|
The Bank Job
最近また面白い映画ありませんね〜。新作ダメダメです。しかも私、プチ更年期というか、プチどころかガチ更年期?やる気出なくって、つまんない映画だとレヴュー書く気しないよ〜。 映画はそれほどむっさつまらない、って事もなかったのですが、別に〜って感じで。『アドレナリン』が私的には超つまんなかったので、ジェイソン・ステイサム主演の映画観ようと思わなかったのですが、町山智浩さんの解説が面白くてつい観てしまった。町山さんの解説は、映画観るまで聞かないことにしました。この人がしゃべるとなんでも面白そうなんだもん。 まあ、基本アメリカ映画ばっか観ているので、イギリスで撮影された映画って街並みとかアクセントとか新鮮だし、やっぱ役者さんが独特だよね。イモくさい、バタくさい、というと褒めているように聞こえないけど、あの垢抜けないところがリアリティがあっていいのよね。 これ実話らしいんですけど、なんか間抜けた話なんですよね〜。イギリス王室の秘密をMC5(きゃー、エロイカ!)がとあるロンドンの銀行から盗み出そうとするが、国家機関である自分らが銀行強盗するわけにはいかないので、第三者を雇うのだが、プロを雇うとバレた時自分らの関わりも発覚しちゃうので、その辺のチンピラを雇う・・・・しかも、諜報員の愛人であるモデルの幼馴染みみたいなやつらを!(ちなみにこの愛人さん、どっかで見た!と思ったら、『トロイ』のヘクターの奥さん役の人でした。貧相なブス、とか思ってたんだけど、意外にきれいだったな〜。やせギスなので、ほお骨が目立つところが可愛くないのだが) 王室やらMC5やら麻薬王やら絡んでくる割には 小さい。 なんとローカルな。 最後、主人公たちの意に反して雪だるま式に話がデカくなって行くのかと思いきや、いつまでもローカルなんですよね〜。 それはもちろんキャラの設定が、売れない役者やカメラマン、生活に困ったカーディーラーとか庶民的なせいもあるんですけど、役者さんがイモくさいからローカルに留まっていられる、ってのもあるかなと思いました。これが『オーシャンズ12』のメンツで演ってたら、小さい話も大きくハデになって行っちゃうだろうなと。 最近ハリウッドも飽和状態なので、ブリティッシュ系がんばれ〜!ってのはあるんですけど、この映画は星3つくらいで。 key Word 映画 バンク・ジョブ ロジャー・ドナルドソン ジェイソン・ステイサム サフロン・バロウズ
| トラックバック(0) | コメント(7) | ブログ・レポ | 【2008/08/17 20:24】
本袋 | 映画袋 | 音楽袋 | 記事袋 ************************************************** 遠くに住んでるあの人に(私とか)・・・アマゾンのギフト券 ************************************************** |
|
Harold & Kumar Escape from Guantanamo Bay
これ観たんだけどさー、今一面白くなかったな。人種差別ネタは面白かったんだけど、一作目の『Harold & Kumar go to White Castle』よりも真面目な感じになっちゃったね。
ハロルドとクマールが、車でフロリダからテキサスへ行こうとしているシーンで、黒人がたくさん住む地域を通り過ぎる。黒人の男の人たちがたくさん、家の前でフットボールをして遊んでおり、大きなブーン・ボックスから流れてくるラップ・ミュージック。運転していたハロルドはビビり、 「引き返そう」 と言うが、しょっちゅう葉っぱばっかやっててぼけーっとしているクマールは 「だーいじょうぶだよ、黒人だからって悪いやつらとは限らないじゃん」 と言うが、ハロルドは、 「黒人だから怖がってるわけじゃない。怖そうなやつらだから怖いんだ!」 「怖くないだろ〜」とクマールが言ったところで、屈強そうな黒人の男たちを蹴散らして現れる黒人の大男がさらにすんごい強面で、「うぉぉぉぉぉぉ!」と叫びながら現れると 「引き返せ!」とクマールが叫び、車をバックさせたら道端の消火栓をブチ倒してしまい、水が路地に溢れまくる! 「ああ!おれのブーン・ボックスが!」 「オレのナイキをどおしてくれるんだ!」 と口々に叫びながら、黒人の男の人たちがレンチとか手に手に持って車に迫ってくる。 「逃げろ〜〜〜!!!」 と車を置いて走って逃げてしまうハロルドとクマール。 黒人たちは、 「??なんだ、困っているようだから、助けてあげようと思ったのに」 と言って、後から一人、タイヤを持って現れる黒人がいたりして超笑うのですが、そこでさっきの強面の黒人が、 「とにかく、消火栓が壊れたから、通報しゃなくちゃな」 といたって真面目!! これは、アメリカ人だったら十中八九、ハロルドとクマールと同じ行動に出ると思うんだけど、普段は条件反射でやってしまうので、「ああ、自分は人種差別しているんだ」って思ってないから、こうしてみせつけられると「ああ〜そうだよなあ」と思う。で、反省しつつも笑えてしまうところがいい。 つーわけで、こういう掴みは前作に引き続き上手いのですが、今回はラブ・ロマンスありので、なんとなくちょっとハリウッド入っちゃったというか。 クマールが葉っぱ始めたのが、大学のとき出会った彼女のせいで、とか、それを目撃するハロルドがパンク頭で「Y2K」のTシャツ着てたりとか、そういうエピソードは面白いし、白人以外の男の子たちが恋愛で勝利を収める、という展開はがんばれ〜って思うのですが(クマールがあんな顔してキスが上手そうってのが「おっ」と思ったし)、そこ等辺のプロットが今一面白くなかったと言うか。 ハロルドとクマールがブッシュと葉っぱ吸って、ブッシュがハイになった勢いでパパ・ブッシュに電話して 「もうお前の言うことなんかきかない!」 とか言うのとかも結構笑えたけど、ブッシュ・ネタもっと期待してた割には面白くなかった。この際ブッシュが葉っぱ解禁にしちゃって、パパ・ブッシュに逆らってめちゃくちゃやりだしたら国が良くなった、とかそこまでやったらアッパレだったのだがな。 でもハロルドとクマールは貴重なアジア系の主人公たちなので、これからもがんばって欲しいすけどね。 key Word 映画 ハロルドとクマール 人種差別 映画★★★★★レビュー
| トラックバック(0) | コメント(0) | ブログ・レポ | 【2008/08/11 02:43】
本袋 | 映画袋 | 音楽袋 | 記事袋 ************************************************** 遠くに住んでるあの人に(私とか)・・・アマゾンのギフト券 ************************************************** |
|
Point Break
『ホット・ファズ』でさんざん取り上げられていて、「あーこの映画、大好きだったんだよな!」と借りてきました。当時、この映画を観たきっかけはもちろんキアヌ・リーヴスなんだけど、なんでこの人のことすっごい大好きだったのだろう?これ以前に出ていた映画は印象薄いし、「長髪にGパン」みたいなイメージ先行で好きだっただけかも。
しかし『ビル&テッド』で付いてしまったバカのイメージを払拭する映画を探していたキアヌにとっては、これは調度いいトランジションだったよね。確かにFBI捜査官ではあるけど、サーフィンしたり、普段着のシーンの方が多いので、子供から大人へのイメージの移行が自然に行われたような。この映画がなかったら、『スピード』も『マトリックス』もなかったんじゃないだろうか。 大体、キアヌが演技下手、っていうのは、『ビル&テッド』で付いたイメージなんじゃないかなあ。今回見たらそんな言うほど酷くなかったよ。ラブ・シーンもさ、今回良く観たら、本当に愛おしいという目で相手を見ていたりとかして、ちゃんと演技してるじゃん、と思ったし。ただこの人、キメのセリフが棒読みだったりとか、なんかバランス悪い人なのよ。あとさ、銃を撃つ姿があんまりカッコ良くないんだよねえ。走ると内股だし・・・。後、スカイ・ダイビングをしてすっごい感動しているところとか、はしゃぎ過ぎちゃってバカ丸出しとか。まー、そういうところが逆に、他の俳優さんたちと一線を画していて、個性的なんでしょうが。 で、対するパトリック・スウェイジなんですけど、この人もこれはハマり役だったんじゃないでしょうか。これ以外の役って、すっげーダサくない、この人?日本では、キアヌを前面に押し出してこの映画プロモしていたと思うんだけど、エンドロールのクレジットとか、実はパトリック・スウェイジが先なんだよね。経歴が古いから顔を立てたのかなと思ってたけど、知名度の問題かもしれない。 とにかく、この人が演じるボディと、キアヌが演じるジョニーが、全く同じ熱い性格でありながら一人はFBI捜査官として法に仕え、一人は法を破るビリー・ザ・キッドみたいな犯罪者として対決するという、監督が女性でありながら男性ホルモン大放出な映画なわけです。 で、紅一点、ヒロインのタイラーもタフでワイルドな女にしちゃったとことがまた女性監督らしいとこなんでしょうか?このタイラー役を演じるロリ・ペティに、当時は憧れたもんですよ。スポーツ・ギャルで、真っ黒のショートヘアに大きな青い目で、少年のように無駄な脂肪が全然無い身体。この後に出た、『プリティ・リーグ』のピッチャーの役もハマり役だったもんね。 でも、男の監督だったら、この人がヒロインって、どうなんだろう?タイラーが更衣室も使わず、自分の車の脇でタオル一丁でガンガン着替えてしまうところなんか、女の私から見ると「かっこいい!」と思っちゃうけど、男の観客は、「今の君はぴかぴかに光って〜」みたいなムチムチの身体じゃないと、面白くないんじゃない?(このレフェレンスが古過ぎてわからない人は黙ってスルーしてください。コメに「レフェレンスが古過ぎます」とか書かなくていいです)このヒロインは、全く男に性的サービスしない上に、ボディたちの生き方をちょっと批判的な目で見ている姿勢とか、どちらかというと女が見てて共感するキャラなんですよね。 (一応ネタばれ注意報出しときます) だって、このボディって人、矛盾だらけなんだもん。この人をリーダーとしてサーフィン&銀行強盗をしているEx-Presidentsの男の子たち(グロメットというボンクラな名前の金髪が、太ったリバー・フェニックスみたいで可愛い)は、ボディを「悟りの開いた人」(「ボディ」はボディサッファ"菩薩"の略)と呼び、見上げて尊敬しているんだけど、男はそう感じるのかね?私にはアダルト・チルドレンにしか見えないのだが。楽しいことしかしたくない、でも真っ当な仕事するのはいやだし、真っ当な仕事では自分のしたいことをするだけの金は稼げない。一年中サーフィンをしたいから、カリフォルニアが冬になったら、暖かいところへ移動してサーフィンをする。スカイ・ダイビングもお金がかかる、パーティをしてたくさんの人を呼んで、 「俺のものはお前のもの。好きに使ってくれ」 なんてかっこいいことを言うには、金がなきゃできないし・・・・。悟りを開いた人がこんなにお金を使うのだろうか?! で、今まで滞りなかった銀行強盗がヤバくなってくると、Ex-Presidentsの子分たちがビビり出して、ジョニーを始末しようとか、逃げようとか言い出す。するとボディはこんなことを言うのです。 "This was never about the money, this was about us against the system. That system that kills the human spirit. We stand for something. We are here to show those guys that are inching their way on the freeways in their metal coffins that the human sprit is still alive." 「金のためにやってたんじゃないだろ?これは俺たちの、システムに対する挑戦なんだ。人間の精神を殺してしまうシステム。ハイ・ウェイで金属の棺桶に乗り、少しずつ死に掛けてる奴らに、ここに生きたヒューマン・スピリットがあるということを証明するためにやってるんだろ?」 とアジテイトすると、男の子たちは笑顔になって、エネルギー満載になってしまうのですが、おいおいおいおい!!!!金のためだろう、どう考えても!「俺は働くのキライだー。真っ当な仕事なんかくそくらえだ!俺は他人のものを奪ってでも、自分の好きに生きてやる!」と開き直るんだったらあっぱれなんですが、「システムに対する挑戦」とか「生きたヒューマン・スピリット」とか言うなよ! で、その後どうするかっていうと、ロージーという残虐な男にタイラーを誘拐させ、人質として取る。でボディは、「俺は暴力はキライだ。タイラーにナイフを突き立てることなんて、俺にはできない。だからロージーが必要なんだ。ロージーはそんなこと考えないでできるから」って言うんですけど、それって自分の手は汚さないで「暴力反対」って言ってる、最低の男なんじゃないかって気がするんだが・・・・・。 まーそんな感じで色々ツッコミどころはあるんですけど、なかなか面白い映画なんだよね。レッチリのアンソニー・キーディスが、ワルいサーファー役で出てて、ノン・クレジットにも関わらず、セリフも見せ場もあったりして。あと、赤のチェックの袖なしシャツにカーゴ・パンツという当時のサーファーの洋服着たトム・サイズモアが、潜入捜査しているDEA捜査官役で、この人もシリアルにビールかけて食べようとしたり、キアヌに怒鳴ったりという見せ場もあります。で、もちろん、FBIパートナー、アンジェロ・パパス役のゲイリー・ビューシイは、『リーサル・ウェポン』で、氷のように冷たい悪者、Mr.ジョシュアを演じた人なんですよ! PS そうそう、もう一点!1991年という、調度中途半端な時期に作られたせいか、音楽が良くねーんだよな、この映画!LAメタルは日和っちゃってるし、グランジ系はまだメインストリームと言われるほどではなかったせいかね?パーティ・シーンでかかる湿ったメタル・バラードとか、エンドロールなんて、ラットだぜ!ラット! key Word 映画 ハート・ブルー キアヌ・リーヴス パトリック・スウェイジ ロリ・ペティ ゲイリー・ビューシイ トム・サイズモア 映画紹介
| トラックバック(0) | コメント(4) | ブログ・レポ | 【2008/06/22 00:18】
本袋 | 映画袋 | 音楽袋 | 記事袋 ************************************************** 遠くに住んでるあの人に(私とか)・・・アマゾンのギフト券 ************************************************** |
|
Perfect Stranger
ネタバレしまくってますのでご注意ください。
よーするに、動機がみえみえの人が殺したのでは面白くない、かといって動機の見えない人が殺したとなれば、その動機は最後に明かされるわけで、こっちが納得行こうが行くまいが、映画が「こういうことだったんで・・・」と言うだけで、『プレステージ』とか『ディナー・ラッシュ』みたいな「ええ〜〜〜!!!!マジですか?!」という意外さを感じなくて、面白くない! それと私、この主演の女優さんイヤ!きれいに見えるときはきれいなんだけど、撮り方や髪型や洋服によってすっごくゲスに見えるときがある。ケイト・ウィンズレットの、普通の人に見えるけどなんだか魅力的、つーのではなく、一見スタイル良くてキレイな人に見えるんだけど良く見るとブス、というか、魅力がない。ちょっとキャバレー勤めのお姐さんみたいに、出勤時はキレイだけど、家でくつろいでいる姿はあんまり見たくねーな、みたいな人だ。 ブルース・ウィリスもイマイチだしなあ。広告会社の社長で、やり手のビジネスマンで、女たらしで、けど奥さんが怖くて、って向いてないっ!全く納得させてくれない映画だ。ブルース・ウィリスよりももっと適役の人がいただろうなと思わせる。 マイルズも、この役者(ジョヴァンニ・リビシ)自体は好きなんだけど、存在意義がなあ。いかにもこの殺人事件の犯人探しを引っ掻き回す目的で設けられたキャラ、って感じでうざい。途中で明かされるこの人のオタク度というか、それも色々と前フリがあるにも関わらず唐突で、なんだかなーという感じ。 つーわけで完全に期待を裏切られた。サスペンスっていうのは、意外な人が犯人であればいいつーもんじゃないのよね。そこへ辿り着くまでの積み重ねが「ぴきんっ」と頭の中でパズルのようにキレイにはまらないと。この映画はどっちかというと、内容よりもハリー・ベリーをフィーチャーするために作られたんじゃないかって気がする。薄いテロテロの素材のワンピースなんか着せて、思いっきり後ろからケツ撮って、前屈みにさせたりさ!少なくとも2回、そういうシーンがあったな。あと、あからさまにセクシーなドレスで現れて、マイルズに「わお!」って言わせたりとか。新聞記者なのに洋服いっぱい持ってい過ぎだよ。あと、ヴィクトリア・シークレットやナイキなんかの大手のコーポレーションが、ハリソン・ヒルの広告会社の客として実名で出てくるので、そういうところで稼いでるんじゃない?とIMDbで指摘している人がいて、あー、この映画の底の浅さを考えると、ハリー・ベリーと大手コーポレーションの売名行為として作られた映画というのはありうるな、と思った。 あ、ネタバレしてないや。 Key Word 映画 パーフェクト・ストレンジャー ジェームズ・フォーリー ハリー・ベリー ブルース・ウィリス ジョヴァンニ・リビシ 映画を楽しむ
| トラックバック(0) | コメント(4) | ブログ・レポ | 【2007/09/30 08:18】
本袋 | 映画袋 | 音楽袋 | 記事袋 ************************************************** 遠くに住んでるあの人に(私とか)・・・アマゾンのギフト券 ************************************************** |
|
Harold and Maude
この邦題なんですが・・・。こういう夢のある邦題を付けたかったって気持ちはわかるんだけど、意味不明。私だったら『ハロルドとモード/ぶっ飛びばーさんと変人少年のおかしなおかしな恋物語』にしたな。
その夜は、母親のバス・ルームで、血みどろになって死んでいるところを演ずるハロルド。母親は「もう耐えられないわ」と言って、ハロルドを精神科医に送る。 精神科医とのセッションで、ハロルドはもう15回も自殺を演じ、趣味はお葬式に行くことなのがわかる。ハロルドは霊柩車の中古車を買い、それに乗って誰とも知らない人の葬式に参加しに行く。 そんな葬式で、ハロルドはモードに会う。モードはあと1週間で80歳になろうというぶっ飛びばーさんで、自己紹介した後、 「私たち、お友達になれそうね」 と言って、水色のフォルクス・ワーゲンに乗り込み、タイヤを軋ませながら思いっきり交通ルールを破って走り去っていくのだが、それを見ていた牧師が 「あれは私の車だ!」 次の葬式で会ったときには、モードはハロルドの霊柩車を盗んだのに、そうとは知らずハロルドに「乗って行かない?」と言う。運転しながら、それがハロルドの車だとわかると、 「なんだ、あんたの車なら、あんたが運転して、私を送って行ってよ!」と言う。 それから二人は仲良くなり、スクラップ場で車やなんかがスクラップにされていくのを見ながらピクニックしたり、一緒にマリファナ吸ったり、バンジョーを練習したり、歌ったり踊ったりする。ある日モードは、町の街路樹が枯れかかっているのを気の毒に思い、「森に植えてあげよう」と言う。ハロルドが「でも、これは公共のものだよ」と言うが、もちろんモードはそんなこと気にしない。トラックを盗み、それに街路樹を積み、途中の高速道路の料金所は走り抜け、追いかけてきた白バイをまき、無事に街路樹を森の中に植えてあげる。 ある夜、水パイプやりながら二人は色々話し始め、ハロルドの自殺願望、モードの現在の生活に至る経緯を話しながら近づいていく二人。「好きだよ、モード」「私もよ、ハロルド」 一夜を共にした二人は結婚を決意する。そしてモードの80歳の誕生日を祝っているとモードは、「毒を飲んだの。真夜中までに私は天国に行くわ」と言う。慌てたハロルドはモードを病院に連れて行くが、モードは死んでしまう。 ハロルドは車を飛ばし、当てもなく走り続ける。岬に着いたとき、元々自殺願望があったハロルドが、車ごと海に突っ込んで死ぬんじゃないかと思ったら、岬に立ち、へたくそなバンジョーを弾きながら、スキップして去って行く。これでおしまい。 ね、変な映画でしょ?!でもね、なかなか感動的なんですよ、これが。特にモードが強制収容所にいたことがあると示唆する腕に刺青された番号を見ると、彼女が自由をものすごく大事にしていることや、今、この瞬間を精一杯楽しもう、としているのがひしひしと伝わってくる。それが、生きる気力のないハロルドを段々活気付けて行くのがわかるので、80歳と18歳のこの二人がカップルだっていうのに全然違和感がない。 モードの生き方がすごいインパクト強い。彼女は物質主義に囚われない、モノに執着しない。ハロルドに贈り物をされて、「これは私がもらった中で、一番素敵な贈り物よ」と言ってぽいっと池に捨ててしまう。「これでどこにあるか絶対忘れない」と言う。最後、80歳で死のうと決めたのも、80歳は、次のレベルにたどり着くのにちょうどいい年齢だと思ったから。生にさえ執着しない。モノと生に執着しないというのは、一番悟った生き方だと私は思うね。 そして最後、モードを失ってもバンジョー弾いてスキップしていられるハロルドは、生を楽しむと言うことをモードから学んだのだと思う。ハロルドは、自分が次のステップに行く準備が出来るまで、モードのように生を楽しもうとするのだろうな。 Key Words 映画 ハロルドとモード ハル・アシュビー キャット・スティーヴンス バッド・コート ルース・ゴードン シリル・キューザック チャールズ・タイナー エレン・キア ヴィヴィアン・ピックルズ エリック・クリスマス 気になる映画
| トラックバック(1) | コメント(6) | ブログ・レポ | 【2007/07/05 08:46】
本袋 | 映画袋 | 音楽袋 | 記事袋 ************************************************** 遠くに住んでるあの人に(私とか)・・・アマゾンのギフト券 ************************************************** |
|
How Harry Became A Tree
1924年のアイルランド。ハリーは息子のガスと小さな町のはずれでキャベツ畑を営んで生活している。木になってしまった自分を人々が切り倒して棺おけを作る夢を見たハリーは、自分の周りにいる人を憎むことに決める。その対象として選ばれたのは街でパブを経営するジョージ。ハリーは、あの手この手でジョージを貶めようとするのだが・・・。 映画、アメリカのタイトルが『Bitter Harvest』と言うんですけど、この「Harvest」っていうのと「麦の穂」っていうのがイメージ的に合ったので、良く原題も調べずに借りたら間違えた。「いつになったらIRAの話になるのかな〜」とか思いながら観てたんですけど、英語難しくて30%くらいしかわかんないのでネットで色々調べてみたら、違う映画じゃんか! 特に、いきなりハリーが人を憎むことに決める、という奇想天外なプロットがかなり困惑した。なぜ急にジョージのこと憎み始めたのか、普通だったら理由があるわけだから、英語を聞き逃したに違いないと思うじゃない?それが、憎しみが最初にあって、それから人を選んでたのよ。英語では「Neighborを憎むことに決めた」とあるので、きっとこれはクリスチャンの教えである「汝の隣人を愛せ」をひねった、「汝の隣人を憎め」という、クリスチャンならすぐピンとくるコンセプトなわけだな。 しかし、このプロットの元ネタは中国の昔話なんだそうです。それをセルビア人の監督、ゴラン・バスカリェーヴィチがアイルランドを舞台に撮ったという、すごい興味深い作品。バスカリェーヴィチ監督は、この映画を母国ユーゴスラビアで撮りたかったのだけど、内戦のため帰国できず、同じ問題を抱えるアイルランドを舞台に選び、国同士でいがみ合うこと、イコール「隣人を憎む」ことの醜さを表現しているのですが、かなりいい映画で、間違って借りちゃったことでこんないい映画にめぐり逢えたとは、棚からぼた餅とはこういうことですか。 色々なレヴューを読むと、ハリー役のコルム・ミーニイの「一世一代の演技」とべた褒めされているのですが、息子・ガス役のキリアン・マーフィーがやっぱりスゴイです。ガスは、ちょっと知恵遅れの入った、どもりの男の子で、年が行っているけど子供っぽいのか、マジ若いのか、ちょっと年齢不詳(私の英語力のせいかもしれないが)なのですが、ジョージの家の新しいメイド、アイリーンに恋して結婚する。昔の話なので、全くデートとかすることなく、いきなり結婚式なのですが、ガスがもんのすごく無垢な顔でウレシそうに花嫁とダンスしているシーン、これがすごい。「私がキリアン・マーフィーです」という存在感を主張しながらも、他の映画では見せなかった一面を見せてくれている。この人は本当に、映画のたびに違う人になりきっちゃって、顔は少しコロッケ入ってるが、本当に本当に、驚くべき俳優さんです。 アイリーン役のケリー・コンドン、『ダニー・ザ・ドッグ』で見たときは、設定が高校生なのに40歳くらいに見えたけど、今回はまだほっぺも赤い、ライルランドの田舎娘って感じがよーく出ていて、可愛かった。ジョージの家のメイド、ということなのですが、この時代がそうだったのか、ジョージはいろんなところから若い女の子を連れてきては自分のパブや家で働かせ、最終的には嫁に出す、結婚仲人(Match Maker)というのをサイド・ジョブにしているらしい。で、そういう女の子にはみんな手をつけているらしく、アイリーンもガスと結婚したにも関わらず、ジョージのお手つきになってしまう。 もちろん、コルム・ミーニイの演技もパワフルです。なんでハリーがいきなり人を憎むことにするかというと、イギリスとの戦争で長男を失くし、そのショックで妻も死んでしまい、愛するものを失って生きる望みがないので、憎しみで自分を奮い立たそうというか、神の教えに従って隣人を愛していても、自分の生きがいを奪われてしまったので、じゃあ教えと全く逆のことをしてやる、という、神に対する復讐なのですな。 しかし、映画を観ている最中は全く独裁的な、半分狂っているとしか思えないお父さんって感じ。新婚さんが部屋で仲良くオルゴールなんか回して和んでいるのに、外からガスを呼びつけて例え話を聞かせ、ガスがうんざりしていると「お前、聴いているのか!」と怒鳴り始めたり。挙句の果てに、アイリーンがジョージから強姦されたなどという話をでっちあげ(本当に二人がやっちゃったことは知らないらしい)、ジョージを落とし入れるために使おうとするが、町の人たちもハリーがおかしいということは分かっているので本気にしてくれないと、アイリーンに自殺を強要する始末。 こういう物語の端々の会話に、ハリーの細かい感情の描写や、背景説明や、ブラック・ユーモアが散りばめられているようなのですが、英語が分からなくてなかなかそこまで理解できない。しかし、役者の演技がいいとか、ブラック・ユーモアのある映画なんだなとか、何か深い洞察があるに違いないとか、雰囲気でビシビシ伝わってくるので、色々調べたり何度かDVD観直したりして、理解しようと思わせてくれる、そういう映画。これ知名度のせいか日本では出てないみたいなんですけど、かなりいい作品だと思うので、キリアンがもっともっとメジャーになって、いつか日本でも発売になって欲しいな。 余談:ちなみにコルム・ミーニイは、『ダイハード2』でパイロットの役で出演していたそうで、そう言われてみれば見覚えあるんだけど、どの飛行機のパイロットだったか思い出せないよー! PS:今思うと、あれは悪者の将軍を輸送する飛行機の、右側に座ってたパイロットじゃないかなあと思う(10/13/07) Key Words 映画 ゴラン・バスカリェーヴィチ コルム・ミーニイ キリアン・マーフィー ケリー・コンドン 気になる映画
| トラックバック(0) | コメント(4) | ブログ・レポ | 【2007/06/24 23:26】
本袋 | 映画袋 | 音楽袋 | 記事袋 ************************************************** 遠くに住んでるあの人に(私とか)・・・アマゾンのギフト券 ************************************************** |











