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『グリーンマイル』-死について考えさせられた
The Green Mile

これ、映画も観たし本も読んだんだけど、何一つプロット憶えてないという、なぜかものすごい印象薄い映画だったので、もう一度観てみようと借りてきましたが、面白い!エライ長いんだけど、案外気にならない。でも、まるでいくつかの話が一緒に入っているような感じで、映画の雰囲気とかニュアンスみたいなものが一つじゃないって感じ。ほら、「こういうときに観る映画」って言えないのよ。

Green Mile
dvd on amazon.com
Produced: 1999
Director: Frank Darabont
Writing Credits: Frank Darabont, Stephen King
Cast:
Paul Edgecomb: Tom Hanks
Brutal Howell: David Morse
John Coffey: Michael Clarke Duncan
Warden Hal Moores: James Cromwell
Percy Wetmore: Doug Hutchison
Wild Bill: Sam Rockwell
Dean Stanton: Barry Pepper
Melinda Moores: Patricia Clerkson
最初、トシを取ったポールが、養老院の食堂でおばあさんに目配せしたりするシーンはほのぼのじいさん、ばあさんもののお話みたいだし、ネズミのMr.ジングルズの話なんて『ベィブ』みたいに可愛らしいし、デルの処刑のシーンは・・・・こわ~。意地の悪いパーシーという看守や、ビリー・ザ・ワイルドのような囚人に見える人間の悪。電気椅子に死刑囚を送る仕事をしていながら、もしくはそういう仕事で人間の悲哀を見たためか、とても心優しい他の看守たち。1時間くらいごとに「これってなんの話だったっけ?」とか考えちゃった。でもちゃんと全部繋がってて、良くこれだけの要素をきっちりまとめたなあ、と感心。

トム・ハンクスは、ポールみたいないい人だけど甘くない、「理想の上司」みたいな役を演じさせたらハマりなのはもうお約束みたいなものだとしても、他の看守さんたちも皆いいキャスティングだったなあ。特に、ディーン役の バリー・ペッパー 。この人はどーしても『プライベート・ライアン』のヒットマンの役がかっこいくてかっこいくて、あの顔ってニヒルな役しかできないんじゃないかと思っていたから、このちっちゃくてちょっと気の弱そうなディーンの役は意外ながらも「さすが役者だなあ。180度違う役もできるんだなあ」と感心。

ちょうど赤姫さんのブログのコメ欄で「死」について語り合っていたところだったので、ラストは非常に興味かった。まず、あのでっかい人(コーヒーさん?)、あの人を電気椅子に送りたくないとポールが言うと、コーヒーさんは、

You tell God the Father it was a kindness you done. I know you hurtin' and worryin', I can feel it on you, but you oughta quit on it now. Because I want it over and done. I do. I'm tired, boss. Tired of bein' on the road, lonely as a sparrow in the rain. Tired of not ever having me a buddy to be with, or tell me where we's coming from or going to, or why. Mostly I'm tired of people being ugly to each other. I'm tired of all the pain I feel and hear in the world everyday. There's too much of it. It's like pieces of glass in my head all the time. Can you understand?

”あなたは親切で私を電気椅子に送ったのですと、神様に言えばいいのですよ。あなたが心配して傷付いているのはわかりますが、もういいんですよ。私はもう死にたいのです。本当に。疲れました。雨でも常に独りで旅していなくちゃならないツバメのように。一緒に旅する友もなく、どこから来たのか、どこへ行くのか、なぜ旅するのかわからないのも疲れた。でも何よりも疲れたのは、人間が互いにひどいことをし合うことだ。毎日毎日、世界のどこかでひどいことが起こっているのを聞いたり感じたりするのに疲れた。まるでガラスの破片が顔中に刺さっているような気分で耐えられないんです。わかってもらえますか?”

でっかくて強面なのに、暗闇が怖い、とても繊細なコーヒーさん。大恐慌の時代、1935年とか言ってたかな、この頃の黒人差別のせいでかなり辛い思いしただろうし、幼女殺しも、もう黒人が死体と一緒にいたら犯人だと思われて、誰もそれを疑わなかったような時代なんだろう。

私は、痛みが怖いだけであって、死ぬのなんか怖くないと思っていたんですよね。自分がこの世にいなくなることなんて別に辛くはないと。そしたら私のマイミクさんが、実際「あなたは肺がんです」って言われたことがあって、その後は自分がこの世から消えていくということを真摯に考えた、という話を聞いて、「ああ、死んでも別にいいや、なんて思えるのは、死というものを実感出来てないから言えることなんだな」と思った。

しかし赤姫さんとのディスカッションの中では、「死」をどう定義するかで感じ方も違うのだなということに気が付いた。赤姫さんにとって死は「上がり」、私にとっては「終わり」。死ぬってことは身体が動かなくなる。何も出来なくなる。電気が消えて、真っ暗になって眠ったままの状態、みたいのが私の定義なのだけど、赤姫さんにとっては「ああ、やっと終わった」という安堵の瞬間なのだよな。

コーヒーさんにとっても、そういう感じなんだろうなあ。特に、「一人ぼっちのツバメのように旅して行くのに疲れた」というところでは本当に可哀想になって泣いてしまった。彼にとっては死ぬというのは「I'm in Heaven」、天国へ行くことなのだよなあ。

*****ネタバレ******

で、最後にこのポールさんは、コーヒーさんが電気椅子に送られる前にポールさんに不死っつーか、長生きできる能力を授けたらしい、ということを語る。Mr.ジングルズもそれを授かったらしく、ポールさんはMr.ジングルズを今でも内緒で飼っている。ポールさんは、自分の妻も、子供も、友達も、みんな先に死んでしまう、こうして新たに出来た友達も多分、先に死んでしまう。独りで生きていかなければならない、残された者の寂しさ。ポールさんは、これが「神様の贈り物」を電気椅子に送った自分の贖罪だと思っているみたい。確かに、コーヒーさんは、奇跡を起こすが人に虐げられるという、まんまキリストなのよね。

key Word 映画 グリーンマイル スティーヴン・キング フランク・ダラボン トム・ハンクス バリー・ペッパー パトリシア・クラークソン

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考えさせられた映画 | コメント(4) | 【2008/12/23 04:59】
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『アマデウス』-姫のオール・タイム・フェイヴァリット
Amadeus

つけたままメイルかなんか書いていたのですが、導入部の5分で一気に引き摺り込まれてしまいました。

アマデウス [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 1984
Director: Milos Forman
Writing Credits: Peter Shaffer
Cast:
Antonio Salieri: F. Murray Abraham
Wolfgang Amadeus Mozart: Tom Hulce
Constanze Mozart: Elizabeth Berridge
Emperor Joseph II: Jeffrey Jones
「モーツァルト!モーツァルト!」

寒そうな夜の街に響き渡る叫び。「私が殺したんだ!」

声のする部屋を開けてみると、老人が首を切って血みどろになっている。音楽の街・ウィーンで舞踏会を楽しむ人たちの声や音楽を背景に、雪の中を担架で運ばれる老人。

老人が運ばれて行った建物を照らす朝日が昇るのと共に、若い神父がやってくる。ここは精神病院だったのだ。

自殺しようとした老人は、神父に何曲かピアノを弾いて聞かせるが、神父の知らない曲ばかり。

「私が書いた曲だ。私はオペラだけで40曲も書いた。人々は私のオペラが大好きだったんだぞ」と言うが、神父はサリエリというこの作曲家の名前すら知らない。

しかし最後に「じゃあ、これはどうだ」とサリエリが弾くと、出だしの2、3音で神父はフンフンと口ずさみ始める。

「ああ!知っています!あなたがこの曲を書いたのですか?すみません、知りませんでした」

と神父が言うと老人は、「これを書いたのはモーツァルトだ」

「あなたが殺した、と言っていた人ですね・・・。何か告白すべきことがあるなら、今してください。神の御前には、人は全て平等なのです」

というと、老人は「本当かね」と、あからさまに猜疑心を見せる。

昔、この映画を観たときは、このサリエリって人がすっごい衝撃的で、「うわー、こんな不条理があっていいのか!」と何日も考えさせられた。まだ20歳かそこらだった私は、一生懸命やればなんでも手に入る、本当に心から好きなものは必ずこの手にすることが出来る、と信じていたので、音楽が大好きで大好きで堪らないサリエリが、いくらがんばっても平凡でありきたりな曲しかかけない、というのが超痛かった!

さらに衝撃だったのは、サリエリは本当に素晴らしい音楽を感じる能力が人一倍強い。なのに、自分がそう感じるものが書けないのだ!それってなんて恐ろしいことかと思った。何が本当に素晴らしいものか理解できるのに、自分がそれを作る才能がないとわかってしまうのだ。なんかそれって、夢も何もボロボロじゃない?

しかもサリエリがまさに自分が書きたかったような「神の声」をするすると書き出していく才能を持ったモーツァルトは、努力一つしないでそれを成し遂げていく。神に貞節を誓い、日々努力を怠らず、宮廷のバカバカしいポリティクスにも耐え、トンデモな生徒もちゃんと教えるサリエリ。それに引き換えモーツァルトは、酒好き、女好き、フィアンセがいるのにサリエリがほのかに恋心を抱いていたオペラの歌姫をキズ物にし、パーティ三昧で、みんなの前でサリエリのマネをしておちょくったりする。自分がウィーンで最高の作曲家だと豪語し、自分の作品はパーフェクトだからと、エンペラーにしかられても絶対に変更なんかしない。モーツアルトは、楽譜を書き直すなんてことはしない。頭の中で曲は完成していて、それをただ紙に写すだけだ。

サリエリがモーツアルトの音楽がいかに素晴らしいかを語るところなんか、もう涙が出そうになる。

「最初はものすごく平凡なんだ。ギャグかと思うくらい。しかし、どこからともなく高音が入る・・・・そしてそれがクラリネットに引き継がれ・・・・やがて・・・・」

もちろん楽譜が読めるので、モーツァルトの楽譜を読むのだが、そのときも、まるで小説を読んでいるかのように、目を潤ませて、感動しまくって読んでいる。私は、楽譜が読めるというのは単に音がわかるだけかと思っていたが、そうか!私たちが文字を読めるのと同じなんだ!ただの記号の羅列ではなくて、頭の中に音楽そのものが浮かんできて、「キレイだ」とか、「感動的だ」とかわかるんだ!と衝撃を受けた。

サリエリは、自分にこれほど音楽に対する情熱を与えて置きながら、それを創作する才能は授けてくれなかった神を恨み、結果神への挑戦としてモーツァルト殺害に挑むわけなのですが、若かった私はサリエリに心から同情しながらも、「本当にこんな悲しい運命があるのだろうか。自分がこの人だったらどうしよう!」と真剣に怖かった。

でも、今回観てみたら、ちょっと待てよ、と思った。だってさ、サリエリもひとかどの作曲家なのよ。ウィーンで宮廷付きの作曲家になり、自分でオペラも書いて、エンペラーにすごい評価されて勲章をもらったりしてるんだから。それにモーツァルトのオペラは、一般大衆やエンペラーにはウケないことが多く、ぶっちゃけサリエリだけなのよ、一から十までモーツァルトすごい!って褒めてるのは。そうしたらさ、「彼には彼のすごいところがある、でも私には私ならではの魅力があるのだ」って思わないのかしら。

確かにモーツァルトみたいな人って魅力的だけどね。芸術家、って感じよね。音楽を書こう!作ろう!と努力するわけじゃない。頭の中に次々に溢れてくるものをただドンドン外に出しているだけ。それにモーツァルトは人がどういう評価をするかなんて気にしない。「コレってすっごい面白い!」と思ったら、人になんと言われようとそれをやっちゃう。

でもだから「売れない作品」も多くてお金が稼げない、稼げないのにパーティ大好きだから遣っちゃう、売れないからやさぐれて酒の量が増える、するともっとお金を遣っちゃう、でも金になる仕事はせず、自分の書きたいものばっかり書いている、だからお金がない・・・・・

この映画って、オスカーとかいっぱい獲ったんだよね、確か。本当にテンポが良くて、知らぬ間に全部観ちゃう、って感じ。オペラのシーンとかも結構いっぱい入っているのに、全然退屈しない。サリエリもモーツァルトも、エンペラーも、出演者の性格描写がすごくきちんとしているし、役者もそれをちゃんと表現できているので、冗長なところがない。ちなみにモーツァルトを演じるトム・ハルスは、ミシガン出身だそうで。

key Word
映画 アマデウス ミロス・フォアマン F・マーレイ・エイブラハム トム・ハルス エリザベス・ベリッジ ジェフリー・ジョーンズ リチャード・フランク
考えさせられた映画 | コメント(5) | 【2008/11/28 21:35】
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『Crazy Love』-まさにクレイジー・ラヴです!
Crazy Love

このカバーで、タイトルがクレイジー・ラヴ。無視できません。『I Am a Sex Addict』みたいな、コメディなんだか本気なんだか良くわかんない映画なんだと思ったんですよ。観てよ、この男の人!

Crazy Love (Ws Sub Dol)
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Director: Dan Klores, Fisher Stevens
Writing Credits: Dan Klores
Cast:
Jimmy Breslin
Burt Pugach
Linda Pugach
そしたらドキュメンタリーのようで、ものすげー派手なサングラスかけて、服装も派手なおばさんがタバコ片手に昔の彼氏の話しを延々していて、時々相手の男らしいおじさんもインタヴューに答えてるんですけど、内容を要約すると、

おばさんの名前はリンダで、彼女は若い頃すっごい美人で、街角でリンダを見かけたバート(おじさんの方)がものすごいアタックしてものにしたのだが、実はバートは結婚していた。しかし、バートは金持ちで、映画俳優とかも知っていて、経営しているクラブにいつもリンダを連れて行き、そこに出てたバンドが『リンダ』という曲を作ったくらいみんなのアイドルだった。

ってこの話がむっちゃくちゃ退屈で、もしかしたらこの辺少し寝ちゃったかもしれないんですけど、まだまだ話は続きます。

で、まあどの恋愛にもあるように、リンダとバートもケンカが絶えなくなり、リンダはバートと別れて、自分の年代の若い男を見つけ、コイツと結婚することに決める。バートはどんどんリンダに執着して行き、電話かけたりストーカーしたりし始めるのだが、なんだか回りはそれをマジに受け取ってないようなのだ。

話が1950年代なので(なんだと思いますが)、ストーカーとか、こういう嫌がらせというのはあんまりマジに受け取られていなかったようなんですよね。この辺からなんだなんだ、とか思って、だって、殺しちゃったりしたんだったらインタヴューとか答えているわけないし、とか思うじゃん。

リンダの結婚が近づいてきたある日、家に届け物があり、リンダがドアを開けると男が顔に硫酸をかけて逃走する。この男は、バートが雇った男で、「自分のものにならないなら・・・・」と彼女の顔を傷つけることにした、と。

こええ~~~!!!!マジですか?!と私はひっくり返ってしまいました。まさにクレイジー・ラブ!このせいでリンダは視力を失い(あ、硫酸だったかどうかはちゃんと覚えてない)、だから冒頭でもサングラスをかけていたんだな、と気付く。目の周りがどんな顔になっちゃってるのかは不明。でもものすごい美人(DVDのカバーにあるように)だったってことだから、ショックだったでしょうねえ。それで結婚はご破算になってしまう。結婚するって言ってた男もヒドイ奴だよね。

で、リンダは人の世話になって生きて行くのはイヤだと、仕事をみつけ、アパートをみつけ、自活する。そしてリンダが35歳くらいになったとき、ななななんとバートが再度リンダにアプローチしてくるのだ!

これがすげーなと。この話は一体どこへ行ってしまうんでしょう。

するとリンダは会ってもいいと言う。で、そのままズルズルと結婚してしまうのだっ!!!

し、しんじられなぁ~~~~い!!!自分の顔に硫酸かけた男と?!でもね、リンダの友達が言うには、もう35歳で自分には男がいない、友達はみな結婚して、だんなさんの悪口言ったりのろけたりしている。そういうの見てて、結構落ち込んでいたらしい。男がいなかったら生活も不安定だし。特にリンダは生活のことを心配していたそうな。

で、この話は、当時ものすごく騒がれた事件だった、ということがわかってきます。

私は、これは、どう捉えていいのか・・・・。最後は、もういい年になったリンダとバートが、仲良くしているところで終わるんですけど・・・・。ご近所のパティさんは、この事件のこと知っていて、しかもこのドキュメンタリー観て、

リンダはバートのことを愛していないと思う。生活の不安から結婚したんだ。これはバートの作戦勝ちっていうか、顔を傷つけることによってリンダを誰にも相手にされないようにしてから、モノにする、という。リンダはバートに一生を台無しにされた。バートは金持ちだから、リンダにきれいな服を着せ、何不自由のない生活をさせているけど、こんなの愛じゃない

というようなことを言っていた。うーん。リンダのインタヴューを聞いていると、彼女がきれいな服とか、ある程度のレベルの生活をすることを非常に大事に思っていることがわかる。バートはそれをリンダに与えられるだけの財力があったし、また、リンダは、顔を傷つけられ、盲目になったことで、普通の結婚や家庭を持つことはできないと思っていたから、こんなことになった原因を作った張本人であるバートでも、

「いいや、別に。こういう生活を手に入れる方法は他にはないし」

と自分で自分を納得させたのかもしれないなあ。パティさんは、「良く観れば、リンダがバートを憎んでいるのがわかる。」って言うんだけど、私はその辺なんとも言えなかったね。人間、自分を納得させることができれば、こんなあり得ないこともできてしまうものなのかも知れないよ。それに、「バートがあんなことをしたのは、私をそれほどまでに愛していたからよ」って思い込むこともできるし、ぶっちゃけ本当にそうなのかもしれない。

まさにクレイジー・ラブ

key Word
映画 クレイジー・ラブ
最近見た映画 | コメント(0) | 【2008/08/11 09:25】
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『ジェシー・ジェームズの暗殺』-あー良く寝た
The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford


ちょおおおお退屈な映画で、10分くらい観てるとすぐ寝てしまう、というのを繰り返して、何日もかけてやっと見終わった。映画好きの友達がすっごいイチオシだった割りにはつまんねー映画だなと思っていたら、どーやらこのジェシー・ジェームスという人物は、アメリカでは伝説の人らしく、友達は小さい時から知っているけど、どんな人だったのかイマイチわからなかったこの人のことを知ることができて、面白かったと。

ジェシー・ジェームズの暗殺 特別版(2枚組)
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Directed by: Andrew Dominik
Writing Credits: Andrew Dominik, Ron Hansen
Cast:
Jesse James: Brad Pitt
Robert Ford: Casey Affleck
Wood Hite: Jeremy Renner
Dick Liddil: Paul Schneider
なんかこの人、強盗団の一味なんだけど、衣装とかが西洋なだけで、生活ぶりとかなんかそういうのが日本の昔のヤクザみたいな感じで、やっぱ堅気じゃない人達ってのは世界共通な雰囲気があるなあ、とか思った。

でもともかく、カルチャー的に知らないのもあるし、あと、英語が南部の古い英語で聞いてるだけだとイマイチぴんと来ないし、字幕で出して読んでもそれほどアピールして来ない、というのも私的には面白くない原因かなと思いました。

それから、ブラッド・ピットがこういう役演るのも、好きじゃないんだよなーあたし。『トロイ』とかこれとか、ブラピって結構ヒーロー演るの好きだよねー。なんかこう、ニヒルな、強い、冷酷な、かっこいい男。まー男に生まれたらそういう役演りたい!っていう気持ちは汲んであげますが、

似合わんのだよ!!!

やっぱどーしてもブラピは、『12モンキーズ』のバカとか、『カリフォルニア』の異常人格者とか、『セブン』のズレた刑事とか、なんかちょっとあさっての方にイってしまってる役がいいなあと思ってしまう。ジェシー・ジェームスというキャラは、強盗で、たくさんの人を殺し、たくさんのお金や物を盗み、またそれを悪いともなんとも思ってない人だったんだって。あ、あとミズーリ出身なので、ブラピと同郷だから、そういう思い入れもあるのかもね。で、後年は首に賞金かけられて逃亡暮らしをし、映画の中でもジェシーが昔の仲間にさえ首を狙われているんじゃないかと神経症っぽくなっているところも描かれているんだけど・・・・・なんか、ブラピが演ると、オーバーアクトというか、かっこつけ過ぎというか・・・・そう感じるのって、私だけかしら?『トロイ』でも書いたけど、ブラピはプランBという製作会社も持ってるし、自分も製作にかかわって、思い通りに映画が作れるわけじゃん?だから「俺のなりたい俺」色が出過ぎなのかもね。

しかも長いんだよねーこの映画。2時間40分だっけか?元は4時間くらいあって、ヴェネチア映画祭かなんかでは4時間バージョンを上映したらしいけど、大絶賛だったんだって。みんな良く寝なかったなあ。でも逆に、もっと背景が詳しく描かれていた方が興味を惹かれたかもな。なんかさっと一回観ただけでは意味不明だったもん。

ま、でも、こういうブラピ好き!って人も多いかと思うので、そういう人にはすっごいアピールする映画なのかもしれません。

key Word
映画 ブラッド・ピット ケイシー・アフレック ジェレミー・レナー ポール・シュナイダー
アメリカ映画 | コメント(0) | 【2008/05/24 03:54】
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『アイム・ノット・ゼア』-筋金入りのファンにしか作れない映画
I'm Not There

6人の役者が一人のミュージシャンを演じるってのはどんなもんなのかと思ったけど、とってもブリリアントなアイデアでしたね。確かにミュージシャンってのは、アルバムごとに違う顔があったり、時代時代でスタイルが変わっていったりするので、今までのミュージシャン伝記物、例えば『ドアーズ』とかだと、一人の役者さんが若い時から40代くらいまで演じちゃうわけなんですが、それを違う役者に演らせた、というのはブリリアントなアイデアでした。

I'm not there
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Directed by: Todd Haynes
Writing Credits: Todd Haynes, Oren Moverman
Cast:
Jude Quinn: Cate Blanchett
Jack Rollins: Christian Bale
Billy the Kid: Richard Gere
Robbie Clark: Heath Ledger
Arthur Rimbaud: Ben Whishaw
Woody Guthrie: Marcus Carl Franklin
Alice Fabian: Julianne Moore
Carla Hendricks: Kim Gordon
Coco Rivington: Michelle Williams
とはいっても、私はボブ・ディランのことは全然知らないので、映画を見ているときはチンプンカンプンで、ディレクターのコメンタリーの方が面白かったね。DVDには、「それぞれの出演者の説明」ってのもご丁寧に付いていて、やっぱファンじゃなきゃわかんないよ、ってのはあったんでしょうね。

このトッド・へインズって人は相当ディラン・ヲタだったんだろうなあ、こういう映画が撮れちゃうってのは。コメンタリーによれば、ベン・ウィショー演じるアーサーは19歳から21歳くらいのボブ・ディランをモデルにしてあり、どっかで見たディランのインタヴューの模様をベースにセリフ等をつくったらしい。ケイト・ブランシェットの演じたジュード・クィンは、25歳くらいのディランがモデルで、その頃すっごい痩せて華奢だっったディランを、絶対女に演じさせようと思ってたんだって。ヒース・レッジャーのロビー・クラークは、ディランが書いたラブ・ソングを基にお話を作って、ディランのプライベート・ライフを描いたものらしい。クリスチャン・ベイルのジャック・ロリンズは、プロテスト・ソングばっかり書いてた頃のディランがモデルで、後にクリスチャンに改宗したあとの姿にはちょっと笑ってしまいました。

で、リチャード・ギアマーカス・カール・フランクリンが演じるディランは、ディランの空想の中のディラン、っていうのがまた、クリエイティブでもあり、「ファンだな~」と関心させられますね。ギア演じるビリー・ザ・キッドは、ディランが憧れてたキャラで、マーカスのウディは、ディランがニューヨークに出てきたばかりの時、自分は孤児で、旅をしながら音楽を演奏してきたんだ、と嘘ついてた話を基に作ったキャラらしい。いいな~、自分の好きなアーティストの歌を聴いたりインタヴューを読んだりして、どんどん想像を膨らまして、こんな風に映画にできちゃうなんて。

6人の役者が演じている、というのは、製作者自身が6つの違う人格をディランの中に見ていたということでしょうが、一般のファンでも、ハード・コアな追従者でも、大概アーティストというものに自分の共感できるところを見出して好きになり、それが変化していくのを好まないよね。私も、『Dr.フィール・グッド』までのモトリーは好きだけど、その後は嫌い、とか。

アイム・ノット・ゼア』の中でも、フォークからロックに変わったときにファンが離れて行ったりとか、身近な人が「お前、変わったな」というシーンが印象的なのですが、本当のアーティストというものは常に変化して行くものなのだな、と思った。一個のスタイルを貫くとか、「これしかできませんから」系のアーティストも、それはそれで尊敬できるものですが、売れたからその路線で行くとか、いくつになっても同じことしかできないとかじゃなくて、他人に受けるとか受けないとか、批判されるとかバカにされるとか、そういう怖さを超越しちゃってる人、その時、その瞬間の自分を正直に、赤裸々にぶつけられるアーティストというのはすげえな、と思うし、製作者のトッド・へインズにとっては、ディランはまさにそういうアーティストだったんだと思う。

key Word
映画 アイム・ノット・ゼア トッド・へインズ クリスチャン・ベイル ケイト・ブランシェット マーカス・カール・フランクリン リチャード・ギア ヒース・レジャー ベン・ウィショー ジュリアン・ムーア
洋画 | コメント(6) | 【2008/05/23 23:41】
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『ファクトリー・ガール』-アートの世界は厳しいんです
Factory Girl

なんか、「バカさ若さゆえ」を絵に描いたようなお話ですね。若い画学生がアートの世界に憧れ、大学をドロップ・アウトしてニューヨークへ。日銭のために始めた(と思われる)モデル業がその美しさゆえ当たってしまい、華やかな世界に入ったがために自身のアートを忘れ、虚構の世界で利用され、若くしてこの世を去る・・・・・

factory girl
dvd on amazon.com
Produced: 2006
Directed by: George Hickenlooper
Writing Credits: Aaron Richard Golub, Captain Mauzner
Cast:
Edie Sedgwick: Sienna Miller
Andy Warhol: Guy Pearce
Musician: Hayden Christensen
Chuck Wein: Jimmy Fallon
Richie Berlin: Mena Suvari
Julia Warhol: Beth Hatosy
Diana Vreeland: Illeana Douglas
この物語のキャラで、The Musicianとしかクレジットされていない、明らかにボブ・ディランがモデルと思われる役の描写について、ボブ・ディランが映画を訴えるって言ってたんだって?

「これじゃあまるで、ボブ・ディランのせいでイーディが死んだみたいじゃないか」

という理由で?みなさん、観てそんな風に思いました??私はボブ・ディラン、おいしいとこどりじゃねーか、と思ったんだけど。イーディのアートのセンスを見出し、「スーパースター」だなんて持ち上げられてちゃらちゃらしてねーで、自分のアートを追求するんだ!とイーディを励ます役なんだよー。でイーディも、

「最初で最後に本当に愛した人」

くらい言っちゃってるんだからさー。しかも、この役を演じたのがあのヘイデン・クリステンセンよ!アナキンの時もいい男だなーと思ったけど、今回

「おい、ボブ・ディランてこんないい男じゃねーよ!」

とか思いながらうっとり・・・この子の演らせるなんて、製作者側もボブ・ディランに相当気を遣っているんじゃない?(それにこいつが着ていた皮ジャンのカッコいかったこと!)

そこへ持ってきて、アンディ・ウォーホール・・・・。こっちの方がよっぽど映画を訴えたくならん?まあ本人は死んじゃってるからアレだけど、この描写に関係者が誰もダメ出ししてない(ようだ)ってことは、本当にこういう人だったのかもね。すっげー変な人、っていうのはまー、アーティストだからしょうがないとしても、けちでゴーマンで意地悪で冷たくて自己中なヤツ、という印象受けたね、アタシは。

しかもボブ・ディランにはウォーホールのポップ・アートは中身の無い、下らないアート、周りにはべらしてる人たち、イーディなんかを食い物にしている、と声高に批判されちゃってて、そのボブ・ディランがいい人に描かれちゃっているし。

で、主人公のイーディなんですけど、この人ってなんか才能溢れる人だったの?この人が出ているウォーホールの映画って観たことないから何とも言えないけど、つか、多分観ても私には理解できないと思うけどさ、ここで見る限り、ただ若くて破天荒なアティテュードが時代にマッチした、またはそういうところをウォーホールのような人が見初めたから存在できているだけで、本人はなんでもない印象なのですが。ウォーホールが描く、キャンベルのトマト・スープの缶やコカ・コーラの瓶のようにさ。だってあの鳩の絵・・・・あんなの誰でも描けそうな気がするんだけど、ディランはやけに褒めていた・・・まあ私は芸術家じゃないのでわかりませんが。

イーディは、恵まれない家庭で育って、愛に飢えていたので、人々から関心を集めるっていうのが本当に幸せだった、例えそれが虚構の世界だと気づいた後でも、それが捨てられなかったのだ、というのはわかってあげたいけどさ。それにファクトリーでの生活は、仲間に囲まれて、自分のやりたいことをやって、それが認められる、みんなに、そして自分がすごいと思っているアンディに認められる、っていうことが大事だったんだろうしなー。

でもあれよね、本当のアーティストっていうのは、こういう仲間に内輪受けしている幸福な時が失われたあとに、自分のアートや人生って言うものを見つめ直して、そこから本当に自分を表現し始めるものなんだろうけどさ、そこで死んじゃう人って多いよね。マジ肉体的に死んじゃう人も多いし、またはこういう世界から足洗って、まっとうな生活し始める、という意味でも。やはりこういう世界は厳しく、文字通り生き残れるのはほんの一握りってことなんでしょうな。

■アンディ・ウォーホールかよ!!ガイ・ピアースの出演作品一覧

Key Words 
映画 ジョージ・ヒッケンルーパー シエナ・ミラー ガイ・ピアース ヘイデン・クリステンセン ミーナ・スヴァーリ イレーナ・ダグラス
映画について | コメント(5) | 【2008/04/09 21:29】
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「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』

人間性がにじみ出ている記事はこちら!
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