28 Days Later...
これすごく評判良かったんだけど、「ゾンビ映画なんて怖くて観られないよ~」と敬遠していたのですが、キリアン出てるし、勇気を出して観てみたら、いい映画じゃないですか!とりあえず最初のキリアンのオール・ヌードで全部許す!って感じですか。
悪の元凶になっているのがウィルスというところが一緒なのですが、『28日後・・・』の方は、動物保護活動家が、怒りを抑制するウィルスを開発しているラボを襲い、感染していたサルを開放してしまったため、というのがウィルスが広まってしまった理由。実験に使われているサルが非常に不憫なのだけど、まだ大学生くらいの動物保護家の、あんまり考えなしに「とにかく可哀想な動物を開放する」という理想ばかりの無知さ。動物実験と動物保護活動家と、両方一遍に批判しているというブリリアントなオープニング。 で、キリアン・マーフィー演じるジムは、この大騒動が起こっている間、交通事故かなんかで意識不明に陥っていたらしく、病院のベッドで全裸で目覚める。ベッドに横たわるキリアンを天井から撮っているのですが、その生まれたままのお姿、 「うそ~うそ~!!!信じられない~」 ってもう、ここまででなんてありがたい映画かと。 このジムが『・・・レジェンド』のウィル・スミスの役の人と一緒で、他の生存者を探してさすらうのですが、ジムはなぜ世界がこんな状態になっているのかわからない、というところが『・・・レジェンド』よりさらにハラハラさせて良かったですね。 んで、両作品とも、どこかに生存者の砦があり、そこに安全を求めて行く、という設定は同じなのですが、『・・・レジェンド』はそこへ到達したところで「ああ、良かったね」って終わっちゃうんだけど、『20日後・・・』は、到達した後もう一捻りあって、それがねえ、「ああ、あり得るなあ~」という、非常に納得行く設定で、上手いんですよね。 あと、『28日後・・・』には、ジムの両親がどうしたか確認しに行ってみると、状況を判断して自殺したらしく、ベッドに二人で横たわって死んでいたりとか、生存者の砦に行く途中で子供のゾンビを殺さざるを得なかったジムがちょっとウツになったりとか、『・・・レジェンド』では全くカバーされなかったディティールが描かれていて良かった。これ観てから考えてみると、『・・・レジェンド』でウィル・スミスが食料をさがして入っていく他人の家に、全く死体とかないつーのもおかしいよね。 それと、こういうプロットには絶対にかかせない、「いい人が感染しちゃう」っていう下りも、『・・・レジェンド』では犬なんだけど、『28日後・・・』では、女の子のお父さんなんだよね。個人的には犬の方がおっさんより可哀想だけど、このお父さんが感染するくだりって言うのが、イライラしてキレたお父さんが暴れて、ものを叩いたりしていたために死体から血のしずくが落ちてきて、目に「ぽっとん」と入ってしまう。で、「感染した」と自覚したお父さんが娘に「近寄るな!」と言いながら豹変し、撃たれて死ぬ。この、自分が怒りをコントロールできなかったために感染してしまったという、ここまで来れたのにこんな小さな馬鹿げた過ちで!という無念さ。なんかこういう細かい設定がすごく上手いよね。 まー、ラストがにわかに信じ難いというか、これまでの色々な上手いエピソードに比べて弱い気がするのですが、全体として良くまとまったいい映画でした。シークエンスの『28週間後』は最悪、というウワサなので観ませんが(キリアンも出てないしね)。 Related Article ■キリアン・マーフィーの映画偉人伝 key Word 映画 28日後・・・ ダニー・ボイル キリアン・マーフィ ナオミ・ハリス クリストファー・エクルストン ミーガン・バーンズ ブレンダン・グリーソン スポンサーサイト
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