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『英国王のスピーチ』-オスカー獲ったらムカつくな
The King's Speech

すっげえつまんなかった。って言うかね、ブリティッシュ・イングリシュだから、字幕なしで観たらわかんねーだろーなーとは思ったんだけどさ。で、IMDb のMemorable Quotes とか読んだり色々してみたんだけど、英語わかってもあんまり面白くなかったかもなあって。

King's Speech, the
Produced:2010
Director: Tom Hooper
Writing Credits: David Seidler
Cast (voices):
King George VI: Colin Firth
Queen Elizabeth: Helena Bonham Carter
Lionel Logue: Geoffrey Rush
King Edward VIII: Guy Pearce
オスカー・ノミネーションすごいけど、良かったシーンは2つしかなかった。最初は、スピーチ・セラピーしている時に、ファックとかシットとか連発するところ。

「ふぁ、ふぁ、ふぁ、ファック!シットシットシットシット!!!」

ってもー爆笑。そのあとスピーチ・セラピストの子供が「What's going on~」ってユルユルと訊くところがまた可笑しい。

もう一つは、最後のスピーチの前に余り時間がなくて、リハの時になんとか声を出そうと、今までのセラピーの手法を駆使してとにかく準備するところ。言葉に詰まっちゃったら歌って出せ!とか、踊ってみたりとか、面白い。

この他のところは、観客もしーんとしてたから、あんまり面白いところはなかったんじゃないだろうか。

キング・ジョージが吃音症なのは、子供の頃のトラウマが原因なんじゃないかと、当時では斬新な治療をしたセラピストのライオネルが聞き出すキングの生い立ちとかが面白そうだと思ってたんだけど、1シーンの会話でぼそっと出てきただけで、あんまり「ああ~そうなのか」って感じでもないのよね。もっとそれを話の中心近くに持って来ても良かったんじゃないか。とにかく盛り上がるところがなくてフラットなのよ。これで脚本賞ノミネートなのか~って感じ。

奥さん役のヘレナ・ボナム=カーターは、助演女優賞にノミネートされているけど、いつもどおり上手いし個性的な人だけど、すごいかって言ったらすごいのかな~。コリン・ファースも、さっき面白かったって言ったシーンとかすごい!って思うところあったけど、総体的に観たら、カタルシスがなくて面白くない。この映画なんか獲りそうだけど、正直ムカつくな、なんか獲ったら(爆)。まあカタルシスがないからってダメ映画ってわけじゃないけど、みんなこの映画のどういうところを評価するの?

PS
キング・エドワードがガイ・ピアースか?って思ったらやっぱりそうだった
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第83回アカデミー賞 | コメント(3) | 【2011/01/27 02:56】
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『エレファント』-余すところなく表現してる
Elephant

多分この映画は、『ボーリング・フォー・コロンバイン』で取り上げられていた高校生の銃撃事件の、ガス・ヴァン・サント版解釈なのだと思うんですけど、事件と特に関係のない高校生たちの行動と、事件を起こした2人の男の子たちの行動を、全く同じ目線で描くことにより、事件を起こした男の子たちと、その他大勢の高校生たちがなんらかわらないんだよ、ということをズバっと指摘していていいな、と思いました。

エレファント デラックス版 [DVD]
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Produced: 2003
Director: Gas Van Sant
Writing Credits: Gas Van Sant
Cast:
Alex: Alex Frost
Eric: Eric Deulen
John: John Robinson
Jordan: Jordan Taylor
Carrie: Carrie Finklea
ある男の子は、朝っぱらから酔っ払ってるお父さんを面倒見ていて遅刻、そのおかげで校長に呼び出される。違う男の子は写真部で、知らない人でも声をかけて写真ばかり撮っている。女の子は負け組みでみんなにバカにされているけど、黙って耐えている。事件を起こした子達のうちの1人は、授業中にクラスメートにものを投げつけられたりしている。

この子たちは、劇中での絡みはほとんどなく、その中でドラマが生まれたりしないし、セリフもほとんどないんですが、だからこそ一人一人の物語の中での比重が一緒で、いわゆる「主人公」「脇役」とか、「いい人」「悪者」みたいなキャラ設定になってない。

それと、それぞれの高校生たちが、学校内を移動していくところを後ろから追うカメラワークで、学校内の様子や、いわゆる「今時の高校生」がどんな風なのかというのも画面いっぱいに描いていて、それも「上手いな~」と思った。特に、一人の子を中心に撮っていても、そのバックにさっき中心だった子が写っていたりするので、おのずと背景にいる子供たちにも気を配るような観方に自然にしてくれる。

いわゆる起承転結もキャラ設定もない映画なので、観てて退屈って思う人がいるのは避けられないかと思うんですが、本当に画面いっぱいに詰まった情報量というか、描きたいこと、表現したいことは一個も逃してないって感じで、私は観ている間退屈しませんでした。

事件を起こした2人の男の子の当日の行動って、日記かなんかで明らかになっているんでしょうか?それとも、これはガスたんのピュアなイマジネーションなんでしょうか。2人は学校で銃を乱射する計画を立て、「今日俺たちは死ぬ」と、自分たちも事件を起こした以上は撃たれて死ぬもんだと思っている。1人がシャワーを浴びているところにもう1人が入ってきて、

「俺まだ誰にもキスしたことないんだ。お前はあるか?」

「ない」

と言って、2人はキスし出す。これは同性愛者であるガスたんのアイデアなのか、それともある程度実話に基づいているのかな?と考えました。だからどーつうことじゃないんですが。

とか、色々知りたいことがあったんですけど、それをウィキで調べる前の、自分のストレートな感想を書いてしまいたい、と思わせる映画でした。

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Key Words
アレックス・フロスト エリック・デューレン イライアス・マッコネル ジョーダン・テイラー ティモシー・ボトムズ
拾いモンの映画 | コメント(0) | 【2009/09/20 07:24】
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『エリザベス:ゴールデン・エイジ』-ケイトの演じる女王様を観よう!
Elizabeth: The Golden Age

イギリスの女王、エリザベス一世を演じるケイト・ブランシェット、どうせ「主演女優賞ノミニ~!」みたいなすごい演技しているんだろうなあと思ってたら、やっぱそうでした。女だてらに一国を治めながらも、側近の女の子の心配をしてあげたり、その裏で顔の皺を気にしていたり、気丈でありながらも人間味のある女王様!

エリザベス : ゴールデン・エイジ [DVD]
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Produced: 2007
Director: Shekhar Kapur
Writing Credits: William Nicholson, Michael Hirst
Cast:
Queen Elizabeth I: Cate Blanchett
Mary Stuart: Samantha Morton
Bess Throckmorton: Abbie Cornish
Sir Walter Raleigh: Clive Owen
Thomas Babington: Eddie Redmayne
ケイト・ブランシェットって名優なんですけどさ、この人の演技って、身に詰まされたりしなくない?エリザベスが、海賊のローリー卿に告白するシーンで、

「あなたは、と、突然、異性人みたいに現れて、そして、そして、地図でしか知らないような遥かな国に実際に行って・・・・・・一緒に行けるものなら行ってるわ!」

と崩れ落ちるところ、もーなんか声のトーンとか、表情とか、崩れ落ち方とか、完璧なんだけど、その「演技」に感嘆しちゃうんであって、エリザベスに感情移入しないんだよね~。

スペインがイギリスを攻める計画があると知って、スペインの大使に聞くと、「イギリスの海賊に命令しているのは、本当は女王じゃないのか。海賊にベッドまでゴールドを届けさせてるんじゃないか」などとシッツレーなことを言われて、

「国に帰ってフィリップに言いな!あんたなんか怖くもなんともないって!アタシにこぶしを振り上げたら、噛み付いてやるからね!」

って啖呵切るところも、「いよ!ブランシェット屋!」って合いの手入れたくなっちゃう。

で、恋しちゃってオロオロしたり、暗殺されるかも知れないってオロオロしたり、そういうダメさも上手いんだけど、惹き込まれないんだよね。

あるスキャンダルの覚え書き』の時もそうだったなあ。あんときは、本当にダメ~な女の人で、「あ~あ」って思うような人間を、良く演じてるなあ~すごいなあ~この人!って思ったんだけど、なんか笑えちゃうというか。なんなんだろう?

ちょっと、フィリップ・シーモア・ホフマンにも通ずるものがあるなあ。すっごい演技派なんだけど、段々飽きてくる、というか。観れば観るほど「ああ、こういう役者さんなのか」ってわかってしまう、というか。例えばキリアン・マーフィーなんて、映画で観る度に「え!この人、こういう人だったっけ?こんなこともするんだ!こんな顔も持ってるんだ!」って観る度に驚かされるけど、ホフマンとかケイト・ブランシェットって、どの映画でもすごい名演なんだけど、「ああ、またか」って感じに見えちゃうんだよね。

ケイト・ブランシェットの映画を観るときって、「ケイト・ブランシェットがどんだけ演じるかを観る」ために観るというのかなあ。例えばケイト・ウインズレットだったらクレメンタインハナサラとローズがみんなケイト・ウィンズレットだ、って思って観てないんだけど、『インディ・ジョーンズ』のロシア人の女と、『さらば、ベルリン』のドイツ人の女と、『ヴェロニカ・ゲリン』のアイルランド人の新聞記者は、「みんな同じ人だ」って思って観ている、と言うか。この映画だって、エリザベス女王ってどんな人なのかな~って観るのじゃなくて、ケイトが演じる女王様ってどんなだろうって思って観てるんだよね。それがいいとか悪いとかじゃないんだけど、やっぱケイト・ウィンズレットの方がスゲーのかなとか。ま、そうやって比べるもんなのかどうかわかりませんが。

クライヴ・オーウェンが、エリザベスが恋してしまう海賊のウォルター・ローリー卿を演じてるんですけど、なんでクライヴ・オーウェンがこういう「男臭い!」男を演じるのか、いまもってわからん。私としては、『すべてはその朝始まった』の情けな~いクライヴ・オーウェンが一番ハマり役だと思うんだが、世間では180度違うイメージで捉えられているらしい。うーん。

ストーリーはなかなか面白かったし、あと、衣装がすっごい良かった!黄色、青、グレーのドレス、女王と側近の侍女たちのドレスの色が微妙に違うけどちゃんとコーディネートされていたり、スコットランド女王メアリー(サマンサ・モートン)がクビを刎ねられるときの、喪服の下に着た真っ赤なドレスとか(真っ赤って、カソリックでは「殉教者」の色なんだって)、すっごいきれい。

でも、カツラがイマイチ、っつか、多分あれは時代考証に基づいているんだろうけど、ギャグかよ、って感じ。あれがステキな時代があったんだね~。でも不思議だったのは、スペインと戦争になって、エリザベスも鎧を着て出てきたとき、長髪の「乱れ髪」のカツラをつけているんだよね。別に戦闘服着ているからって、髪が乱れてなくてもいいじゃん、って言うか、どうせカツラつけるんならきちんとした頭でいいし、乱れ髪でいいんなら地毛でいいじゃん!とか色々考えてしまいました。アレも時代考証に基づいているのだろうか?

Key Word
シェカール・カプール

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映画 | コメント(0) | 【2009/09/17 07:40】
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『エージェント・ゾーハン』-単にアホ過ぎてつまんない
You Don't Mess with the Zohan

ゾーハンは、イスラエルが誇る無敵のカウンター・テロリスト。友達は2,3年国に仕えて軍隊を辞めているのに、自分は余りに優秀なため、軍が離してくれない。しかしゾーハンが本当になりたいのは美容師なのだ。両親にそのことを打ち明けるが、「お前はホモか」と笑われ、いやんなっちゃったゾーハンは、パレスチナ最強のテロリスト、ザ・ファントムの捕り物の最中に殺された風を装い、夢の国・アメリカで美容師になることにするのだが・・・。

エージェント・ゾーハン [DVD]
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Produced: 2008
Director: Dennis Dugan
Writing Credits: Adam Sandler, Robert Smigel
Cast:
Zohan Dvir: Adam Sandler
The Phantom: John Turturro
Dahlia: Emmanuelle Chirqui
予告編を観る限りすっごい面白そうだったのですが、2回くらい寝てしまいました。アダム・サンドラー演じるゾーハンの体当たりギャグとか、訛りの強い英語とか、最初は面白かったんだけど、下ネタばっかりになってからはちょっと食傷気味・・・。

アメリカに来たゾーハンは、ニューヨークで美容師の仕事を探すが見つからない。やっと雇ってくれたのがパレスチナ人の女性が経営するサロンで、このサロンがある通りは、片方がパレスチナ人の店ばっかり、もう片方がイスラエル人の店ばっかりで、お互い仲が悪い。

イスラエルとパレスチナの抗争をバック・グランドに、戦士として国のためにテロとかやっている人たちも、本当は美容師になりたいとか、靴屋になりたいとか、普通の人たちで、アメリカという国は、そういう人たちが抗争から逃れて普通の暮らしができるところなんだよ、みたいな示唆があって、なんかそういう政治的な話を、ギャグで包みながらもビシーっと世間に突きつけてくる映画なのかなと思ったら、サタデー・ナイト・ライブでやってたスキットの延長らしく、サタデー・ナイトお得意の、辛辣なギャグの応酬と言う感じで特にイスラエル・パレスチナ問題を真剣に捕らえて作った映画じゃないみたい。

ゾーハンは、すんごい優秀なエージェントで、国のために戦ってきたけど、いつ終わるとも知れないイスラエル・パレスチナの抗争に幻滅し、人を殺したりとかそういうんでない、クリエィティヴで、楽しい仕事がしたいと思う。ゾーハンのライバルのザ・ファントムも、実は靴が大好きで靴屋になりたい。アメリカと言う国は、そういう人たちが普通の暮らしをすることが出来る国だから、みんな来たがる。でも現実は、そのアメリカでも、通りの向こうはパレスチナ人、こっちはイスラエル人で仲が悪い。でも本当はこの人種間の抗争を利用しているのは金儲け主義のアメリカ人たちだと気が付き、最終的にはイスラエル人とパレスチナ人は力を合わせてこの人種差別主義のアメリカ人と戦う。

ここまでの設定が結構いいので、もうちょっと真剣にイスラエル・パレスチナ問題に突っ込んだ方が面白かったんじゃないかと思いました。113分もあるんだから、ゾーハンが婆さんたちにヘアケア以上のスケベなサービスをするシーンばかりに裂かないで、ゾーハンと恋に落ちるパレスチナ人のダリアとか、ゾーハンと友達になるイスラエル人の電気屋さんとか、移民たちの背景や心情をマジメに描くのに使っていたら、もっと深みが出て、却ってアホなギャグが光ったと思うのだが。このままだと単にアホ過ぎてつまんない。

Key Words
デニス・デューガン アダム・サンドラー ジョン・タートゥーロ エマニュエル・シュリーキー
映画感想 | コメント(2) | 【2009/09/08 07:16】
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『エイプリルの七面鳥』-大人への通過儀礼
Pieces of April

◎俺のオススメ映画を越えてゆけ◎パトリシア・クラークソンが出ていると紹介されていたので、観てみましたが、とっても面白い映画でした。ネタバレがあるような映画じゃないんですけど、誰と誰が家族で、その人たちの関係がどんなんで、とかそーいうのが物語が進むにつれてじわじわわかってくる、という手法の映画なので、これから観ようと思う人はこの先読まない方がいいかも。映画紹介のサイトとかで思いっきりプロット暴露しているんですけど、知らないで観た方が面白いと思う。

pieces of april
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Produced: 2003
Director: Peter Hedges
Writing Credits: Peter Hedges
Cast:
April: Katie Homes
Bobby: Derek Luke
Jim: Oliver Platt
Joy: Patricia Clarkson
Beth: Alison Pill
Timmy: John Gallagher Jr.
ニューヨークの貧しいきったねーアパートに住んでいるエイプリルが、恋人ボビーと同じベッドで目覚めるところから始まります。で、すっげー衛生状態の悪そうなキッチンで、解凍した七面鳥を洗っているところとか、ウゲェ~っ。越えてゆけのCさんは、エイプリルのつけているブレスレットが可愛いって言ってたけど、アレ付けて料理すんな~!サルモネラ菌がー!とか思いながら観てました。この辺グロい!

場面変わって郊外に住む家族。パトリシア・クラークソン演じるジョイはかなりエキセントリックなお母さんらしく、家族は彼女に翻弄されているようだ。この家族がまたクオリティ高いのよね~。父親役のオリバー・プラットは、ジョン・C・ライリーのような冴えないサイド・キックとかで多彩な映画に出てた名脇役だし、娘のベスは、今注目のアリソン・ピル。『Dan in Real Life』ですっごいシニカルな娘役で出てて「おっ」と思ったんだけど、『ミルク』ではすっげー成長していて、カッコ良かった。ちょっとエレン・ペイジと被る芸風なのだけど、この子の方がタイプ・キャストされてないから将来性あるかも。顔もおまんじゅう顔ですごい個性的だし。

息子のティミー役の男の子は全然知らないんですけど、劇中ではこの子がお母さんのお気に入りで、ベスはあんまり好かれてないの。お母さんはすっごい自由奔放でアート系な性格らしく、四角四面なベスは、どちらかと言うと平凡なお父さんのお気に入りのようである。

で、この家族がテキトーにドレス・アップして車に乗って出かける下りで、実はエイプリルはこの家の娘で、サンクスギビングのディナーに家族を招待したんだな、ということがわかる。ベスはあんまりエイプリルを好きじゃないみたいなんだけど、他の人たち、特にお母さんがエイプリルのことどう思ってんのかはまだ良くわからない。でもまあ、エイプリルのゴス・メイクとか、ニューヨークの安アパートに住んでるとか、ボーイフレンドが黒人であるとか、いわゆる家族からちょっとはじかれた存在であるのだな、というのはわかる。

この映画って、2009年の『レイチェルの結婚』を彷彿とさせましたね。アン・ハサウェイの演じるキムも、ゴス・メイクで、ティーンエイジャーの時からクスリやったり、家に火をつけたり、問題児だった。で、やっぱりお母さんと確執があるんだよね。お父さんは間に立ってオロオロするだけなんだけど、やっぱり母娘関係って絆が深く、ゆえに複雑なのだろうか。

パトリシア・クラークソンって、トシなのにすっごくキレイで、それで注目し始めたのですが、この映画では行動がヘンな上に見た目も超エキセントリックで、今まで観たのと感じ違うな~と思ってたんですけど、このお母さんは乳がんで余命幾ばくもなく、だからエイプリルがサンクスギビングに招待したのだ、とわかってくる。このお母さんは問題児のエイプリルに辟易として、「もうこの娘には愛想が尽きた」なんて言ってんだけど、そういう娘に限って自分にそっくりなんだから、親子ってのは不思議だよね~。どー考えてもエイプリルがグレたのは、ぶっ飛び母さんの血を引いているからだとしか思えない。そりゃ愛憎関係にもなりますわな。

で、ニューヨークまでの道中、このお母さんの自己中ぶりが可笑しいのだけど、だんだん具合悪くなってきてトイレ休憩の度にゲロったりしてて、「やっぱ乳がんって辛いんだ!」とか思うと可哀想になってくる。見た目ヘンだったのも、実はキモセラピーで髪が抜けて、カツラだったからだ、というのもわかってくるし。

さて、そうこうしている内にもエイプリルはディナーの準備を進めていくのだが、まー普段料理したことないから、皮むき器を使っていながら手を切ったりとかあり得ない失敗続き。しかもオーブンが壊れていて、メインの七面鳥が焼けない。オーブンを貸してくれる人を探してアパート中の扉を叩いて回るエイプリル。その過程で見られるアパートの住人たちが良く描かれていてまたいい。

ああいう崩れかかったアパートに住むなんて、若くて金のない奴か、まともな仕事に就けないやばい人、という印象があるけど、黒人の老夫婦とか、アジア人の大家族とか、実直に働いているけれどもマイノリティであるがゆえにああいうところにしか住めないのかな、と考えさせられた。。建物はグラフィティだらけで、住人も私たちのような郊外に住む人から見るとタフでラフで怖いのだけど、そういう中で暮らして行けるんだなあ。今では自分には考えられないよ、ああいう生活。

若いベガンの女とか、ゲイ(ジュツカ?)っぽい男とか、若い人たちは個人主義で冷たいんだけど、黒人夫婦とアジア人の家族は、エイプリルを助けてくれる。特に面白かったのは、英語が不自由なアジア人家族と交流しようとしてエイプリルが「私たち白人だって元々は移民なのよ」という話をしようとするのだけど、話している内に「白人はどかどかここへやってきて、インディアンたちを大虐殺して搾取して隔離した・・・・」という話になって行っちゃってちょ~気まずい雰囲気になっちゃうところ!

サンクスギビングとかクリスマスとか、こういう年間行事って面倒くさいし、ストレス溜まるし、疲れるし、毎年やってるとダレて来るし、特に若い時は儀式的なもので本当につまらない。でもエイプリルは、誰かのために料理を作り、招待し、皆が楽しいときを過ごせるようにと自分が奉仕することを成し遂げて、一つ大人になり、また家族やご近所さんと人間的な繋がりを持てたんだと思う。そしてお母さんが死に行くというのは、一人立ちしなくちゃならないということの象徴なのじゃないか。コレは、実は女の子が大人になって行く通過儀礼を描いた作品なんじゃないかしら。

ピーター・ヘッジズ ケイティ・ホームズ オリヴァー・プラット アリソン・ピル
今日観た映画 | コメント(5) | 【2009/04/19 09:52】
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『永遠のこどもたち』-字幕読むのに精一杯
The Orphanage (El orfanato)

これもついつい赤姫さんのマジック・レヴューに魅せられて借りてしまいましたが、なんだよー、スパニッシュかよ!字幕読むのめんどくせーじゃんか。この映画って、ホラーとかスリラーと言うよりミステリーなので、物語りがすごく面白く、内容を追うためにしょっちゅう一時停止して観るハメになりました。でもねー、スパニッシュわかったよ!日本ではNHKで、アメリカでは大学で、少し習ったのですが、今でも結構わかる!どんでえすた、とかそういうの「あーそうそう!」とか思いながら観てしまった。

el orfanato
Produced: 2007
Director: Juan Antonio Bayona
Writing Credits: Sergio G. Sanchez
Cast:
Laura: Belen Rueda
Carlos: Fernando Cayo
Simon: Roger Princep
そんなことはどーでもいいのですが、内容がミステリーなので、この先ネタバレになります。

お母さんのラウラは、行方不明になった息子のシモンが、館に住み着く子供の幽霊に連れて行かれたと言い張って、周りの人が段々うんざりしてくるのですが、最後、シモンの死体を見つけて、

「この子を生き返らせて!」

っていうと、灯台に光が灯って、シモンが生き返るじゃん?と思わしといて、実はラウラが死んだんだ!ってのはブリリアントでしたよね~。「おお~!」と思ったよ。でもそうするとさ、子供の幽霊云々は、やっぱりラウラの頭の中の出来事だったのかなあ?でも殺された子供の骨とか出てきたから本当なのか。あ、そっか、シモンの居場所をみつけたのだって、子供たちの幽霊の手引きがないとわかんないもんね。

で、最後の最後で、だんなさんがラウラが死んだ部屋で、自分がラウラに上げたネックレスを見つけると、キーっとドアが開いて、旦那さんが微笑むシーンで終わるじゃない?あれはなんなの?!あれが怖かったの。旦那さんも死んじゃうのかしら?何を見て微笑んでいるのだろう?ラウラ?シモン?子供たち?

ゲーム、とか言って、いろんなヒントがいろんなところに隠してあるじゃん?あれって、旦那さんがやったのかと思ってたんだよね。全然根拠ないんだけど、他に出来る人いないからさ。なんか、もうこの館を出よう、という話をしていたくらいから「これ旦那さんがやったんじゃないか?」と思い始めてたので、最後、彼がにこっと笑ったとき、「う~~~ん」とうなってしまった。

すごく良くできていて面白かったのですが、他にツッコミどころもなく、ここが特に面白かった、というところもありません。字幕読むのに精一杯でした。

映画 J・A・バヨナ ギレルモ・デル・トロ ベレン・ルエダ フェルナンド・カヨ ロジェール・プリンセプ ジェラルディン・チャップリン
見た映画の感想 | コメント(4) | 【2009/04/12 08:31】
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「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』

人間性がにじみ出ている記事はこちら!
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