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The Black Dahlia
「なんじゃこりゃ〜」って感じでしたね。こういう映画ってさ、自分がバカなのか映画がほにゃららなのか、判断つきかねていたのですが、他の方たちのブログを見ても「わけわからん!」と言ってる人が大半なので、「自分バカ」とか「12年もアメリカにいて英語ができない」わけじゃないんだ!とわかってほっとしました。
「んー今のところ良くわからないけど、段々わかってくるだろう」 とか思ってたのに、最後まで意味不明。 他のブロガーさんが指摘していた通り、ジョシュ・ハートネットとアーロン・エッカートが演じる刑事のコンビ、ブライカートとブランチャートという名前が似ていたり、ブライカートはドゥエィンとかバッキーとか色んな名前で呼ばれてるし、殺された女の子がブラック・ダリア、エリザベス・ショート、それから偽名でパティだかベティだかって呼ばれていたような気がするんですけど、とにかくそれがわかりにくかったですね〜。 もう時効だと思うんでガンガンネタバレしちゃいますけど、最後にりんスコット家の奇怪な奥さんが犯行を告白するシーンが芝居っ毛たっぷりで、しかも長くて、無理やり「絶世の美女」を演じているヒラリー・スワンクと、銃を構えているのに「ええ!」とか驚きながらリンスコット夫人の長々とした告白を黙って聞いてるジョシュ・ハーネットが、もう『火曜サスペンス』かよ!って感じで、ブライアン・デ・パルマって、こういう映画撮る人?みたいな。 ヒラリー・スワンクは、絶世の美女じゃないだろう、とかさんざん言われてたけど、まー、この人、きれいなんだけど、顔のパーツが下品というか、まーぶっちゃけミス・キャストですよね。コイツと殺されたブラック・ダリアが似てるよ、という設定なんだから、二役で演らせれば良かったじゃんとシンプルに思うのだけど。ブラック・ダリア役やった子がヒラリー・スワンクほど演技力なかったのか、ヒラリー・スワンクが惨殺死体は演りたくないって言ったのか。両方出来るやつを探してきてください。 『サンキュー・スモーキング』で飄々とした演技が、アーロン・エッカートいいなーと思ってたんだけど、『ブラック・ダリア』では180度違ったマッチョな役で、それは良かったんだけど、ジョシュ・ハートネットがな〜。真ん中わけのあの髪型!すっごいブサイクに見える。スカヨハは唇ぶるぶるの巨乳全開で、色々潜り抜けてきた感じの女を好演していたのですが、時代を表すデカパンで浴室からジョシュ・ハートネットを見下ろすシーンとか、「いいよ」って感じで。 未だに良くわかんないんだけど、2回観る気はありません。 key Word 映画 ブラック・ダリア ブライアン・デ・パルマ ジョシュ・ハートネット アーロン・エッカート スカーレット・ヨハンソン ヒラリー・スワンク 映画レビュー
| トラックバック(0) | コメント(8) | ブログ・レポ | 【2008/08/11 03:30】
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La Tourneuse de Pages
わけわからんフランス語の映画を英語の字幕で観るつーのもきっちーものがあるので、普段は観ないフランス映画なのですが、この映画、セリフ少ない。おかげで字幕読むのは助かりましたが、現実味ない。最初、主人公の女の子がピアノのオーディションで上手に弾けなくて、部屋から泣きながら出てくるのですが、表情も変わらない、涙を拭うでもなく、人が練習しているのにピアノの蓋をばったーんと閉めてみたり・・・・。で、付き添いで来ているお母さんも、そんな娘に声をかけるでもなく、淡々と建物から出て行く・・・・。そのなんとも言えない、居心地の悪い間!
(ここからビッシリねたバレです) まず最初に理解できないのが、あのオーディションって、音楽学校に入るオーディションじゃないの?他の学校は無いの?次期オーディションはないの?なんで学校に入れないとピアノをやめなきゃならないの?レッスンするお金が無いなら、一人で練習できないの?だって家にピアノあるじゃん! それにさ、弾いている最中に人が入ってきたくらいで動揺してるようで、コンサート・ピアニストなんかできんのかよ、って感じじゃない? で、この少女・メラニーが大きくなって、つっても18,9?で、インターンとして入った会社の、たまたま自分が働いている課の上司が、このオーディションで彼女の気を散らした張本人・アリアーヌの夫で、たまたまその時お手伝いさん(だったか)を探していたので、「私やります」と言って、アリアーヌの家に住み込みとして潜り込む・・・・。そして、交通事故にあって以来、舞台恐怖症になってしまったアリアーヌの信用を得、彼女の譜めくりになる。 自分がオーディションに落ちたのは、この女が私の気を散らしたせいだ、と復讐をもくろむ、というところが面白そう、どんな心理戦を展開していくのか、とワクワクしていたのですが、私的には 「なんでそっちいっちゃうのぉぉぉぉ」 という感じでした。なぜメラニーがそんなにもアリアーヌの信用を得ることができたのかという経緯もわからない。お手伝いに来て一日目で譜めくりにならないかと言われちゃうし、コンサートも一回やっただけ。あれがさ、何日も何日も一緒に過ごして、段々と信頼を経て、コンサートも、いくつもいくつも一緒にやって、アリアーヌが、 「ああ、メラニーなしではとてもやっていけないわ」 なーんて思うくだりが描写されているなら別よ、でも心理戦も何もあったもんじゃないんですが。 そんでさー、なんつっても驚いたのは、アリアーヌはメラニーに恋しちゃうんだよ!レズですよ!どっかに前振りあったかいな?しかもそれも、そうなるまでの経緯を丹念に描いているならまだしも、突然という印象なのだな。なんかさ、メラニーが思わせぶりにキスしようとしたり、手を握ったり、という場面はあるにはあるのだけど、 「なんだよイキナリ」 って感じで、それをアリアーヌがマジに受けちゃうのが信じられん。 なんかそういう話の流れがすっげーおおざっぱ。でさ、アリアーヌのバンドでヴァイオリンのでっかいヤツ(名前調べるの面倒くさい)弾いてる男がメラニーに色目使って、ひと気の無いところで胸をまさぐったりするのだけど、そのときメラニーが、このヴァイオリンのでっかいヤツをコイツの足に突き刺して負傷させるシーンがあって、このシーンをどうやって撮ったか、メイキングでしつこくしつこく見せているんだが、そんなに重要なシーンかなあ・・・。こんなところに力入れてないで、もっと綿密なストーリー作って欲しかったな。 アリアーヌのバンドの音楽は面白かったけど。ああいうの前衛音楽とでも呼ぶのかな。変わってて良かった。あ、あと、アリアーヌ役のカトリーヌ・フロさん?この人めっさスタイルいいねー。すっごいきれい。若いメラニーなんかよりずーっとキレイだった。ああいうおばさんになりたいなあ。でもそんだけだなー、この映画。アタシがたまたまロクでもないフランス映画ばっかり借りてきちゃうのか、それともフランス映画ってロクでもないのか。それとも私に理解する感性が全くないのだろうか。謎! Key Words 映画 譜めくりの女 ドゥニ・デルクール カトリーヌ・フロ デボラ・フランソワ フランス映画
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Factory Girl
なんか、「
「これじゃあまるで、ボブ・ディランのせいでイーディが死んだみたいじゃないか」 という理由で?みなさん、観てそんな風に思いました??私はボブ・ディラン、おいしいとこどりじゃねーか、と思ったんだけど。イーディのアートのセンスを見出し、「スーパースター」だなんて持ち上げられてちゃらちゃらしてねーで、自分のアートを追求するんだ!とイーディを励ます役なんだよー。でイーディも、 「最初で最後に本当に愛した人」 くらい言っちゃってるんだからさー。しかも、この役を演じたのがあのヘイデン・クリステンセンよ!アナキンの時もいい男だなーと思ったけど、今回 「おい、ボブ・ディランてこんないい男じゃねーよ!」 とか思いながらうっとり・・・この子の演らせるなんて、製作者側もボブ・ディランに相当気を遣っているんじゃない?(それにこいつが着ていた皮ジャンのカッコいかったこと!) そこへ持ってきて、アンディ・ウォーホール・・・・。こっちの方がよっぽど映画を訴えたくならん?まあ本人は死んじゃってるからアレだけど、この描写に関係者が誰もダメ出ししてない(ようだ)ってことは、本当にこういう人だったのかもね。すっげー変な人、っていうのはまー、アーティストだからしょうがないとしても、けちでゴーマンで意地悪で冷たくて自己中なヤツ、という印象受けたね、アタシは。 しかもボブ・ディランにはウォーホールのポップ・アートは中身の無い、下らないアート、周りにはべらしてる人たち、イーディなんかを食い物にしている、と声高に批判されちゃってて、そのボブ・ディランがいい人に描かれちゃっているし。 で、主人公のイーディなんですけど、この人ってなんか才能溢れる人だったの?この人が出ているウォーホールの映画って観たことないから何とも言えないけど、つか、多分観ても私には理解できないと思うけどさ、ここで見る限り、ただ若くて破天荒なアティテュードが時代にマッチした、またはそういうところをウォーホールのような人が見初めたから存在できているだけで、本人はなんでもない印象なのですが。ウォーホールが描く、キャンベルのトマト・スープの缶やコカ・コーラの瓶のようにさ。だってあの鳩の絵・・・・あんなの誰でも描けそうな気がするんだけど、ディランはやけに褒めていた・・・まあ私は芸術家じゃないのでわかりませんが。 イーディは、恵まれない家庭で育って、愛に飢えていたので、人々から関心を集めるっていうのが本当に幸せだった、例えそれが虚構の世界だと気づいた後でも、それが捨てられなかったのだ、というのはわかってあげたいけどさ。それにファクトリーでの生活は、仲間に囲まれて、自分のやりたいことをやって、それが認められる、みんなに、そして自分がすごいと思っているアンディに認められる、っていうことが大事だったんだろうしなー。 でもあれよね、本当のアーティストっていうのは、こういう仲間に内輪受けしている幸福な時が失われたあとに、自分のアートや人生って言うものを見つめ直して、そこから本当に自分を表現し始めるものなんだろうけどさ、そこで死んじゃう人って多いよね。マジ肉体的に死んじゃう人も多いし、またはこういう世界から足洗って、まっとうな生活し始める、という意味でも。やはりこういう世界は厳しく、文字通り生き残れるのはほんの一握りってことなんでしょうな。 Key Words 映画 ジョージ・ヒッケンルーパー シエナ・ミラー ガイ・ピアース ヘイデン・クリステンセン ミーナ・スヴァーリ イレーナ・ダグラス 映画について
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Michael Clayton
この映画で良かったのは、悪者であるカレン(ティルダ・スウィントン)を同情できるキャラにしたことじゃないでしょうか。痛々しいほどに緊張しちゃって、脇の下にじっとり汗かいて。大体、自分の会社が悪いことしているとわかっていながら平然と世間に嘘をつき通すというのは、そうとう神経図太くないとできないんだろうな。
アーサーの所属する弁護士事務所の経営者(っていうの?)であるマーティ・バック(シドニー・ポーラック)は、私のお気に入りのキャラでした。感じのいい初老のおじさんで、若い頃はそれこそ、キリキリ、ガンガン働いてきたのだろうけど、今はいいおじいちゃんで、弁護士事務所の合併だかの心配していて、部下であるマイケル・クレイトン(ジョージ・クルーニー)にさらっと大金貸してくれたりとか。 で、そのマイケル・クレイトンなんですが、弁護士事務所のフィクサーという仕事・・・。「もみ消し屋」という日本語を当てているのを見ましたが、イマイチわからんかった。冒頭にこのフィクサーがなんたるかを説明するためのエピソードがあって、議員だかなんだか、弁護士事務所の大口の客が、ひき逃げをしてしまい、それの「もみ消し」にマイケル・クレイトンが駆り出されるのだが、議員に警察へ行った方がいい、と勧めていた。なんかこの状況ではそれしか手はない、みたいな。これも一種のもみ消しであるわけなのかな、ひき逃げの。 この映画に関しては、邦題の方が興味が沸きますね。原題の『マイケル・クレイトン』では、観ようとは思わなかった。しかしどちらにしろインパクトの強い映画ではなく、なんだか地味さがTVドラマみたいで、俳優さんたちはいいのだけれど、ストーリーに余り緊張感がなかった。マイケル・クレイトンが40代半ばにして借金を背負い、仕事嫌いでギャンブルにハマっている、という哀愁はあるのだけど、なぜか感情移入できないキャラなのよね。 Key Words 映画 フィクサー トニー・ギルロイ ジョージ・クルーニー トム・ウィルキンソン ティルダ・スウィントン 見た映画の感想
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Blind Dating
生まれた時から目が見えないダニーは、今22歳。目が見えないということ以外はフツーの明るい若者なのだが、彼女もいないし、童貞だ。そこで兄貴のラリーが色々な女の子を連れて来てデートさせるのだが、どーもこれという女の子が見つからない。そんな時、目医者の受付をやっているリーズという女の子と出会い、恋に落ちるダニー。しかしリーズはヒンドゥーで、ヒンドゥーのしきたりに従った婚約者がいる・・・・・。
いわゆるラブコメなんですけど、男の子が目が見えない人で、女の子がインド人、っていう設定がちょっとひねりが入ってます。プレヴューで見たとき、ダニーが次々にデートする女の子達がへんな子たちばっかりで、それが面白そうとか思って観たんだけど、それに関しては結構オーバーアクトで面白くなかった。 それより面白かったのは、インド人のリーズだった。この話って、どっから作ったんだろう?本当にインド人の家庭から来ている人がいて、その人をモデルにしたのだろうか。リーズがダニーのことで悩んでいるとリーズのお母さんが、 「その人はヒンドゥーなの?」と聞く。リーズが違う、というと、お母さんは、若い時にアメリカ人(白人)と付き合ったときの話をする。 「その人はすごいいい男でね、ムービー・スターのようだった。でも結局は可愛いアメリカ人の女の子を見つけて、そっちに寝返ったの」 リーズも、ダニーに、「あなたが目が見えるようになったら、私のことなんて好きにならない。私はアメリカン・ビューティーじゃないもの」 と言うシーンがあるんだけど、こういうアメリカ白人至上主義みたいのって、日本だけじゃないの?!インドもそうなん?これ、インド人の人が脚本に関わってるの、それとも白人が想像で書いたの?興味深い。 アタシも、アメリカで男と出会うとき、自分と白人が違うなんて思ってないんだけど、私が日本人(アジア人)だから興味ない、って人もいるのよね。私だって、インド人とかパキスタン人とか、そちら方面の人とか、黒人の人とか、要するに白人と日本人以外は恋の対象になってないもんな。それは差別とかそーいう問題でなく、考えたこともないのよ。時々すっごい魅力的な人を見ると、人種とか関係なく「いいな〜」と思うことは思うのだが・・・。 でも可笑しいよね、リーズがダニーに、自分はアメリカン・ビューティじゃないから、好きになるはずない、って言うの。ダニーは生まれた時から目が見えないんだから、白人とインド人の違いなんてわかんないのにね。ぶっちゃけどっちがキレイかなんてないんだろうしさ。目が見えない人にとっては、匂いの違いとか、肌の感触の違いとかの方がインパクト強いんじゃん。「カレー臭い!」とかさ!(すいません、インド人のみなさん、悪い冗談です。はい、私は魚臭いです!納豆臭いです!) まあ、ラブコメですから最後は大団円で、設定が面白い以外はなんてことない映画ではある。でも、ダニーはちっとも男前じゃないんだけど、目が見えなくてどこを見ているのかわからない眼差しが、最後の方では段々セクシーに見えてきたりして、ちょっと意外ではあった。 Key Word 映画 私が観た映画&DVD
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Fast Food Nation
原作『ファストフードが世界を食いつくす』はリサーチ本だと思うのだけど、そこからキャラクターを起こしてストーリーを作ったのはブリリアントだと思った。単に事実を伝えるドキュメンタリーとして見るよりも、そのビジネスやシステムが人々に与える影響や、その人々の思いが伝わってきて、この題材に関して少し考えてみよう、という気にさせられる。
どーせ殺して食っちゃうんだから、と思うかも知れないけど、それは違うなあと思った。一匹にかろうじて必要なスペースで横も向けないようなところに閉じ込められ、ミルクを生産する道具として扱われる牝牛。狭いところにたくさん入れられているのでイライラしてケンカするので、くちばしを切られてしまうニワトリ。 そして、人間も搾取される。人件費節約のためにメキシコからの不法入国者を使う。生産性を上げるために安全性を無視する。労働者が怪我をすれば、怪我した人の非を見つけ出して保障を払わない。 ファスト・フード会社のマーケティングをしているドンが、調査のために会うルディという農場主が、 「これはいい人対悪い人という問題ではない。"利益、利益、更なる利益"と繰り返す機械との戦いなのだ」 というシーンがあるのだけど、そうだなあと思った。確かにビジネスというものは、効率良く生産することが当たり前なのだが、ニワトリにケンカさせないためにくちばしを切ってしまう、という結論が出るのは、どっか人間的情緒がかけていると思う。 最後に出てくる牛の屠殺のシーンを見ると、あんなことまでして肉食わなくてもいい、って気にさせられる。昔は日本でも、穢多・非人といって差別されていた人達が屠殺を請け負っていた。要するに他の仕事が出来るなら、誰もやりたくない仕事なわけじゃない。それを不法入国者にやらせて、安く消費者に提供するってのもなんだかなあ。 食べ物が異常に安くなると、感謝の気持ちがなくなるじゃない。映画の中でも、ファスト・フードの店で働く高校生が、ハンバーガーのパテを焼く前に床に落っことしても気にせず焼いちゃったりというシーンが出てくる。食べ物っていう意識がない。個人経営している農場だって、結局は殺して食べるために家畜を飼っているわけなのだけど、毎日家畜の世話をして身近で過ごすことによって「ああ、これを食らって生きているのだな、私たちは」という意識はある。ある程度値が張るからこそその価値というものがわかるのじゃないかなあ。 また、環境保護の活動家の大学生たちも出てくるのだけど、これも現在のアメリカを象徴しているなあと思った。この映画ってあんまり評価されてないみたいなんだけど、ところどころに何気なく、現在のアメリカを鋭く切っているセリフとかちらりちらりと出てきて、「なるほどね」と思わされる。きっと、こういう問題に対してすでに色々知っている人から見ると、「今さら何を!」と思うのかも知れないけど、普段余りこういうことを意識していない人達に「あなたはどう思いますか?」と問いかけるには非常にいいアプローチだと思う。 それと出演者がなかなかいいよね。メキシコ人の不法入国者で、精肉工場で働くラウルを演じるのが、『70's Show』で、ちょっとおかまっぽいインド人を演じていたウィルマー・バルデラマ。今回マジメな役なので最初「どっかで見たことある・・・」と思いながらしばし思い出せなかった。その奥さん・シルビアは、『The Hottest Statet』でキョーレツに印象に残ったカタリーナ・サンディノ・モレノが演じている。実物を見たらすっごくキレイな人なんだろうけど、銀幕の中ではムチムチした身体で、すっごい普通っぽさを持ってる女優さん。この夫婦は本当に普通の、私たちが共感できる人間的なキャラで、こんな誠実な人達が大きなビジネスという機械に巻き込まれて行く様を見ると「ビジネスなんだからしょうがないじゃん」と思えなくなってしまう。 また、大腸菌に汚染された肉を平気で売っているビジネスマンにブルース・ウィリス(ビジネスマンとしては最低の職業倫理の持ち主なんだけど、ご近所のおじさんとか、レストランのお客さんとしてはすっごく気さくでいいおじさんって感じの人を好演)、こういう世の中で自分なりに誠実に生きて行こうとする風来坊的なキャラにイーサン・ホーク、その影響を受けて色々考える賢い姪・アンバー役にアシュレイ・ジョンソン(この子も見たことあるんだけど思い出せない)も、18歳の多感で理想主義、でもだからこそこの世代の子たちに色々考えて欲しいな、という役柄を好演。そのお母さん役がパトリシア・アークエットで、ああ、『トゥルー・ロマンス』でサイコーにセクシーで可愛くてぶっ飛んだ役をやっていたこの人が、時給10ドルの仕事をしながら高校生の娘を育てるスレたお母さん役を演じる年になったのね、と感慨深い。 それから、アンバーがファスト・フード店で働くブライアンにポール・ダノ(これと『リトル・ミス・サンシャイン』を見ると、現代の負け組高校生を演らせたら、この人の右に出る者はないんでないかと思う)、アンバーが出逢う革命を夢見る大学生に、『サムサッカー』からかなり成長したルー・テイラー・プッチ(名前見るまでわかんなかった)、その仲間のいかにも裕福な家庭の娘って感じの環境保護かぶれ大学生をアヴリル・ラヴィーンが結構好演していて、新旧取り混ぜたこの配役はなかなか興味深かった。 最後、屠殺場で泣きながら仕事をしているシルビアを見て本当に心が痛んだ。なんでこの人達は故郷を捨ててアメリカに来たんだろう?時給10ドルでこき使われて、不法滞在でなんの保障も権利も無い、そんな立場にいるのになぜ??と思いながら観てたんだけど、「あ!この人達の本国での生活は、これより更に悪いのか」と気が付いて、更に落ち込んだ。一見なんの関係もないように見えるけど、すっごく貧しい国があるというのも、資本主義の国が行き過ぎた搾取をしたせいなんだと思う。人生っていうのはフェアじゃないし、みんなが平等に幸せにはなれないと思うのだけど、今の企業の利益ってどこに行くのよ?と思う。一握りの人達が、使い切れないくらいのお金を持つためだったら、馬鹿げてるよね。 余談ですが、邦題の『ファーストフード・ネイション』・・・・・。いい加減「ファスト・フード」に訂正したらどうかね。もう日本人だって、マクドナルドが「First Food」じゃなくて「Fast Food」、つまり速い、即席の食べ物だってことはわかってるんだから・・・・・。 ■こちらはコミカルな健康の観点から同じテーマにアプローチ『スーパーサイズ・ミー』 Key Word ファーストフード・ネイション リチャード・リンクレイター エリック・シュローサー グレッグ・キニア ドン イーサン・ホーク パトリシア・アークエット アヴリル・ラヴィーン カタリーナ・サンディノ・モレノ クリス・クリストファーソン ポール・ダノ アシュレイ・ジョンソン ウィルマー・バルデラマ ルー・テイラー・プッチ 映画感想
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