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『キッズ・オールライト』-共感できちゃうレズ夫婦の家庭
The Kids Are All Right

巷ではアネット・ベニングの「レズビアン父さん」がすごく評価されているようなんですけど、アタシはジュリアン・ムーアが演じるお母さんが最高!って思いました。

The kids are all right
Produced:2010
Director: Lisa Cholodenko
Writing Credits: Lisa Cholodenko, Stuart Blumberg
Cast:
Nic: Annette Benning
Jules: Julian Moore
Paul: Mark Ruffalo
Joni: Mia Waskowska
Laser: Josh Hutcherson
レズビアンの両親に育てられるってどんな感じなのかね~。まあ、そういう環境に生まれた時からいるんだから、別にそれを「おかしい」とも思わないんだろうけど、学校とかでいじめられたりしなかったのかしら。まあ私も、両親が離婚してて姉とお父さんが違うとかっていじめられたけど、余り気にしなかったから同じか。

この映画を観ると、「父性」とか「母性」っていうのは性別で決まるものではないんだなと思った。ニック(アネット・ベニング)はベリー・ショートで、いかにも「レズ」って感じの男っぽいタイプ。性格はしっかりしていて、医者として働き、家計を支えている。子供のしつけにも厳しくて、まさにお父さん!って感じ。

一方ジュールズ(ジュリアン・ムーア)はなんかぼーっとしてて、色々自分で商売を始めては失敗し~、みたいな感じで、髪はだらーっと長く伸ばし、若い子が着るようなTシャツを着て、子供たちとも友達みたく接する。このジュリアン・ムーアのダメ~な感じがすっごくハマってていい。

ニックとジュールズは、同じ男性から提供された精子で妊娠し、ニックは長女のジョニ、ジュールズは長男のレーザーを産んだんだけど、ここでも差が現れて、ニックの子供は賢いけど、ジュールズの子はなんかでろ~んとしているところが面白い。

このレズビアン夫婦は最初、すっごく仲が良さそうでいいなあって思ったんだけど、実際そうでもないみたいなんだよね。まあ、トゲトゲしたイヤミの言い合いみたいのは最初からあったんだけど、そんなの長く付き合ってたら誰でもあるかなと思うし。でもお話が進んで行くにつれ、ジュールズは自分がニックに比べてダメ~ってことに結構引け目を感じていて、ニックにコントロールされてるような気がしてついイヤミな態度を取ってしまったりする。

んで、自分の父親に会ってみたいと思ったレーザーは、ジョニと共謀してママ達には内緒で精子提供者のポールに会うんだけど、この人がニックと正反対の自由奔放で開放的なタイプで、子供達だけじゃなくジュールズも彼に魅かれていく。

面白いのは、このポールのキャラが、「オーガニックの菜園を自分で持ってて、その食材を使ったレストランを経営している」っていう設定なの。なんか、オーガニックとか、ヴィガンとか、メジャーになってきたよね~。一昔前の日本食とか寿司みたいな感じで。

で、ジュールズとポールはお互いビビっと来るものがあったらしく、セックスしてしまうのですね。で、それを知ったニックは泣いて泣いて、ジュールズに詰め寄る。

「もうレズビアンじゃないの?!」

これ面白いと思った。彼を本気で好きなのかどうかも重要だけど、ストレートになっちゃったのかってのも重要っていう。でもこれわかる。アタシも、白人の彼氏が別れた後に白人の女と付き合っているのを見ると「やっぱりそっちの方がいいのか」って思うもん!でもちょっと違うか、コレとは。

で、ニックがポールに言ったセリフが良かったね。「家族が欲しいんなら、自分で作れ!」って。そうだよなー。夫婦でも家族でも、一緒に暮して毎日顔をつき合わせていることが大変で、それを何十年もがんばってやってきたのに、横から入ってきて人気者になって、「家族の一員」みたいな顔されたらムカつくよな。しかも自分の奥さんと寝たりして。

私は自分がポールみたいな人だからイタいですけどね。大概、同い年くらいの友達の子供達はアタシのことが好きなの。この物語りの中の子供達が、ニックよりもポールが好きなように。そりゃそうだよね、うるさいこと言わないんだもん。親って大変だと思うよ。子供に嫌われてもガミガミ言わなきゃいけないこともあるし、ぶっちゃけ思春期になったら、どんなに気を使っても子供は親に逆らうもんね。

ってまあ、色々なことが起こるわけなんだけど、レズビアンの夫婦で、ちゃんと家庭を持って子供育て上げてという、余り普通に生活していたら出会えないような、アタシにとっては特殊なシチュエーションにも関わらず、親離れ、子離れ、夫婦の問題、家族の問題みたいなものがすごい感情移入出来ちゃういい映画だった。
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第83回アカデミー賞 | コメント(0) | 【2011/01/19 04:19】
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『きみがぼくを見つけた日』-設定がショボイかもなあ
The Time Traveler's Wife

タイム・トラベルものってそもそもツッコミどころ満載になってしまうものなのですが、この物語りに関しては、辻褄合う合わないの前に、「必然性はどこ?!」って感じがしちゃいました。

きみがぼくを見つけた日 [DVD]
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Produced: 2009
Director: Robert Schwentke
Writing Credits: Bruce Joel Rubin, Audrey Niffenegger
Casts:
Henry Detamble: Eric Bana
Clara Abshire: Rachel McAdams
Anette DeTamble: Michelle Nolden
普通の人たちじゃなくて、特殊な状況で愛を紡いで行く、っていうのを描くのは、それがよりロマンチックだからでしょ。でもこの話はさ~、彼氏がタイム・トラベラーだからって殊更ロマンチックでもなんでもないんだよな~。

もしかして、自分が6歳の時に出会った三十路のタイム・トラベラーと本当に再会して結婚したってところがロマンチックなのかな。だったら、6歳から18歳までの話をメインにして、20歳になって本物の彼に出会ったところをラストに持ってくれば良かったのに。

この20歳のクララを演じるでこアダムスはめっさ可愛いけどね~。『パニック・フライト』でもそうだったけど、この娘は、こういうちょっと恥らったような、でも嬉しい!みたいなのすっごい自然でいいんだよね。

でもさ~実際にタイム・トラベラーの妻としての生活描写が面白くないんだよ。

このタイム・トラベラーは、自分で行く先も時間もコントロールできないの。だから突然消えちゃって、突然現れる。しかも身に着けているものは一緒に時空移動しなくて、素っ裸で移動先に行っちゃうので、移動先で服を盗んだりしてなんとか切り抜ける。この設定もなんか無理あるしなあ。つか確かに過去のタイム・トラベルもので、「服とかカバンとかも一緒にタイム・トラベルするのかよ」とか思った、ってのはわかるんだけど、実際こういう設定にしてみるとそれはそれで無理ある。だって、これじゃあ普通の生活できないでしょ。仕事中に消えたりした日には、まともな仕事に就けないし。

って作者も思ったのか、ヘンリー(あ、タイム・トラベルする旦那ね)に未来に行かせて、宝くじの当り券を買わせる。で、$5ミリオンあてさせて、辻褄を合わせる・・・・・。未来に行って見られるんだからあり得ないことではないんだけど、なんかつまらん設定。ヘンリーがまともな仕事に就けなくて、苦労させられた、それでも一緒にいるけなげな妻、の方が逆に面白かったんではないか。

あと、ヘンリーとクララの結婚式。自分でタイム・トラベルする時間がわからないんだから、結婚式っていうでっかいイベントとかどーすんの、とか思うじゃん。案の定消えちゃって、でも未来のヘンリーがこっちへタイム・トラベルしてくるのよ。だから白髪があってやたら老けてたり、で、またタイム・トラベルしちゃって、実在のヘンリーが帰ってきたり。で、結婚式は無事に終わる・・・・。この設定も、まあいいんだけど、つまらんなあ。

ヘンリーは、後年、不慮の事故で死ぬって設定になってるらしく、未来から瀕死の状態でタイム・トラベルしてきて、若いヘンリーとクララは、いつその時がくるのかと始終心配している・・・・って描写もあったんだけど、なんかな~。

あ!あと、超ばかばかしいと思ったのは、クララが妊娠するんだけど、赤ちゃんにもタイム・トラベルしてしまう遺伝子があるらしく、胎児の時にタイム・トラベルしちゃって、流産してしまう。何度も妊娠して、何度も流産。ここまででも結構ばかばかしいのに、さらに、流産するたびにケンカするのに辟易としたヘンリーが、避妊手術?(男はなんて言うんだっけ?パイプ・カット?)を受けてしまう。するとクララは、過去から自分に会いに来た若いヘンリーとセックスして、また妊娠する。

あほくさ!

他の人は余り評価してなかったけど、個人的には『イルマーレ』は、タイム・トラベルもんとしては結構好きだったんだけど、『きみがぼくを見つけた日』はダメダメだなあ。多分、妊娠・流産とか、結婚式のエピソードとか、タイム・トラベルに関わるエピソードの設定がショボイのと、そうなったからなんなの?っていう必然性の無さが原因かしら。ラストも、こういう特殊な状況だったから愛が深まったとか、一緒に乗り越えてきたからこそ・・・・みたいなの感じられなくて、町山さん言うところの「最後に主人公が成長していない映画は面白くない」って言うのの典型かなと思った。

Key Words ロベルト・シュヴェンケ エリック・バナ レイチェル・マクアダムス
映画感想 | コメント(1) | 【2010/06/04 23:59】
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『キャピタリズム マネーは踊る』-人としてどうよ
Capitalism: A Love Story

マイケル・ムーアの映画を「ドキュメンタリーなのに公平じゃない。自分の意見を押し付けて」っていう人が必ずいるんですけど、この批判って全く的を得てないなあと思う。自分の意見があるから映画を撮っているんだから、そりゃあ自分の意見が思いっきり反映されているに決まってんじゃん!

しかし今回『キャピタリズム マネーは踊る』では、「資本主義を批判する」んじゃなくて、「資本主義にダメ出し」しちゃったみたいで、また「この人は極端だ」って言う人がたくさんいるんだろうなあ~と思いました。

キャピタリズム~マネーは踊る プレミアム・エディション [DVD]
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Produced: 2010
Director: Michael Moore
Writing Credits: Michael Moore
映画の中で言われているように、資本社会、自由競争はいいことって昔から教えられてきたし、もちろん私もそう思って来ました。でも、この年になってみると、「それだけじゃいけないんだなあ」と思うようになった。

個人主義も好きだったし今でも好きなんだけど、人間って結局のところ、自分一人じゃ生きていけないわけじゃない?つか、生きて行けるんだけど、つまんないじゃん。周りに人がいて、他人と関わることが全ての感情の根源というか。楽しいも、寂しいも、わずらわしいも、みんな他人との関わりの中から出てくる。

ということは、他の人が生きていけないような状況になるまで自分が得をしちゃうって言うのは、その時は「自分は得をした」と思えても、幸せにはなれないわけで。

資本主義も自由競争も、みんなのスタートラインが一緒なのであればいいことなんだけど、今のアメリカは既に格差が付き過ぎていて、なんの制約もない競争をしたら勝つ人はおのずとわかってしまうような状況なので、オバマさんはみんなをスタートラインに揃えるために、弱者のサポートをしようとしているんだけど、もちろんすでに頭一個出ている人は、それが気に入らない。

マイケル・ムーアは、自分が知ってる地元の神父さんかなんかに資本主義をキリスト教の観点から見てどうなんだって訊くんだけど、「資本主義は諸悪の根源です」ってみんな言う。それって、冒頭でも言ったけど、今までと話が違うじゃん?でも、本当にそうなのかもしれないと思う。

今はさ、お金があったら、あんなこともできて、こんなこともできて、っていう「目的」があるからお金が欲しい、ってんじゃなくて、「お金を稼ぐ」ことが目的になっちゃってると思うんだ~。要するに「手段が目的になっちゃってる」ってヤツ?

自分の会社の従業員に生命保険掛けて、死んだら金貰うとか、少年院を経営して、儲けるために子供達の罪を重くするとか、「それってなんのためにやってんの?」っていう域に入っちゃってるもんね。

だからマイケル・ムーアは、神父さんのところに行ったんだと思うなあ。そりゃあ、自由競争だし、「従業員に生命保険」とか「少年院を経営」だってビジネス・アイデアだって言われればその通りなんだけど、人間のモラルとか思いやりとか、それを全く抜きにしちゃいけないんじゃない?って。

一番話題になった、サブプライム・ローンで、家を追い出されちゃう人たちだってそうだよね。そりゃあ、払えなければ買えないわけで、払えないくせに買う不届き者もいるわけなんだけどさ、でもビジネスのプロが、「この人達は払えなくなる」ってわかってて売ったりとか、その上で家を取り上げることが目的とかって、それって人としてどうよ、って思うよね。

映画はそういう恐ろしい現状をドバーって見せいて行くので、前半すっごい怖い!!マジ、心臓弱かったら発作起こしそう。でも中盤になると、現役の国会議員とかでも、「これは間違ってるんじゃないの」ってストレートに言う人もいて、「ああ、まだ少しは大丈夫そう」って思わせてくれる。でもこっからが長くてさ~。この映画2時間近くあるんじゃない?『華氏911』とか、『ボーリング・フォー・コロンバイン』とかも結構長いんだけど余り気にならなかったから、『キャピタリズム・・・』はちょっと映画的には劣るのか、それとも私の政治・経済の知識がほにゃらら過ぎてついていけないのか。

でも後半は、オバマの当選、善意で仕事する人の話、ルーズベルト(だったっけ?)が、「生活の格差をなくそう、無理なく暮せるお金があればいいじゃん、そんなガツガツ稼がなくても」というような信念で政治をやろうとしていたって話とか、結構救われるような展開になってきて、少し勇気付けられた。

だからと言って安心ってわけじゃないけど、「脅かして怖がらせて終わらせる」っていうショック効果を、狙わないところがマイケル・ムーアの思いやりなんじゃないかと思った。

Related Article
■マイケル・ムーア映画偉人伝

Key Words
キャピタリズム マネーは踊る
ドキュメンタリー映画 | コメント(0) | 【2010/04/10 00:32】
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『キューティ・バニー』-教育的だと思うんですが・・・
The House Bunny

これなかなか面白いんですよ~。主役のアンナ・ファリスって人の天然ボケ加減が結構いい!って思ってたらこの人、『ブロークバック・マウンテン』に出てた、ってウィキに書いてあって、

「あ!あのブロンドの超ド派手な良くしゃべる女だ!」

ってすぐわかったくらい印象深い人で、コメディ専みたいだけど、結構キャパありそうな女優さん。

キューティ・バニー [DVD]
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Produced: 2008
Director: Fred Wolf
Writing Credits: Kirsten Smith, Karen McCullah Lutz
Cast:
Shelley Darlington: Anna Faris
Oliver: Colin Hanks
Natalie: Emma Stone as Natalie
Mona: Kat Dennings as Mona
Harmony: Katharine McPhee
Joanne: Rumer Willis
Lily: Kiely Williams
Carrie Mae: Dana Goodman
Tanya: Kimberly Makkouk
で、ストーリーもなかなかいいのよ。つか、ストーリー自体は良くあるアホなドタバタコメディなんですけど、テーマがいいの。要するに、「見かけの美しさと中身の美しさってのは、バランスが大事ですよ」って言ってるんじゃないかと思う。

ファリス演じるシェリーは捨て子で、しかもブスだったので、孤児院でも引き取り手がない子供だったんだけど、思春期を過ぎる頃からキレイになってきて、数々のビューティ・コンテストで優勝するようになる。で、プレイボーイ・バニーとしてスカウトされ、18歳の時からプレイボーイ・マンションに住んでいるのだけど、孤児だったから、「ここではみんな家族みたい」と、他のバニーとも姉妹のように仲良く暮らしていた。

それが、27歳の誕生日を盛大に祝ってもらった後、「27歳はもうバニーとしてはおばさん。マンションを出てってくれ」と言われて、ホームレスになる。天然ボケが幸いしていつも前向きなシェリーは、がんばって自活しようと思うのだけど、仕事が見つからない。

で、見つけた仕事が、大学の女子寮のHouse Mother。その寮に入っている女子学生を面倒見る仕事。

これが良くわかんないんだけど、アメリカでは大学生が大きな家を借りて一緒に住んで、その家、すなわち「寮」を自営するらしい。だから、House Motherとかも、自分たちで雇うんだろうな、きっと。

でまあ、コメディの王道で、シェリーの女子寮の女の子たちは冴えない娘ばっかりで、キャンパスでも人気がない。

で、ここもわかんないんだけど、キャンパスに余り貢献度がないとか、その寮に入りたいって人がいないと、大学側から「家」を取り上げられるらしい。大学側、っていうか、もしかしたら学生の会でそういう決まりになるのかもしれないな。

で、まあ、この家を守るためにこの冴えない女の子たちを、シェリーがプレイボーイ・バニーをしていた経験を持ってしてメイク・オーバーするわけなのです。

この冴えない娘たちってのが、妊娠してる子、背骨の矯正器をつけてる子、背が高くてごっつい女の子、めちゃくちゃ視力が悪くて分厚い眼鏡を手放せない女の子、すっげえちっちゃくて小人みたいな女の子などなど、女性が持つコンプレックスをなかなか良く描写しているのよ。

で、こういうコンプレックスを持つ子たちは、そのせいでバカにされたり、彼氏が出来なかったりして、「外見の美」を敵視し始めちゃうんだなあ、というのが良く出ている。だからこの娘たちはなかなか成績が良く、「自分たちは中身は美しいんだから、それをわからないのは、他の奴らがバカなんだ!」って感じで、外見的に美しくなることを拒否するわけですな。

でも、人気を得られなかったら自分たちの寮がなくなっちゃうから、しょうがなくすごいHot(色っぽい)格好をして、男の子たちの気を引くわけなんだが、やっぱり注目されることは自分の自信に繋がるんだなあ、って思ったのは、

「私たちって、キレイじゃなかったんじゃなくて、アンチ・キレイだったのね!」

ってセリフ。自分の新しい可能性に気が付いて、自分に自信を持ち始める。いいことじゃないですか!

で、シェリーの方は、オリバーという養老院で働く男性と知り合いになり、デートするんだけど、男と付き合ったこともない女子学生たちに教えてきた「男を魅きつけるテクニック」って言うのが、オリバーには全く通用しない、ってのがわかる。女子学生たちは「オリバーは、セックスとかセクシーなことよりも、知的な会話とかが楽しめる相手が欲しいんじゃない」という結論に達し、高等教育を受けたことがないシェリーに勉強を教えてあげる。

あと良かったのは、メイク・オーバーした女子学生を連れて、シェリーが養老院を訪ねるシーン。ベタだけど、Hotな女の子たちを見ておじいちゃんたちがコーフンしちゃって、若い子と踊りたいがために今まで誰も参加しなかったダンス・クラスに参加するところとか、「外見の美しさ」によって人間楽しい気分になれるんだ、っていうのがすごい素直な感じで伝わってくる。

でも最後、人気者になったからって他人を笑ったり見下したりしていることに気が付いた彼女たちは、今度は元々自分たちが持っていたクオリティも忘れないようにしよう、なんて反省もしちゃう。

ってな感じで、美と知性、年齢と、女の子のセルフ・エスティームを取り巻く状況を何気にきっちり網羅していたりして、これって子供に見せてもいいんじゃないかと思った。まあ、私、子供いないし、いてもかなりラディカルなお母さんになっちゃいそうだから、余り無責任なことは言えないけどさ~。

PS:
『キューティ・バニー』って邦題、上手い!!キューティ・ハニーにかけてるんだろうなあ。映画の雰囲気を良く表してる上に、日本人がぱっとイメージできるものをもじったってところが、才能感じる!素晴らしい!
拾いモンの映画 | コメント(1) | 【2010/02/22 00:16】
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『96時間』-娘がムカつく!
Taken

宇多丸さんの「リーアム・ニーソンのお面をかぶったスティーブン・セガール・ムービー」というレヴューが可笑しくて観てしまいました。宇多丸さんの名誉のために言っときますが、宇多丸さんはけして「面白いです」とは言ってません(キメの「オススメです!」はもちろん言ってましたが)。宇多丸さんのしゃべりが面白かったから借りちゃった、という、ほとんど意味不明な動機です!

Taken
dvd on amazon.com
Produced: 2008
Director: Pierre Morel
Writing Credits: Luc Besson, Robert Mark Kamen
Cast:
Bryan Mills: Liam Neeson
Kim: Maggie Grace
Sam: Leland Orser
リーアム・ニーソンってこういう人だったっけ~?確か、私の愛するキリアンの憧れの俳優じゃなかったかなあ。しかしまあ、リーアムさんに関しては宇多丸さんと彼の聴取者の人たちが面白いこと言ってるんで、ここでは置いておくとして。

私がムカついたのは、リーアム父さんの娘ですよ!リーアム演じる実のお父さんは、元CIAの工作員。お母さんが再婚した新しいお父さんは、なんだか知らんけど大金持ち。17歳の誕生日に馬は貰うわ、U2の追っかけやってヨーロッパ中を旅行する金を親から貰うわ。だいたいさ、このバカ娘が無キズで助かったのは、実のオヤジが元CIAで、継父が金持ってたからじゃん。その時点でもういけすかないですよ!

それにさ、このバカ娘の設定ってなんか変。誕生日で馬が出てきたときとか、「おーまいが!おーまいが!」って走るじゃん。リーアム父さんがパリ行きを承諾してくれたときも走ってたじゃん?なんかやたら無邪気に走りまわるんだけど、アレって12歳くらいの描写じゃないですかね?17歳ってもう少し成熟してない?『ジュノ』とか、『リトル・ミス・サンシャイン』のポール・ダノとかさ。それとも金持ちの娘ってあんな感じなのか?あ!そっか!のちのち誘拐されてから、この娘が処女だ、っていうのの伏線なのかな、この「無邪気」を強調した役作りは。でもそんだったら、こんなバカっぽい無邪気さを強調するんじゃなくて、友達との会話の中で

「やだ~、あんたまだ処女なの?!」なんてバカにされたりとか、そーいう逸話みたいのを持ってきてくださいよ。

あとさ、今時の17歳が追っかけしたいバンドってU2ですかね~。U2っつったら、お母さんの方が追っかけしたいバンドなんじゃないの?だからやたら寛大に承諾したのかな、お母さんは。

このお話の中では、リーアム父さんのあっぱらぱーの小娘が、パリに旅行に行ったら人身売買組織に誘拐されてしまうのですが、なんか、映画の中で「一人旅している女の子を誘拐する方が、コストがかからなくていい」っていう理由で、空港に着いたばかりの女の子たちを狙っている、って話だったんだけど、コレってどうかね。このお話にズバリあるとおり、誘拐した娘の親が金持ってたり、権威のある仕事してたりしたら、却って面倒くさいことになるんじゃない?まあ、やたらと腕っ節の強い元CIAが追っかけてくるってことはないにしろ。

私がたまたま読んだ人身売買に関する記事では、身寄りのない娘とか、家出少女とか、売春やってる娘とか、いなくなっても誰も大騒ぎしないような娘を誘拐してくるって書いてあったよ。そういう子がいるのは可愛そうなことなんだけど、人身売買する方の身になって考えてみれば、その方が都合がいいのでは。なんかいかにもアメリカの中産階級以上の家の娘なんか誘拐したら、親がわーわー騒いで仕事しづらくなるんじゃないかしら。

とか、要らぬ心配をしながら観てましたが・・・・。そうそう、そんで最後、リーアム父さんとバカ娘は空港に降り立ち、娘は人ごみの中を一日千秋の思いで待っていたお母さんと継父のところへ走って行く(また走った!)んだけどさ、いくらマフィアだとは言えあんだけ人殺して、あっさりアメリカに帰って来れる訳ねーだろ!だいたいさ、リーアム父さんをパリに送り込む時は自家用ジェットだかなんかで送りこんだんだから、帰りもソレで隠密に帰ってくればいいだけの話じゃん!金持ってんだろ~~!!!(警察とかより、最後に殺したサルタンとか違法な組織の方がヤバくね?とか思うのですが)

Key Words
ピエール・モレル リュック・ベッソン

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映画感想 | コメント(3) | 【2009/09/27 08:14】
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『キング・コーン 世界を作る魔法の一粒』-あなたはコーンでできている
King Corn

イアンとカートは、カリフォルニア(だったっけか)で育ったんですけど、元々ひいじいちゃん・ばーちゃんは中西部で農場をやっていたため、中西部の農場に対する憧憬があった。同時に、彼らの世代は近年で初めて自分たちの親より長生きしない世代であると知り、髪の毛から彼らの身体を構成する成分を調べてもらったら、大半はコーンだということがわかった。で、自分らの祖父母の故郷であるアイオワで1エーカーのトウモロコシ畑を買い(借りたんだっけ?)、自分でコーンを育ててみるのだが、その過程で衝撃の事実がわかる。

king corn
dvd on amazon.com
Produced: 2007
Director: Aaron Woolf
Writing Credits: Ian Cheney, Curtis Ellis
Cast:
Ian Cheney
Curtis Ellis
食べ物の話大好きなんで、町山さんがラジオで紹介してるとき「お」っと思ったんですけど、つまんね。内容は、最近良くあるアメリカの儲け優先、人の健康は無視した歪んだ食べ物産業、そういう儲け優先の資本主義の中で、信じられないようなものを私たちが食べている、というような暴露モンで、すごい勉強にはなるのですが、映画としては退屈。

イアンとカートは、元々アイオワから来た人たちだから、自分の遠縁の親戚に会いに行って、ひいじいちゃん・ばあちゃんの頃の写真を見せてもらったり、「古きよき時代」の「本当の農業」を紹介したりとか、実際にコーンを作ってる人とか、コーンを大量生産する計画を支援した人(だったっけか)にインタヴューに行ったりするんだけど、あんまりいい質問しないし、相手から本音を引き出したり、みたいな面白さ皆無。

コーン・シロップを大量生産している工場に取材申し込んだら断られたので、工場のスポークス・ウーマンらしき女の人に話を聞きにいくと、「取材を断ったのは、工場の衛生上の問題もあるのですが、取材する方々のセーフティの問題もあるのです。コーン・シロップの精製法は最先端のテクノロジーですし・・・・」と女の人が言ってるところに、イアンとカートが実際に家の台所でコーン・シロップを作っているところを挿入する。実際のコーン・シロップの作り方ってすっごい原始的で、このおねえさんの言ってることが滑稽に見えるようになっている。

さらにおねーさんは、「・・・コーン・シロップは、原材料の旨みを引き出し、スパイスの味を際立たせる、と評判で、そのため砂糖を抜いて、使用される甘味料の第一位となりました」みたいなことを言ってるところに、イアンとカートが、自分たちの作ったコーン・シロップを飲んで「まずい!」とか言いながら吐き出しているところを写すんだが・・・・。

面白くないっ

このシーンって、本当はすごい見せ場になるはずなのですが、ズバっと確信を突いてなくてつまらない。工場がなぜ取材を断ったのか、婉曲的に指摘したかったのだと思うんだけど、指摘されてないじゃん!みたいな。イアンとカートは、自らコーン・シロップを作ることによって、このおねえさんが「取材をさせられない理由」としてあげている「最先端のテクノロジー」であることをウソと証明した。また、作ったコーン・シロップをがおいしくない、と見せることによって、「・・・コーン・シロップは、原材料の旨みを引き出し」うんぬんをウソと証明した、と言いたいのでしょうが、観てる方としては疑問が。

コーン・シロップは確かに、コーンをゆでて潰して、抽出すればできるかもしれないけど、おねえさんの工場では本当に最先端のテクノロジーを使って作ってるのかもしれないじゃん。それに、イアンとカートが作ったコーン・シロップがまずいのは、作り方が悪いからじゃないのか?!良くあるじゃん、レストランでおいしかったものを、料理本見ながら家で作ったら、あんまおいしくない、とか。

なんかこの辺のツッコミ加減が『スーパーサイズ』とかマイケル・ムーアの特攻精神ほどすがすがしくなく、なんかモヤモヤしたイマイチ感なんですよね~。

コーンにまつわる色々な事実の方は、色々知らなかったこと、知ってたこと、改めて気付かされたこととかもあって、良く考えるとこれってアメリカの食糧問題のコアなんじゃないの、って思えるところも多々あるのですが、なぜか衝撃度が薄い。ドキュメンタリーなんだから、「事実」があれば良さそうなもんなんだけど、やっぱりそれを見せる見せ方とか、出てくる人の人間的魅力って、観客が主題に対して興味を持つか、問題意識を持つかってことに影響するのかな。

マイケル・ムーアとかスパーロックだったら、取材拒否した工場に潜入したり、工場の従業員入り口でメガホン持って「責任者出て来い」とかやって盛り上げてくれそうな気がする。

PS
この邦題の副題、『世界を作る魔法の一粒』、これセンスないですよね。英語の副題が「You are what you eat」って書いてあるんだからさ、『あなたを作る魔法の一粒』とか、『あなたはコーンでできている』とか、そういう副題にすればもっと内容を表していたのになあ~

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Key Words アーロン・ウールフ イアン・チーニー カート・エリス
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DVDで見た映画 | コメント(0) | 【2009/09/20 00:59】
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「嫌いなら観なきゃいいじゃん」と言うほど馬鹿げた理論はない!とアジテイトする『姫のお楽しみ袋』

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