーなヤツ、フィルが、番組の新しいプロデューサー・リタ(アンディ・マクダウェル)とカメラマンのラリー(クリス・エリオット)と共に、ペンシルヴァニアの田舎パンクサトーニーにGroundhog Day(聖燭節)の行事の取材に行く。

フィルは毎年この取材に来ていて、そうでなくともイヤ~なヤツなので、田舎は嫌いだの、このホテルはイヤだの、お前らとメシは食いたくないだの、なにかと文句が多い。で、取材が終わったらとっとと帰ろうとするのだが、大吹雪かなんかでもう一泊するハメになる。超不満ながらももう一泊するのだが、次の日目覚めてみるとまたもや同じ、Groundhog Dayで、これが毎日毎日繰り返されていくのだった・・・・・

毎朝起きると同じ日で、同じことばかり起こるのはやるせないな~と思ったのですが、フィル自身には制約がなく、例えば仕事休んじゃえ、とか好きなことができるんだからいいじゃん!私だったら、毎日ケーキとか好きなものいっぱい食べるな~、と思ったら、フィルもドーナツとかテーブルいっぱいに注文してた!やっぱみんな考えることは同じだな~。

なんて気楽に考えていたのだが、色々問題はある。フィルはリタを口説き落とそうとするのだが、そういうのは何日もかかってするものなのに、一日で相当な成果を出しても、次の日にはチャラになっている。で、今日中にヤっちゃわないと!なんてアセると、リタに「身体が目的なのね!」とひっぱたかれてしまう。

で、毎日ひっぱたかれて、もういやんなっちゃって、自殺を試みるのだが、朝6時になると目覚まし時計にセットした「I Got You Babe」でしっかり目覚めてしまう。私だったら、こんなことになるんだったらせめてこの曲じゃない曲を選んでおけば良かったと思うだろうな~。

で、もうこりゃしょうがないとありとあらゆる悪いことしたり、いろーんなことして、その上死ねないことがわかると、なんと不思議なことにフィルは段々まともな人間になっていくのだ。

なんかコレってさ、普通の人生もそうかなと思った。別に同じ日が繰り返されていかなくても、人生なんて結構退屈で、大概の人は毎日同じような生活しているわけじゃん。で、それを

「俺はこんなところにいるべきじゃない」とか

「なんて退屈な人生なんだ!こんなことでいいのか!」

なんて思うのを止めて、与えられた中で出来る限り楽しもう!って思い始めると、案外悪いもんじゃないっていうか。で、こういう退屈とかつまらない人生を楽しくするのは、実は他の人とコミュニケートすることだ、って気が付くんじゃないかなあ。

リタのことも、惚れてるんだけど、一日じゃどうにもならない、でも、時々すごく上手く行く一日もあるわけよ。それ以上、どうにもならないんだけど、もうそれがわかっているので、ただリタと楽しい一日を過ごしただけでいい、みたく、無欲になっていくんだよね。

ビル・マーレイってあんまり好きじゃないんだけど、ってきっとこういう役が多いから好きじゃないのかも知らんけど、この役は良かったよ。でもいい人になっても見た目いい人に全然見えないのですが(笑)。アンディ・マクダウェルって、ちょっとキレイ過ぎない?なんかこんな顔でこんなキレイなのに、時代物のドレス着た役とかじゃなくて、ラブコメ系ばっか出ているような気がするんだけど。昔憧れたなあ、この人のくりくりの髪。

町山さんがなんて言ってたのか忘れちゃったけど(これを書いてからもう一回聴こうと思って)、確かにいい映画だったよ。全然古臭くないし。でもこの邦題でビル・マーレイだから、町山さんが紹介してくれなかったら絶対観なかっただろーなー。

映画 恋はデジャ・ブ ハロルド・ライミス ビル・マーレイ アンディ・マクダウェル クリス・エリオット
拾いモンの映画 | コメント(0) | 【2009/04/01 05:16】
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『ラースと、その彼女』-私はラーズを笑えません!
Lars and the Real Girl

俗に言う「引きこもり」の男がインターネットのアダルト・サイトで注文したダッチ・ワイフをガールフレンドにする、というすげーギャグだなと思っていたら、至極マジメな映画で驚かされました。

Lars and Real Girl
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Director: Craig Gillespie
Writing Credits: Nancy Oliver
Cast:
Lars Lindstorm: Ryan Gosling
Karin: Emily Mortimer
Gus: Paul schneider
Margo: Kelli Garner
Dagmar: Patricia Clarkson
明らかに自分では動かない人形を擬人化して愛してしまうというのは、こうして第三者的な立場から見ると異常なのですが、実は私はこれを笑えない・・・。つーのは私が結婚していた時、夫と正常にコミュニケーションできずに、クマのぬいぐるみを使っていたことがあったからなんです!ああ~なんて恥ずかしい。恥ずかしいからディティールは避けますが、この映画の中で観ているとわかるように、ビアンカ(ダッチ・ワイフ)が来る前のラーズは、義理のお姉さんとか、会社の女の子とかをあからさまに避けていたでしょう?でも、ビアンカを通してなら人とコミュニケーションできる。ワンクッション必要だったわけなのですな。

これをオカシイと思った兄夫婦は、ラーズをダグマー先生に診せに行くのですが、この先生の言うことが良かったね。つまり、こういう異常な行動を取る時、人は何かを訴えているのだ、と言うわけなのです。確かに、そうだよね。さっきも言ったように、ビアンカがいないときは、兄夫婦とディナーをするのもイヤだったラーズが、同僚のパーティに出て帰りにビアンカに「I'm happy」とか言うんだもん。自分の殻から抜け出したい、というサインなのではないだろうか。

ラーズが内気で他人と相容れないのは、彼を生んだことによって母親が死に、そのせいで父親が暗くなり、それがすごくイヤだった兄が家を出てしまい、幼いラーズは、自分を愛してくれない父親と2人きりで残されたことがトラウマになったためだと映画では示唆されているのですが、こういうトラウマは自分で乗り越えて行かなきゃならないんですよね。引きこもっちゃってる人とかって結局は、そのトラウマの中に引きこもっちゃってるというか。

町の人たちは事情を察してくれて、ダグマー先生の言うとおり、ラーズに調子を合わせて、ビアンカを本物の人間のように扱い、コミュニティに参加さしたりするのですが、そうこうしている内にみんなビアンカが好きになっていくというのは、結局みんな多かれ少なかれ引きこもってるというか、癒しとかコミュニケーションの媒体が必要なんじゃないかと思った。

で、もっと面白いのは、ビアンカが言うこととかビアンカの感情っていうのは全てラーズの創作なのだから、自分の理想のパーフェクトな女に出来そうなものなのに、ビアンカがコミュニティに受け入れられて行くに連れ、ラーズとビアンカがケンカし始めるんですよ!ラーズはビアンカに町の集まりに行って欲しくないと言うが、ビアンカを迎えに来たおばさんが、

「あんた、うちの旦那みたいだね!いいかげんにしな。ビアンカにはビアンカの人生ってもんがあるんだよ!」

って言うのが笑うんだけど、実際そうなのよね。

観てて思ったのですけど、ラーズの問題ってきっと、子供の頃に親に無償の愛を与えられなかった人の心の傷なんじゃないか。親にどっぷり愛されたという意識のある人は、他人にはそこまでの愛を求めないので、他人のホンのちょっとの気遣いや思いやりにも感謝できるのだけど、そうでない人は逆に、「そんな小さな気遣いや思いやりなんて愛じゃない」と突っぱねてしまう。要するに「無償の愛」以外は欲しくない、というオール・オア・ナッシング状態になり、それが叶えられないから引きこもる。

ラーズが「誰も俺のことなんかきにしちゃいない」っていうと、義姉が怒るシーンがある。町の人たちは、ラーズのためにバカバカしいと思いながらもビアンカを人間として扱ってあげているのに、なんつー言い草だと。本当にそうなんだよね。ラーズは大きな愛を求め過ぎていて、小さい思いやりに感謝できない人になっていたのだ。

だからラーズがビアンカを死んだことにしたのは、ラーズが求めるような愛は存在しないということを具現化したんじゃないかな。そしてラーズは、愛されたい愛されたいと子供のように思うことをやめ、自分が他人を愛せるようになろうとしていく、という。

うわ~なんかラーズって私みたいで怖い。私もこういう過程を経て今に至る、っていう意識があるのでとても他人事とは思えなかった。でも多かれ少なかれみんなこういう気持ちを抱えて生きてるんじゃないかと思うんだけど。

PS
ちなみにラースじゃなくてラーズだと思う。メタリカの人と同じだよね?

映画 ラースと、その彼女 クレイグ・ギレスピー ライアン・ゴズリング エミリー・モーティマー  ポール・シュナイダー  ケリ・ガーナー パトリシア・クラークソン
映画レビュー | コメント(10) | 【2009/04/01 03:15】
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「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』

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