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ほんっとに解せない・・・デヴィッド・ヨハンセンの『イン・スタイル』
In style / David Johansen

instyke.gif
cd on amazon.com

1. Melody 2. She 3. Big City 4. She Knew She Was Falling in Love 5. Swaheto Woman 6. Justine 7. In Style 8. You Touched Me Too 9. Wreckless Crazy 10. Flamingo Road


夕飯食い終わって、お皿を洗いにキッチンに行ってみると、なんか屠殺場のように汚くて、「そーいやここ3ヶ月くらい映画観まくってて、そーじなんかしてなかったなあ」と一念発起!そーじのお供はやっぱり音楽だなと、リビング・ルームからばかでかいコンポをえっさほいさと運んでくる(昔のラッパーが、外に持ち歩いていたような・・・映画『ドゥ・ザ・ライト・シング』を見ると、一番アタマの弱い大男が持って歩いているヤツみたいの。今どき売ってねーよこんなの!)。なにを聴こう・・・そうそう、この間聴いて、アゴがへそまで落っこったまま、開いた口が塞がらなかった、デヴィッドJo の『In Style』!!! 

ガス・レンジをごしごし擦りながら聴いてみる・・・最初に聴いたとき、なんか音楽のカテゴリーもわかんなくって、ひたすら困惑させられたが、今回聴いてみると・・・

可笑しい!!!

ださいシンセ、へったくそな歌、まとまりの無い楽曲!

でも可笑しい!!!

あんまり可笑しくて、ガスレンジに突っ伏してひーひー笑ってしまいました。

まー、発売されたのが1979年なんで、シンセとかは許してあげなくちゃいけないんですけど、使い方がセンスないのよ!ピロリピロリ~ぴぴぴぴ!とかさ。

で、このCD焼いてわざわざ日本から送ってくれた旧友Jちゃんも指摘しているとおり、1曲目の『メロディ』と、5曲目の『スワヒト・ウーマン』がとにかくキョーレツなんですけど、これってデスコなのね、デスコ!! なんかさ、曲の感じが私の女王様、ピート・バーンズ率いるデッド・オア・アライブを髣髴とさせたよ。デヴィッドJo の低音のボーカルも、ピートと似ているし。じゃあなんでこっちがこんなにだっさくて、デッド・オア・アライブがカッコいいのよ?! という議論になるよなあ。

いや、ダサさでは変わらないんだけど、何かが違う。まず違うのは、デヴィッドJo ったら、歌下手すぎるのよ!この人、音域異常に狭いじゃん。『スワヒト・ウーマン』なんて音がヒットできなくてヒーヒー言いながら歌ってるしさ。それとなんだかえらくフラットなんだよなー、感情がこもってないというか。ピート・バーンズって、もういいよってくらいドラマチックなボーカルじゃない?(ぅあ~ぃ わ~んちょ~ら~~、あ~あ あ~あ ああ~~~~~とか、伸ばすところはみんな「ー」じゃなくって「~」じゃないと)それに引き換えデヴィッドJo は、一本調子だし、パンチがないんだよね。

その無感情さのせいなのか、パロディみたいに聞えてきて、それで可笑しくて笑っちゃうの!ノリとしては『☆チーム☆アメリカ』のサントラ聴くみたいな感じで楽しんじゃったもん(あめ~りかあ!ふぁっくやー!みたいな)。

デヴィッドJo 1人でこんなに酷いと、じゃぁあのニューヨーク・ドールズでのマジックはなんだったのよ?! とか思うんだけど、デヴィッドJo とジョニサンが両極端からけん制し合って、あのサウンドになったのかなあって気がしないでもないね。ドールズの魅力ってさ、すっげえカッコいいんだけど、ダサいのとスレスレみたいな危なっかしさがまたいいわけじゃん。そのダサい方にいたのがデヴィッドJo とシルヴェインだと思うね、私は。ジョニサンとジェリー・ノーランがそこに重みを加えていたので、丁度いいところに収まっていたような。

でもほんっとに解せないよ。『ワン・デイ・イット・ウィル・プリーズ・アス・トゥ・リメンバー・イヴン・ディス』もそうなんだけど、いくらなんだってドールズあんなにカッコ良かったのにさー、なんでこんなんなるかね?! ハープが入っている曲もあるんだけど(8曲目)、ファーストの『Pills』で演っているようなイカすハープじゃなくって、『寺内貫太郎一家』の主題歌にしたら良さそうな曲でぷーぷー吹いてるだけなんだよ。なんだかなー。

歌詞もセンス無いんだよ。『パーソナリティ・クライシス』とか『ルッキング・フォー・ア・キス』とか『サブウェイ・トレイン』を書いた人とはとても思えない。日本人が書いた英語の歌みたいよ。『スワヒト・ウーマン』なんか、「Now there's a woman and she's got the biggest eyes that you've ever seen / Beautiful woman, And there ain't a thing that she hasn't seen(女が1人いる 今まで見たこともないくらいデカイ瞳を持つ女/美しい女 彼女が見たことないものは何も無い)」なんて、あのライオンに噛まれた女が頭に浮かんできちゃったよ(松島とも子だっけ?!)。それとか、『フラミンゴ・ロード』も「First she gets cold and she needs some clothes(まず彼女は風邪引いた だから服がいる)」だって。他の曲もこれとあんま変わりなくて、もーそれだけで笑っちゃったもん。そもそも「スワヒト」ってなんだよ?!?! 辞書引いても、ネットで調べても出てこなかったよ!

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■こちらデヴィッド・ジョハンセン・オンライン!歌詞も載っていますので、興味ある方はどーぞ!

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Key Words 音楽 デヴィッド・ヨハンソン ニューヨーク・ドールズ
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洋楽 | コメント(7) | 【2006/10/30 08:38】
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袋 ブック・インデックス
Pleasure Sac's Book Index

小倉千加子
■ザ・フェミニズム
■赤毛のアンの秘密
■松田聖子論
■結婚の条件
■セックス神話解体新書

北野 武
■全思考

米原万理
■ヒトのオスは飼わないの?

ディー・ディー・ラモーン
■チェルシー・ホラーホテル

レッグ・マクニール
■プリーズ・キル・ミー

二ナ・アントニア
■ニューヨーク・ドールズ:Too Much Too Soon

ダン・ブラウン
■ダ・ヴィンチ・コード

その他
■トラッシュ!:コンプリート・ニューヨーク・ドールズ
■スキニービッチ











Key Words  書評
書評 | コメント(0) | 【2006/10/30 07:32】
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ニューヨーク・ドールズ-袋 ミュージック・インデックス
Goddamn it, I'm fuckin' Doll sick.....

nyd21.jpgニューヨーク・ドールズは全くリアル・タイムでは知らず、聴き始めたのは2006年に入ってからなのですが、そのミステリアスさ故にどっぷりハマり、今では熱狂的支持者になってしまひました。こんなすごいバンドが35年前に既に存在していたと言うのが驚きです。








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■パンク前夜のニューヨークに想いを馳せる・・・『プリーズ・キル・ミー
■いつか懐かしいと思う日も来るかも?!『ワン・デイ・イット・ウィル・プリーズ・アス・トゥ・リメンバー・イヴン・ディス
■ドールズの最新バイオ『Trash!: Complete New York Dolls
■87年LAでの「非公式」再結成ライブは単なるジョニサンバンド『サンダース、ケーン&ノーラン
ニューヨーク・ドールズの伝記『Too Much Too Soon
■ライブDVDかと思って買ったんだけど!『Seven Day Weekend
■私のナンバー1ドールズソングの歌詞を訳しました!『バッド・ガール
■すっげえカッコいくってはまるドールズのデヴュー・アルバム『ニューヨーク・ドールズ/ニューヨーク・ドールズ
■2004年メルト・ダウン・フェスでの再結成ライブの模様『リターン・オブ・ニューヨーク・ドールズ
■当時の唯一の映像『オール・ドールド・アップ
■これでドールズに出逢った貴重な映画『ニューヨーク・ドール

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Key Words 音楽 ニューヨーク・ドールズ
| コメント(2) | 【2006/10/30 06:21】
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ジョニー・サンダース-袋 ミュージック・インデックス
Johnny Thunders

JerryNolanJohnnyT.jpgニューヨーク・ドールズのファンになったはいいものの、スタジオ・アルバムは2枚しかないため、結局ジョニサンかで手を出すハメになったのですが、結果的にこっちもファンになってしまいました。それにジョニサンのバンドにはジェリー・ノーランもいるんで・・・へへ













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■このアルバムはすごいよ!『L.A.M.F./Heartbreakers
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Key Words 音楽 ジョニー・サンダース
| コメント(0) | 【2006/10/30 03:37】
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ラモーンズ-袋 ミュージック・インデックス
Ramones

ramones.jpgニューヨーク・ドールズ関係で読んだ本なんかに必ず出てくるラモーンズのインタヴューを読んで、これはすごそうなバンドだと思い聴いてみたら、ハートにズッキューンです。ノーテンキそうに見えるバンドですが、実はおおマジと言うところがいい。惜しむらくは、バンドのメンバーが3/4他界してしまっているということです・・・。








■77年大晦日、ロンドンはレインボー・シアターでのライブ『It's Alive
パンク前夜のニューヨークに想いを馳せる・・・『プリーズ・キル・ミー
■すっごく良くできたドキュメンタリー・フィルム『エンド・オブ・ザ・センチュリー
■『パンク・アティテュード』1970年代初頭のパンク・ムーヴメントの始まりから現在のシーンまでもカヴァーした秀逸なパンク・フィルム
■ファーストとセカンド、それからライブ・テイクも入って盛りだくさんの『オール・ザ・スタッフ(1)
■歌詞が可笑しくってわざわざ記事を書いた『ビート・オン・ザ・ブラット

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音楽 ロック パンク ラモーンズ
洋楽CDレビュー | コメント(2) | 【2006/10/30 03:17】
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ローリング・ストーンズ- 袋 ミュージック・インデックス
Rolling Stones

20061030030035.jpgすんません、ファンという自覚がないんで、そんなにストーンズ関係の記事なんか書いてねーよ、と思ったら、映画やフィルムなんかがありました。やはりこのくらいビッグ・ネームになると、ファンであるなしに関わらず、日常的に触れているものなんですね。








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音楽 ロック ローリング・ストーンズ
音楽 | コメント(0) | 【2006/10/30 03:11】
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ヴァン・ヘイレン-袋 ミュージック・インデックス
Van Halen

vh.jpgワタクシにとってヴァン・ヘイレンなるものはファースト・アルバムから6枚目の『1984』まで、つまりサミー・ヘイガー以前のダイアモンド・デイヴ時代であります。その後のヴァン・ヘイレンは、ヴァン・ヘイレンと認めていませんが、心優しいメタル教祖・メタバカさんがサミー・ヘイガー以降のヴァン・ヘイレンのアルバムをたっくさんコピーしてくれたので、もし、他に聴くものがどーしてもなくってしょーがなくなったら、レヴューしてみたいです。








ヴァン・ヘイレン関連記事
Van Halen ライヴ・イン・デトロイト October 22, 2007!!!
■80年代のメタラーが捧げるトリビュート『An ‘80s Metal Tribute To Van Halen
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■これの右に出るものはないファースト『炎の導火線
■地味だけどあたしは好き!『暗黒の掟
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Key Words
音楽 ロック メタル ヴァン・ヘイレン
ハードロック | コメント(3) | 【2006/10/30 02:51】
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ニルヴァーナ-袋 ミュージック・インデックス
Nirvana

nirvana.jpgニルヴァーナは時々「うだうだ言ってんじゃねーよ!」みたいに嫌いになるときもあるのですが、やっぱり無視できないバンドです。よーするに「キライだ」と思うのは、自分の見たくない現実を突きつけられるからであって、そういう意味では本物のパンクと呼んでいいバンドだと思います。








ニルヴァーナ関連記事
■『パンク・アティテュード』1970年代初頭のパンク・ムーヴメントの始まりからポスト・ニルヴァーナまでもカヴァーした秀逸なパンク・フィルム
■カートの最後の2日間を描いた映画『ラスト・ディズ
■重くて哀しいけどポップでもある『In Utero
■やっぱこれ無しにこのバンドは語れないファースト『Nevermind
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音楽 ロック パンク
お気に入り&好きな音楽 | コメント(1) | 【2006/10/30 02:45】
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『ウェディング・クラッシャーズ』-日本のギャグ漫画をもっと研究しろ!
Wedding Crashers

オーウェン・ウィルソンって結構可愛いんだけど、ロクな映画に出ませんな。こういうお約束ドタバタ・コメディ映画をすっごく楽しんじゃう人って、どんな人なんだろ?どういう人向けに、こういう映画は作られるんでしょうか?

20060112100249.jpg
dvd on amazon.com
CAST & CREDITS
Produced: 2005
Directed by: David Dobkin
Writing credits: Steve Faber, Bob Fisher
Cast:
Owen Wilson, Vince Vaughn, Christopher Walken, Rachel McAdams, Will Ferel
私は、この手の映画は正直「アホくさ」としか思わないので、自分では絶対観に行かないが、アンちゃんが好きだったので、良く一緒に観たな。アンちゃんは大抵の場合、映画に対する感想を上手く表現できなくて、「なんでこういう映画が好きなの」と聞いても答えられないのだが、多分、私が観察する限りでは、考える必要のないものが観たいらしい。

それはアンちゃんがおバカであるという意味ではなくて、何も考えないでリラックスするために、こういう映画を時々観に行くのが好き、ということらしい。

私はドタバタ・コメディを観ても、リラックスするより退屈してしまうんだが、お約束でミエミエのストーリーや、笑わせるのだけが目的のセリフ回しなどを超えたところで、劇中の人物描写がスルドイ時には面白いものもある。

『ドッジ・ボール』のベン・スティラーの演じるフィットネスに情熱を燃やすいやらしー男や、『俺たちニュース・キャスター』のゴーマンで頭の悪いウィル・フェレルの演じるロン・バーガンディ、そして『40歳の童貞』のスティーブ・キャレルはみんな「いるいるこういうの~!」ってくらいステレオ・タイプが的確で、その上、バカバカしいけど「あり得る」と思わせるようなエピソードを面白可笑しく織り込んでいる。

しかし、この『ウェディング・クラッシャーズ』はちっとも面白くなかった!

ジョン(ヴィンス・ヴォーン)とジェレミー(オーウェン・ウィルソン)は、離婚調停でパートナーとして働いている上、15年来の友人で、2人でWedding Crashing をするのが趣味。『Crasher』というのは『招かれざる客』という意味で、要するに2人の趣味は、他人の結婚式に招待されているのを装って飲み食い、パーティし、結婚式でロマンティックな気分になっている女の子を引っ掛けてワンナイト・スタンドを楽しむこと。

日本ではどうだかわかりませんが、アメリカの披露宴はホテルの宴会場みたいなところを開けっ放しで、料理はビュッフェ形式で、飲み物はオープン・バーというケースが多いので、正装していれば一緒に飲み食いしていてもバレないかも。

この最初の20分くらい、二人がWedding Crashingしているところはなかなか面白い。全然知らない親戚のおじさん連中と猥談して盛り上がったり、新郎新婦のケーキ入刀に参加しちゃったり。目当ての女性の目に留まるために、子供やおばあさんとダンスしたりする。そういうのって、女心を捉えるから不思議!

最後までこのジョンとジェレミーのWedding Crasherぶりを面白おかしく描いていけば良かったんだけど、後半、ラブ・ロマンスになっちゃったあたりから異常に退屈。ジェレミーが恋してしまうヒロイン、クレアを演じるレイチェル・マクアダムスはコケティッシュな女性を「演じ過ぎ」だし、だいたいこの人デコピンで全然可愛くないよ!それにあのクリストファー・ウォーケンがクレアのお父さんの政治家役で出演してるんですが、全然物騒でもないし、フツーだし、つまらん。

冒頭に述べたように、この手の映画はストーリーはお約束だし、役者も特に芝居が上手いというわけでもないので、『おぼっちゃまくん』とか『こまわりくん』みたいにキャラが立ってないとだめですよね。この手のアメリカン・コメディは最近、予定調和でそこそこ金になっているので、進歩がなくってだめだな。日本のギャグ漫画をもっと研究しろ!

アンちゃんもリラックスし過ぎて、途中からイビキをかいて寝ちゃったよ。

[Intitial Entry 1/12/06]


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■『俺たちニュース・キャスター』
■『40歳の童貞』

Key Word
映画 コメディ ウェディング・クラッシャーズ オーウェン・ウィルソン ヴィンス・ヴォーン ウィル・フェレル
映画の席 | コメント(5) | 【2006/10/24 22:57】
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ラモーンズ『オール・ザ・スタッフ(1)』-焼肉食いてー!
Vol.1 All the Stuff / Ramonesシェアブログ1116に投稿

オール・ザ・スタッフ(1)
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私は車で運転しているときに音楽を聴くのが好きなのですが、通勤片道15分なので、毎日確実に聴けるとはいえ、アルバムの全体像を知るのにはかなり時間がかかります。この『オール・ザ・スタッフ』は、ラモーンズのファーストとセカンドの2枚分をまとめてあり、収録曲が33曲もあるので、レヴューを書くまで相当聴かないといかんなーと思っていたんですよ。

それが先週の日曜日、久々にF恵ちゃんちに遊びに行ったとき、片道たっぷり30分このアルバムを堪能。夕飯に「ヴェトナム料理食いてぇなあ」とF恵ちゃんちの近くのダウンタウンに行ってみると閉まっていた。ちっ。んじゃ、どーする?「焼肉食いてえな」とF恵ちゃん。食べ放題の焼肉屋があるのだが、ここからだと30分くらいかかるな。食べてすぐ帰って来るつもりだったのでてっちゃんをF恵ちゃんちに置いてきちゃったし、しょうがない、てっちゃんをうちに連れて帰って、それから焼肉屋に行こう・・・。

つーことで、てっちゃん連れて帰って30分、焼肉屋までぶっ飛ばして30分。そうこうしているうちに腹が減ってきた。こんなときに『Chain Saw』とかかかったりするとどんどんスピードが出てしまうじゃないかっ!

でようやく焼肉屋にたどり着いてみると、

他の店になっている~!

仕方なくUターンして、うちの近くの焼肉屋へ!ここは食べ放題じゃないから結構いい値段取られるんだが焼肉にマインド・セットしてしまった私とF恵ちゃんを止められる者はないっ!モーレツに腹が減って殺気立っている私と、ラモーンズの狂気の音楽がシンクロして、スピードが上がる上がる!

レストランたらいまわしにされるとは、なんともレ・ミゼラブル。しかしおかげでラモーンズ音楽を原点で理解できたような気がする。んなわけで、レヴューを書く準備がこんなに早くできたわけなんすよ。

1. Blitzkrieg Bop
英語で書くと「Hey, ho! Let's go!」なのだろうが、聴けば聴くほど「あい!おー!れっつごぅ!」に聞こえる。ここがこの曲の一番印象深いところなのだと思うが、個人的には「びっぴっばっ」としか聞こえない「Blitzkrieg Bop」と言っているところが可愛くて好き。

2. Beat On The Brat
この歌に関しては既に記事を書いたけど、やっぱ歌詞が可笑しい!ディーディーが書いたのかな、この歌詞。これも、『Blitzkrieg Bop』も、BやPの破裂音の使い方がすっごい効果的でうなっちゃう。

ラモーンズの魅力って、曲が始まって早くて7秒、遅くても30秒以内にはなにかしら耳を引っ張られる印象的なフレーズが出てくるところだ。それはイントロのリフかもしれないし、歌詞かもしれないし、メロディかもしれない。それと、中盤もしくは終わりでの、サプライズ的な展開。

3. Judy Is A Punk
2番の最初に「Second verse, same as the first」、3番の前に「Third verse different from the first」って言ってるけど、「Third verse same as the first」とやってる他のバンドの歌があって、なんだったけ~!とずーっと思い出せない!今考えてみるとラモーンズのパクりだったんだな。どのバンドだったっけかな~!

4. I Wanna Be Your Boyfriend
ねーちょっと、「Beat on the Brat!」とか言ってる人がこういう歌も歌っちゃうんだから、可愛いよねえ。瞳うるうるしちゃうん。

5. Chain Saw
最初に入ってる「きぃぃぃぃぃ~~~~ん」って、なんのノイズだろう?とか思っていたら「テキサス チェインソー マセクレッ」って明るく歌われちゃって、その単純さに笑った。「うーわうわう」なんてノーテンキなコーラス入れちゃうあたりももうセンスが違うもん。

この曲から後、14曲目まで飛ばすぜー!!!!!

6. Now I Wanna Sniff Some Glue
これかっこいい!一番好き!「わんつースリーフォーファイブしっくすせぶんエイ!」の後の、

どぅるるる どぅるるる
どぅるるる どぅるるー
どぅるるる どぅるるる
どぅるるる どぅるるー

どぅるるる どぅるるる
どぅるるる どぅるるー
どぅるるる どぅるるる
どぅるるる どぅるるー

ってのがちょぉぉぉぉかっこいい!これ始まるとハンドル握ってないもん。

7. I Don't Wanna Go Down To The Basement
「ヘイ、だでぃお!」(じゃーんじゃーん)ってのがすでにかっこいい!あと、ジョーイの「ロミオわっぷ!」っていうのが。

8. Loudmouth
ボーカルの入り方がいい!それと終わり前の展開。

9. Havana Affair
こういうヨタ話をしている人ってマジでニューヨークの飲み屋にいそう。

どどーん(しゃゎゎゎゎ~ん)って入るタイコがかっこいい!

10. Listen To My Heart
いきなり出だしのメロがかっこいい!

11. 53rd & 3rd
だ だ だ だ だーん!というイントロからして重くてかっこいい!
「ふぃふてぃたーどんたー」という舌足らずなコーラスもいいし、途中、勝手にディーディーじゃねえかと思ってるんですが、入る不気味なボーカルがすっげえかっこいい!

12. Let's Dance
これモロ、ビーチボーイズ!

13. I Don't Wanna Walk Around With You
ディーディーのベースがちょーーーーかっこいい!

「あどわなわくらんうぃじゅ」(ぶーんぶーんぶるるん)
「あどわなわくらんうぃじゅ」(ぶーんぶーんぶるるん)
「あどわなわくらんうぃじゅ」(ぶーんぶーんぶるるん)

って!

それと間奏の

ぶん ぶん ぶるるん ぶるるぶるるぶる

ぶん ぶん ぶるるん ぶるるぶるるぶる

ぶん ぶん ぶるるん ぶるるぶるるぶる

てどんどん高くなって行っちゃうところがかっこいい!

14. Today Your Love, Tomorrow The World
いきなりしょっぱなから切ない!
涙が出そうになるこのコード展開
そんでまた歌メロが染みるんだ
すっげーいい曲

15. I Don't Wanna Be Learned/I Don't Wanna Be Tamed
ここからがセカンド?なんだか音が違う。最初に聴いたとき、なんか14曲目までで「マジック」は終わり、このあと比較的良くないと思ったけど、何回か聴くと悪くは無い。

16. I Can't Be
でもやっぱり最初の14曲より、トーン・ダウンしてるかな、という感じ。ファーストがキョーレツ過ぎるせいなんだけど、いくらいいアルバムでも飽きるから、飽きてきた頃にセカンドに移行するといいかもね。歌詞はセカンドの方が面白い。

17. Glad To See You Go
セカンドの曲も好きなんだけど、体が動かない。落ち着いて聴いちゃう。

18. Gimme Gimme Shock Treatment

19. I Remember You
「ありめんばゆ、う~うう~」ってなんかだっせーんだけど、ラモーンズだったら許しちゃうぅ!途中の「だっだっだっだっだっだっだっだっ」って刻みも、B級ヘビメタ・バンドみたいだけど、でも好きなのよ、この曲。

20. Oh Oh I Love Her So
これちょっと『Chain Saw』みたい。
セカンドは、ファーストの曲に似ているのが出てきちゃうけど、しょうがないよな、シンプルなのが売りなんだから。

21. Sheena Is A Punk Rocker
これ、ビーチボーイズの未発表曲だって言われたら、信じるよ。
まータイトルがタイトルだけど。

22. Suzy Is A Headbanger
彼女がヘッドバンギングしているのが好き!なんて、いいなー、そういう男の子!

23. Pinhead
この曲もかっこいいけど、ファーストの曲に似ている。

24. Now I Wanna Be A Good Boy

25. Swallow My Pride


26. What's Your Game
なんかこのジョーイの

あいのよ ねぇぇぃむ!
あいのよ げぇぇぃむ!

っていう歌い上げちゃうボーカルが、イメージと合わなくて笑っちゃうけど、いいね。

27. California Sun
いかにもニューヨークみたいなタフな環境に住んでいる人がカリフォルニアに行って「わーいいな!」って思っている感じが出ていていいね。「釣りもやっちゃうよ」みたいな。

28. Commando
すっげーかっこいいこの歌詞。

29. You're Gonna Kill That Girl
この歌詞もニューヨークの街角で起こっていることって感じ。

30. You Should Never Have Opened That Door
これはすげえ内容だな。どっかのホラー映画の影響?

31. Babysitter
この歌可愛い。ガキが寝ないからキスできないなんて。笑っちゃう

32. California Sun (Live)
33. I Don't Wanna Walk Around With You (Live)

最後2曲は、同じライブらしくて、「わんつースリーフォー!」で立て続けに始まるんで、すげーカッコいいんですが、なにぶんジャケットついてない中古CDで買ったんで(1ドル83セント)、いつのライブとか全然わかりません。ボーカルがジョーイの声に聞えないんですけど、いつもこうなん?!(追記:このライブは実は、77年の大晦日にロンドンのレインボー・シアターで録音された『イッツ・アライヴ』からのものでした)

なんかとてつもなくアタマ悪いレコ評になってしまいましたが、このコーフンを正直にお伝えするとこうなってしまうんだから、仕方ない。

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Key Words 音楽 ロック パンク ラモーンズ
本日のCD・レコード | コメント(4) | 【2006/10/23 23:29】
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『ワン・デイ・イット・ウィル・プリーズ・アス・トゥ・リメンバー・イヴン・ディス』-タイトル通り、こんなものでも懐かしく思うときが来る?!かも?!
One Day It Will Please Us To Remember Even This/ The New York Dolls

ワン・デイ・イット・ウィル・プリーズ・アス・トゥ・リメンバー・イヴン・ディス(初回限定盤)(DVD付)
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1. We're All In Love / 2. Runnin’ Around / 3. Plenty Of Music / 4. Dance Like A Monkey / 5. Punishing World / 6. Maimed Happiness / 7. Fishnets And Cigarettes / 8. Gotta Get Away From Tommy / 9. Dancing On The Lip Of A Volcano / 10. I Ain’t Got Nothin’ / 11. Rainbow Store / 12. Gimme Love And Turn On The Light / 13. Take A Good Look At My Good Looks / 14. Beauty School (bonus track) / 15. Seventeen (extra track)


70年代当時の若くてバカだったドールズは、マネジメントと契約する際に弁護士も立てず、版権も放棄してしまったため、ファーストやセカンド・アルバムを買っても、バンドのメンバーには一銭もお金は入らないという話をドールズの伝記で読んだ。ワタクシのくそつまらない毎日をピンクに彩ってくれた音楽を創った人たちに私が少しでもお返しできるとすれば、それはこの今年発表されたニューアルバムを買うしかない・・・・。私が好きなジョニー・サンダース、アーサー・ケーン、そしてセクシー・ダイナマイト☆ジェリー・ノーランはもう死んじゃって、この人たちがその金を受け取るわけでもあるまいし、いいじゃんか今更、とも思ったのですが、ジョニーもジェリーもアーサーも、こういった音楽産業に食いつぶされて大変な思いをしたんだし、彼らの若い頃の友達が少し幸せになるのは喜んでくれるかなーと思い、購入を決定。15ドルくらいなら結果的に好きになれなくてもまー、恵まれないミュージシャンのチャリティにでも寄付したと思えばいいし。

私は通常じっくり聴きたいアルバムは車で聴きます。毎日確実に1時間あまり集中して聴けますからね。そしていつも運転中にクビふり、カラオケ状態は当たり前、右折の前にスピード落とし損ねてタイヤがキィィィィィ~~~~!!!なんていっちゃうこともしばしば。L.A.M.F.を聴いてたときなんか、ハイウェイで120キロくらいで四車線一斉車線変更!とか、調子こいたりしてしまいました。いつもはそんな運転しないんだけど、(ん?!)L.A.M.F.はなぜかそういう命知らずなことをさせる魔力を持ってましたね。

しかしこの『ワン・デイ・イット・ウィル・プリーズ・アス・トゥ・リメンバー・イヴン・ディス』を聴いている間、私は両手できちんとハンドルを持ち、しっかりと道路を見つめ、制限速度を守り、赤になりかけた左折を無理に突っ込んだりせずきちんと止まったりしていた・・・・。

このアルバム、つまらん!

まず第一に耐えられなかったのはこの平坦なデジタル・サウンド!ギターやドラムの音が「しゃーーーーー」という電子音をかき集めて人工的に作ったような音で、イコライザーの山を見たらいつなんどきでもパーフェクトなカーブになってそうな!録音技術の発達ってのは、生の音の熱さをそのまま伝えるためにあるんじゃないんすか?! 家で他のCDと混ぜてシャッフルで聴いても、このアルバムだけ他より1.5倍くらい音がでかくて、突然このアルバムの曲がかかると「うるさ~~~~い!」と鉛筆とか投げつけたくなってしまう。

それから、デヴィッドJoのボーカルのマジックは一体どこへ行ってしまったの?! あの有名な『Looking for A Kiss』の

「When I say I'm in love, you best believe I'm in love, L.U V.!」

とか、『Trash』の

「Uh...How do you call your lover boy?」

とか、私が個人的に好きな『Looking for A Kiss』の

「るぅっきん、ふぉあ、ふ、ぃぃっくす!! ああんのぅ!」とか、

『Frankenstein』の、

「ふらんけんすたぁぁぁぃぃぃん、ふらんけんすたぁぁぁぃぃぃん、ふらんけんすたぁぁぁぃぃぃん~~~」とか、

『Vetnamise Baby』の

「あむ ときんばた おーばきる!ときんばた おーばきる!がらげっ おーば!がらげっ おーば! がらげっ おーば! わちゅがらどぅ!!」とか、

ど、どこへ行っちゃったの?! 今やタバコ焼けした艶の無い声で、オリジナリティのないメロディを淡々となぞるだけのボーカル。あああ。

もしかして、昔のドールズを期待するなよ、と言う人がいるかもしれませんが、じゃあドールズの名前使うなよ!と思いません?! ジョニサンはいないんだから、それは期待しないよ。年も取っちゃったんだから、デヴューの頃のロウな感じも期待しないよ。録音技術だって違うし、あれから35年、いろんな音楽の影響や、人生のアップダウンを通り過ぎて来たんだし、音も音楽性も変わっていてもいいよ。でもさ、オリジナリティがないんだよ!「俺様がニューヨーク・ドールズだったんだぞ、ばかやろう!」(タケチャン風に)っていうものが伝わってこないよ。

つーわけで2日でいやになって後部座席に放って置いたんだが、それでこのアルバムに対する意見をブログに書くのもどうかと思ったんで、今日ちゃんと家でステレオの前に正座して、メモ取りながら聴きましたよ。でもやっぱり2日間で感じたことを確認しただけで、それ以上の発見はなかった。

まあさ、どんなアルバムでも、しつこく聴くと結構好きになったりするから、いつかもう一度聴いてみたらいいと思うかもしれない。でもこの手のアルバムって、他になーんにも聴くものがなくて、それでしょうがなく聴いていたら段々好きになった、という類のアルバムではないかなあ。

ま、でも冒頭で言ったように、デヴィッドJoとシルヴェインが楽しかったんならいいんだ、別に。

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Key Words 音楽 ロック ニューヨーク・ドールズ
本日のCD・レコード | コメント(0) | 【2006/10/22 10:04】
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『パンク・アティテュード』-これがパンクだ!
Punk Attitude

いやー、面白い!3日連ちゃんで観てしまいましたよ。何が面白いって、まず、パンクの歴史はわかりやすく時代時代のランドマークできっちり区分けしてあるし、かといって無味乾燥なロッキュメンタリーではなく、ミュージシャンのインタヴューは面白いし、それにちゃんとテーマがある。他のビデオからライブのシーンやPVをつぎはぎしてあるだけの『ゴッド・セイヴ・ザ・・・』とは好対照をなす、秀逸なフィルムです。

Punk: Attitude (2pc) (Sub)
dvd on amazon.com
CAST & CREDITS
Produced: 2005
Directed by: Don Letts
Writing credits: Don Letts
CHAPTERS
1. All it takes...
2. From Detroit to the Dolls
3. New York starts to bubble
4. Patti, Hell and Ramones
5. The UK ignites
6. Vicious and The Clash
7. The Slits the Roxy and the "tabloid punks"
8. No Wave and the Punky Hip-hop party
9. Hardcore and More
10. The years that Punk broke (USA)
11. Punk is an attitude
12. Credits
CAST
K.K. Barrett / Roberta Bayley / Jello Biafra / Glenn Branca / Bob Gruen / Mary Harron / John Holmstrom / Chrissie Hynde / Jim Jarmusch / Darryl Jenifer / David Johansen / Mick Jones / Wayne Kramer / Glen Matlock / Legs McNeil / Thurston Moore / Tommy Ramone / Henry Rollins / Captain Sensible / Paul Simonon / Siouxsie Sioux / Poly Styrene / Ari Up

2枚組みなのだが、宅配DVDで観たのでディスク2は未観。どんなボーナスが入っているのか見もの。やっぱり買っちゃおっかな~
冒頭からヘンリー・ロリンズ、ジム・ジャームッシュ、レッグ・マクニール、ジョン・ケイルなどが「パンクとは!」を語り始め、「反体制」だー、「50年代のロックンロールのマジックを取り戻すんだー」などとのたまい、音楽的なルーツ、例えばチャック・ベリーやジェリー・リー・ルイスなどにも言及しながら、それぞれ好き勝手なことを言いつつ爆走。

こういったミュージシャンやシーンに関わった人たちのインタヴューの背景に、それぞれの時代の寵児たちの貴重な映像を持ってきて、さらにヴィヴィッドにパンク談義は盛り上がっていく。

そして歴史的にはNYパンク→ロンドン・パンク→ニュー・ウェーブ/ハードコアの枝分かれを得て、ニルヴァーナに到着、そしてその後のポスト・ニルヴァーナと、はっきりくっきりわかりやすく紹介していて、私のように断片的にしかパンクの歴史を知らなくても、ピン!ピン!ピン!と点と点が繋がるような、パズルを解くような面白さがある。

手法として面白かったのは、パンクにはこうした長い歴史があるために、いつも旧パンクと新パンクのつばぜり合いみたいなものがあるのだが、そういう歴史の継ぎ目を見せるときには必ず新旧インタヴュー・バトルが用意されている。NYパンク対ロンドン・パンク、イースト・コースト・パンク対LAパンクというような感じで。

特に自称イースト・コースト・パンクのヘンリー・ロリンズがLA/ハードコアパンクをけちょんけちょんに言うところが、ひっくり返るほど可笑しくて、エロビデオのように何度もリワインドして見てしまったよ。と言っても、LA/ハードコア・パンクをこき下ろしていることが可笑しいんじゃなくて、こき下ろし方が!「LAみたいな土壌からパンクが出てくるわけないっ」みたいな、かなりガンコ親爺的意見ではあるのだが、きっちり自分の考えがあり、それをすごく的確な言葉で、ジョークも交えながらもおおマジで語るあの語り口!すごくキレる人。この人と飲みに行ったら面白いだろうなあ。

それともう一つ興味深かったのは、最初のパンク時代の終結はいつ来たのか?という質問に対するクリッシー・ハインドの見解。

クリッシー・ハインドは、ジョニー・サンダースとハートブレイカーズがロンドンにスマック(ヘロイン)を持ち込んだときに、ロンドン・パンクは終わったと言っている。これを境にパンクと呼ばれるものはモヒカン、レザー・ジャケット、安全ピンという、メディアが作り出したイメージに絡め取られて行き(この背景にエクスプロイテッドのライブが挿入されるが、この後誰もこのバンドのことについて語っていない)、本物のパンクは新しいものに進化せざるをえなかった。

さらにクリッシーは続ける。「パンクの良さというのはある意味、演奏が下手なことなので、音楽が好きで音楽を追求したいと思うとどうしても上手になっちゃうから、パンクじゃなくなっちゃう」という理由から、みんなニュー・ウェーブやポップや、色々な方向に枝分かれしていった、という意見が、的を得ているんだけど妙に笑えた。

それから、90年代のニルヴァーナの大ブレイクでパンクがメジャーの仲間入りしたことに対して、70年代、80年代の人たちが「単にニルヴァーナがいいバンドだったから100万枚売れたわけじゃない。その前の綿々たる10年以上にもわたるアンダーグランド・シーンがあったから、ニルヴァーナはブレイクしたんだ」という意見。これは「なるほど!」と思ったね。メイン・ストリームでなくても、それをずっとやり続けてきた人たちがいたからこそファン層が広がって、ああいう大成功に繋がるものなのだな。(まあ売れたことによって結果的にカートが死んだりしたので、みんな「成功」と思っているのかどうかわからんが)

そしてこのフィルムのすごいところは、これだけ情報も詰め込み、興味深く面白いのに加えてさらに、終始一貫して「パンクとは何か」を問い続けているところ。音楽的、時代的に変化したり進化したりしてごった煮状態のジャンルであることを余すところなく見せつつも、「これがパンクだぁ!」という結論をぶつけてくるところが、まさにパンクなんである!そしてその回答は、タイトル『パンク・アティテュード』に反映されている様に、その「生き様である」と、私は思ったね。

買いだな、買い!これは何度観ても面白いよ!

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Key Words 映画 音楽 ロック パンク ドキュメンタリー
DVD | コメント(0) | 【2006/10/22 06:37】
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『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』-DVDは10月20日発売
Get Rich or Die Tryin'

結構いい映画でした。『8マイル』といい、ラッパーは演技が上手いねえ。真実味ありましたよ。まあ、70%自伝に近いということでしたので、素のままで出来てしまったのかも知れませんが。やでも、演技っていうのは、出来ない人は出来ないからねえ。

GetRich.gif
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CAST & CREDITS
Produced: 2005
Directed by: Jim Sheridan
Writing credits: Terence Winter
Cast:
Marcus: 50 Cent
Majestic: Adewale Akinnuoya-Agbaje
Charlene: Joy Bryant
Bama: Terrence Howard
これと『ウォーク・ザ・ライン』と両方に関して驚いたことは、どちらの映画でも、主人公が食い詰めてミュージシャンになることです。私の知っている世界では、若いときにバンドやってプロを目指すが、それで食っていけなかったために堅気の仕事に就いてバンド活動止めるか、女が出来て子供が出来て落ち着いちゃうとか。ところがこの映画のマーカスも、『ウォーク・ザ・ライン』のジョニー・キャッシュも、扶養家族が出来て食わせなきゃならないといういよいよのところで真剣に音楽に取り組み始めます。んー、これが才能のある人とない人の違いなんでしょうかね。

主人公のマーカスは、いやー、偉い人ですよ。非常に恵まれない子供時代を過ごし、ラッパーになる夢も才能もありながらかなりの部分状況でギャングスタになるのですが、働き者なんですよ。若いから土日にパーティ三昧しても、次の日にはちゃんと仕事する。しかも義理堅く、人情もあるがために復讐抗争に巻き込まれ、刑務所に入るハメになる。そこでも命を狙われ、独房に入って自殺するように促されたところで、

「俺は悪いことばっかりやってきた。でも今、このときから、俺は真実しか話さないことに決めた。」

と、独房の壁に詩を書き始める。真っ暗で、何もすることがない独房に閉じ込められるのはかなり辛いことだと思うのですが、そういう負の状況を正にして、何にも邪魔されないで自分の真実に向き直り、詩を書いて過ごした、という設定はなかなか渋い。真実だったらもっと凄い。

主人公のマーカスは、小さいときからラッパーになりたいと思い続けてきたのに、最初は貧困や母親の死によってギャングスタにならざるを得ず、刑務所を出た後は、ギャングを辞めたことでギャングの親玉に命を狙われる。この部分が事実だったら、可哀相だなと思いましたよ。ラッパーの人たちは、成功して有名になっても殺されたりするじゃない?貧しいゲットーで育って、みんな小さいときから成功を夢見ているはずなのだけど、この映画の中のマーカスのように、ギャングスタになってストリートでコカインを売ったりと言う道しか残されていない。そして夢を叶えてラッパーなんかになっても、妬みや恨みを買って殺される。こういう状況でマーカスのように「子供に言えない様な仕事はしたくない」と一般的な感覚を保っていられるというのは相当根がいい人間じゃないと出来ることではありません。

まあ、その辺が作り過ぎと感じる人もいるかもしれませんが、DVDで観たのでメイキング・オブなんかもちらりと覗いて観たら、実際の50セントさんは、ロックが好きなんだってね。この映画の監督に会ったのも、U2のボノが縁だったらしく、メイキング・オブの中でも、携帯でボノと話してました。私はU2のファンじゃないんで、U2好きだからっていい人だって言うわけじゃないんですけど、自分と違うタイプの音楽を好きって堂々と言える人って、真の音楽好きだなという感じがして、好感持てました。ギャングスタ・ラップをやっている人って、ギャングだからやってる人と、音楽が好きでやってる人とあるわけじゃない。50セントさんは後者なんじゃないかと思いました。【06/12/06】

Key Words 映画 ゲット・リッチ 50セント ラップ 音楽
公開予定前の映画 | コメント(8) | 【2006/10/21 19:37】
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キーラ・ナイトレイのスケ番度全開-『ジャケット』
The Jacket

湾岸戦争で頭を撃たれたが奇跡的に助かったジャック。しかしそのために健忘症を患っている。ある日、ヒッチハイクで拾ってくれた男が警官を射殺して逃げたため、ジャックに嫌疑がかけられるが、健忘症のため何も思い出せず、裁判では戦争の後遺症のために有罪にはならなかったものの、精神病院に送られる。そこでジャックは怪しい実験をしている精神科医にモルモットとして使われるハメに・・・。

jackrt.jpg
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CAST & CREDITS
Produced: 2005
Directed by: John Maybury
Writing credits: Tom Bleecker, Marc Rocco
Cast:
Jack Starks: Adrien Brody
Jackie Price: Keira Knightley
Dr. Beth Lorenson: Jennifer Jason Leigh
非常に印象の薄い映画で、感想が書けなくて困っています。感じとしては『ジェイコブス・ラダー』と『バタフライ・エフェクト』を足して2で割ったようなストーリーなんですけど、作品の質からいうと3から4で割ったくらいになっちゃうかも。

一番衝撃的なのは、精神病院に入れられたジャックが、実験のモルモットにされるところなんですが、拘束着(ジャケット)を着せられ、全く動けない状態にさせられて、モルグの死体を保管しておく引き出しに何時間も入れて置かれちゃう。既にやんでいるジャックの精神は、ここでジャックに幻覚を見せるが、それが実は未来へのタイム・トリップだった・・・。

なんかこうして書いていてもバカバカしい話だなと思う・・・・。こういう、観ていて面白くもなく、さらにけなすほどの印象も残っていない映画と言うのが一番つまらないですね。

でも、今大人気のキーラ・ナイトレイが出ているんで、そのことは一応触れておきましょう。ドミノに続き、『ジャケット』でもアバズレ役のジャッキーを好演しているキーラさんは、もうワタクシにとっては、アバズレ専女優となってしまいました。ここでは、アバズレになってしまう前のイノセントな少女の頃のジャッキーを知っているジャックが、自分の人生が終る前に彼女の運命を変えようとするのですが、運命が変わったあとのジャッキーも変わってないなー。乗ってる車がオサレになったくらいで。あのキーラの目つきがスケ番なんだもん・・・。

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【5/7/06】

Key Word
映画 ジャケット キーラ・ナイトレイ エイドリアン・ブロディ 
この映画を見てこう思った私は…? | コメント(5) | 【2006/10/18 02:06】
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ラモーンズって可笑しい!『ビート・オン・ザ・ブラット』
Beat on The Brat / Ramones

アマゾンで1ドル83セントで買ったラモーンズの『All the Stuff and More Vol.1』、昨日届いたので早速CDプレイヤーに入れたのですが、色々と雑事が溜まっていてじっくりは聴けず、バックグラウンド・ミュージック状態に。そのときの第一印象は、「ビーチボーイズみたい!」

で、今朝、会社に行くときにカーステで聴いたら、1曲目の『Blitzkrieg Bop』の「はい、ほー、れっつご!」、あ、聴いたことある!とか思っていたら2曲目、「・・・びとんだ ぶらっと、びとんだ ぶらっと、びとんだ ぶらっ うぃず ざ べーすぼーるばっ」と言うのが聴こえてきて、意味を把握するまでにちょっと間があったのですが、それが下記のような歌であることが判明した瞬間、大爆笑!!! すっげえ笑って腹が痛くなりました。

このCDは、ラモーンズのファースト、セカンドを合体させて、その上ライブとかエクストラも入っているらしく、33曲もあるので多分3ヶ月くらいしないとCD評は書けないと思うのですが、とにかくこの『Beat on the Brat』のインパクトが激しかったので、先にお伝えしておきます。


Beat on the brat あのガキを
Beat on the brat あのガキを
Beat on the brat 野球のバットで
with a baseball bat 打ちのめそう!
Oh yeah, oh yeah, uh-oh そうだ! やれやれ! あーあ。

Beat on the brat あのガキを
Beat on the brat あのガキを
Beat on the brat 野球のバットで
with a baseball bat 打ちのめそう!
Oh yeah, oh yeah, uh-oh そうだ! やれやれ! あーあ。


(ここでおもむろにコード・チェンジ)

What can you do? どうしろってんだ?
What can you do? 他にどうすればいいんだ
With a brat like that あんなガキに
always on your back いつもつきまとわれて
What can you do? どうしろってんだ?

これだけなんですけど、これを叫ぶとかじゃなく、本当に溜まりに溜まった怒りみたく歌ってるのがたまんなく可笑しい!しかも、「Uh-oh」のところがいやに艶やかな声なのが、また輪をかけて笑える!

PS:
昨日、気が付いたんですけど、「What can you do?」のパートは2回繰り返されていて、2回目はどーやら

What can you do? どうしろってんだ?
What can you do? 他にどうすればいいんだ
With a brat like that あんなガキに
always on your back いつもつきまとわれて
What can you lose? 失うものはないだろう
Lose? 負けるだけ?

と言っているらしい・・・。いや、さらに可笑しいな、と思ったんだけど。

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オール・ザ・スタッフ(1) オール・ザ・スタッフ(1)
ラモーンズ (1999/05/26)
多分、これだ、これ。ジャケットがないので定かではなかったが、確かに33曲入っている!
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Key Words 音楽 ロック パンク ラモーンズ 
歌詞 | コメント(1) | 【2006/10/17 21:57】
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『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン:パンクロック・アンソロジー』-これをパンクと言うのなら・・・
God Save the Queen: A Punk Rock Anthology

ジョニー・サンダースと名が付くものは全て借りているので、時々こういうすげえのが出てきちゃうのはしょうがないのかもしれませんが、これをパンクと言うのなら、

パンクなんか大嫌いだっ

God Save the Queen: A Punk Rock Anthology
God Save the Queen: A Punk Rock Anthology
Various Artists (2006/01/24)

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1. Dead Boys "Sonic Reducer"
ラモーンズが発掘してきたと『Please Kill Me』で読んだので期待していたが、ヘビメタみたい!まあ、他のに比べたら全然いいけど。チータがこええよ!

2. Johnny Thunders and the Heartbreakers "Born to Lose"

『Johnny Thunders』で引いたら、You Tube で十中八九出てくる『Born to Lose』のビデオと、最近のライブの映像と半々で見せていてうざい。ジョニサンのインタヴューもあるんだけど、すごーい居心地悪そうで、インタヴュアーの方もイジワルな質問しかしない。「自分の生き方を追えと今のキッズに言えるか」とか、ドラッグ関係の言いたくなさそうなことをわざと聞いたりとか。ジョニサンも馬鹿だから、「ドラッグはもうやってない」と言って、「もうドラッグは必要ないですか?」と聞かれて「・・・やってないだけ」とか言っちゃうし!もー、そういうところが憎めないんだけどさー。パリに住んで、映画を撮っていると言っているから、例のフランス映画を撮っている頃なのかな。

3. UK Subs "CID"
『Punk Can Take It』というビデオからの借り物です。いきなりそのオープニングから入っているのでわかります。編集とかしないのかよ!

曲はビリー・アイドルみたい。「ないすでーふぉー わいとうぇでぃん~」

4. Germs "Media Blitz"
高校生バンドみたいな音です。見た目も・・・

5. Iggy & the Stooges "I Wanna Be Your Dog"
みんな「イギーを聴け!」って言うけどさー、これ見るとかっこわりいよ!くねくねしているし、カマっぽいし。もっと男っぽい感じを期待していたんだが。歌とかもパワーねえしな。比較的最近のもの、というか、当時のフィルムで無いことは確か。この歌、CDで聴いたらかっこ良さそうだけど・・・。年とってもいい体なのは認めざるを得ない。

6. The Adicts "Viva La Revolution"
『時計仕掛けのオレンジ』みたいな人たちがポップな音楽を演っている。私的にはこういう音ってイギリスって感じがする。

7. Buzzcocks "Boredom"
バンド名がかっこいい、とか思ったら、音もなかなかいいよ。服装もシャツにベストにネクタイ、みたいな感じで、モヒとかライダージャケットとはちょっと一線引いてるね。かなりまとも!

8. The Exploited "Fuck the USA"
これも他のビデオだ~!これこそモヒ・赤い髪・ライダージャケットで、昔、習志野あたりのメタル・バンドがやってたみたいな曲をやっている・・・・

9. Subhumans "Big City"
「スタスタスタ」というありがちなパンクを演っているが、結構かっこいい

10. Marky Ramone - Interview
ラモーンズの演奏してるところ見せないなんて、なんの意味があるんだ?しかもジョーイでもジョニーでもディーディーでもないインタヴューなんて意味あんの?しかも何も興味深いことは何も言っていない。早送り!

11. Vice Squad "Stand Strong, Stand Proud"
最初たっぷり30秒くらいファンしか写らないから「ヘンなの」とか思っていたら、ボーカルの女がすげえブス!

12. Generation X "Your Generation"
インタヴュー付き。まあまあ頭悪くなさそう。曲は・・・ポップで可愛いけど、どーでもいいって感じだな。

13. Toy Dolls "Nellie the Elephant"
コミックバンド。良く考えたら、この人たちのこと、知ってるよ。

14. Chelsea "Right to Work"
労働者階級~って感じ。客が男ばっかで、みんなステージに上がってきちゃって大混乱。MTVで見たアンスラックスのライブみたい。演奏は結構うまい。

15. X-Ray Spex "Identity"
これがまたすっげえブス!歯科矯正器つけてるしさ。なんなの、このバンド!こんなのと一緒にされたジョニサンが「パンク嫌い」って言った気持ちわかる。

16. 999 "Homicide"
曲の題名の割には軽い。おっさんポップ。80年代っぽい。カーズ?! 「ゆまい しんく アム フーりッシュ」って曲を彷彿とさせる。

17. Blitz "New Age"
80年代の芋ロック。しかも曲が長い。パンクなら潔く3分でまとめろ。

18. GBH "Generals"
メタルだ!それも質の悪い。

19. Goldblade "Black Sheep Radical"
この人たちみんな80年代のカス?

20. Sham 69 "Tell Us the Truth"
かっこわりい・・・言うことないっす。

というわけなので、みんな騙されて買わないように!

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Key Words 音楽 ロック パンク
| コメント(4) | 【2006/10/14 22:39】
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『16ブロック』-王道刑事モノ
16 Block

この映画を観た人はきっとみんなブルース・ウィリスの老け加減のことに言及せずにはいられないんじゃないでしょうか?『ラッキー・ナンバー・スレヴィン』では結構こざっぱりしていたので、これは役作りのなせる業なんでしょうが、いやはや、アル中の、どうしょうもない「窓際族」刑事を好演しています。

16ブロック
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CAST & CREDITS
Produced: 2006
Directed by: Richard Donner
Writing credits: Richard Wenk
Cast:
Jack Mosley: Bruce Willis
Eddie Baunker: Mos Def
Frank Nugent: David Morse
Diane Mosley: Jenna Stern
プロット的には『ザ・センチネル』と一緒で、良く言えば王道、悪く言えば古臭い、感動的な刑事ドラマって感じです。ちょっぴりホロりもあり、ちょっぴりネタもあり、ちょっぴり伏線もあり、ちょっぴり笑いもあり、ちょっぴりアクションもあり、ちょっぴり都合良過ぎねーか、というシーンもあり、まあまあ平均的な映画です。

今どきこういう映画を作っちゃう意図がわからないんですが、まあジョニー・サンダースがロックンロールを演奏し続けたのと同じで、王道刑事モノが好きな人もいるということですかね。

私がこの映画好きなのは、現在のニューヨーク、特にチャイナタウンが舞台というところです。「ああ、ここ行った」とか「そうそう、こういう感じなんだよねー」って感じで、また行きたくなっちゃった。特に今ニューヨーク・ドールズにハマっているので、彼らが生活していたBowery(ボウェリー)ストリートとか実際名前が出てくると「あ、ボウェリーだ!」なんてコーフンしながら観てしまいました。ニューヨークは、90年代初頭にクリーンアップされたあとと前ではすっかり変わってしまったようなので、ドールズが活躍していた70年代初頭の雰囲気は微塵も残ってないと思うけど・・・・

Key Words
映画 16ブロック ブルース・ウィリス
映画レビュー | コメント(0) | 【2006/10/09 09:07】
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『マーダーボール』-車椅子のイメージが180度変わります
Murder Ball

この映画を観ると、人間には闘争本能というものが元々備わっているのね、ということと、「車椅子」とか「半身不随」とかに自分が「弱弱しい」というイメージを持っているのだな、と言うことに気付かされます。

MurderBall.jpg
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CAST & CREDITS
Produced: 2005
Directed by: Henry Alex Rubin, Dana Adam Shapiro
Writing credits:
Cast:
Mark Zupan, Bob Lujano, Joe Soares, Christopher Igoe, Andy Cohn, Keith Cavill, Scott Hogsett
写真でもわかるとおり、車椅子で生活している人がスキン・ヘッドで、刺青して、ゴーティ生やしてるということだけでもかなりステレオ・タイプをぶち破ってくれていますが、いきなり冒頭のインタヴューでのアティテュードが

ファック・ユー

状態。アンディ・コーン:「スーパーの駐車場で、買い物袋を車に入れていると、『車に乗るの、手伝ってあげましょうか?』って言う人がいるんだけどさ、来るときはどーしたと思ってんだろうね?」スコット・ホグセット:「バーとかに飲みに行くと、『外に遊びに出てきてくれて、嬉しいわ』なんて言われるんだけど、あたりめーだろ、クローゼットにでも入ってるとでも思ってんのかよ」

しかし一番驚いちゃうのは、コーチのジョー・ソアーズだよ。USクアッド・ラグビー・チームのスターであったのだが、年齢によってスピードが落ちてきたためにチームから切られ、それを根に持ってライバルのカナダチームのコーチになってしまう。スゲー短気でテンパー高くて、USとの試合の前にテンパー上がり過ぎて心臓発作起こしちゃうくらい。ただの怖いおっさんって感じです。

この人たちがハードに練習したり、試合ですごい目つきでにらみ合ったり、ガールフレンドとプールでじゃれていたりすると「なんだ、元気でいいじゃん」なんて思うんだけど、中盤にキース・キャビルという、数ヶ月前に四肢マヒ(四肢マヒという言葉があまり馴染み無いんでさっき半身不随という言葉を使ったけど、この人たちは腰から下が利かないんじゃなくて、手足両方マヒしているらしい。この辺は映画で詳しく説明されているが)になったばかりで、この人のリハビリの様子を見ると「ああ、これが私がイメージしている事故で体の自由が利かなくなった人」だな、と思う。靴も自分で脱げない、自分で立ち上がれない、そういう自分にフラストレーションを感じている・・・・。

この後、クアッド・ラグビーのチームの人たちを見ると、全然悲壮感ない!!

一番感心したのはボブ・ルハノという人で、この人はマヒどころか、手も足も無いのよ。しかも事故ではなく、子供の頃に血液の感染症みたいので手足切断したんだって。9歳だってよ。どんなにショックだったか想像もつかない。しかしこの人は現在1人暮らしをしているようで、なんでも1人で出来ちゃうの。それがもう「わースゴイ!」と本当に感心してしまう。自分が手足なかったら、あんなに器用にいろんなことできないなあという位。指が無いのにタイプするの速かったりとかさ。

クアッド・ラグビー自体は、私的には特にすげえと思わなかったんですが、車椅子を改造し、お互いゴンゴン体当たりし合って、車輪のカバーがボコボコになっていて、まるで『マッドマックス』に出てくる装甲車のようなイメージ、これは男のロマンをくすぐるだろうなあと思いましたよ。

考えてみれば、体の自由が利かなくなったからって、人間に元々備わっている闘争心が消えるわけではない。特にズーパン(写真の人)以下、元々血の気の多かった男の子が十代の時いきなりそういう状態に陥るわけだから。だってこの人たち、車椅子に乗っていることを省いたら単なる体育会系の人たちよ。もちろん気のいいところもあり、また障害を持っているということで他人に対する思いやりもあるんだけど、スポーツで自尊心を満たそうとしているところを見ていると「全く体育会系のやつぁはよ・・・」って感じ。特にソアーズなんて「こんなおっさん隣に住んでたらやだなー!」とか思うよ。

でも車椅子に乗っていて、四肢マヒなのに人から「こいつ怖い」と思われるくらいになるって言うのは、スゴイことだと思うね。身体的な障害を乗り越えたということ以上に、自分に対するコンプレックスとかを闘争心に置き換えたということが立派よ。私だったらしょぼんとした状態から抜け出せるかどうかさえわからないもん。不慮の事故に合おうが、他人にどんな目で見られようが、自分らしく生きている人、自分らしく生きられる場所にいる人を見るのはいい。車椅子のイメージが180度変わりましたよ。

余談:DVDの特典では、ジャッカス(Jackass)とこの映画のプロモーションのために撮ったTVショウの模様とか(ズーパン、コーン、ホグセットがジャッカスのメンツと殴りあったりしている)、ラリー・キング・ライブというニュース・ショウ/トーク・ショウに出演している様子とかもあって結構面白かった。

Key Words 映画 マーダーボール 車椅子 ラグビー
映画感想 | コメント(0) | 【2006/10/09 08:34】
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スパイク・リーの『インサイド・マン』DVDは10月12日発売!
Inside Man

つい最近まで、ロード・ショウの値段は6ドル50セントだったと思ったんですけど、8ドル50セントに値上がりしたようです。この間『V フォー・ヴェンデッタ』を観に行ったときから上がっていて、この『インサイド・マン』も8ドル50セント。面白くない映画の方が金がかかるというのもむなしいものです。

inside_man.jpg
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CAST & CREDITS
Produced: 2006
Directed by: Spike Lee
Writing credits: Russell Gewirtz
Cast:
Detective Keith Frazier: Denzel Washington
Dalton Russel: Clive Owen
Madeline White: Jodie Foster
Arthur Case: Christopher Plummer
Captain john Darius: Willeam Dafoe
いつも読んでいるロジャー・イバートさんの映画評が私の言いたいことを私より上手に、しかも私が気が付かなかったディテールを含めて書いているので、今回はそれをかなりの部分引用させていただきます。

まず、イバートさんは、クライブ・オーウェン演じるダルトン率いる銀行強盗一味の動機とやり方が納得行かないと言います。個々のキャラクターも真実味がないか、良くわからない人たちばっかり、特にクリストファー・プラマー演じる銀行の頭取が、1940年の戦時期に重要な仕事をしているような年齢であったとしたら、今95歳くらい?シワのメイクや、杖を持たせたりしているが、そんなトシには見えない!

次に、ジョディ・フォスター演じるマデリン・ホワイトに関しては「こいつは一体何者なのだ?!」と言っています。彼女はたくさんの大物と知り合いで、このとても95歳には見えない銀行の頭取に頼まれて、NY市長のオフィスにアポもなくヅカヅカ入って行き、銀行強盗と話をさせてくれるように頼んだりするが、マデリン・ホワイトの役がどのくらい物語に対して重要なのかという納得の行く説明は一切無く、どんな仕事をしているのかも良くわからない。

そしてキース・フレイジャー刑事を演じるデンゼル・ワシントンのキャラクターなのですが、イバートさんは、「タフなストリート・コップと、現場に出ないで犯罪分析するような小賢しいタイプの捜査官の間くらいに位置するあいまいな役柄」と、なるほどな表現をしている。この刑事が、銀行強盗たちが人質を取り、逃走のための飛行機を用意しろだのそれらしいことを言っているが、実は時間稼ぎをしているだけだと言うことに気が付くのですが。

また、イバートさんもワタクシと同じ意見で、この映画の唯一の見所は、あまりストーリーとは関係ない細かいディテールだということ。イバートさんが上げている、PSPをやっている小さい黒人の男の子(この子とダルトンの会話が可笑しい)、頭にターバンを巻いたシーク教徒の男性が、警官に「アラブ」と呼ばれて憤慨する様(この人が訛りの無い完璧な英語を話すところが逆に真実味があるし、刑事との会話が可笑しい)、犯人達の会話を盗聴するが、外国語で、見物人の男性の別れた女房にその通訳を頼むとか言うくだり(別れた女房に電話してくれと言われて「I hate that bitch!」と言う言い方がニューヨーカーっぽくって可笑しい)、どれもこれもニューヨークニューヨークのマイノリティを良く知っている、スパイク・リーらしい描き方でした。

まあ、それを言うなら、マデリン・ホワイトも、ニューヨークにいそうなキャリア・ウーマンという雰囲気はバッチリ、フレイジャー刑事も、洒落モノのニューヨーク・コップという感じは良く出ていたし、銀行の客であり、後に人質になる人たちも、ニューヨークの匂いがプンプンしていたので、マイノリティだけでなく、あらゆるタイプのニューヨーカーが良く描けていたと思う。チュチュ個人的には、冒頭の、銀行強盗が銀行にたどり着くまでの町並みが、「あー、ニューヨークだなあ!」って感じがして、すごく良かった。

ただ、ストーリーの必然性とか重要性、リアリティになってくると、全く信用できない。こんな大掛かりなことをやる必要があったのかな~という素朴な疑問が浮かんできます。[04/02/06]

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インサイドマン | コメント(11) | 【2006/10/07 04:45】
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『氷の微笑 2』-脚本が最悪です
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今週は、「ダメダメ映画週間」です。拙ブログに来てくれるたくさんの人から、色々な映画をおススメしていただいているにも関わらず、「駄作が観たい」今日この頃。皆さんにはそういうときがありませんか?

basicinstinct2.jpg
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CAST & CREDITS
Produced: 2006
Directed by: Michael Caton-Jones
Writing credits: Leora Barish, Henry Bean
Cast:
Catherine Tremell: Sharon Stone
Dr. Michael Glass: David Morrissey
耽美的な生活を送っていることで有名なミステリー作家キャサリン・トランメル(シャロン・ストーン)は、ボーイフレンドを隣に乗せた車を川に転落させ、自分は無事脱出するが、ヤクをやっていた彼氏は溺死してしまう。彼氏が有名なサッカー・スターだったことからこの事故は大ニュースになり、殺人の疑いを持ったロンドン警察は、心理学者のDr.グラス(デヴィッド・モリッシー)にキャサリンの心理状態を調べさせる。キャサリンは「リスク・アディクション(リスク中毒)」と診断を下したDr.グラスにサイコ・セラピーを申し込み、セッション毎に彼を翻弄し、彼女の怪しい世界に引き込んで行く。そして2人の周りで次々と殺人事件が起こり始める・・・・・。

冒頭のスパイカーC8ラヴィオレッテという、30万ドルもするスポーツカーでの暴走シーンから、いきなり引きます。超ミニ銀ラメのドレスを着たシャロン・ストーンが不敵な笑みを浮かべ、車を110マイルで暴走させつつ、ヤクで朦朧としている助手席の彼の手でオナニーし始め「ああ、イク~!」ってところで川にざっばーん!・・・この映画、アメリカで不評さくさくだったのですが、観た人はもう最初の10分でダメ出しちちゃったに違いない。

この映画の魅力になるはずだったのは、「知的でワイルドなエロ・ミステリー作家の女が、その魅力で男を性的に翻弄していく様」だと思うのだが、その辺が全くなってない。どちらかというと、「会社や学校に良くいる、自分のことをすっごくセクシーでモテると勘違いしている女」と言う感じ。

それはシャロン・ストーンがトウが立ち過ぎているからだ、と言うのは簡単なんだが、確かに50歳だと思って見れば、「あー、やっぱシワが」とか、「目がしょぼしょぼして、老けてんな~」とか思うけど、もし実際の年齢を知らなかったらどうかなと思う。身体とかきれいだし、きれいな人ではあるしな。

私はホンが悪過ぎると思うね。冒頭シーン観ればわかると思うけど、今どきあんな価値観ないだろう。キャサリンがワイルドなことを示すのに「私が12歳のとき、いとこが来て、ハンモックで一緒に寝ているときに彼女の胸をまさぐり・・・」とか「昨日も男とファックして、すごい良かったんだけど、そんなの明日になったら忘れているわ。でも、相手の男がファックの後で死んだら・・・鮮烈な思い出になるわよね」とかさ、なんか今どき三流のポルノでも使わないようなネタだもん。あんな話で精神医学とかやってる分析医が翻弄されんのかよ。

シャロン・ストーンがぜんっぜん格好良くないのも、あんなお水みたいな格好ばっかりさせるからだよ。ガキが着そうなフェイクの毛皮(しかも丈が短い)とか、背中丸出しのタンクトップとか、下着つけていないのが良くわかるぴったりしたパンツ、わざとワンサイズ下を着て胸を強調しているシャツとか・・・。

それに彼女の行動もなんかなー。歌舞伎町みたいないかがわしい通りに入って行って、若い男に金見せて誘うとかさ。あれってかっこいいかなー。そういう服装といい、行動といい、言動といい、知的で男を翻弄してしまう女というより単なるヤリマン。

氷の微笑2』は2001年くらいから製作が延期になったり中止になったり、散々もめてやっと作った映画らしい。そのすったもんだの原因は、主演男優と監督がなかなか決まらなかったためで、監督の候補に上がっていたのがデヴィッド・クローネンバーグ、ジョン・マクターマン、ポール・ヴァーホーヴェン、ジャン・デ・ボント。主演男優はロバート・ダウニーJr.、カート・ラッセル、ピアス・ブロンソン、ブルース・グリーンウッド、ハリソン・フォード、ヴィゴ・モーテンセン、デニシオ・デル・トロ、アーロン・エッカートなどなど。

しかも最初、シャロン・ストーンが主演しないと言っていたので、主演女優もデミ・ムーアやアシュリー・ジュッドなんかで検討していた向きもあるらしい。

いやー、断った皆さんは「我らは正しい判断をした」と思っていることでしょう。あの脚本じゃ、誰が撮っても一緒だと思うよ。女優はあんな勘違いのヤリマン女の役なんかやりたくないだろうしさ、男優は結構こっ恥ずかしいエッチ・シーンもあるし、とにかくあんなバカ女に翻弄されるってだけでもイメージ・ダウンになりかねん。監督にいたっては、『刑事コロンボ』のような、ミステリーの謎解きは、主人公が口頭で全部説明~!みたいな脚本撮っちゃ、あとで何言われるかわかったもんじゃない。

私だったら、あんな年齢に合わないワイルドな女っていう設定じゃなくて、かっちりしたスーツ着た、ビジネス・ライクに自分の性的奔放さを押し殺した知的なミステリー作家が、精神科医の同情を引くように演技して、翻弄していくとかそーゆうスジにしたな。[8/12/06]



氷の微笑 氷の微笑
これも観た記憶あるけど、どんなプロットだったか思い出せない・・・。シャロン・ストーンが足を組み変えるときにお○○こが見えちゃううとかそんな話題性ばっかで、ストーリーはこのパート2とどっこいどっこいだったかもなあ。
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映画評価 | コメント(0) | 【2006/10/06 03:07】
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『トラッシュ!コンプリート・ニューヨーク・ドールズ』-今年発売されたばかりのドールズ最新のバイオ
Trash!: The Complete New York Dolls

アマゾンUSAで読者のレヴューの欄に「私はアーサー“キラー”ケーンの友達であるが、どっかのファンが書いた伝記と違って、このはきちんとリサーチをして書かれている」と、ニーナ・アントニアの書いた『Too Much Too Soon』を罵倒している評があって笑いました。

Trash!: The Complete New York Dolls Trash!: The Complete New York Dolls
Kris Needs、Dick Porter 他 (2006/07/31)
Plexus Pub

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ニーナのニューヨーク・ドールズの結成前、メンバーの子供時代から、有名になって最後解散してしまうまでが主なのですが、こちらの『Trash!: The Complete New York Dolls』は2004年に再結成された後に書かれているようで、ポスト・ドールズの部分が長く、ジョニー・サンダースとジェリー・ノーランののハートブレイカーズでの活躍が結構丹念に描かれています。

確かに『Too Much Too Soon』は、いつも協力的で快くインタヴューに答えてくれるおしゃべりなシルヴェインシルヴェインと、伝説となって語り継がれているジョニー・サンダースの話が中心で、他のメンバー、特に際立った活動が無いアーサーや、ジェリー・ノーランのバック・グランドとかはあまり掘り下げていないと言える。しかしこちらの伝記の著者はニーナ・アントニアにもインタヴューしてるし、彼女のからそっくりそのままコピーしたんではないかという一節も見られます。

『Trash!: The Complete New York Dolls』のいいところは、ニューヨークの当時のアングラ・シーンの他のアーティストたちのことや、ドールズのメンバーが影響を受けたアーティスト達のこともある程度詳しく説明しているところ。一つ具体的に書いておきたいのは、ウェイン・カウンティという人のこと。

なんでこの名前が印象に残ったかというと、ウェイン・カウンティって、ミシガンにあるんです。カウンティって言うのは、東京で言えば区みたいなもので、私が住んでいるのはオークランド・カウンティ*。ウェイン・カウンティはその隣にあるので、なんか関係あるのかなーと思ったのですが、やたらこの名前が出てくる割には『Too Much Too Soon』ではなんの説明もない。

こちらのによるとウェインは、ニューヨークでドールズと共に有名だったトランスヴェスタイト/ゲイのパフォーマーで、彼が演ってたバンドがドールズとギグったりしたとか。また、名前の由来はやはりミシガンにあるウェイン・カウンティから取ったそうで、理由は、ウェイン・カウンティにアメリカで最大の女子刑務所があるからだそうで、納得。

こういうドールズを取り巻く状況に関しては詳しいですが、逆に「ジョニサン、フランスの空港でゲロ事件」とか、最後のレッド・パテント・レザー・ツアーでメンバーがケンカ別れする時の口論の様子とかは、ニーナのの方が詳しく書いてあり、こちらのでは「そういうことがあったよ」と触れるだけに留まっています。

ああ、あともう一つ触れておきたいのは、シド&ナンシーで有名なナンシーは、ジョニサンの元カノでLAグルーピーの女王、セイベル・スターに憧れていて、ハートブレイカーズがセックス・ピストルズと悪名高いアナーキー・ツアーを演るためにイギリスに行ったとき、ジェリー・ノーランを追っかけてニューヨークから来たそうじゃあないですか!私のジェリーを追っかけて!!! んで、ハートブレイカーズに相手にされなかったためにピストルズのグルーピーになり、繊細でナイーヴな若者だったシドは、ナンシーの「セックス奴隷」にされてしまった、という逸話。

この辺のハートブレイカーズの活動は詳しく書いてあり、同じ時期に他の元ドールズのメンバーが演っていたバンドもきちんと網羅してあります。もちろん、デヴィッドJo以外は、短命のバンドを組んだり辞めたりしているだけなのですが。

しかし、みんなドールズ解散後も友達だったようで、ニューヨークで会ったときは一緒に飲んだり、お互いのショウに飛び入りしたり、シルヴェインとジェリーがアイドルズというバンドを組んでいたりしたこともあったようで、解散後一言も口を聞かなかったってわけではなかったようです。一つ心温まるエピソードは、ジョニサンがデトロイトで結成したGang Warというバンドがニューヨークでギグったとき、フロントマンが「給料が安すぎる」とかで突然ギグ中にステージを去ってしまった。ジョニーが残されて困っていると、たまたま観に来ていたデヴィッドJoとシルヴェインが飛び入り参加して、ミニ・ドールズ再結成ショウを行い、丸く収まったという話。「本当の友達だ」とジョニーがインタヴューで言ってたのが印象的だった。

『Too Much Too Soon』では全く触れられていなかったのですが、ジョニー・サンダースの最期は、メタドンのオーヴァードーズではなく、殺されたらしい、と、こちらの本では書かれています。ジョニーは当時、日本ツアーでかなりお金を儲けてたし、ニューオーリンズへ行ったのも、昔からの夢であるブルース・ミュージシャンとバンドを組むためだということや、ヘロインのリハビリも真剣にがんばっていたということ、ホテルの部屋が荒らされ、お金や物が無くなっていたこと、ジョニーの死体の状態がおかしかった事などから、物取りに殺されたのでは、という説。しかし警察は真剣に捜査をしてくれず、検視の結果もかなりいい加減なものだったらしい。

これも含めてジョニーの話はかなり辛いものがあるのですが、この本はそこで終わらずに、2004年の再結成後のドールズもカバーし、最後は、再結成後の意気揚々としたデヴィッドJoとシルヴェインのインタヴューで終わっています。二人揃ってのインタヴューを読むと、本当に楽しそう。これを読んで私は、ドールズの最新アルバムを買うことにした。ネットで視聴した限り、元のドールズのアティテュードが感じられない今風の音だったので買う気はなかったのだけど、オリジナル・ドールズの版権はメンバーにはないので、昔の音源を今、私達が買っても実際にこの素晴らしい音楽を創った人たちにお金が入るわけではない。既に他界してしまったジョニーもジェリーもアーサーも、そういう「音楽産業」に食いつぶされて大変な生活を送ったんだし、せめて今、まだ生きているメンバーには何かお返しをしたいと思ったんで、買うことにした。まさにアルバムのタイトルどおり、「One day it will please us to remember even this(こんなモノを思い出すことが楽しい日も来るだろう)」と思うし。

追記*:私、自分が住んでいるのはずーっとオークランド・カウンティだと信じていたんですけど、実はウェイン・カウンティだった!間違えてて馬鹿だけど、うれし~!

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Key Words 本 ニューヨーク・ドールズ ロック 伝記 デヴィッド・ヨハンソン ジョニー・サンダース シルヴェイン ビリー・マルシア ジェリー・ノーラン
ロック | コメント(2) | 【2006/10/04 01:29】
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『ザ・センチネル 陰謀の星条旗』-全く新鮮味のない映画
The The Sentinel

なんだかなー。今週は「王道週間」でしょうか。観るもの観るものセンスが80年代後半って感じのものばっかりです。

sentinel.jpg
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Produced: 2006
Directed by: Clark Johnson
Writing credits: George Nplfi, Gerald Petievich
Cast:
Pete Garrison: Michael Douglus
David Breckinridge: Kiefer Sutherland
Jill Marin: Eva Longoria
William Montrose: Martin Donovan
Sara Ballentine: Kim Basinger
こういう話、昔すごい流行った気がするのですが。FBIとかCIAの裏側。エリート達がマニュアルを隅から隅まで記憶していて、聞かれるとすぐに復唱できちゃったり、ルーキーが入ってくるとエラク冷たくプロフェッショナルに接する上司、そんな中でこういうエリートたちも人間で、ジョークを言い合ったりするところもちらりとかいま見えたりとか・・・。

『ザ・センチネル』では、アメリカ大統領を守る、シークレット・サービスの裏側にカメラは入って行きます。かつてレーガン大統領を暗殺から救い、弾丸を受けた伝説のシークレット・サービスに、マイケル・ダグラス演じるピーター・ギャリソン、ピーターの親友だったが、妻がピーターと浮気したため今は敵対しているシークレット・サービス、デヴィッド・ブレッキンリッジにキーファー・サザーランド、ピーターがブレッキンリッジに推薦した新米シークレット・サービス・ジル(エヴァ・ロンゴリナ)、そしてピーターが今、関係を持っているのは、ななんとファースト・レディのサラ(キム・ベイシンジャー)!

で、大統領暗殺を狙う一味が、ピーターがファースト・レディとチョメチョメしているのをかぎつけて、アサシンに仕立て上げようとする。ピーターが大統領暗殺を企んでいるという証拠が出てきて、親友だったブレッキンリッジに問い詰められるピーター。真実を暴くために逃亡!

今どきめずらしく、痛々しい拷問シーンもないし、冷酷な殺しのシーンもない。ぶっちゃけ撃たれても血も出ないし!慣れというのは恐ろしいもので、最近はこういうの出てこないとかなり退屈する。で、そういうのないってことは多分どんでん返しはないな、ってことで、マイケル・ダグラスが悪人やることはないとわかると、劇的な逃亡劇がすっげえ退屈になってくる。

こんな明け透けなおっかけっこを見せるくらいだったら、もうちょっと登場人物の相互関係や性格を掘り下げて欲しかったな。実際、削除シーンには、ブレッキンリッジが奥さんと口論しているシーンとか、ピーターとファースト・レディがプライベートな言葉を交わしているシーンとかがあった。

かといって全く面白くなかったというわけでもないけどね。特に最後、丸く収まってめでたしめでたし、ピーターは引退してホワイト・ハウスを去っていく。その時部屋の窓から見ているファースト・レディ。うーん、この二人は本当に愛し合っているという設定なのに、大人の恋はドライだなーとか思ったりして。(でも、削除シーンに、ファースト・レデイが選挙が終わったら大統領と離婚してピーターを追っかけていく、というシーンがあって、「アレ?!」って感じでしたが)

ただ、なんか全く新鮮味のない映画ではあったな。

Key Words 映画 ザ・センチネル 陰謀の星条旗 マイケル・ダグラス キーファー・サザーランド
撮影中、公開前の映画 | コメント(2) | 【2006/10/02 08:34】
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『スケルトン・キー』-見え透いたと言って悪ければ、王道のオカルト・ホラー
The Skelton Key

ジョニーからの伝言のHiroさんが取り上げていたのですが、ラブコメみたいな設定じゃないケイト・ハドソンと、Hiroさん曰くピーター・サースガードがいい味出してるつーのに興味を持ちました。

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Produced: 2005
Directed by: Iain Softley
Writing credits: Ehren Kruger
Cast:
Caroline Ellis: Kate Hudson
Violet Devereaux: Gena Rowlands
Ben Devereaux: John Hurt
Luke: Peter Sarsgaard
なんか今どき!って感じのホラーです。今どき、っていう言い方が悪ければ「王道」か?ルイジアナの古い館、寝たきりで口も聞けない病人、オカルト、ブラック・マジック・・・・。

ルイジアナの田舎にある古い館に住む寝たきり老人(ってほどトシでもないか。ジョン・ハートが演じています)の看護を住み込みですることになったキャロリン(ケイト・ハドソン)が、館の側の古びたガソリンスタンドでガソリン入れて、お金を払おうと店の中に入っていくと、誰も出てこない。「お金払いたいんですけどー」とか声をかけつつ、どんどん中に入っていくと、突然気味悪いおばあさんが出てきて「ひっ」。なんかなー、王道過ぎない?

館に着いたキャロリン、すったもんだの末雇ってもらうが、寝たきり老人の奥さん(ジーナ・ローランズ)は明らかに胡散臭い。館をうろうろしてもらいたくないと言わんばかりの態度なのにも関わらず、館のどんな鍵でも開けられるスケルトン・キーを渡し、屋根裏部屋にある植物の種を持って来いとか言うし。

そんで、キャロリンが屋根裏部屋に行くと、もちろん気味悪い部屋で、しかも開かずの扉みたいのがあり、そこが「かたかた」と鳴って「誰か中にいるの?!」って感じなんだけど、扉の前においてある箱とかが動いてるよ~!!! ふ、古臭い!

んでその後は、「絶対これっておかしい」と思ったキャロリンが、まー、人んちなのにあっちの扉開け、こっちのドアを開き、レコード持ち出したり、いろんなことするわけなんだな。実際この娘は、寝たきりの病人の世話をするために雇われているのに、ニュー・オーリンズまで謎解きに出かけていったり、

仕事はしてるのか?!

とツッコミの1つも入れたくなってしまう。

んで、ピーター・サースガードもなあ、もうちっと活躍してもいいような気がするな。なんかこれといって印象にも残ってないし。ま、でもツッコミどころ満載くらいで良かったんだよ。怖い映画嫌いなのに、なんでこれ観ようと思ったのか、わからん。見え透いた怖がらせ方だな、と頭でわかっていても、観終わった後なんか、小さな物音にもビクビクしていたアタシって、可愛いでしょ。

Key Words 映画 ホラー オカルト スケルトン・キー ケイト・ハドソン ピーター・サースガード
スリラー&(サイコ)サスペンス | コメント(3) | 【2006/10/02 08:28】
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俺様道を貫け!ジョニーサンダースとハートブレイカーズの『L.A.M.F.』
L.A.M.F.: The Lost '77 Mixes / The Heartbreakers

lamf.jpg
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1. Born to Lose 2. Baby Talk 3. All by Myself 4. I Wanna Be Loved 5. It's Not Enough 6. Chinese Rocks 7. Get off the Phone 8. Pirate Love 9. One Track Mind 10. I Love You 11. Going Steady 12. Let Go 13. Can't Keep My Eyes on You 14. Do You Love Me

ジョニー・サンダースの基本は「ズズチャカ ズズチャカ」である。これが早くなったり遅くなったりするが、基本的に「ズズチャカ ズズチャカ」なんである。ドールズからジョニー・サンダースに移行していく過程で「どのアルバムがいいかね?」と聴くと、みんな「LAMF!」と言うので聴いてみたが、根本的に「ズズチャカ」が苦手な私がどーしよう、と思ったら

ハマってしまった

特に1から6曲目、レコードで言ったら「サイドA(え~めん)」がすごい。曲の間隔がなく、AC/DCの『Back in Black』を彷彿とさせる。特にすごいのは2曲目の『Baby Talk』。ノリはいいが基本的にユルイ「ズズチャカ」の『Born To Lose』のあと、間髪入れずに、ブラスバンドも土下座しそうなジェリー・ノーランのマシンガン・ロールに、「じゃがががが!」とかきむしるようなギター・リフをかませてあり、首が勝手にゴンゴン振れてしまう。そして4曲目の『I Wanna Be Loved』も、「わんつースリーフォ」だん!だん!だん!だん!だん!!といきなり始まり、「ズ!チャカ!ズ!チャカ!」と高速「ズズチャカ」に「ア ワナ ビ ラ!ビ ラ バイ ユ!ユ!ユ!ユ!ユ!」というテンポのいいコーラスがカッコいい。そして6曲目の『チャイニーズ・ロック』はユルいがロックンロールというよりはリフ・ロックで、突き放したような超かっこいいリフにヘタウマなボーカルがクールなんである。

この3曲が強力すぎて、『All By Myself』と『It's Not Enough』を飛ばしてしまったが、この2曲が良くないんではなく、他の曲がすご過ぎるんである。

特に『All By Myself』は私のアイドル、ジェリー・ノーラン作曲であり、スタッカートのリズムが新鮮なのと、この人流れを止めてまで強引に入れるタムの使い方がなんとも個性的。それでも突っ込まないでリズムをキープしていくので、流れが止まっていることを気付かせないすごいドラマー!

『It's Not Enough』はジョニサンお得意のメロドラマちっくなバラード。ジョニサンのあの声で「お金が not enough」って歌われちゃうと可哀相になっちゃう。実際、ジョニサンは他人にそういう風に思わせる術を持っていたらしく、いろんな人がお金がなくてワガママなこのジャンキーを世話するハメになったらしい。

ジョニサン/ハートブレイカーズの曲がものすごいキャッチーで秀逸なのに、商業的には全く成功しなかったのは、曲の内容がモロ「ジャンキーの生活」を描いているので、「ロック産業」の腰が引けてしまったためである。しかし逆に言えばこの元祖・パンク・ロッカーたちの曲にウソはなく、自分達の生活や、見聞きしたことをそのまま描いているだけなんである。「金がない」とか「負け犬として生まれてきた」とか、「アパートの壁は崩れるし、彼女はトイレで泣いている/金持ちになっている代わりにチャイニーズ・ロックを掘り返してる」なんて人生おしまいみたいな曲を書いてしまうのが、なんとかポジティヴにがんばろうとしている人たちのカンに触るのだろうが、これは彼らの人生に対する正直な感想なのであり、本当はみんな同じように感じているはずなんである。しかし、社会に順応してなんとか生き残っていこうと思う人たちはこの「真実」を見たくないんで、ジョニサン/ハートブレイカーズの様に「見たくない真実」を無遠慮に鼻先に突きつけてくるような輩とは、できれば関わりたくないのだ。

なぜ『チャイニーズ・ロック』=中国のロックがドラッグを意味するかというと、「ロック」というのはドラッグ、特にヘロインやコカインのようなハード・ドラッグを指す隠語らしい。そして「チャイニーズ」というのは、大昔、ニューヨークのチャイナ・タウンではオピウムを吸わせるサロンがたくさんあって、その流れで60年、70年代は、チャイナ・タウンがハード・ドラッグを「スコア」する場所だったことから、このタイトルを聞いただけで、「あ、ヘロイン」と連想できてしまうようだ。

でも本当に良くこの歌詞を聴くと、ヤク中であろうが、平凡なサラリーマンであろうが、友達がいない中学生であろうが、誰でも共感できる思いがここに詰まっているのである。ただ、ヤク中の生活を背景に書かれているので、イマジネーションが足りない人には自分の生活とシンクロさせることができないだけであって。

さて、「サイドB(び~めん)」もめちゃくちゃクオリティが高い。え~めんの緊迫感が強すぎるので、少し力を抜こうなんて思うとノック・アウトされてしまうので気をつけたい。これぞパンクの夜明け、と思わせる『Get Off the Phone』と『One Track Mind』、ティーン・エイジ・ラブを思わせる可愛さの『I Love You』と『Goin Steady』、そしてロックンロールの王道である『Let Go』と『Do You Love Me』。

特にラストを飾る『Do You Love Me』は王道中の王道である。「わっちみな、はぉぉぉぅぅぅ!」というこの「はぉぉぉぅぅぅ!」という掛け声、ドゥーワップを経て「てるみ~、てるみ~、てるみ~」って段々コーラスがかぶさっていくロックンロール特有の流れがカッコいい!

この「はぉぉぉぅぅぅ!」っていうのとか、『Pirate Love』でジョニサンがギター・ソロの前にやる「ぅいいぇぇ!うぉぉ!」という酔っ払いのおじさんみたいな掛け声、これって最初すげえ抵抗あるんだけど、慣れてくると一緒に歌いたくなってしまう。

そして最後に・・・『Can't Keep My Eyes On You』。これも私の愛するジェリー・ノーランが作曲したのだが、ななんとこのテイクではボーカルも取っている!スローな「ズンズン チャカ ズンズン チャカ」に、ムーディな「ぼわ~ん」というギターを効かせ、そこにやたら甲高くて弱弱しいジェリーの声が、ロマンチック。歌はあんまり上手くなくて、そこがまた、普段大人しい男の子がみんなに「歌えよ~」と言われて初めて歌ったカラオケみたいな無垢さを感じさせていい。ジェリーは、本格的に音楽活動始めるまではニューヨークのギャングに所属していて、しょっちゅう人が殺されるような環境で生活していた、タフなヤローなのに、こんな甲高い声で、シャイそうなところが女心を溶かす。1948年生まれであるから生きていれば今や60歳であるが、できることなら探し出してでも一夜を共にしたいと思わせる、セクシーなヤツだ。

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Key Words 音楽 ロック パンク ロックンロール ジョニー・サンダース ジェリー・ノーラン
★★★ PUNK PUNK PUNK ★★★ | コメント(5) | 【2006/10/02 01:12】
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『イルマーレ』-ストレートにロマンチックだす!
The Lake House

ちょっとぉ~良い映画じゃないの!ロマンチックぅ~。これハズしたらちょームカつくだろうなあと思って借りるのためらっていたが、いいじゃないの!こういうタイム・トリップ物は、話が煮詰まってくると段々つじつま合わなくなってくるんだけど、この映画

全然突っ込めない

lakehouse.jpg
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Produced: 2006
Directed by: Alejandro Agresti
Writing credits: David Auburn, Eun-Jeong Kim
Cast:
Alex Wyler: Kianu Reeves
Kate Forster: Sandra Bullock
Shohreh Aghdashloo: Anna Klyczynski
Simon Wyler: Christopher Plimmer
Henry Wyler: Ebon Moss-Bachrach
Kate's Mother: Willeke van Ammerlrooy
曲もいい!sound track on amazon.com
みんな1曲目のポール・マッカートニーの曲が好きみたいだけど、私は5曲目、キャロル・キングの「It's Too Late」が染みましたね!あのマイナーコードからメジャーコードに転調するところが胸キュンだよ。
1. This Never Happened Before
2. (I Can’t Seem To) Make You Mine
3. Time Has Told Me
4. Ant Farm
5. It’s Too Late
6. The Lakehouse
7. Pawprints
8. Tough Week
9. Mailbox
10. Sunsets
11. Alex's Father
12. Il Mare
13. Tell Me More
14. She's Gone
15. Wait For Me
16. You Waited
17. I Waited
まず最初にだな、レイク・ハウス(湖畔の家)から出て行ったケイト(サンドラ・ブロック)がメイル・ボックスに、次にこの家に引っ越してくる人宛ての手紙を残して行くじゃない?「住所変更の届けは出しましたが、もしこちらに私宛の手紙が来たらこの住所に転送してください」みたいな。で、この家に引っ越してきたアレックス(キアヌ・リーヴス)が、最近この家に住んでいた人なんていないはずなのに、おかしいと思い、ケイトに手紙を書く。「この家に以前住んでいたとは、どういう意味ですか?」みたいな。

そこで、「なんでその手紙を、書いてあった住所に送らずに、またメイル・ボックスに入れとくんだよ?」と思ったんだが、そうそう、アメリカって、自分の家のメイル・ボックスに入れて置くと、プリーズ・Mr.ポストマンが持っていってくれるんだよね。やだわー、アメリカに住んでいるのに気付かなかった!(しょっちゅう宅配DVD持ってってもらっているのにも関わらず・・・)

それからな、ヴァレンタイン・デーに、ケイトの忠告を聞き入れて会いに行くのを留まったアレックスが、その後忠実に2年間待ったところがブリリアント!!! 2年前に予約してあったレストランに行くことも出来たし、ぶっちゃけ彼女の住所知ってるんだから会いに行く事だって出来たのに、ちゃんと2年待った。あれがさ、レストランに現れた日にゃ、その後の歴史が変わっちゃうので、つじつま合わなくなったりするんだけど、あそこでじっと耐えたのが偉い!(まあ、私達の時間では一瞬なんだけど)

それに、あと2年も待つのも、物語の便宜上待たなきゃならないんじゃなくて、ちゃんと理由がある。ケイトの手紙に「あなたのことが本当に好きなんだと気が付くのにこんなに長い時間がかかった。でも今はアイ・ラヴ・ユーと言える」とかなんとか書いてあったのを読んで、彼女にその時間を与えてあげようというアレックスの姿勢なわけなんですよ!いいなー!大人の男だなー!

それにケイトが「シティには木がない。レイク・ハウスの木が恋しい」って言ったら、将来ケイトが住むことになるアパートの前に木を植えてくれたりとかさ。優しいのねっ。あのシーンだけは、「勝手に道端にデカイ木を植えていいんだろうか」とか思ったけど、そんな細かいことは気にしない、気にしない。

キアヌもさー、いつも通りロボットみたいな演技なんだけど、もうあそこまでいくと演技が下手とかじゃなくて個性的というか。この人、セリフが棒読みっていうよりも、セリフとセリフの間にヘンな間があって、それが時々居心地悪いんだよね。「不器用」って言葉が似合う男だ。

サンドラ・ブロックは『デモリションマン』と『スピード』以外観たことないんで(あー、『クラッシュ』でも観たか・・・でもいいやそれは)なんとも言えねーなと思ったんだけど、犬との絡みが良かったね。アパートで、箱の中から2004年当時の写真を出してきて、隣に座っている犬に見せると、犬が写真を見て「フン」とため息をつく。するとケイトが「I know」って返すシーンがあるんだけど、あの犬が「フン」ってため息つくのって、犬飼っている人じゃないとわかんないかもなあ。犬ってホントに「フン」ってため息つくんだよ。そこにケイトが「I know」って返しちゃうところが、アドリブじゃないかと思った。ああいうさりげない可笑しさがサンドラ・ブロックの良さというか。

一つだけ文句言わせてもらえれば、邦題だよ!『イルマーレ』ってなんだかわかんなくてさ、「どっから持ってきたんだよ、この邦題?!」って思っていたら、なんだ、あのレストランの名前かよ!綴りが「Ill Mare」だったからわかったんだけど、「イルマーレ」とは言ってないんじゃないかなあ。会話聞いてるだけじゃわかんねーよ!なんで『レイク・ハウス』じゃいけないわけ?この邦題のおかげで、なんか訳わかんないヨーロッパのインデペンデントみたいなゲージツ的な近寄り難い雰囲気漂っちゃっていて逆効果だと思うんだがなあ。本当はすごくストレートなロマンスなのに。

Key Words 映画 ロマンス イルマーレ サンドラ・ブロック キアヌ・リーヴス キアヌ・リーブス
恋愛映画・ロマンティックコメディ | コメント(12) | 【2006/10/01 22:21】
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『裸の天使』-ヒップホップを背景に描かれるアメリカの典型的ユース・カルチャー
Havocシェアブログ1571に投稿

ブロークバック・マウンテン』『プラダを着た悪魔』で好演していたアン・ハサウェイと、『ミステリアス・スキン』『ブリック』などなかなかチャレンジングなキャラで注目していたジョセフ・ゴードン-レヴィットが、LA近郊に住む裕福な家庭のお坊ちゃん、お嬢ちゃん役で共演しています。

アン・ハサウェイ 裸の天使

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Produced: 2005
Directed by: Barbara Kopple
Writing credits: Stephen Gaghan, Jessica Kaplan
Cast:
Allison: Anne Hathaway
Emily: Bijou Phillips
Sam: Joseph Gordon-Levitt
Eric: Matt O'Leary
Hector: Freddy Rodriguez
Toby: Mike Vogel
Joanna: Laura San Giacomo
この子たちは郊外の私立高校に通い、ヒップホップの影響を受け、ギャングスタのライフスタイルをマネして、「よまだふぁか」とかそーいうしゃべり方をし、モールの駐車場とかで他の高校生ギャングスタ・グループとけんかをし、パーティで酒、タバコ、ドラッグ、セックスは当たり前という楽しい高校生活を送っている。

ある日、アリソン(アン・ハサウェイ)と彼氏でギャングスタ・グループの番長トビー(マイク・ヴォゲル)、アリソンの親友エミリー(ビジョー・フィリップス)とその彼氏サム(ジョセフ・ゴードン-レヴィット)が車で出かけたとき、典型的なマッチョでガキ大将タイプのトビーが、危険なことで名高いイーストLAに行くと言い出す。

そこでラティーノのホンマモンのギャングスタのへクター(フレディ・ロドリゲス)からドラッグを買うのだが、最初からナメられているのでぼったくられ、よせばいいのにかっこつけたトビーが文句を言いに行き、拳銃でおどかされておしっこ漏らしてしまう。

この事件のあと、男の子達はもう一度イーストLAに行って報復するとかって言ってるんだけど、良くある口ばっかりのパターン。女の子達の方が肝が据わっているというか大胆で、本物のギャングスタから刺激を受けたくて、何度も戻って行くのであるが・・・・・。

もーこのバカ娘達が無防備にダウンタウンに戻って行くたびにハラハラさせられたよ。BMWのコンパーティブルとか平気でダウンタウンの街角に止めておいたり、高そう+セクシーなドレス来て、夜のゲットーに行ってしまう無神経さ加減!ギャングスタの人たちがこの娘達をいきなり輪姦とかしなかったことで逆に好感持ったくらいだ。

実際、最後まで主人公であるはずの金持ちの高校生達が、バカで格好悪くて同情に値しないキャラとして描かれていて、それが逆にリアルだなーと思った。舞台がLAになっているけど、事情はデトロイトでも全く一緒だし、アメリカの都市部ではたいがい裕福なウエスト・エンドと貧しいイースト・サイドに分れていて、ウエスト・エンドのガキどもは、みんなこのくらいナイーヴなんじゃないかなあ。

しかし、この年頃の子供を持つ親は大変だよ。子供のために環境のいい郊外に引っ越すわけなんだけど、そういうライフ・スタイルを維持するには、おとっつあんはせっせと働いて家にいない、おっかさんは旦那も子供も家に寄り付かないんで退屈してキッチン・ドリンカーになってしまいアル中、そうして結婚生活が破綻していくことが家庭崩壊に繋がり、子供はどんどん親から離れていく・・・・。

原題の「Havoc」ってなんなんだろうと調べてみたら、暴力的かつ意味の無い騒ぎ、とかいう意味で、且つ、90年代中期にリリースされたハードコア・ラップの悪名高いアルバムとタイトルでもあるらしい。

ヒップホップは今やアメリカのユース・カルチャーの中心なので、アン・ハサウェイ演じるアリソンや、ジョセフ・ゴードン-レヴィットのサムなんかはうちの近くでも良くみかける。しかし、それが「最近の若者は」という「現在」だけを切り取った感覚ではなく、私も私の親の世代も潜り抜けて来たであろう、「ポップ・ミュージックと若者文化の関係」として観ると面白い。ロックンロールでもヘビメタでもラップでも、最初に革新的なシーンが登場してくるのは貧しいゲットーで、それがいわゆる「音楽産業」として何百ミリオンも稼げるようになるのは、アリソンたちのような裕福な家の子供達がそれを買うようになるからなんである。

そんできっと、こういう子たちが大学へ通うようになると、そこで今度は大学生達がこの手のバンドを始めるようになり、最初シーンが登場してきたときの「アティテュード」はそぎ落とされ、単なる音楽のカテゴリーとして薄められていき、猫も杓子もバンド・ワゴンに乗っかり出す・・・。

そうやってシーンが飽和状態になってくると、また社会の底辺からムーヴメントが起こり、同じサイクルが繰り返されていく・・・・・。

ある意味ヘルシー?!

そういうことをつらつら考えながら見ていたもんで、この超完全おバカな娘達に同情できないとは言え、自分も音楽やそのときのユース・カルチャーの波に飲み込まれて結局アメリカにたどり着いたわけだし、「うーん、自分もこの娘達を笑えるほど偉くねーな」と、全く共感できないことが逆にいろいろ考えさせられたね。ぶっちゃけ言えば、私がアメリカに来たのも、アリソンがゲットーのギャングスタのメンバーになりたいと思ったのも、リアルなものに憧れるという同じ動機から出ていると思うし。恥ずかしながら。



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■ジョセフ・ゴードン-レヴィットの映画偉人伝

Key Words 映画 Havoc 裸の天使 Hip hop アン・ハサウェイ ジョセフ・ゴードン-レヴィット
映画感想 | コメント(4) | 【2006/10/01 00:17】
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「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』

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