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『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』-ヘルボーイは男になったが。
Hellboy II: The Golden Army

第一作目に比べて大分スケール・アップしたのですが、ううーん、私的にはイマイチ。ポリスの『シンクロニシティ』とファーストとどっちがいいか、と聞かれたら間違いなく「ファースト」というように、『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』は、商業的には一作目じゃ小粒だけど、ここまでやっちゃうと俗っぽいなあ、という。

Hellboy
dvd on amazon.com

Produced: 2008
Director: Guillermo del Toro
Writing Credits: Guillermo del Toro
Cast:
Hellboy: Ron Perlman
Liz: selma blair
Abe Sapien: doug Jones
Prince Nuada: Luke Goss
Princess Nuala: Anna Walton
ブログには書いたことなかったですけど、実は私、ヘルボーイ大好きで、一作目はDVDも持ってるし、ヘルボーイの写真を会社に飾っていたくらいなんです。なんか可愛いじゃん!自分がブサイクなのを気にして、角を折って磨いてるところとか、けなげ!なのにマッチョで漢で、デカくて強くなければダメ!という男のエゴむき出しなくせに、ジョン・マイヤーズみたいな草食系の男の子にものすごい嫉妬している。大好きなリズ(セルマ・ブレア)が、ジョンとコーヒー飲みに行くのを物陰から盗み見てクサクサしているところなんて最高!

でも、こういう男は一緒になったら面倒くさいだろうななんて思っていたら、今作ではリズと暮らし始めていて、しかもいつもケンカしている。ああ、普遍的な恋愛の不条理・・・・・。しかし、実はリズは妊娠していて、この二作目はヘルボーイの男としての成長物語にもなっているわけなんですね。

さらに今作では、飄々としたところがなんとも愛らしい半漁人・エイブも恋をする!なんか前作に比べて大作っぽくなっちゃたことに抵抗あったんですけど、今考えてみると、こうしたキャラクター・デベロップメントというか、登場人物に深みを出すといった点では結構良かったなあ。

そういえば、一作目のジョン・マイヤーズはどうしちゃったのよ?彼は、ブルッテンホルム教授の後を継ぐために来たんじゃなかったんだっけ?やっぱり役不足だったのか・・・・・。

今回「大作っぽくていや」っていうのは、フリークたちの地下の町とか、歯をめがけて襲ってくる小さいクリーチャーとか、今回ヒール役のヌアダ王子のアクションがすっごいカンフー入ってるところとか、なんかさー。『スター・ウォーズ』ファンの人はどう思ってんのかわからないけど、私はジャバ・ザ・ハットが出てきた時点で『スター・ウォーズ』に興味を失ったのと同じように、なんか今回のヘルボーイは、一作目にあった暗さとかアウトローさとか、そういうものがなくなっちゃって残念。リズも超常現象捜査局でテキパキ働いてるし。一作目では、ヘルボーイは自分勝手だし、リズはヤル気ないし、チームとして全然まとまりないところがなんだか可笑しかったのに。

でも今回は、「なぜ自分をフリーク扱いして受け入れてくれない人間に味方して、自分の同類と戦っているのだ?」という究極の質問を投げかけているわけなのですな。ヌアダ王子が人間を滅ぼそうとしているのは、人間が好き勝手にやるためにこの世(地球?)がめちゃくちゃになっているからだという、至極真っ当な理由がある。うーん。私も人間がいなくなった方がいいんじゃないかという意見には賛成なので、そう言われちゃったヘルボーイの苦悩がジンジンと伝わってきます。

それにヘルボーイって、いつか人類を滅ぼす、という運命を背負ってるんじゃなかったっけ?ゴールデン・アーミーの指揮権をかけて、ヘルボーイがヌアダ王子にチャレンジした時、「おお!結局はヘルボーイが人間を滅ぼすのか!」とすげーエキサイトしたよー。だって、この前のシーンで、リズが、「今、ヘルボーイを助ければ、こいつはいつか人類を滅ぼす。こいつと人類とどちらを選ぶか?」と聞かれて、ヘルボーイを選んだのを観て「当然!」と思った後だったし。

これで人間界を滅ぼしていたらカッコ良かったんだが、さすがにそういうプロットにはできなかったのね・・・・。でも、ヘルボーイとヌアダ王子が死闘を繰り広げているとき、

「ヌアダ王子とヌアラ王女が双子で、気が通じ合っていて、ヌアダ王子が切られるとヌアラ王女も血を流すんだったら、ヌアラ王女が自殺すれば、ヌアダ王子を止められるんじゃん。ヌアラ王女に恋しているエイブが可哀想だけど、ヌアラ王女は王女なんだから、そのくらいのことは覚悟しないと・・・・・」

なんてクドクドと思っていたら、本当にヌアラ王女が自分の心臓を刺して、「おお!」と思ったけど「そうそう。王女なんだから」とイジョーに冷めていた私。でもエイブとヌアラ王女も掌と掌を合わせて気を交換できるみたいなので、エイブが気で治しちゃうかと思ってた私もなんだかんだロマンチックな人ですね。

で、結局ヘルボーイは超常現象捜査局を辞めて、リズと暮らすって言うんだけど、どこで何して暮らすんだろうな~。でもこれは、ヘルボーイがもうヒーローになることで人間に受け入れられようと思わない、リズだけに愛されていればいいさと思ったからだ、というのは美しいのだけど。いやでも、そうだったらゴールデン・アーミーを引き連れて人類を滅ぼし、フリークの王として君臨、リズとの子供が後に王位を継ぎ、フリークの社会は栄えました、いや、でもやっぱ社会というものが形成されると、人間だろうがフリークだろうが、争いは絶えず・・・・ってそこまでやると、ファンタジーでもなんでもなくなっちゃうか。いや、『ダークナイト』もああいう内容にしたんだし、ここは一つ世紀末っぽく(って前に書いたら「もう世紀末は過ぎましたよ」という鋭いツッコミを頂きましたが。いーの!「世紀末」って雰囲気を表してるの!)。

映画 ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー ギレルモ・デル・トロ ロン・パールマン セルマ・ブレア  ダグ・ジョーンズ  ルーク・ゴス アンナ・ウォルトン
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映画の感想 | コメント(0) | 【2009/03/31 23:05】
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『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』-なんて幸福な人生!
The Curious Case of Benjamin Button

老人として生まれ、赤ちゃんとして死ぬ、というこの物語の発想は、どこから出てきたのでしょうかね?犬が人間になったり、男の子が女の子になったり、という話は、犬はどんな気持ちで生きているのかなとか、異性はどんな体験をするんだろうという好奇心から来ていると思うんだけど、若い肉体に老人の心、または老人の身体に若い心が入ったらどうなるか?という発想?

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 特別版(2枚組) [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 2008
Director: David Fincher
Writing Credits: Eric Roth, Robin Swicord
Cast:
Daisy: Cate Blanchett
Queenie: Taraji P. Henson
Benjamin Button: Brad Pitt
Elizabeth Abbott: Tilda Swinton
Caroline: Julia Ormond
フィッツジェラルドの原作は、ウィキであらすじを確認しただけなのですが、葉巻を吸ったり百科事典を読んだりするのが好きな「老人のような」ベンジャミンを恥じる父親が、幼児のおもちゃで遊ぶことを強要したり、無理やり幼稚園に入園させたりするらしい。また、18歳でイエール大学に入学許可されるのですが、見た目が50歳くらいなので、気が狂った老人として入学を拒否されるなど、見た目と中身が違うために差別的な目に合うことが描かれているらしい。(でもこれっておかしいよね。見た目が老人で、中身が子供なら、子供のおもちゃで遊ぶのが好きなハズだもん)

映画は原作のアイデアだけもらって独自のプロットを作り上げているらしく、老人としてしわしわで生まれたベンジャミンは父親に捨てられ、養老院の看護婦に拾われて、老人の中で育つ。だから容姿が老人なのは余り問題にならないので、この辺で心の葛藤ってないみたい。他の子供たちが走り回っているのを見て、自分もしたいけど身体が弱っていて出来ない、ってくらい?

原作にある50歳で大学生?!みたいなプロットは、今では現実にあり得る話なので使えないとは思うのですが、映画のベンジャミンは、肉体年齢が逆行しているという以外には、特に数奇な人生って感じしないんだがなあ。恋もし、仕事も持ち、失恋、結婚、たくさんの人との出逢い・・・・。

映画の方は多分、老人として生まれ赤ん坊として死ぬ、というベンジャミンの見た目を、ストーリーよりも映像としてどう見せるかという方に力を入れたんじゃないかと思う。「老人として生まれる」というコンセプトが最初イメージできなくてさー。冒頭、ベンジャミンのお母さんが出産後血みどろになって横たわっているシーンを見て、「げ!でっかいおじいさんを生んじゃったのかな?!」とビビったのですが、普通サイズの赤ちゃんが、ただしわしわなだけだった。

で、これが10歳とかになったらどうなるんだよ?と思っていたら、やっぱ10歳くらいの大きさになって、でもあっちこっちリュウマチとかでガタガタなの。でも年取ると小さくなるじゃん、人間って。だから10歳のベンジャミンが、ハゲで、眼鏡かけて腰が曲がってても、別に数奇とも思わないんだよね。住んでいるところも養老院だし。

青年になると、船員として航海する仕事を始めるのですが、ここでも容姿と精神が異なるためにトラブルになったり、特異な体験をするといったこともなく、普通の若者が船乗りとしてあっちこっちを旅しながらするであろう経験をしている・・・・と思ったんですけど、この映画なぜか英語がわかりにくく、英語字幕なしで観ていたから、ベンジャミンの心の葛藤を表すセリフのニュアンスとかを私が掴みきれなかっただけかもしれない。

*****ネタバレかも******

唯一問題だったのは、愛する人・デイジーがどんどん老けていくのに、自分はどんどん若返ってしまい、結婚して子供が生まれると、普通の父親にはなれないと思い、妻子にお金を残して放浪の旅に出てしまう。原作では、年を取って衰えていく妻に魅力を感じなくなったベンジャミンが浮気し始めるかなんかだと思うんだけど、映画では、若返ったベンジャミンと、今や50歳くらいのデイジーが再会してセックスしたようなんですが、ベッド・シーンはなく、終わった後デイジーが服を着ているところを後ろから撮っている。そん時のデイジーのストッキングのはき方がすっげえおばさんぽくて、こういうところで年齢を見せているんだなあと思った。

で、それからまたしばらく経って、かなり高齢になったベンジャミンが、見た目は15歳くらいになった頃ボケが始まったらしくどっかで保護され、所持品からデイジーに連絡が行き、今やおばあさんになったデイジーが、ボケた子供になったベンジャミンを世話して、ベンジャミンは最後、赤ん坊として彼女の腕の中で死ぬ。

コレ納得行かないんだよな。生まれたときも赤ん坊で、死ぬときも赤ん坊なの?年取って若返るのはわかるけど、小さくなっていくの?だったら生まれるときにでかくないとダメじゃん!これってSFだよね。特に原作が書かれた時には、ものすごく衝撃的なコンセプトだったのでは?今は、さっきも言ったように50歳で大学生でもおかしくないし、60歳で子供作る男性もいれば、結構なんでもありなので、「数奇な人生」というのは余り説得力ないなあ。

最後、デイジーの腕に抱かれて死ぬ、というところは、なんと幸せな人かと思った。こんな幸せな死に方があるだろうか。赤ん坊として肉体的には健康なんだから痛みもなく、眠るように、しかも愛する人に抱かれて死ぬなんて、こんな幸せな人生ないよ。

PS.
ベンジャミンを拾って育てる、養老院の看護婦を演じたタラジ・P・ヘンソンが最高にいいです。この人は『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』でめちゃくちゃかっこいい女の殺し屋を演じたので憶えていたんだけど、この映画ではベンジャミンを拾った若かりし頃からおばあさんになるまで、上手い!あの黒人のおばあさん特有の歩き方とか身のこなし、とても若い人が演じてるとは思えない。ケイト・ブランシェットも、病院のベッドで死に行く老女を好演。この人は演技派だから納得だけど、それにしたってどの役者さんも年齢というものを良く演じきってたと思う。ベンジャミンを演じたブラッド・ピットより、この女性陣の方がすごかったかも。ブラッド・ピットは、町山さんがラジオで言ってたとおり、25歳くらいの容姿のときの映像が、特殊メイクとかじゃなくて本当の25歳みたいでめちゃ可愛くて、『リバー・ランズ・スルー・イット』の頃を思い出させたよ。

PS2
今気が付いたんだけど、邦題『ベンジャミン・バトン』になってるんだね。確かにButtonって「バトン」っていう発音だけど、実際日本語では「ボタン」だよね。お父さんがボタン屋さんなんだからさ。ベンジャミン・ボタンのの方が、より映画に忠実な気がするのだが。

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key Word 映画 ベンジャミン・バトン 数奇な人生
映画レビュー | コメント(13) | 【2009/01/04 23:12】
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「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』

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