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『127時間』-編集賞と音楽賞は上げてもいいな!
127 Hours

ウィキによるとダニー・ボイル監督はインタヴューで、「この映画は、動けない男を描いたアクション映画だ」って言ったらしいんですけど、本当その通りで、すごい躍動感のある映画でした。さすがスラムドッグ。主人公は右腕を石の間に挟まれて動けず、だーれも彼がどこにいるか知らないので、誰とも会えず、話し相手もいない、そういう状況を面白い映画にできんのかよ?っていうのがチャレンジだったんだと思うんですけど、ダニー・ボイルさん、この実話を映画化したくて4年も待っただけあって、すごい斬新な解釈と言うか、映像!

127 hours
Produced: 2010
Director: Danny Boyle
Writing Credits: Danny Boyle, Simon Beaufoy, Aaron Ralston
Cast:
Aaron Ralston: James Franco
Kristi: Kate Mara
Megan: Amber Tamblyn
アウトドア好きな男の話なんで、ユタの砂漠の広大さ、空がきれい!主人公のアーロンがマウンテン・バイクで走っていくところの疾走感!雨が降る前に雲ががーっと空を覆うところとか、観光フィルムにしたら?っいうくらい美しい。

そういう美しい映像と前後して、細くて小さな峡谷に捕らわれたアーロンの映像が・・・・言っとくけど、ってわかってると思うけど、なんたって『28日後・・・』のダニー・ボイルですから、キモイです。

『28日後』って言えば、アーロン役の最初のチョイスはキリアン・マーフィーだっったんだって!?!?それも観たかったなあ。でもジェームス・フランコもいいよね~(ヨダレ)。アメリカ人の友達は、この実話が起こったときにニュースで経過をチェックしていたし、アーロン生還後に出たインタヴュー・番組とかも観たので、「ジェームス・フランコは、本人の雰囲気を良く出してる!」って感心してた。最後に本人が出てくるんだけど、このカルーイ感じは、ジェームス・フランコの方が当たり役だったかも。でもキリアンは化けるからなあ。

もっと怖いかと覚悟して行ったんだけど、意外と怖くないなと思いました。アタシがこの状況に陥って一番怖いのは、まず、時間が経つのがすごいのろいじゃない?どこにも行けないし話す人いないし。しかも、このまま誰も助けに来なかったら、ゆ~っくり餓死するわけじゃない。すっごい辛い死に方じゃん、それって。

とかさ、石に挟まっちゃった腕を切り落として自由になればいいんだけど、そんな身体で本当に生きて帰れるのかもわからないじゃん。立ったままだから眠るのも大変、食べ物も水もどんどんなくなっていく。なんかさー!こういう蛇の生殺し状態って最悪じゃない?

あと、腕を切って助かるとしても、自分で自分の腕を切るって決心するのがさ~。タンポンの紐が切れて「自分で手を突っ込んで出せ!」って言われたらできないし、アタシ。

腕切ろうか切るまいか、できね~よ~とか、水がなくなっちゃうよ~とかそういう状態なのに時間が経つのが遅かったら、苦しみが長引くじゃない。そういう感じがこえええええよ~~~って思ってたんだけど、アーロンは持ってきたビデオに両親や友達へのメッセージを入れたり、過去のことを振り返ったり、最後の方は幻覚とか見てて、「ああ、幻覚とか見てもう現実がなんだかわからなくなればそんなに辛くないなあ」と思った。

怖くないったって、異常に緊張して疲れたけどね。渓谷に石と一緒に落っこっちゃってからは、もう身体固まりっぱなし。すごい緊迫した。腕を抜こうとして取れなくて、引っ張ったりするともげるんじゃないかと思ってハラハラするし。

このアーロンて人は、インタヴューを見たことのある友人によると、すごい楽観的な人なんだそうで、映画観ててアタシもそういう印象を持った。あきらめね~な~って。アタシだったらもう絶望しているな。腕を切り落とす勇気はないし、かと言って誰も助けに来るわけないし。そういう心持ちでいたら、この127時間はものすごくながーく辛い時間なんだろうけど、アーロンみたいに、「こうしたらどうか」「ああしたらどうか」って自分で忙しく思考していれば気が紛れるし、生存の確率も上がるわよね。

オスカーは監督賞にノミネートされてないんだね。これ監督賞だと思うなあ。脚色賞でもいいんだけど、脚色賞は『トゥルー・グリット』に獲って欲しいし!編集賞と音楽賞は『127時間』に上げてもいいな。
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第83回アカデミー賞 | コメント(1) | 【2011/02/09 09:32】
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『ヴィレッジ』-そんなにヒドイですかコレ?
The Village

これも評判悪いようですね~。プロット確認のためにウィキを見たら、ロジャー・イバートさんがけちょんけちょんにけなしていました。シャマラン監督の映画の特徴は、「Twist Ending」だそうで、つまり、あっと驚くラストがある、という意味なんですけど、それを追って検索して行ったら、http://www.scene-stealers.com/というサイトで、「最悪のTwist Endingトップ10」に選ばれていました(ちなみに同監督の『サイン』もランクイン!)。私は結構面白く観ました。てか、私は、最初に騙されなきゃならないところで騙されてなかったようなんです。(以下ネタバレ)

ヴィレッジ [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 2004
Director: M. Night Shyamalan
Writing Credits: M. Night Shyamalan
Cast:
Ivy Walker: Bryce Dallas Howard
Lucius Hunt: Joaquin Phoenix
Noah Percy: Adrien Brody
Edward Walker: William Hunt
Alice Hunt: Sigourney Weaver
Finton Coin: Michael Pitt
って、ネタかどうかもわかんないんですけど、ウィキでは「最初の子供のお葬式シーンで、墓石の日付が1897年になっている」ことから、このお話の背景が現代じゃない、と観客に思わせておいて、最後に実は現代だった、というのがネタだ、と書いてあったんですけど、私はそんなことに全く注意を払ってなかったので、最初から

あーこれは現代で、アーミッシュみたいに暮らしている人たちの話なのだなあ

って思ってて、それじゃあ最後オチないじゃん!という。でもさー、シガーニー・ウィーヴァー演じるアリス・ハントが、「外は怖いところだ」とか言ってましたよね?それとか、ホアキン・フェニックス演じる息子のルシアス・ハントが、医療品を買うためにヴィレッジの外に出たい、と長老たちに要求するくだり、あれでもう「これ絶対現代」と全く疑い挟む余地なかったよ。なんでと言われても困るんだけど、本当にあの衣装どおりの年代だったら、そんな風に自分たちを隔絶して生きてないでしょ、と漠然と思ったのです。

それは別にどーでも良かったのですが、「Those We Don't Speak Of」ってなんだよ、コレ!とか思っちゃいました。うちの母の田舎が秋田なので、「あ~これ、なまはげだ~」とか思って、きっと、子供をいい子にさせるために村で考えたモンスターなんだな!とかる~く考えていたら、本当にコレが森に生息していると信じているらしい!どう見ても被りモンじゃん!

話の展開は面白いと思いました。恋に落ちるルシアスとアイヴィー(ブライス・ダラス・ハワード)、嫉妬でルシアスを刺す知的障害のノア(エイドリアン・ブロディ)・・・

『サイン』にもホアキン・フェニックス出ていたので、やっぱこういうちょっと変わった容姿の役者が好きなのかな、シャマランって、と思っていたら、今回はエイドリアン・ブロディが出てて、しかも知的障害のある役で、妙に納得してしまいました。この容姿にこのキャラ。ナイス・キャスティング!私エイドリアン・ブロディって結構セクシーだと思うのですけど、この人が本気出してこういう役演じたら、説得力ありますよね。すっげーハマってたもん。

で、ルシアスってのは、あくまでも「正」として描かれていたので、このキャラがあっさりノアに刺されてしまったことにも驚いたし、ノアが障害があることで、一概に責められない存在であるってところもなかなか興味をそそられた。そして、ルシアスを救うために、盲人のアイヴィーが一人で恐ろしい怪物が住む森を抜けて、町にクスリを買いに行かなければならない・・・・・。なんか、おとぎ話みたいで面白い。

森の中では、実在しないはずの「Those We Don't Speak Of」がアイヴィーを襲ってきたりして結構ビビったし、それがノアだったってのもなかなか私的には面白かった。アイヴィーはあんな動きの不自由そうなドレスにマントで、しかも設定が雨上がりで、ドロドロ・ベトベトになりながら、なかなか熱演してましたよね。

で、最後町にたどり着くのかと思ったら、森林公園のレンジャー部隊の男の子がクスリを調達してくれて、で、それを無事持って帰ってきたアイヴィーが「Lucious, I'm back」って。

まーさ、これだけの話で、しかも私みたいに最初のところで全然注意を払ってなかったら、驚きのエンディングも何もあったもんじゃないんですが、私は不思議と「なんだこりゃ!」みたいには思わなかったなあ。長老たちが、外の世界でみんなひどい目に会って、こうやって閉鎖的な世界で暮らしているんだけども、そうなると誰かケガしたりしたときこういうことになるんだなあ、アーミッシュの人とか、この人たちとか、やりたいことはわかるけど、便利なものや役に立つものが存在している以上、モラルに反すると思ってもそれを使わないで、無視して生きていくなんてことできないよなあ、ってなんか色々考えましたよ。

Related Article
■M・ナイト・シャマラン監督作品一覧

映画  M・ナイト・シャマラン ブライス・ダラス・ハワード ホアキン・フェニックス エイドリアン・ブロディ ウィリアム・ハート シガーニー・ウィーヴァー マイケル・ピット
洋画 | コメント(6) | 【2009/04/23 03:14】
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『P.S. アイラヴユー』-許せちゃうラブコメ
P.S. I Love You

ブログ仲間の赤姫さんが「結構面白い」とオススメしていたので借りてきました。赤姫さんは、私が観ないでスルーしている映画を「観たい!」と思わせる、不思議なブログを書く人です。彼女のオススメはいつも大体当たりなの。

ラブコメなんてどれもどっかでご都合主義なんですけど、それを許せる、許せない、ってのはどっから来るのでしょうね。この物語も、脳腫瘍で死んだ夫が、自分が死んだ後の妻のことを心配して、死ぬ前に何通も手紙を書き、自分の死後、妻に届くように画策する・・・というもので、タイミングとか考えると「こんなに上手く行くかよ!」と思うのですが、なぜかその辺「まあ、いいじゃないか」と思わせてくれる映画です。

ヒラリー・スワンクってどーも苦手なので、ケイト・ウィンズレットとかに主役のホリーを演じて欲しかったですが、まあ次第点です。ホリーの友人の一人である デニースにリサ・クドローを持ってきたのは大当たりで、パーティとかでとにかくいい男には声をかけまくる。

PS I Love You
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Director: Richard LaGravenese
Writing Credits: Richard LaGravenese, steven Rogers
Cast:
Holly: Hilary Swank
Gerry: Gerard Butler
Denise Lisa Kudrow
Sharon: Gina Gershon
Patricia: Kathy Bates
Daniel: Harry Connick Jr.
William: Jeffrey Dean Morgan
「ハイ」

「ハイ」

「あなた、独身?」

「そうだよ」

「ゲイでしょ?」

「・・・うん」

「バイ」

*****

「ハイ」

「ハイ」

「あなた独身?」

「そうだよ」

「仕事は?」

「実は、無職なんだ、ははは」

「バイ」

みたいな感じなんですけど、これがまさに リサ・クドローのキャラで、嫌味なく面白い。

もう一人の友人シャロン役は、あの伝説のレズビアン映画『バウンド』でちょおおおおおおおカッコいいレズのタチを演じたジーナ・ガーション。しかし、この二人が40代で、ヒラリー・スワンクが30代ってのもなー。ま、そんなことはいいんですけど、このシャロンのだんなとデニースの会話がいい。バーで、デニースが

「あら、見て、あのおいしそうな男。あのケツのためならコーヒーでもなんでも炒れてあげるわ」

というとシャロンの旦那が

「どうして君は男をそういう風にしか見れないの?だから君は独身なんだよ。まるで女らしくない。男みたいだ。そんな風に振舞ってて男にモテないって文句言うなよ」

と言われてデニースは

「あら、そうですか?言わせてもらいますけどね、何世紀にも渡って男は女性の目を見る代わりにおっぱいをじーっと見て話したり、信頼の握手はしないけどおしりをつねったりしてきたんだから、今、女が男のお尻を見てやらしいこと言いたかったら言ってもいい権利が神から与えられてもよさそうなもんだと思うけど?!」

というと、シャロンがぼそっと「良く言った」だって。

こういうフェミニズムっぽいやり取りって、女性向けのラブコメには良く出てくるんだけど、バカみたいとか嫌味とか、全然フェミニズムになってないじゃん!とかハズすものが多いんですが、このラインは良かったね。こういうところに製作者のセンス出ますよねえ(もしくは原作者か)。

あと良かったのは、ホリーの母親を演じたキャシー・ベイツ。この人は強い女とか演じるともちろん上手いんだけど、この役は’特に良かったね。ホリーが最終的に「自分は独りなんだ」って気が付いて泣いたとき、

「みんな孤独なんだったら、孤独だ、ということでみんな繋がっているのよ」

という、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」的理論なんですが、ここはワタクシ、泣かせてもらいました。真理ですよ!

あと良かったのはねー、ホリーがダブリンで会う男、 ウィリアム 。この役を演じたジェフリー・ディーン・モーガンがマジでアイルランド人か調べちゃったよ!いやー可愛いジェイク君が年取ったみたいな。ホリーの旦那の ジェリーを演じたジェラルド・バトラーは本当にブリティッシュ系みたいね。この人は、回想シーンでまだアイルランドに住んでるころが可愛かったなあ。それにしてもこのブリティッシュ/アイルランド訛り、いいなー!いいなー!萌えるぜ。

(ネタバレしま~す)

で、結局、そんなに都合良く死んだ旦那からの手紙が届いていたのは、ホリーのお母さんが届けていたんだよね。ホリーのお母さんはあんまりジェリーのこと良く思っていなかったし、しかも死んだ後こんな手紙を受け取ると言うのは娘にとってもいいことじゃない、と思っていたのだけど、きっと死に行くジェリーに「お母さん、お願いします!」と言われて断れなかったのであろう、気丈ではあるが人のいい、情の厚いお母さん、って感じで良かった。こういうところが結構気が利いてるというか、決してご都合主義じゃない感じがして、だから他のことは許せちゃうというのか。

ま~さ、旦那に死なれていきなり惚れてくれる男が何人も出てくんのかよ!ってのはありますけどね。

key Word
映画  P.S. アイラヴユー リチャード・ラグラヴェネーズ ヒラリー・スワンク ジェラルド・バトラー リサ・クドロー ジーナ・ガーション ジェフリー・ディーン・モーガン  キャシー・ベイツ
拾いモンの映画 | コメント(7) | 【2008/10/23 05:01】
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『その男は、静かな隣人』-ハゲのクリスチャン・スレーターが見れます
He Was A Quiet Man

クリスチャン・スレーターが、昔の面影も何もあったもんじゃないという、窓際族のサラリーマンを演じているつーだけで借りてしまいました。この人って、ドラッグかなんかでしばらくメイン・ストリームから遠のいてた?ブラピがおっさん臭くなったなあとか、ジョニデもげっそりしてきたな~とか、そういうトランジション無しにいきなりハゲだもんなあ。

その男は、静かな隣人 [DVD]
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Directed by: Frank A. Cappello
Writing Credits: Frank A. Cappello
Cast:
Bob Maconel: Christina Slater
Venessa Parks: Elisha Cuthbert
Gene Shelby: William H. Macy
と思って調べたら、割とコンスタントに映画出てたのね。どれも知らないよ~。ぶっちゃけ『グッド・シェパード』に出てたなんて、気が付いてないんですがっ。私にしてみれば『トゥルー・ロマンス』からいきなりこれよ。

アメリカのキャッチが、「Office Space meets Taxi Driver」となっていましたが、「どこの会社にもいる使えない社員」が「ブチ切れる」という以外は、『Office Space(『リストラ・マン』というとんでもない邦題が付いてます)』にも『タクシー・ドライバー』にも似てませんのでご注意ください。両方とも、比べるには名作過ぎるっての。でもウィリアム・メイシーが出てるんだよなあ。この人もすごい役者さんなのに仕事選びがランダムですよね。

さて、ストーリーなのですが、ボブ(クリスチャン・スレーター)は、窓際族というよりは、いい年して出世もせず、自分より若いやつに命令されて、今時新人の女の子でもやらないような詰まんないデータ処理(しかもリストを赤鉛筆で一つ一つマークしていくという、コンピューターさえ使わない!)をやらされ、無理に残業させられたりしているダメ社員。机の引き出しに拳銃を持っていて、いつかこれで大暴れしてやろうと企んでいる。

(ちなみに使えない職員がキレてオフィスで乱射事件とかを起こすことをgo postalと言うんだそうです。映画に関係なく、ある日会社でイライラして「マシンガンぶっ放したい」と言ってたら、それはgo postalと言うのよ、と教えてもらった。何年か前に郵便局(post office)の職員が乱射事件を起こしたため、"go mental"(気が狂う、キレる)と引っ掛けたらしい。アメリカに12年も住んでいても、一日一語、知らない表現を学ぶよ。語学とは奥深いもんだ)

今日も机の下で拳銃に弾を込めながら、みんなを撃ち殺す妄想をしていると銃声が聞こえ、人々が「きゃー」とか言いながら倒れる。自分のキューブからそおっと頭を出して見てみると、もう一人のダメ社員がバンバン人を撃ち殺している。ボブはエキサイトして、

「How are you feeling?!(ど、どんな気持ち?!)」

と聞く。そうやって悠長に会話していると、ボブが憧れていた、いつも笑顔でfull of life(いつも元気いっぱいの人、って感じの意)なヴァネッサが、撃たれて瀕死の状態なのに気付く。

「楽にさせてやろう」とガンマンがヴァネッサにとどめを刺そうとしたとき、ボブはガンマンを射殺し、ヴァネッサを励まし、ヴァネッサは一命を取り留める。

この事件をきっかけに、ダメ社員から会社を救ったヒーロー扱いされ、会社重役(社長かな?)のジーン(ウィリアム・メイシー)に「Creative Thinking(独創的思考)」部の重役に任命されるが、ボブに与えられた素晴らしいオフィスは実は、撃たれて四肢マヒになってしまい、仕事に復帰できないヴァネッサが使っていたものだったと知り、病院にお見舞いに行く。ヴァネッサは、命を救ってくれたボブに感謝するどころか、こんな姿で生きていたくないとボブに罵詈雑言を浴びせる。

ヴァネッサは、「私は他人を蹴散らして出世してきたから、友達なんかいない。26歳であの地位まで上がれたのは私がおふぇらがすごい上手だったからよ。こんな姿で生きていてもしょうがない。自殺したいから、手伝って」とボブに命令する。気の弱いボブは、退院したヴァネッサを最後の晩餐に高級レストランへ連れて行き、カラオケバーにも行き、言われた通り地下鉄の線路に車椅子ごと落っことそうとするのだが、どうしてもできない。で、怒ったヴァネッサがまたボブに罵詈雑言を浴びせていると、ヴァネッサの小指が「ぴくっ」と動く。リハビリすれば元のように動けるかもしれない、という希望が出てきて、ボブとヴァネッサは一緒に暮らし始め、ボブは段々「人生って悪いもんじゃない」なんて思い始めるのだが・・・・・。

クリスチャン・スレーターは、あんまりいい役者じゃないと思った。ハゲで分厚いめがねをかけていて、『Office Space』で地下室に追いやられたホッチキスをいつも探してる社員を髣髴とさせるのですが、あの人をそのまま主演に持ってきた方が、クリスチャン・スレーターより説得力あるんじゃないかと思った。なんか、哀れでどーしょうもなくて、見てて「あーあ」とか思うくらいだったら面白いんだろうけど、哀れさも、こういう人特有の気持ち悪さも、怖さも、みんな中途半端。いかにも「昔二枚目俳優が、新分野にチャレンジ!」みたいな。なりきってないな~という。

こんな映画が日本で公開になるのかわかりませんが、この映画見てみたい、と思う人は一応、この先は読まないがいいかも。

まあさ、カンののいい人だったら、乱射事件で犯人を撃ち殺したボブが昇進しちゃう、って言うところでオチに気が付いちゃうかもしれないんですけど。ここだけがイマイチ解せなかったのよ、アタシも。一応後で色々説明はあるのだけど、最初「いくら犯罪を止めてくれたとは言っても、会社に銃を持ってきてたってのは問題にならないのかね」とか、ヒーロー扱いはされるかもしれないけど、昇進するかいな、とか思ったの。良く、ヒロイックなことをした人が、メディアではわーわー騒がれるけど貧乏なまま、とかって良くある話じゃん。

アタシは、この事件をきっかけに仕事も一応昇進し(実際はウィリアム・メイシーのパシリなんだけど)、彼女もできたんだけど、社会に恨みを抱いたヴァネッサにそそのかされて、会社を爆破するかなんかして、人生棒に振るのかと思った。それか、マヒで動けないヴァネッサが日に日にフラストレーションがたまってビッチになり、ある日殺してしまって、人生を棒に振るか。どちらにしろ人生棒に振るんですけどね。

それがね、結局はあれなのよ、実際にキレて乱射しまくって、射殺されてしまったのは自分で、ヒーローになるあたりからのくだりは、記憶が遠のいて行く間に見た夢だったわけ。ベタですなあ。まあクリスチャン・スレーターが巧かったらもう少し見られたかなと。ぶっちゃけこういう役ハマりの人なんて他にごまんといると思うのだが。

Key Words
映画 その男は、静かな隣人 クリスチャン・スレーター ウィリアム・メイシー
公開予定前の映画 | コメント(7) | 【2008/05/03 21:47】
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『ヒドゥン』-これは愛せないわ
The Hidden

ずっと前に映画少年の夢で取り上げられていて観てみたいなあと思っていたのですが、結局GOさんのB級映画愛し方講座の教材になるまで躊躇していました。今回もチェック・ポイントを確認してから講座を始めましょう。

ヒドゥン ENTERTAINMENT COLLECTION SILVER
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Produced: 1987
Directed by: Jack Sholder
Writing Credits: Jim Kouf
Cast:
Lloyd Gallagher: Kyle MacLachlan
Tom Beck: Michael Nouri
Brenda Lee Van Buren: Claudia Christian
Jack Devries: Chris Mulkey
GOさん流B級映画の愛し方
1)お馬鹿設定を受け入れる
2)題名と主演で、大体のバカさ加減を推定
3)他の映画に対するオマージュを楽しむ
4)B級映画のしきたりを理解する
5)お笑い担当を素早く見極める
6)各キャラの役割を分析
7)特撮等の技術面へのツッコミ
8)つじつま合わないところをツッコミながら気にしない

1)お馬鹿設定を受け入れる
映画少年の夢でも言及されていたのですが、この寄生性エイリアンの殺人の意図がよーわからん。目的は、地球を乗っ取ることらしいのですが、とにかく気に入らないものはなんでも殺す。で、ヘビメタが大好きなんだな!そこが私が観てみたいと思ったポイントその1なのですが、まーしょせん、こういうところで使われている音楽って、聴いたことないようなものが多いか、知ってても映像にピッタリ合って、「わー」とコーフンするようなことにはならねーだろな、とは思ったけど。そこがB級たる所以・・・と、受け入れられるということは、私もB級映画を愛せるようになってきたかね?

2)題名と主演で、大体のバカさ加減を推定
『ヒドゥン』は、今だから馬鹿っぽいけど、先入観なかったら王道ホラーに聞こえないこともありません。ただし今回は、DVDのジャケが馬鹿丸出しになってます。だいたい、TVの役者が出ている映画というのはお馬鹿モノが多い。以前、『ロボコップ』を観たとき、悪役がみんな『ツイン・ピークス』で主要な役をやってた人で笑った。今回も、カイル・マクラクランと、一番最初の銀行強盗してフェラーリで逃げる人(クリス・マルキイ)は『ツイン・ピークス』だし、LAの刑事(マイケル・ヌーリー)とかストリッパー(クローディア・クリスチャン)もTV中心の人だもんね。

3)他の映画に対するオマージュを楽しむ
これ全然わかんない。でも『ロボコップ』みたいとか何気に思ってたけど、かなり的はずれだと思うし。

4)B級映画のしきたりを理解する
今回は小動物はなしですが、まじめな人に乗り移るエイリアン、最初はまじめなサラリーマン、次に死に掛けていたおじいさん、ストリッパー、犬(あ、小動物だ)、そしてこの先、もちろん、主人公たちが信頼する刑事、一緒に仕事をしてきたパートナーなどに乗り移るのだが、こういう人たちを殺すときのカタルシスが余りないのが面白くなかった。もっと泣いたり後悔したりしてくれ。

5)お笑い担当を素早く見極める
エイリアンたちでしょう。特にストリッパーに乗り移って、自分でおっぱい撫ぜたり眺めたりしているところや、ヘビメタが好きなので、ステレオからカントリーが流れてくると怒るとことか。あと、カイル・マクラクランは善エイリアンで、地球のしきたりを知らなかったり、受け答えがビミョーにハズれてたりするのですが、あ!そうそう、カイル・マクラクランはシアトルから来たFBIを演じているのだけど、LAの人はシアトルの人を「変わりモン」と思っているからかなーと思った。

6)各キャラの役割を分析
分析ってほどのことはないんですけど、とにかくストリッパーがインパクト強かったね。最初のストリップのシーンもすっごい良かったし、「えー、この人に乗り移っちゃうの!?」という意外性もあった。善エイリアンのカイル・マクラクランと絡む最初の人間だし。

7)特撮等の技術面へのツッコミ
超B級。怖くもないし、気持ち悪くもなんともない。この辺は面白くなかった。

8)つじつま合わないところをツッコミながら気にしない
これも、『スパイダー・パニック』同様、辻褄うんぬんはどーでも良かったな。気にしないというより、注目して観ていないという感じだが・・・。結果としては、この映画は愛せそうもない。『スネーク・フライト』のように怒りもしないけど。

Key Words
映画 ジャック・ショルダー  カイル・マクラクラン マイケル・ヌーリー クローディア・クリスチャン ウィリアム・ボイエット クリス・マルケイ
映画紹介 | コメント(3) | 【2007/07/04 23:59】
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『PEACE BED アメリカVSジョン・レノン』-少し引いて観ることも大事かも
The U.S. vs. John Lennon

昔、良く一緒に飲んでいたアメリカ人のHさんは大のビートルズ・ファンだったのですが、ある日、オノ・ヨーコの悪口を言い始めまして。


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Produced: 2006
Directed by: David Leaf John Scheinfeld
Writing Credits: David Leaf John Scheinfeld
Cast:
John Lennon, Tariq Ali, Carl Bernstein, Noam Chomsky,
Walter Cronkite, Mario Cuomo, Angela Davis, John Dean, Gloria Emerson, George Harrison, Abbie Hoffman, J. Edgar Hoover, Ron Kovic, Sean Lennon, G. Gordon Liddy, Paul McCartney, George McGovern, Richard Nixon, Yoko Ono, Ringo Star
「ポールとジョンの仲を引き裂いた、あのビッチ」

特にオノ・ヨーコのファンではないんだが、やっぱり日本人で女だからかなあ、なぜかこのときはムカついて席を立ってしまい、後でHさんに「ちょっとワルノリしただけなんだよぅ~」と謝られてしまいました。

Hさんに限らず、熱狂的なビートルズ・ファンは、「ヨーコのせいでバンドが崩壊した」と思っている人って多いのでは、と思うのだけど、一緒にバンドやってるからって一番の親友とは限らないですよね。ファン心理として、そう思いたいのは私にも痛いほどわかりますが。しかし第三者の立場から見ると、ポール・マッカートニーのようなお坊ちゃまタイプと、ジョン・レノンのようなぶっとび系と、とても相容れないと思うのだが。

といってもこれは結果論なので、当時のビートルズは「みんな仲良し」イメージなのかなと思ったら、このフィルムで面白い映像がありました。まだスーツ着ている頃のビートルズがインタヴュー受けている白黒の映像なんですが、

「セレブに政治に関する意見を聞くのをどう思うか?」

というわけわからん質問に対して、カメラがポールをズームアップしているにもかかわらずジョンが、

「アメリカで誰もヴェトナム戦争の話をしなかったのは馬鹿じゃんって思った。まるで何事も起こってないかのようにさ。」

とか、わわ~っと弾丸のようにしゃべり始め、リンゴとジョージは、「ショウビズ」をおちょくったりしているジョンに動揺しながらもニタニタしているのですが、ポールは完全にシラ~としています。これは、

1) 自分がビートルズのスポークス・マンなのにジョンのやつでしゃばりやがってと思っている

2) あ~あ、こいつこういう話始まると熱いよな~早く終わんねーかな、と思っている

3) こんなこと言ってると、バンドの人気に響くな~と思っている

のかわかりませんが、ジョンとポールってあまりタイプの似た人間とは思えない。

後半は、ジョンとヨーコがあの手この手で反戦活動(つーか反権力?)をする様子が描かれているのですが、先のインタヴューでのジョンとポールのイメージに対して、本当にこの二人は「戦火をくぐりぬけてきた戦友」って感じだよ。

ヨーコは、ビートルズの『レボリューション』を聴くと、今でも泣きそうになるんだって。この曲って、タイトルこそ『レヴォリューション』だけど、「ズンズチャカ ズンズチャカ」とまったりした曲だし、歌詞も「革命ってのは、あんたたちが言ってる、そういうことじゃないんじゃないの?」みたいなことを延々言っているだけなんだけど、実は「ジョン・レノン革命革命と言っておきながら矛盾している」と、みんなから攻撃されていて、辛かった時期だったんだって。ヨーコはこういう時期にジョンと一緒にいて、日本人であり女であり、いろんなこと言われただろうに、結構しゃんなりしていると思っていたから、この話は胸が詰まった。

それから「All we are saying is give peace a chance」ってずーっと繰り返している歌、あれはジョンが、「みんな平和に暮らせるということを信じてない!」と思って作った曲なんだって。この曲も有名だから知ってたけど、歌詞がわからなかったから完全にスルーしていたな。フィルムの中で、例のジョンとヨーコが白い服着てベッドに入っていて、周りに一杯人が集まって、ギターをじゃんじゃか弾きながら「平和を信じてみようって言ってるだけだよ」と、ずーっと繰り返しているところを見ていたら、なんだか感動してしまったよ。

このフィルムでのジョン・レノンは、キリストみたいだなと思った。救世主っての?私のキリストのイメージって、「んー、なんか目立ちたくないんだけど、正義感が強過ぎてつい言わなくていいことを言ってしまう」人で、そのために権力を持つ人たちから攻撃されたり、疎ましがられたり、利用されたりする。でも、絶対に自分の意見とか曲げられなくて、ある意味単なる頑固者なのだけど、その姿勢が、日々流されてしまう私たちのような人に心に訴えかけてくるというか。

私は反戦運動って大嫌いなの。なんでかっていうと、そういう人たちと話すと、必ず自分の利益のために言っているだけなんだもん。世界平和のために自分が死ぬことになってもいいや、というのではなくて、自分の生活が脅かされるのがイヤだから「戦争は良くない」とか言っているだけなんだもん。でもジョン・レノンは、本当にみんなが仲良く生きて行けるってことを信じていた。インタヴューを受けていた当時の革命家の一人が、「・・・私たちの方が間違っていたのかも知れない。革命と言うものは、力で押していくものだと勝手に決め付けることなかったのかも。」と言っていたのだけど、ジョン・レノンはいくら周りが強攻策を推し進めていても、FBIや移民局に脅かされても、「なんかな~力で押し切るって違うと思うんだよな~」ということを貫き通した。

私なんか打算的だから、音楽で世界は変えられないとか思っちゃうけど、変える必要ないんだな、と思った。善と悪ってのは両方存在するもので、どっちかだけの世界ってあり得ないんだよ。ただ、権力の不正や肥大みたいなことが起こったときジョン・レノンみたいな人が出てきて、バランスを取っているみたいな。

ま、でも、こういうフィルムを観るときには、ちょっと引いてみることも大事だなと思ったね。このフィルムで見られるジョン・レノンは、このフィルムを作った人たちが見せたいジョン・レノンだからね。本人が生きていたら、「オレはこういう人間ぢゃない!こういうつもりだったんぢゃない!」って言うかも知れないし。

Key Words
映画 ドキュメンタリー ジョン・レノン オノ・ヨーコ 革命 反戦 ヴェトナム
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映画紹介 | コメント(3) | 【2007/03/30 05:38】
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「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』

人間性がにじみ出ている記事はこちら!
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